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March 25, 2018

Wien地下鉄新型車両デザインが発表されました

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週末、東京では桜が一挙に満開になったようですが、お花見も賑わったことでしょう。

さて、今日は「Wiener Linienの新型地下鉄車両の話題」をお届けしましょう。

競争入札の結果、SIEMENSが受注したWiener Linienの新型地下鉄ですが、受注の段階ではデザインは公開されていませんでした。

今回、インテリアも含む車両デザインが公開されました。ちなみに、現時点では新型地下鉄は「X-Wagen」と呼ばれています。

ご存じのように、今回の新型車両は、完全自動運転システムが導入されるU5での使用を前提としたものです。外観よりも、システム関係が大きく改良されていると思われます。

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まず、外観ですが、完成予想イラストをご覧になるとわかるように、現在、使用されているType Vに近い「食パン型」のデザインになっています。

片側3扉(両開き、プラグインドア)で、正直、あまり代わり映えしない感じがしますね。最も機能性を重視すると、こういったデザインに至ると思います。

そういう意味では、不要な装飾を廃して、合理的なデザインにしたのは、頷けるところです。

先頭部分もType Vとよく似ていますが、前照灯を含めて横長に光る帯が入っています。この帯は、側面の帯と同じ幅になります。出入り口上部には、乗客案内用の各種ピクトグラムが掲出されています。

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さらにドアの外側にも開閉時、ドアに埋め込まれた警告灯(縦長、恐らくLED)が点滅するようです。ドアが開く前は緑、開くときは赤に色が変わります。これは、ホームドアが設置されるU5の意識した装備でしょうね。

もちろんエアコンが装備されていますが、ご存じのように積極的に冷やすというより、極端に客室温度が上がらないように調整しますという感覚です。

そのため、例によって窓の一部が通風用に開閉できるようになっています。Type Vでは横開き式でしたが、X-Wagenでは、Type Uのように「内側に開く方式」に戻るようです。こちらの方が外気を多く取り入れることができるためだと思われます。

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車体は軽量構造になっており、使用される材料の90%以上がリサイクル可能だそうです。恐らくアルミ製だと思いますが、素材については言及されていませんでした。

大幅に刷新されるのは客室です。Wiener Linienの地下鉄は、基本的に向かい合わせ方式のクロスシートを採用していますが、X-Wagenも基本的にはクロスシートです。

ただ、従来はベビーカーを搭載するスペースは設けられていませんでしたが、X-WagenではULFなどと同じく、折りたたみ式のシートを装備したベビーカー搭載スペースが新設されることになりました。

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この部分は、自転車の持ち込みも想定した「多目的スペース」と位置づけられています。ちなみに今までの車両には自転車搭載スペースはなく、出入り口付近に載せている人が多かったですね。

さらにドアに隣接する座席は一部が、一人掛けに変更されるようです。これは、乗降をスムーズにするためだと思われます。

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寒冷地なので、従来からドアの横にはスクリーンが取り付けられていましたが、今回も透明スクリーンが設置されます。さらに優先席の座席は色が変わるようです。

この他、優先席の一部は利便性を考慮して、ロングシート化(ただし、座席は独立)になります。

Type Vと同じく運転室の後ろは車いす搭載スペースになっており、ここも折りたたみ式のシートが設置されています。

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なお、車いす用スペースは、完成予想イラストのように、それ以外にも設置されるようです。従来、運転台後ろの出入り口だけにプラットホームとの段差をなくすためのランプが取り付けられていましたが、X-Wagenでは、バリアフリー化の観点から、総ての出入り口ランプが取り付けられる模様です。

興味深いのは、運転室の後ろが透明パネルになっており、客室からの前方視界が確保されていることです。これは全自動運転システムを採用することで、運転士の負担が軽減されるため、採用されたものと思われます。

X-Wagenでは、SIEMENSの新しい乗客情報システム「Plus」が装備されます。取り付け場所は、日本ではポピュラーになっているドア上部ではなく、天井から吊り下げられます。

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まぁ、こちらでは中吊り広告がありませんから、これで大丈夫ですね。また、客室には監視カメラも設置されています。

車内の照明ですが、こちらも最近、日本でも導入が進んでいるLED方式が採用されます。

X-Wagenは2024年に開業予定の新路線U5への投入を前提にしていますが、2020年には最初の編成が落成し、既存路線のU1、U2、U3、U4に投入される予定です。

X-Wagenは、2030年までに34編成が製造され、在来車Type Uと交代することになっています。

今回はWiener Linienの公式写真で、X-Wagenの概要をご紹介しました。最後にWiener Linienが公開しているプロモーションビデオもご紹介しましょう。車両の全体像がよくわかると思います。

しかし、CGを使ったプロモーションビデオを、早々に公開するところなど、Wiener Linienの広報活動の巧みさが伝わってきます。

日本の鉄道会社も参考にされてはいかがでしょうかね。


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