« これは安い! | Main | World Naked Bike Ride 2017 »

June 20, 2017

番外編 駅が劇場に大変身

Img_2004_05_7202

今日は、番外編ですが、「劇場の話題」をお届けしましょう。

ウィーンでは、歌劇場や音楽ホールは、当初から目的を明確にして建設されているところが、大多数だと思います。

ウィーン国立歌劇場のように戦災で大きな被害を受けた建物も、復行に際して、オリジナルを尊重した形で復行されたため、細かい説明を見ないと、昔からの建物が、そのまま残っているような錯覚に陥ります。

それに対して、ドイツではバイエルン国立歌劇場やドレスデン・ゼンパーオーパーのように、昔の姿を見事に止めている劇場もありますが、全く新しく作った劇場も多いようです。

Img_2004_05_7199

最もFeriは、ドイツの歌劇場やコンサートホールをくまなく回ったわけではありませんから、明確なことは言えませんが‥

そんな中で、非常に印象に残っている劇場が、バーデン=ヴュルテンベルク州Baden-Baden(バーデン=バーデン)にあるFestspielhaus Baden-Baden(祝祭劇場)です。

ご存じの方も多いと思いますが、ドイツのバーデン=バーデンは、17世紀から続く有名な温泉保養地です。Feriなどはウィーン近郊のBadenの方が親しみがありますが、一般の人にとっては、ドイツの方が知られているかもしれません。

人口5万人ほどの小さな街なのですが、温泉保養地としてクアハウスやホテルが充実している他、競馬場、美術館(州立美術館を含む)などが設置されています。

そして音楽ファンにとって有名なのが、Festspielhaus Baden-Baden(祝祭劇場)です。同劇場は収容人数2500名という巨大な劇場です。

Img_2004_05_7224

実は、この劇場は、規模が大きいだけではなく、その構造に特長があるのです。というのは、劇場のファザードがかつての鉄道の駅舎を、そのまま転用しているのです。

この駅は1904年、Baden-Badenの中央駅として建設されたものです。ただ、本線から分岐している支線の駅として使われていました。その後、支線が廃止されたため、駅も1977年に廃止されました。

その後、Festspielhaus Baden-Badenを建設する際、伝統的な駅舎の再活用プランが浮上し、劇場のエントランスとして使用されることになったものです。

ちなみに設計を担当したのは、Salzburg生まれの建築家Wilhelm Holzbauer氏だそうですから、オーストリアとも縁があるわけです。

Img_2004_05_7205

ちなみに同氏の代表的な作品には、Andromeda Tower ViennaやGasometer などがあります。

さて、劇場本体は、ガラスを多用した近代的な建物ですが、劇場正面には旧駅舎があるため、ほとんど見えません。非常によく考えられたデザインと言えるでしょう。

劇場は1998年4月にオープンしましたが、いわゆる座付きのオーケストラなどがないため、各種のFestivalでの使用が中心です

見事なのは、駅舎部分は、ほぼ駅時代のまま使用されていることです。

Img_2004_05_7226

そのため、写真のように入場券売場の窓口は、鉄道駅時代の出札口を転用しています。Fahrkartenという表示も残っており、オリジナルを忠実に再活用しているところに「こだわり」を感じます。Feriは、こういった「こだわり」は好きです。
中規模な駅なので、駅内にレストランなどもありましたが、それも改装した上で、レ
ストランとして活用されています。ちなみに屋号は「Aida」です。

鉄道ファンでもあるFeriにとっては、クラシック音楽と鉄道が融合した施設だけに、始めて訪問した時は、そのアイデアと歴史的建物の活用に心を打たれたものです。ただ、実際に訪問したのは、2004年の1回だけですが‥

当初は公的機関が運営に関与していましたが、ご多分に漏れず運営は民間に移管され、その後、運営団体も代わっているようです。

しかし、現在も様々な公演が行われており、Baden-Badenのランドマークとして確固たる地位を築いています。

20170619ss00001

余談になりますが、この旧駅舎は比較的コンパクトな割に優れたデザインを誇っているため、鉄道模型ファンにも人気があります。

そのため、ドイツの模型メーカーVollmerがHOスケールのプラスチックモデルを発売しています。1/87ですが、幅78cm、奥行き16cm、高さ20cmという堂々たるものです。

Img_2004_05_7249

ちなみに現在のドイツ鉄道Bahnhof Baden-Badenは、Mannheim–Baselを結ぶ本線(Rheintalbahn)からBaden-Badenへ向かう分岐駅で、かつては駅名もBaden-Oosなどと異なっていました。

こちらの駅は1908年に開業しましため、駅舎は伝統的な造りになっています。ただ、街外れの分岐駅という性格上、街の中心部にある駅よりもデザインは簡素なものです。分岐線の廃止に伴い、1977年にBaden-Badenに改称されました。

ただ、現在はBaden-Badenへのアプローチにあたる重要な駅なので、ICEなどの優等列車も停車します。なお、最後の写真が、現在のBaden-Baden駅です。

10年以上も再訪していないBaden-Badenですが、機会があれば、また訪ねたい街の一つです。

※「人気ブログランキング」に登録しています。この記事がお気に召しましたら、下記のバナーをクリックしていただくとFeriの励みになります delicious

Br_decobanner_201105_b_3

文化・芸術, 街角の話題, 鉄道のお話 |

« これは安い! | Main | World Naked Bike Ride 2017 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« これは安い! | Main | World Naked Bike Ride 2017 »