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April 12, 2018

速報 Volksoper 2018/19シーズンプログラム発表

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4月12日、10時(現地時間)、Volksoperが2018/19シーズンのプログラムを発表しました。

例年ですと国立歌劇場のプログラム発表後になるのですが、今年は国立歌劇場が19日発表になったため、Volksoperが先行する形になりました。なお、2019年はVolksoper創立120周年という記念イヤーです。

オープニングは2018年9月1日にArne-Carlsson-Parkで行われる野外コンサート「Fest 120 Jahre Volksoper Wien」です。指揮はAlfred Eschwéさんが務めます。

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普通はプレミア中心に紹介するのでしょうが、「オペレッタにはまっている男」ことFeriにとっては、レパートリーも含めてオペレッタに「何が上演されるか」が最大の関心事。

という訳で、オペレッタを中心にご紹介します。

まず、サプライズが2つ。良いニュースは、Feriの願いが叶ったのか「Die Csárdásfürstin」が新演出で上演せれることが決まりました。

逆にショックだったのが、最近、集客で苦戦していた定番オペレッタの1つ「Die Lustigewitwe」(メリーウィドウ)が消えてしまったことです。

Feriの知る限り、演出改定時に上演されなくなったことがありましたが、いきなり上演打ち切りというには、珍しいと思います。Feriが最初に観たオペレッタだけに、これは非常にショックです。さて、1シーズンのお休みで復帰するのかどうか、気になるところです。

なお、シーズンを通して上演されるオペレッタは鉄板の「こうもり」だけで、後の作品は期間を限定した上演される方式になっています。これは、出演者確保の関係かと思われます。

○オペレッタ
プレミアは2作品です。
オペレッタ・プレミア
Die Csárdásfürstin(チャールダーシュの女王、2018年9月16日Premiere)
Feriがオペレッタには本格的にはまった作品がカールマンの代表作である「Die Csárdásfürstin」。Sándor NémethさんのFeriに魅せられました。

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すでにSándor Némethさんは晩年でしたが、逆に若手の恋を成就させる「粋なおじさま」を見事に体現しており、私も「あのような粋なおじさまになりたい」との思いが強くなりました。
すでに主要なキャストも発表されています。

指揮はAlfred Eschwéさん。演出はPeter Lundさん。この方はVolksoperでは「Frau Luna」 (2013年)と「Axel an der Himmelstür」(2016年) の演出を手がけています。だいたい舞台の雰囲気は想像がつきます。

主なキャストは、以下のとおりです。

-Leopold Maria von und zu Lippert-Weylersheim:Robert Meyer
-Anhilte, seine Frau :Sigrid Hauser
-Edwin Ronald, beider Sohn:Lucian Krasznec
-Anastasia Komtesse Eggenberg:Juliette Khalil
-Eugen Baron Rohnsdorf:Christian Graf
-Boni Graf Káncsiánu」Jakob Semotan
-Ferenc Ritter Kerekes, genannt Feri Bácsi」Boris Eder
-Sylva Varescu:Elissa Huber
-Sándor von Kiss:Nicolaus Hagg

タイトルロールのSylvaにはゲストとしてドイツ出身のElissa Huberさんが起用されます。現在、Konzert Theater Bernのアンサンブルで、Sylvaは初めて演じるようです。

Sándor Némethさんの後を継ぐFeriには、Boris Ederさんが起用されました。お芝居は非常に上手な方で、「会議は踊る」では良い演技を見せていました。そう考えると、Sándor Némethさんの若い頃を彷彿させる新世代のFeriが実現するかもしれません。

「Im weißen Rössl」でヨゼファを務めたSigrid HauserさんがAnhilteに起用されました。ダンナがRobert Meyerさんですから、2幕以降は賑やかな舞台になりそうです。

Edwinに起用されたSigrid Hauserさんは、「Der Bettelstudent」でSymonを務めた方です。

Anastasiaに起用されたJuliette Khalilさんは、2015/16シーズンからアンサンブルになった方。今までに「Im weißen Rössl」のKlärchen、「Der Zauberer von Oz」のDorothy、「Hänsel und Gretel」のHänsel、「Axel an der Himmelstür」のJessie Leylandなどに起用されています。オペレッタ、ミュージカル、オペラに出演する器用な方。期待が持てます。

Boni にはJakob Semotanさんは、「Axel an der Himmelstür」のEnsemble、「Die Zirkusprinzessin」のToniに起用されています。

