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December 31, 2016

2016年のオペレッタ観賞を振り返って

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2016年を振り返ってみると、最も大きなニュースは、オーストリア航空の日本線撤退だと思います。永年、オーストリアに住んでいるFeriの友人も愛用していた路線だけに、その影響は大きいものがありました。

オーストリアにとって、日本の立ち位置が相対的に低下していることを感じる出来事だったと思います。

さて、今日は、当ブログのシルベスター恒例、「今年のオペレッタ観賞を振り返って」をお届けします。

2016年はFeriにとって「オペレッタ観賞で節目の年」になりました。すでに何回もご紹介していますが、フォルクスオーパーでのオペレッタ観賞通算200回を達成した年だからです。

さて、観賞回数ですが、フォルクスオーパーの来日公演を含めると、オペレッタ観賞は合計27回でした。

フォルクスオーパーが最も多く21回(日本公演を除きます)、このほかバーデン歌劇場(1回)、メルビッシュ音楽祭(1回)といったところです。

演目別は、鉄板オペレッタの「こうもり」が3回で、ゲネプロを含めると「会議は踊る」と「Axel an der Hinnelstur」、「サーカス妃殿下」も3回、観賞することができました。

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後は「伯爵令嬢マリッツア」、「白馬亭にて」、「ヴェネチアの一夜」、「乞食学生」が各2回、「Die gold’ne Meisterin」(バーデン)、「ヴィクトリアと軽騎兵」(メルビッシュ)という結果でした。

Feriのオペレッタの鑑賞実績ですが、2015年が24回、2014年が17回、2013年が25回、2012年が19回、2011年が19回、2010年が22回なので、最近では比較的多い方でした。

ちなみにフォルクスオーパーでのオペレッタ通算観賞回数は206回になりましたが、2015/16シーズン後半と2016/17シーズン前半にプレミア作品が集中したことが、フォルクスオーパー通いを加速させました。

何しろシーズンを跨いでいるとは言え、1年間でプレミア公演を4回観たのは、初めてですので‥ ご存じのようにフォルクスオーパーでは近年オペレッタの上演が減っており、新作が年に1本または2本というケースが大多数。

それだけに、今年は「新作に関しては大当たりの年」と言えます。

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このほか、来日公演を含めると年間でカールマンの作品をフォルクスオーパーの公演で3演目も観ることができたのは、ある意味、感激です。

余談ですが、今年はオペラに関してはウィーンでは一度も観ませんでした。これはグルベローヴァさんの出演が無かったことも影響しているかもしれませんが、予算の関係というのが正直なところです(笑)。

4年ぶりの来日公演も成功裏に幕となりましたが、実際問題として、日本の招へい元は色々と大変だったと思います。

来日する劇場側は、契約さえ済ませてしまえば、お客さまの入りに関係なく劇場側には定額のフィーが入りますから、こちらでの評価は、毎回「大成功」となります。

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ただ、Feri個人の感想としては、フォルクスオーパーに限らず、オペレッタやオペラの来日公演も時代の変化により、曲がり角に来ているような気がしています。

次回の来日は、東京オリンピックの関係で、4年後ではなく、6年後の2022年に決まっているようです。右の写真は、東京文化会館で千秋楽を迎えた日、Robert Meyerさんをお出迎えした時のものです。

さて、Feriが2016年にウィーン(バーデンやメルビッシュを含む)で観たオペレッタで「ベスト1は何か」という話になりますが、正直、非常に難しい選択になりました。

新演出の「会議は踊る」、「乞食学生」、「Axel an der Hinnelstur」、「サーカス妃殿下」の4作品については、それぞれコンセプトや演出が異なり、違った角度で楽しめる作品に仕上がっていました。

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まず、「会議は踊る」ではChristel のAnita Götz さんが最高でした。彼女のための作品と行っても過言ではありません。

Alexanderを演じたBoris Ederさんの怪演、Robert Meyerさんをはじめとする個性的な各国首脳の演技も面白かったですが、Christelが恋に破れても前向きに生きていく姿に心を打たれたFeriです。

Feriは、オペレッタの場合、ハッピーエンドが好きなのですが、こういった勇気をもらえる展開も、なかなか良いと思った作品でした。

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ミレッカーの「乞食学生」は、フォルクスオーパーの前演出よりは、かなり良くなっており、楽しめる作品に仕上がっていましたが、カリブの海賊風衣装には度肝を抜かれました。

フォルクスオーパーのオペレッタらしい、華やかな舞台も印象的です。

Axel an der Hinnelstur」は、非常に珍しい作品ですが、Feriが好きなベナツキーのメロディが印象に残っています。

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ただ、「モノクロ映画へのオマージュ」というコンセプトは理解できるもののの、出演者が白いドーランを塗って出演していたのは、個人的には好きになれませんでした。

そして、12月の「サーカス妃殿下」。オーケストラの演奏がすばらしく、気持ちが高揚するカールマンのメロディが、強く印象に残っています。

また、Mister X を見事に演じたCarsten Süssさんも印象に残っています。正直、Feriは、この作品でCarsten Süssさんの評価が変わりました。

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もちろんプレミア組、セカンドクルー組も両方ともスプレッドとブッフォの仕上がりも見事で、作品をより華やかにしていました。

このところ、安定して良い作品を上演するバーデンですが、「Die gold’ne Meisterin」は近年、希に見る素晴らしい「古き良きウィーン」を再現したオペレッタに仕上がっていました。

何しろフォルクスオーパーでもおなじみのElisabeth Flechl さんやRenée Schüttengruber さんという実力派オペレッタ歌手を引っ張ってきたため、歌、お芝居、踊りともに満足の行く仕上がりになっていました。

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メルビッシュの「ヴィクトリアと軽騎兵」については、昨年の「ヴェネチアの一夜」よりは良かったですが、全体的には、今ひとつといった感じでしたね。日本人なので「日本の場面」では首をかしげてしまいましたので‥

このように考えるとFeriにとってのベスト1は、バーデンの「Die gold’ne Meisterin」になりました。

いわゆる「オペレッタの王道」をゆく演出と主役2人のレベルが高かったことが、ベスト1の理由です。

次点は、全体的な仕上がりの良さから「サーカス妃殿下」というところです。

しかし、2016年、Feriにとって最も印象に残ったのは、フォルクスオーパーでのオペレッタ観賞通算200回となった「白馬亭にて」であるのは言うまでもありません。

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何回も書いてしつこいと思われると思いますが、演出はゴチャゴチャしていて好きになれませんが、とにかくオーケストラの演奏が素晴らしい。

幕が下りた後、メロディーを口ずさみながら街を歩きたくなる‥そんな作品だけに、Feriは200回記念に選んだ訳です。

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さて、2017年は、どのようなオペレッタとの出会いがあるでしょうか。フォルクスオーパーに関しては、2016/17シーズンの残りは、レパートリー作品の上演だけとなります。

2016/17シーズンに関しては、タイミングが悪くバーデンの作品を観ていないのが、心残りです。「ローマの謝肉祭」と「マダム・ポンパドール」の2本なのですが、もしかすると両作品とも観ることができない可能性が‥

ところで、今年はFeriにとって大きな変化があった1年でした。正直、心が折れそうになったことが何度もありましたが、そんな時、フォルクスオーパーへ出かけて、生のオペレッタを観ると、Feriは“人生、谷有山有り。明日から、また頑張ろう”という気持ちになります。

ブログでは、色々と作品や演出にケチを付けていますが、総てのオペレッタで「元気をもらう」ことができました。折れそうな心を支えてくれたオペレッタに乾杯です。

それでは、皆さま、良いお年をお迎えください。


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