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January 02, 2017

Infocenter U2/U5を見学してきました

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シルベスターは大きな事件もなく、無事に過ぎました。ウィーンは天候にも恵まれて、多くの人で賑わったようです。

さて、昨年、このブログでもご紹介した「Infocenter U2/U5」を見学してきましたので、その模様をご紹介しましょう。

場所は地下鉄U2/U3のVolksTheater駅のMQ側改札口に隣接している場所(地下1階)です。地上には一切案内はないので、最初、探すのにちょっと苦労しました。

以前、何があったところなのかは、存じませんが、意外と広いという印象です。

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入り口の周囲にはU2/U5のRathaus駅断面イラストが描かれており、どのような施設なのかを強烈にアピールしています。

火曜と木曜の16時から19時までオープンという変則的な展示施設ですが、Feriが訪問した時は、予想外にお客さまが来場しており、関心の高さがうかがわれます。

入場無料なので、入り口からセンター内へ。700平方メートルのセンターは、大きく二つの展示室に別れています。

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まず、メインの展示室に入ると、向かって左側にある巨大なイラストボードがお出迎え。

ウィーン地下鉄のトリビアをまとめたような感じです。例えばKarlsplatzには26基のRolltreppen(エスカレーター)があり、その速度は2.34km/hといった情報が入手できます。

副市長さんもイラストで登場して、お客さまをお出迎えです。

その奥には、目玉の一つであるU5のプラットホームのモックアップが展示されています。

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ホームドアが付いており、車両もしっかり停車中。ただし、車両は現在、走っているType V/vですが‥ ちなみに駅名はFrankhplatz-Altes AKHでした。

ごていねいにプラットホーム側には時刻表や路線図、付近の地図も貼ってあるという凝りようです。プラットホームに立って見ると、従来の地下鉄駅と異なり、壁が「くの字型」になっていることがわかります。

なお、写真に映っている人物は見学者で、展示品ではありません。

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その手前には、独特の形状をした地上施設が印象的なU5の駅模型と、完成予想イラストが置かれています。ただし、このイラストは、今まで公表されているものなので、目新しくはありません。

地下鉄のシールドトンネル断面を紹介したモックアップ(縮小していると思います)展示されていますが、線路を固定する枕木がトンネルと一体になっているコンクリート構造であることがわかりました。

もちろん、防振のために、緩衝材が挟まっているようですが‥

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そして、もう一つの目玉展示がトンネルボーリングマシン(シールドマシン)の実物大モックアップです。

さすがに大きいため上半分だけですが、それでも巨大です。操作卓が設置されており、これを操作することで、ボーリングマシンの動きがわかるようになっています。操作をすると、しっかりと動作音も再現されています。

なお、切り羽の部分は、動作を再現するため、映像になっていました。

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また、トンネルボーリングマシンの構造を理解してもらうため、大型模型も展示されています。これを見ると、モックアップが、どの部分に当たるのかがわかります。


Feriは、新しく建設されるU2/U5の展示に限定されているのかと思っていたのですが、過去の地下鉄建設記録や測量機器、地下鉄保守基地の概要なども展示されていました。

興味深いのは、ウィーン市とWiener Linienが自動車から地下鉄、路面電車、バス、自転車などへ市内交通を明確にシフトさせるという意思を持っていること、展示で示している点です。

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ちなみに2015年の輸送比率は公共交通機関が39%、徒歩が27%、自転車が7%、自家用車が27%でした。

それを2025年には公共交通機関、徒歩、自転車で80%まで高め、自家用車を20%に減らす目標を掲げているようです。

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公共交通機関と自家用車では、輸送効率が違うことを示す、模型を使ったディスプレイもありました。

立体的なジオラマで見ると、確かに自家用車は輸送効率が悪いことがよくわかります。

公共交通機関とCityBikeの連携を強める展示は、プレイモビルを使った立体展示になっており、なかなか良く考えられています。

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巨大イラストボード前には、マルチディスプレイを複数埋め込んだ巨大なテーブルがあり、操作することで、新たに建設されるU2/U5に関する様々な情報を見ることができるようになっていました。

ディスプレイによる展示なので、情報量が多いのが特長。路線や駅の構造などもわかりますが、全部、見ようと思うと、かなり時間がかかると思います。

Feriも、次の予定が入っていたので、全部の情報を丹念に見ることは断念しました。

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ウィーンとヨーロッパ他都市との地下鉄を比較した展示もあり、ウィーンの地下鉄の規模がわかるようになっています。

トンネルボーリングマシンのモックアップが展示されている展示室は、主にトンネル掘削に関する情報が集中展示されています。

ここでFeriの目に留まったのが、ウィーン市の地質や高低差を示した展示です。ご存じのようにウィーンは旧市街が最も標高が低くなっており、盆地のような地形です。

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そのため、U2の延伸部分は、地形と地質の関係から、かなり高低差のある構造になるようです。

ちなみにFeriの最寄り駅Pilgramgasseは海抜0メートルに設置されますが、Neubaugasse駅は地下でありながら海抜20メートルに建設されます。さらにMatzleinsdorferPlatzは海抜30メートルです。

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この図を見ているとWiener Linienでは、他の路線との関係もありますが、地下鉄トンネルはWiener Becken Sedimente(Pannon)という堆積層に建設するようです。

さらに地質調査の結果が、実物の地質サンプルによって紹介されていました。Feriは、当初、お手軽展示が中心なのかと思っていましたが、かなり専門的な内容も含まれているに驚きました。

もちろん、マルチディスプレイや音声ガイダンスによって、わかりやすい展示になっていますが、非常に充実した内容です。これならば、学校の課外活動などにも最適でしょうね。

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館内にはWiener Linienのグッズを販売するショップも開設されており、係員が常駐しています。案内所と違って混んでいないので、グッズをお買い求めになるのには、こちらの方が便利かもしれません。

ウィーンの地下鉄に興味のある方は、入場無料なので、一度、ご覧になると面白いと思います。

ただ、冒頭にもご案内したように、火曜日と木曜日の16時から19時までしかオープンしていないのが、玉に瑕といったところでしょうか。

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