がらりと配役が変わりましたので、演出も大きく変わることは間違いないと思います。いずれにしてもきれいな舞台を期待したいものです。

また、9月から12月までの3ヵ月間にわたり上演されます。ある意味、気合いの入った作品と言えるでしょう。

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Meine Schwester und ich(妹と私、2019年4月6日Premiere)
ラルフ・ベナツキーの作品で、「白馬亭にて」の前に制作された作品で、ベルリンで初演されました。

最近では、上演されることがないため、残念ながらFeriは、どんな作品なのか詳しく知りません。恐らく実際にご覧になった方も少ないと思います。

演出はRobert Meyerさんが担当します。指揮はGuido Mancusiで、主なキャストは以下のようになっています。

-Dolly, Prinzessin Saint-Labiche:Mara Mastalir
-Dr. Roger Fleuriot, Bibliothekar:Lukas Perman
-Graf Lacy de Nagyfaludi:Carsten Süss
-Irma, Verkäuferin:Johanna Arrouas
-Charly, Kammerdiener:Nicolaus Hagg

オペレッタに良く起用されるアンサンブルが中心なので、ある意味、安心して観ることができそうな気がします。

再演
最近、フォルクスオーパーではオペレッタの再演は少ないのですが、2017/18シーズンに引き続き再演が登場しました。

作品はオッフェンバックの代表作「Orpheus in der Unterwelt」(地獄のオルフェ)で、2019年6月2日に再演初日を迎えます。

FeriがVolksoperで最後に観たのは2008/09シーズンですから、10年ぶりになります。演出を担当したHelmut Baumannさんをはじめ制作陣は、当時の方の名前がリリースされているので、演出に大きな変更はないと思います。

また、キャストは発表されていませんが、2008年にFeriが観た時、OrpheusにはThomas Sigwaldさんが起用されていました。さて、どんなキャストになるか、興味深いところです。

レパートリー
すでにご存じのようにフォルクスオーパーでは、原則として前シーズンにプレミアを行った作品は、翌シーズンはレパートリーになります。

Feriの予想どおり、「Der Bettelstudent」(乞食学生)と「Die Zirkusprinzessin」(サーカス妃殿下)はなくなりましたが、「Axel an der Himmelstür」(アクセル、天国の扉の前で)は、継続上演が決まりました。
レパートリー作品は、以下の5作品となりました。

Die Fledermau(こうもり、2018年9月~2019年5月)
Gasparone(ガスパローネ、2018年9月~11月)
Der Opernball(オペラ舞踏会、2018年10月~12月)
「Eine Nacht in Venedig」(ヴェネチアの一夜、2019年2月)
Axel an der Himmelstür(アクセル、天国の扉の前で、2019年3月~4月)

スケジュールを見ると、2017/18シーズンと同じく、オペレッタ作品が複数上演される月が少ないので、海外からいらっしゃるオペレッタ・ファンには、ちょっと残念な展開です。

しかし、Feri個人としては、「Die Csárdásfürstin」がコケたら、魅力に欠けるシーズンになってしまいそうです。

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オペラ
オペラのプレミアは3作品です。
Zar und Zimmermann(ロシア皇帝と船大工、2018年10月13日Premiere)
Albert Lortzingの代表作です。ドイツを代表するコミック・オペラなので、Volksoper向きかもしれません。

Porgy and Bess(ポーギーとベス、2019年2月10日Premiere)
George Gershwin作曲のオペラで、今回はコンサート形式での上演になります。BessにはMelba Ramosさんの名前が挙がっていますが、ピッタリの役だと思います。

Der fliegende Holländer(さまよえるオランダ人、2019年3月9日Premiere)
ご存じRichard Wagnerの大作です。Volksoperでも、Wagnerの作品を取り上げていますが、劇場の規模にあっているかどうか、微妙なところです。

Powder Her Face(パウダー・ハー・フェイス、2019年4月13日Premiere)
イギリスのThomas Adès作曲の室内オペラです。1963年に実際にあった英国アーガイル公妃マーガレット・キャンベルのスキャンダル実話を元にした作品です。今回は本劇場ではなく、Kasino am Schwarzenbergplatzで上演されます。

レパートリー・オペラ
一時期、フォルクスオーパーではオペラの演目を非常に増やしたことがありましたが、来シーズンのレパートリーは以下の8演目です。このうち、シーズンを通して上演されるのは「魔笛」だけで、それ以外はオペレッタと同じく期間を区切っての上演です。
-Die Zauberflöte(魔笛)
-Der Mantel / Gianni Schicchi(外套/ジャンニスキッキ)
―HÄNSEL UND GRETEL(ヘンゼルとグレーテル)
-Don Giovanni(ドン・ジョヴァンニ)
-La Traviata(椿姫)
-Hoffmanns Erzählungen(ホフマン物語)
-Die Räuber(強盗)
-Pinocchio(ピノキオ、子ども向け)
オペラでは「セビリアの理髪師」、「ルサルカ」、「フィガロの結婚」、「ラ・ウォーリー」の3作品が姿を消しました。

