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January 31, 2018

日本のオペラ制作の思う

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今日は「オペラ制作の舞台裏にまつわる話題」をお届けしましょう。

日本の友人によると、先日、日本経済新聞夕刊に、開場20周年を迎えた日本の新国立劇場に関する記事が掲載されていたそうです。

そのコピーを送ってもらいましたが、タイトルは「新国立劇場20周年 改革へ新芸術監督 オペラ レパートリー拡充」というものでした。

新シーズン(2018/19シーズン)はオペラ、演劇の新芸術監督が就任しますが、この中で興味深いのは大野和士さんの方針です。大野さんはレパートリーが先細りになるとの危機感から、「脱レンタル」へ方針転換するというものです。

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記事によると、従来、新国立劇場では、海外の劇場が制作したオペラを上演する場合、演出の舞台のデザインなどを借りる(レンタルする)の大半だったそうです。

しかも1上演(回数公演)ごとの契約で、その都度、装置や衣装を海外から借りる方式。そのため、再演時も新たに契約を結び、借り直す必要があったとか。

新監督に就任する大野氏は、上演権を「買い取る」方式に改革し、装置や衣装を国内に保管し、レパートリーをスムーズに上演できるしようとするものです。

これにより舞台装置などを日本国内で作ることも可能になるようです。なお、新国立劇場でも、確か千葉県に舞台装置などを保管する施設があったと思います。

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ところで、こちらでも、他の劇場で制作したオペレッタやオペラを買い取って上演するケースは決して少なくありません。

例えば、フォルクスオーパーで昨シーズンまで上演されていた「白馬亭」などは、その代表でしょう。

しかし、Feriの知る限りでは、舞台装置や衣装などは国立劇場連盟傘下のART for ART Theaterservice GmbH会社が保管してます。

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大型トレーラーで保管場所から劇場へ搬入する場面をご覧になった方も多いと思います。恐らく「買い取る方式」が一般的なのでしょう。

大野和士さんは、リヨン歌劇場首席指揮者などを務め、本場ヨーロッパの歌劇場運営に熟知しているので、こういった発想になったのかもしれません。

しかし、新国立劇場に関しては、客席数が少ない、アンサンブル(専属歌手)が存在しない、座付きオーケストラや座付きバレエ団が実際には存在しないなどの問題点が山積しており、作品をレンタルから購入に切り替えても、総てが解決できる訳ではありません。

これは、最初にオペラハウスを作る際にクリアしなければならなかった問題だと思いますが、「大人の事情」で先送りになったことが、尾を引いているような気がしています。

ちなみに2018/19シーズンのプレミア(新演出)は「魔笛」、「紫苑物語」、「フィレンツェの悲劇」・「ジャンニ・スキッキ」、「ツゥーランドット」だそうです。

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