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February 19, 2018

“DER OPERENBALL” Premiere Report(その2)

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今日は「Der OPERENBALL」の登場人物をご紹介から。

Theophil Schachtelhuber(オリジナルはThéophile Beaubuisson):ご年配ですが、女性に目のないおじさま。「まじめそうに見えて、実は女性に目がない」という演技ができると際立ちます。何しろ若い愛人をつれてオペラ座舞踏会に来るのですから‥ 

今回は年金生活者という設定です。2008年にはベテランのRudolf Wasserlofさんが起用されていましたが、今回はFeriお気に入りのオペレッタ歌手の一人Kurt Schreibmayerさんが起用されました。劇中ではTheophilという名前で呼ばれていました。

Palmyra Schachtelhuber(オリジナルはPalmyra Beaubuisson):Angelikaの伯母です。夫のTheophilと一緒に生活していまが、夫を尻に敷いている「まじめなおばさま」という想定。基本的にお芝居が中心なので、ベテランのオペレッタ歌手(アルト)か、役者さんが起用されます。

今回、正に、この役にピッタリのHelga Papouschekさんが起用されました。このコンビが抜群だったのは言うまでもありません。

Paul Wimmer(オリジナルはPaul Aubier):カーニバルの休暇を利用して、妻のAngelikaと一緒にオルレアンからパリに来ている想定ですが、今回はオーストリアの地方(Klagenfurt)からWienに来ました。なお、銀行員という想定になっています。

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PaulとAngelikaは若夫婦という設定なので、若手ではつらつとした演技ができるテノールのオペレッタ歌手が起用されます。オペレッタなので、ユーモラスな演技もポイントです。2008年にはJörg Schneiderさんが演じましたが、今回はMarco Di Sapiaさんが起用されました。

Angelika Wimmer(オリジナルではAngèle):Palmyraの姪です。夫のPaulは絶対浮気などしない完璧な夫だと思っている「箱入り娘」です。オリジナルでは、パリではなく、オルレアンという地方都市に住んでいることも影響しているようです。

逆に“夫は出張が多くて可哀相”と同情しています。Paulと同じく、若手ではつらつとした演技ができるソプラノのオペレッタ歌手が起用されます。今回はKristiane Kaiserさんが起用されました。

Georg Pappenstiel(オリジナルではGeorges Duménil):パリに住まいを持つ、今回のホストファミリーです。新興成金という設定です。

そのため、今回は、最近Wienで流行の高級タワーアパートに居を構えています。単独で歌う部分に加えて、演技も重要なので、テノールのオペレッタ歌手が起用されます。今回は、最近、オペレッタでも主役に抜擢されることが増えたCarsten Süssさんが起用されました。

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Margarete Pappenstiel(オリジナルはMarguérite):Georgの妻。男たちの浮気を疑っている女性です。男たちの浮気を証明するための仕掛けを提案するキーパーソン。単独で歌う場面に加えて、演技も重要なので、キャスティングが難しい役です。ソプラノのオペレッタ歌手が起用されますが、今回はUrsula Pfitznerさんになりました。

Helene(オリジナルではHortense):Pappenstiel家のお手伝いでスプレットです。「こうもり」のアデーレと一脈通じる役と言っても良いでしょう。恋人のHenriが浮気をしていないか確認するため、Margarete達が考えた仕掛けに一口乗るところなど、意外とちゃっかりしています。

スプレットなので、歌だけではなく、演技力も問われます。ソプラノのオペレッタ歌手が起用されます。本演出では、2幕の後半からストーリーの鍵を握るキーパーソンになります。そういう訳なのか、アンサンブルではないSieglinde Feldhoferさんが抜擢されました。

Henri(名前はオリジナルと同じ):オリジナルでは海軍士官候補生で、Schachtelhuber夫婦の甥にあたります。今回は、スタイルから見るとミュージシャンのような格好をした若者でした。役柄は男性ですが、オペレッタでは通常、メゾソプラノの女性歌手が起用されます。「こうもり」のオルロフスキーと同じ「ズボン役」です。今回はAmira Elmadfaさんが起用されました。