Wonderfultown

ミュージカル
2017/18シーズンと同じく、ミュージカル作品は比較的多く上演されます。なお、ブロードウェイ・ミュージカルについても、総てドイツ語で上演されます。ミュージカルのプレミアは1作品です。

Wonderful Town(ワンダフルタウン、2018年12月9日Premiere)
Leonard Bernstein作曲のブロードウェイ・ミュージカルです。ニューヨークを舞台とした作品ですが、ヨーロッパ初演は1956年にVolksoperで行われています。

レパートリー・ミュージカル
再演も含めてレパートリーは9公演です。プレミア作品の上演回数が多いため、全体的にミュージカルの上演が目立つ感じがします。

-「Sweeney Todd」(スゥイーニー・トッド)
-「Gypsy」(ジプシー)
-「Vivaldi - Die fünfte Jahreszeit」(ウィンナー・コメディアン・ハーモニーズ)
-「My Fair Lady」(マイフェアレディ)
-「Vivaldi - Die fünfte Jahreszeit」(ヴィヴァルディ・フィフスシーズン)
-「Der Zauberer von Oz」(オズの魔法使い)
-「The Sound of Music」(サウンド・オブ・ミュージック)
-「Der Mann von La Mancha」(ラマンチャの男)
-「Carousel」(回転木馬)

ミュージカルでは、「Wie man Karriere macht, ohne sich anzustrengen」(努力をすることなくキャリアを作る方法)が外れています。

Coppelia

バレエ
-Coppélia(コッペリア、2019年1月27日Premiere)
-Peter Pan(ピーターパン、2019年5月11日Premiere)

レパートリー・バレエ
以下の3作品が上演されます。
-Ein Sommernachtstraum(真夏の夜の夢)
-Märchenwelt Ballett
-ROMÉO ET JULIETTE(ロミオとジュリエット)

スペシャル
恒例の「Weihnachtskonzert(クリスマスコンサート)」は12月16日に2回、上演されます。このほか、ビュフェを使って上演される「今日のロビー」も引き続き行われます。

さらに、コスチュームなどを販売するフリーマーケットが、2019年1月12日に練習場で開催される予定になっています。

また、スケジュールについては、Austria-fan.comに一覧表を掲載する予定です。

2017/18シーズンは料金の値上げがありましたが、来シーズンは据え置きとなっています。こちらは、一安心‥

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オペレッタ, in フォルクスオーパー |

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Comments

Feri さん、出ましたね。

予想した以上にオペレッタが多いのは、うれしいですね。

Die Csárdásfürstin の新演出というのは、本当にびっくりです。しかも、主役2人は新鮮ですね。私のDBには、Edwin の Lucian Krasznec は2011年の Mörbisch で Sándor Bárinkay を歌っているDVDがありましたが、Sylva の Elissa Huber は入っていません。あと Feri Bácsi が Boris Eder さんというのも意外でした。
演出の Peter Lund は、Frau Luna や Axel は面白かったのですが、Herzl さんの名演出の後では難しいでしょうね。

もう一つの新演出が Meine Schwester und ich というのも驚きです。また Benatzky のマイナーな作品を持ち出して来ましたね。Axel が残って、来年春には Benatzky を2曲も聴けるのは良いのですが、Leipzig の Prinzessin Nofretete もはずせないので、スケジュールが合わず困りものです。

Offenbach の生誕200年で、Orpheus in der Unterwelt が復活するのもいいですね。

Posted by: Steppke | April 13, 2018 08:42

Steppkeさま、コメント、ありがとうございます。

正直、「Die Lustigewitwe」が休演になったのがショックでした。

「Die Csárdásfürstin」については、豚装置の老朽化も進んでるので、再演時は間違いなく新演出になるだろうと予想していました。

前回は日本公演前のテストとして再演になったという特殊事情なので、今回の新演出というのは、頷けます。

ただ、最近、いわゆる有名なオペレッタの新演出化は、Feriとしては、ことごとく期待外れだったので、期待よりも不安の方が大きいですね。

せめて綺麗な舞台だけは、維持してもらいたいものです。

逆に期待が持てるのが「Meine Schwester und ich」。観たことがない作品であるだけに、変な先入観を持たずに受けとめることができそうです。

Steppkeさまと「Die Csárdásfürstin」のPremiereでお目にかかることができれば幸いです。

Posted by: Feri | April 13, 2018 12:14

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