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August 30, 2017

Zahnradbergbahnen in Österreich(その3)

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昨日に引き続き「オーストリアの登山鉄道」のご紹介です。今日は、ウィーンからほど近い場所にあるSchneebergbahnです。

Schneebergbahn
オーストリア東部のニーダーエスターライヒ州とシュタイアーマルク州の境となっているアルプス山脈に属していますが、Schneeberg(シュネーベルク)にも、歯車式の登山鉄道があります。

これがSchneebergbahnで、1897年に開業しました。1897年と言えば、日本では明治30年。この時代に本格的なリゾート鉄道が開業しているのですから、ある意味、驚きです。

ウィーン近郊のリゾート地として、古くから親しまれていた場所なので、観光鉄道としての要素が強いのが特徴です。

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この鉄道は1872年頃、建設が計画され、1895年に建設工事が開始されました。同時に接続路線であるWiener Neustadt -Puchberg間の建設も行われました。

建設計画は、Schafbergbahnよりも先だったので、「オーストリア最古の歯車式登山鉄道」と紹介される場合もあります。

路線が長いこともあり、営業開始は2段階に分けられ、Puchberg-Baumgartner間が、1897年6月1日、Baumgartner-Hochschneeberg間が、1897年9月1日に開業しました。

そして、この鉄道開業に合わせて建設が進められていた山頂のホテル1998年6月にオープンしました。余談になりますが、このホテルを設計したのは、ウィーンの環状道路リンクを設計したFerdinand FellnerとHermann Helmerだそうです。

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1899年からは、k.k.priv. Eisenbahn Wien - Aspang (EWA)という会社が、同鉄道と関連施設の運営を行うようになりました。

その後、オーストリアがドイツに併合された際、Schafbergbahnと同じくDeutsche Reichsbahnに買収され、国鉄路線になりました。そのため、戦後はÖBBに移管され、運転が続けられました。

しかし、地方路線合理化の一環として、1997年1月1日に運行NiederösterreichischeVerkehrsorganisation GmbH(NÖVOG)に移管されます。

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ただし、当時は、運行のみの委託で、施設はÖBBが保有していました。いわゆる「上下分割方式による列車が中心民営化」ですね。

そして、1997年、開業100周年を迎えました。Feriが、最初に訪問したのは、この頃です。

2012年には、NÖVOGが施設もÖBBから買い取り、上下一体となった運営が始まり、2017年、開業120周年を迎えました。

鉄道や車両の仕様は、基本的にSchafbergbahnと同じです(厳密には違うところもありますが)。そのため、かつえは、相互で車両の入れ替えや、テスト入線などが行われています。

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ÖBBと接続するPuchberg am Schneeberg(標高577メートル)と、山頂のHochschneeberg(標高1795メートル)を結ぶ9.8kmの路線で、軌間は1000mm、最急勾配は196‰です。

勾配はSchafbergbahnよりも緩いですが、路線が長いのが特徴です。

なお、実際の山頂は、山頂駅よりも高い場所にあり、徒歩で向かうことができます。

山頂駅付近には、Kaiserin-Elisabeth-Gedächtniskirche am Schneebergという小さな礼拝堂が設置されています。非常にきれいな礼拝堂で、一見の価値があります。この礼拝堂は、Schneebergのランドマーク的な存在となっています。

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ラックシステムはアプト式で、こちらも山麓駅から山頂駅まで、全線にラックレールが敷設されています。

路線が長いこともあり、中間にHaltestelle Hengsttal、Hengsthütte、Haltestelle Baumgartnerという三つの駅が設けられています。

このうち、Hengsthütteは、蒸気機関車による列車が中心だった頃は、給水と点検のため、30分間の停車時間が設定されていました。

そのため、お客さまも列車から降りて、駅に併設されているHütteで軽食をとって、一休みする光景が見られました。

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なお、山頂駅Bergbahnhof Hochschneebergの標高は、今回ご紹介する三つの鉄道の中では、最も高くなっています。現在の所要時間は、40分ほどです。

山麓のPuchberg am Schneeberg駅は、ÖBBと同一の敷地内にあり、接続の利便性が考慮されています。なお、広大な敷地内には車両基地も設けられています。Schafbergbahnと異なり、駅は水平で、機関車は傾いた状態で待機しています。

山頂駅に関しては、Feriが頻繁に訪問していた頃は、小さな待合室がある駅舎がポツンと建っているだけ(ただし、ホテルが別にあります)でしたが、最近では屋根付の立派な駅が建設されています。これは、標高が高いこと、天候が急変した場合の避難所といった意味合いもあるようです。

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勾配が緩いため、Schafbergbahnと、ほぼ同じ仕様の蒸気機関車が客車2両を押し上げていました。勾配の関係から、最高速度も24km/hと若干、早くなっています。

ただ、客車がSchafbergbahnよりも、若干、長さが短いため、1両の定員が少なくなっています。

列車の運転ですが、現在は、5月上旬から11月上旬(2017年は11月1日まで)で、1日5往復、運行されています。

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ただし、利用客の状況を見ながら臨時列車を仕立てる点は、Schafbergbahnと同じです。そのため、時刻表にも、臨時列車が運転される可能性がある旨の記載があります。