オペラ座の給仕長Philipp(オリジナルはPhilippe):2幕で浮気者同士が鉢合わせするのを調整する重要な役割があります。という訳で、お芝居が上手なBoris Ederさんが起用されました。

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Féodora(名前オリジナルと同じ):踊り子で、Theophilの浮気相手です。2幕の舞踏会の場面だけに登場します。二幕ではTheophilとのやり取りがポイントです。今回は、こちらもFeriお気に入りのオペレッタ歌手Martina Dorakさんが起用されました。踊りながら歌う場面があるので、まずは妥当なキャスティングでしょう。

オリジナルでは、登場人物の名前はフランス風、場所もパリであるにも関わらず、皆さん、オーストリアなまりのドイツ語で話している…ウィンナ・オペレッタらしい「不思議な世界」が舞台だったのですが、今回は舞台がWeinになったので、こういった矛盾は解消されています。

それでは、「あらすじ」に沿って、見どころをご紹介しましょう。完全ネタバレですから、楽しみにしている方はご覧にならない方がよいかもしれません。

○第1幕:Pappenstiel家のサロン
序曲を少し演奏したところで、ストップ。お客さまに向けて「今回はOPERENBALLの会場がStaatsoperからVolksoperに変更になりました」というアナウンスが‥これは余計かな。

その後、本来の序曲に入ります。幕が開くと、Weinで流行のタワーアパート。正面にリフトがあり、螺旋階段で2階に上がれるようになっています。左側には窓があり、Wienの古い街並みを眺望できます。

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PaulとGeorgが、男同士で話合っています。ここで男同士の気持ちを「トルトーニから、たった今、やってきたばかり」という二重唱に託して語り合います。

PaulはWienでアバンチュールを楽しみたいと思っていますが、浮気をする勇気がありません。そこで、Georgが「私にはモットーがある」、「人生は一度だけさ」を歌い、暗にPaulに浮気をして人生を楽しもうとそそのかします。

本演出は、時代設定が現代なので、顧客からメールが来て、急きょ、Klagenfurtに戻ることになったことにすればよいというアイデアを授けます。

そこへ、Schachtelhuber夫妻がやって来ます。Palmyrは、怠惰な生活をしているPappenstiel夫婦を良く思っていません。しかし、可愛い自分の姪AngelikaがWeinに来ているために、夫婦でPappenstielの住まいにやってきました。

Theophilは、ご年配ですが若い女性には目が無く、1幕でもさっそくHeleneにちょっかいを出しています。

また、サロンに置いてある雑誌(これはPLAYBOYでした)を見て、「おっ、いい女性が写っているぞ」と、男性同士で話をする場面もあります。その後、その雑誌を後で、女性が見て、あきれる場面がご愛敬。

男達が出かけたところで、Margareteが、Angelikaに「男はみんな浮気者なのよ」といった話をしますが、夫はまじめだと信じているAngelikaは反論します。そこで、Margareteは、「男たちの浮気性」を確かめるための「ある仕掛け」を提案します。行きがかり上、Angelikaも応諾せざるを得ません。

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この仕掛けは「今晩、オペラ座舞踏会で2人だけの時を過ごしたいの」という怪しげな手紙(差出人は、匿名の女性です)を、GeorgとPaulへ出して、2人の反応を確かめよう…というものです。

ただし、奥様方だと筆跡がばれてしまうため、女中のHeleneに手紙の代筆をさせます。ここで歌われる「あなたの美しい筆跡でお書きなさい」は、なかなか魅力的なアリアです。女中のHeleneもしっかりしており、内緒で自分の恋人Henriにも同じ手紙を準備します。

男達が帰ってきて、次々と手紙を渡されると、浮気願望の強い男性陣は、そわそわしだします。ちょうど、「こうもり」でアイゼンシュタインが、オルロフスキー邸の夜会へ行く前のような雰囲気です。

PaulはAngelikaを置いて舞踏会でかける訳にいかないので、「仕事で急用が出来て、出張しなくてはならない」という言い訳をつくりますが、今風らしくスマートフォンのメールを見せて妻を納得させます。

なお、1幕の最後は、全員がスマートフォンを操作しながら歌う場面です。上演時間は1時間ほど。ここで、休憩に入ります。


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オペレッタ, in フォルクスオーパー |

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