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June 07, 2017

歴史とともに‥街頭体重計(下)

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6月5日、オーストリア・アルプスTrofaiachで、警察の山岳救助隊員が、遭難した登山者を救助するため、ヘリコプターからロープで下り、自分も含めた3人をつり上げようとしたところ、ロープに不具合が発生。

3人全員がかなりの高さから渓谷に落下し、救助隊員を含む2人が死亡するという痛ましい事故が起こりました。

山岳救助の経験が豊富なオーストリアでも、こういった事故を防ぐのは難しいようで、残念です。

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さて、今日も昨日に引き続き「街頭体重計にまつわる話題」をお届けしましょう。

住民の健康管理という目的を担った市営の街頭体重計ですが、その後、大きな問題に直面します。

個人の体重は、今で言うところの「個人情報」です。そのため、プライバシーに対する意識が高まるにつれて、大人を中心に、利用を敬遠する人が増えてきたのです。これは何となくわかりますね。

利用者の激減により、1970年代には公共事業としての街頭体重計が行き詰まりをみせ、事業が民間へ移管されることになります。

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当時は、2社が、街頭体重計の事業に参入していたようです。

その後、事業の統合が行われ、現在ではブルゲンラント州のPinkafeld(ピンカンフェルト)という街にあるPopp Karin / Andreasという会社が、設備の維持と運営を行っているようです。

現在の街頭体重計は、写真をご覧になるとわかるように、機械式の伝統的なスタイルです。そのため、維持管理に非常に手間がかかります。

では、ウィーン市内に街頭体重計は何基設置されているのでしょうか。

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残念ながら最新のデーターは入手できませんでしたが、2009年の時点で約200基が設置されているそうです。また、オーストリア全土では400基が設置されているという話です。

ただ、当たり前ですが、街頭に設置されているため、イタズラなどによる破損も多く、部品の調達も含めて、メンテナンスが大変なようです。

実際、運営会社では部品を確保するのも大変なようで、円滑な運用のために水面下で様々な努力をしています。

ちなみに現在使用されている街頭体重計の最大計測重量は150kgとなっています。また、目盛りは1kg単位で付けられています。

最大計測重量が150kgだったら、巨漢の方が多いこちらでも、ほとんどの方は体重測定が可能だと思います。

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ところで、現在、設置されている街頭体重計は有料(1回20Cent)なので、当然、定期的な料金回収を行っているハズです。

一度、料金回収の場面を見てみたいと思うのですが、今のところ、そのチャンスは巡ってきません。

料金箱の容積が小さそうなので、比較的頻繁に回収をしているような気がするのですが‥

なお、ウィーン以外の街頭体重計は別の会社が担当しているようです。

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FeriがSalzburg州で見かけた街頭体重計にはSZUPPERという名称が記載されていました。ちなみに、この会社はニーダーエスターライヒ州にあるBockfließ(ボックフリース)という町にあるようです。

ウィーン以外の場所でも、時々見かける「街頭体重計」。このように歴史的な経緯を見ると、時代とともに、その目的が変化してきたことがわかりました。非常に興味深いですね。

時代の要請により、実用的な街頭体重計に発展したものが、伝統的な機械式体重計に戻り、現在も街角で時の流れを見守っている‥不思議な光景だと思います。

ある意味、「オーストリアの名物」として、この後も、末永い活躍を期待したいものです。

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