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March 30, 2017

工事が進むÖBB南鉄道プロジェクト(前編)

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3月朝以後の話題は「ÖBB南鉄道改良プロジェクト」をご紹介しましょう。

このブログでも断片的にご紹介していますが、ÖBBではWien-Graz間の幹線である南鉄道改良プロジェクトを進めています。

このプロジェクトの中心は、ご存じのSemmering-Basistunnel(セメリング・ベーストンネル)ですが、実は、それ以外にも、関連して複数の案件が同時進行しています。今日は、その内容を、まとめてご紹介します。

-01:Nordbahn
現在、チェコ発着のRailJetがグラーツまで乗り入れていますが、チェコ-ウィーン間の路線がNordbahn(Mehr Verbindungen – Weniger Grenzen)です。

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南鉄道と一体になって運用される計画が立案されたため、南鉄道改良プロジェクトに含まれました。

工事は線路の改良に加えて、オーストリア国内の駅(18駅)についてのバリアフリー化が計画されました。

改良工事はRailJetの乗り入れ開始に合わせて2016年にほぼ完了し、運用に供されています。

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皆さまもご存じのように、こちらはプラットホームの高さが低いため、車両にはステップがついており、これがバリアフリー化を妨げています。

日本の場合は、プラットホームのかさ上げで対応するケースが多いようですが、こちらでは、近郊型車両の場合、デッキ部分を低床化することで対応しています。City Jetの投入も、その一環です。

ただ、プラットホームの高さが低いとは言っても、駅構内の移動をスムーズにするため、各種の改良が必要になってきます。

-02:Wien Hauptbahnhof
このブログでも建設経過をご紹介した「南鉄道改良プロジェクトにおけるウィーン側最大の案件」がWien Hauptbahnhof。

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駅周辺の整備事業は、現在も継続中ですが、駅設備に関しては2015年に完成し、2015年12月のダイヤ改正から、ウィーンに発着する総ての優等列車が同駅を利用するようになりました。

南鉄道と西鉄道の乗り換えも、同一ホーム上でできるようになり、利便性が大幅に向上したのは、皆さまもご存じのとおりです。

-03:Güterzentrum Wien Süd
Wien Hauptbahnhofが旅客駅であるのに対し、日本以上に鉄道による貨物輸送を重視するヨーロッパでは、現在も大規模貨物駅の整備が行われています。いわゆるモーダルシフトの拠点となる駅です。

ウィーン郊外にあるGüterzentrum Wien Südも、その一つ。最新の貨物駅だけあって、荷下ろしが効率的にできるよう、様々な工夫が施されているそうです(貨物駅なので、一般の人は見学できませんので‥)。

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日本では考えられませんが、コンテナ埠頭のようなガントリークレーンが設置されており、これを使ってスピーディーに自動車から貨車に荷物を移動させることができるようになっています。

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鉄道輸送と道路輸送の連携を考慮して、アウトバーンS1に隣接した場所に建設され、2016年12月5日から、本格的な営業を開始しました。

日本では、かつては貨物列車用の操車場が東京周辺でも見ることができましたが、、分割民営化後は、どんどん縮小され、高層住宅などの用地になってしまいました。

現在、日本ではトラック運転手さんの不足による道路輸送の問題点が顕在化しているという話を耳にしていますが、鉄道による長距離貨物輸送を積極的に活用する時期に来ている気がします。

これも上下一体方式で民営化した「負の遺産」と言えるのかも知れません。

-04:Pottendorfer Linie
Wien-Wiener Neustadt間には、二つの路線があります。

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RailJetなどの長距離旅客列車は、本線である510号線(Baden経由)を使いますが、もう一つWampersdorf経由で結ぶ52kmの路線があります。通称、Pottendorfer Linieと呼ばれるこの路線は、従来から快速列車やS Bahnなどが運行されていました。

また、ウィーンとブルゲンラント州、およびハンガリーのショプロンを結ぶ路線としても機能しています。

Pottendorfer Linieは、従来から優等列車が運行される510号線のサブルートという位置づけでしたが、Güterzentrum Wien Südにつながっているため、状況が変わりました。

そこで、新しい貨物駅Güterzentrum Wien Südの開業に合わせて、改良工事が決まりました。工事内容は、複線化とともに軌道の強化を行い、高速運転に対応しようというものです。

二つの路線は、距離は離れている別線ですが、事実上、複々線として機能するため、今後の運用が期待されています。

ちょっと記事が長くなってしまったので、今日はウィーン周辺の改良工事をご紹介するところまでにしましょう。

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