使用されている車両ですが、開業当初から長らく、Schafbergbahnと同じく、オーストリアが誇るKrauss Linz社製の蒸気機関車Z1~5(ÖBB 999.01~05)が、改良を加えながら使用されてきました。

やはり、後年になって煙突がギースル・エジェクターに改造されています。Schafbergbahnの機関車と同じく、酸素ボンベが増設されていますが、本数が異なっています。

また、路線の規格がSchafbergbahnと共通であるところから、1970年にはSchafbergbahnから999.101号機が移籍しています。

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各機関車に愛称が付けられていたのは、Schafbergbahnと同一ですが、機関車をカラフルに塗装することはなく、終始、蒸気機関車らしい、黒い色のまま使用されていました。

開業以来、長らく蒸気機関車による運転が続けられていましたが、やはり老朽化が問題となりました。

本来はSchafbergbahnのように蒸気機関車を新製して、置き換えるのがベストの選択であるのは言うまでもありませんが、やはり費用対効果の点で、難しかったようで、最終的には全く新しいディーゼルカーを製作し、全列車を置き換えました。

ただ、こちらでも蒸気機関車の列車は人気があるため、「Nostalgie Dampfzüge」という特別列車の形で、祝日・日曜限定で、1日1往復、別料金で運転されています。

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また、運転期間も、2017年の場合、7月2日から、9月3日までと短くなっています。

蒸気機関車の老朽化を受けて、投入されたのが「Salamander」(サンショウウオ)という愛称を持つディーゼルカーです。1999年に試作車両が投入され、2011年までに3編成が製造されました。

ディーゼルカーですが、SchafbergbahnのVTと異なり、ドイツ国鉄のICE1のように機関車が客車を牽引する方式(プッシュプル方式)です。製造はCarvatech Karosserie- und Kabinenbau GmbHが製造を担当しています。が担当しています。

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3両編成(制御車+客車+機関車)で、編成長は約30メートル、編成重量41t、機関出力は740PSです。

使用されているディーゼルエンジンは、Schneebergの自然環境保全を考慮して、最新の環境基準に適応しているものです。また、安全性を向上させるため、3系統の独立したブレーキを装備しています。

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従来の客車には中央通路がなく、側面の扉からコンパートメントに乗車する方式でしたが、今回は路面電車でおなじみの中央通路方式に改められています。

定員は119名で、客車の台車には空気バネが採用されており、乗り心地も向上しています。

当初は、蒸気機関車と併用されていましたが、3編成が揃った段階で、全列車が「Salamander」に置き換えられました。

このSalamander-Triebwagenですが、形もさることながら、写真をご覧になるとわかるように、サンショウウオを模した奇抜な塗装が目を引きます。

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今までの蒸気機関車が、実用的な塗装だったのとは対照的です。

また、Schneebergbahnは、山頂のホテルへの物資を列車で運んでいるため、以前は客車の一部を荷物室に転用している列車も存在しました。

しかし、これでは貴重な輸送力が低下するため、最近になって小型の荷物車を山頂側に連結するようになりました。これは、以前、当ブログでもご紹介したことがありますね。

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この小型荷物車ですが、塗装もディーゼルカーと合わせてあるため「Salamander-Baby」というニックネームが付いています。

さて、2010年には、ディーゼル機関車Hm 2/2が2両、導入されました。この機関車はスイスのStadler Bussnang AGで製造されたものです。


基本的には事業用車(工事用列車や資材運搬列車の牽引)という位置づけですが、ピーク時には旅客列車にも投入されることを前提に設計されており、Bahnen der Region Katalonien (FGC)のHGm 2/2型がベースになっています。

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メカニズムは電気式で、ディーゼルエンジンで発電した電力で、モーターを駆動します。車体重量は18t、出力は450kw、200‰での速度は16km/hです。

旅客列車牽引に対応するため、リモコンによる遠隔操作が可能になっている点が特徴です。旅客列車も牽引する可能性もあるため、塗装も「Salamander」仕様です。

現在は夏期のみの運行ですが、かつては冬期(と言っても3月位から)もスキーヤーの利用を視野に列車が運転されていました。

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そのため、自然に雪が溶けるのを待つのではなく、除雪車を使って線路の除雪を行い、列車を運行していました。1960年代には除雪車が配備されていたようです。

1965年には、SchafbergbahnのVT21(5099.01)が、冬期にSchneebergbahnに貸し出され、スキー搭載用ラックを取り付けて運転された記録があります。

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また、山麓のPuchbergには、開業100周年を記念して小さな資料館が設けられましたが、そこにはSchafbergbahnの新型蒸気機関車999.201が、Schneebergbahnで試験運用をした写真が掲げられていました。

試験運用を行ったことから、当初はSchneebergbahnでの運用も考えていたのかも知れません。この当たり、ÖBBから早い段階でNÖVOGに移管されたことが、遠因になっているような気もします。

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正直、全列車が蒸気機関車からSalamander-Triebwagenに置き換わった時点で、Feriにとって憧れの楽園だったSchneebergbahnは「記憶の彼方」に消え去ってしまいました。

そういった事情もあり、蒸気機関車の定期運用後は、列車に乗って山頂へ登った経験がありません。そのため、山頂の写真は、全盛期のものになっています。


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