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May 15, 2018

映画に登場したVolksoper

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今日は「映画ロケの話題」です。

映画の盛んなオーストリアでは、皆さまもご存じのように、オーストリアやウィーンを舞台にした作品も多数、制作されています。

また、頻繁に映画のロケーションも行われていますが、以前は「他国の街」として使われることも多かったようです。

これは、東西冷戦時、西側の映画会社では、東側諸国でのロケーションが不可能であったため、その代わりとしてオーストリアやウィーンが選ばれた‥という訳です。

理由ですが、「街の雰囲気が東欧圏の国に似ている」ところから来ているのかもしれません。Feriは、詳しく知りませんが‥

さて、先日、友人が日本のテレビで「007リビング・デイライツ」(The Living Daylights)が放送されたので、何気なく見ていたら、Volksoperが出てきた教えてくれました。

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トム・クルーズが出演した「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」(Mission: Impossible - Rogue Nation)では、国立歌劇場が実名で登場し、大々的なロケーションが行われましたが、アクション映画にVolksoperが登場するのは珍しいですね。

さて、「007 リビング・デイライツ」は1987年に公開された「シリーズ誕生25周年の記念作品」です。そのため、予算が拡大された他、ジェームズ・ボンド役がロジャー・ムーア(Sir Roger George Moore)からティモシー・ダルトン(Timothy Peter Dalton)に代わった初の作品です。

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Feriは、この作品を詳しく観ていないのですが、インターネットを検索していたら、「あらすじ」が紹介されていました。また、YouTubeには、ウィーンロケの部分をピックアップした映像がアップされていました。なるほど‥という展開です。

ストーリーの前半、ボンドは、ソ連の重要人物コスコフ将軍を西側に亡命させるという密命を受けてチェコスロバキアのブラチスラヴァへ赴きます。

今だったら、簡単にブラチスラヴァでロケーションができますが、当時は、東西冷戦の最中であったため、西側映画会社による撮影は不可能であったため、代替措置としてウィーンをブラチスラヴァに見立ててロケーションが行われたそうです。

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Volksoperが登場するのは、ソ連の重要人物コスコフ将軍の西側に亡命させるため、クラシック演奏会会場から連れ出します。その演奏会場がVolksoperだったのです。

ただ、「ブラチスラヴァにある某劇場」という想定なので、劇場名も変更されており、左右には赤い旗が吊り下げられるなど、東側の雰囲気になっています。また、当時のVolksoperは、まだ建物に「Volksoper」という大きな文字が描かれる前の懐かしい姿です。

その後、ボンドは天然ガスのパイプラインを使い、007シリーズお得意の秘密兵器である特殊カプセルに乗せて、コスコフを西側のオーストリアに亡命させます。

コスコフが着いたオーストリア・チェコスロバキア国境のガスタンクは、ウィーンにあるガソメーター(Gasometer)が使われました。

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現在は商業施設・集合住宅に改装されているガソメーターですが、当時はすでにガスタンクとしては使用されなくなっていました。確かに雰囲気は出ていますね。

また、ブラチスラヴァでボンドはコスコフの暗殺を謀った謎の女性カーラ(いわゆるボンドガール)と接触します。

カーラは表向きはチェリストで、カーラが演奏している劇場としてもVolksoperが登場します。

劇中、カーラがVolksoper内で演奏する場面も出てきますが、友人の話では、「Volksoperの内部ではなさそう」とのことでした。FeriもYouTuberの画像を見ましたが、恐らく、スタジオ撮影でしょう。

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しかし、演奏が終わってチェロを持ってカーラが出てくるところは、楽屋口ではなく、正面玄関。尾行するため、演目が張り出してある掲示板近くにボンドが待機していました。

その後、カーラがブラチスラヴァ市内を自分のアパートへ移動しますが、その際に利用するのが路面電車。もちろん、Wiener Linienの路面電車が、そのまま登場(塗装はもちろん、紋章もWiener Linienのままです)。

ただ、ロケを行った時期の関係から、現在では運用されていない車両や系統が登場します。これは鉄道ファンにとっては、懐かしい場面。

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ウィーンのことを良く知らない方が見たら、「ここはブラチスラヴァです」と言ってもわからないかもしれません。

ただ、コスコフやカーラを追跡する警察車両については、ウィーン警察ではなく、ブラチスラヴァ警察(チェコスロバキア)らしき塗装のパトロールカーになっています。いわゆる劇場車ですね。

なお、本作品で興味深いのは、中盤、チェコスロバキアから脱出したボンドとカーラがやってきるのが、「本当のウィーン」であるという点。

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そのため、「本当のウィーン」が登場する場面も多々あります。

追っ手を振り切ってウィーンにやって来たボンドとカーラはプラーターの前から、馬車でシェーンブルン宮殿の前を通り、ホテル・イム・パレス・シュワルツェンベルグ(Hotel im Palais Schwarzenberg)へ。同ホテルにチェックインする場面も描かれています。

チェックインを済ませたボンドとカーラは、MI-6の同僚ソーンダースと会うためプラーターに向かいます。プラーターでは、ボンドとカーラが園内でデート。

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大観覧車に乗る場面もあります。なお、ソーンダースも敵側の諜報員に狙われており、プラーター内でも尾行されていました。

Feriの私見ですが、当時、誰でも知っているウィーンの観光名所については「ウィーンの場面」で使用し、比較的一般の人にはわからない場所をブラチスラヴァとしたような気がします。

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ということはVolksoperは、あまり知られていないということだったのでしょうか‥ちょっと複雑な心境です。

最近はCG技術が発達し、実際にロケーションを行わなくても、当時の街並みなどを再現できるようになりましたが、以前は、そういった技術がないので、オープンセットか現地のロケーションが主体でしたね。

そいういう意味では、懐かしいウィーンの街角を垣間見ることができる作品かもしれません。

今度、機会があったらビデオをレンタルして、細かくチェックしてみたいものです(笑)。


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