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July 13, 2018

ÖBBの「Fairplay Card」

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今日は「ÖBBの話題」をお届けしましょう。

FlughafenWien駅の充実により、最近では鉄道を利用して、空港へ行き来する人が増えてきたような気がします。

とくにS Bahnに関しては、以前は地元の皆さまが利用する程度でしたが、CityJetの投入などもあり、最近では観光客の利用者も目立つようになりました。

日本でもインバウンド需要に合わせて、鉄道会社でも各種案内の充実を図っていますが、先日、FlughafenWienへ行くS7の車内で興味深いものを見つけました。その名は「Fairplay Card」。

「Zeig deine schönen Züge.」という副題が書かれていることからわかるように、乗客への乗車マナー向上を目指したものです。

Feriは、当初、空港線のS7社内に設置されていたことから、インバウンドのお客さまを対象とした施策かと思ったのですが、ÖBBのプレスリリースを見ると、総てのお客さまの快適にS Bahnを利用してもらうことを狙っているようです。

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もちろんFeriこだわりのピクトグラムも描かれています。項目は7つ。上段左は「人数以上の座席を占有しないように」。

リラックスした男性の隣に衣類が描かれており、「×印」がついています(オリジナルの説明はKeine Sitzplätze mit Taschen oder Kleidung belegen)。

上段右は「車内は綺麗に(ピクトグラムは「ゴミはゴミ箱へ」)」なのですが、イラストは窓を清掃している係員が描かれています(オリジナルの説明はMithelfen, den Waggon sauber zu halten)。

中段右側は「愛犬には口輪を」。飼い主さんが愛犬をあやしているイラストが良い感じです(オリジナルの説明はHunde nur mit Beißkorb mitführen)。

中段の真ん中は「バーベキューのイラスト」ですが、これはS Bahn車内での「飲酒・飲食禁止」。

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もちろんバーベキューをする人はいないわけですが、「匂いが強い食事」の代表として描かれているようです。後ろにはアルコール飲料も‥もちろん×印です(オリジナルのはAuf geruchsintensive Speisen und übermäßigen Alkoholkonsum verzichten)。

中段の右側は「パンクロッカー風のお兄さん(おじさんかな)がチケットを掲げているイラスト」で、「有効なチケットを買って乗車してください」という意味。

一見、常識がありそうな人物が席を2つ占有している上段左のイラストと好対照です。「人は見かけだけで評価してはいけない」という意味深なイラストです(オリジナルの説明はDas gültige Ticket griffbereit mitführen)。

下段の左側は、女性が拡声器でスマートフォンに向かって怒鳴っているイラスト。その後ろにはお客さまが描かれていますが、???となっています。

これはピクトグラムを見ればわかるように「車内ではお静かに」という意味です。携帯電話による通話に限らず、大音量で音楽を聞くことも禁止です(オリジナルの説明はTelefonieren in angemessener Lautstärke .Musik hören nur mit Kopfhörern)。

下段中央は、小鳥がくちばしで車内のSOSボタンを押そうとしていますが、どうやら天敵の猫が近くにいるようです。

非常時には躊躇なく、SOSボタンを押してください」という意味ですが、なかなかユーモアあふれるイラストです(オリジナルの説明はNotsprechstelle nutzen, wenn es zu unangenehmen Erlebnissen im Zug kommt)。

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下段の右側ですが、ÖBBの客室乗務員さんが「いいいね」のサインを出しています。背景のレインボーがミソ。Feriは「ハートのピクトグラム」は初めて見ましたが、「車内ではお互いに思いやりを持って」といったニュアンスのようです(オリジナルの説明はHöflicher Umgang mit Mitreisenden und ÖBB MitarbeiterInnen am Zug)。

実は、ご存じの方も多いと思いますが、「レインボーマーク(実際はフラッグ)」は、こちらではレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー (LGBT) の尊厳と、 LGBTの社会運動を象徴するものです。つまり、日本人が考える「思いやり」というより、「LGBTの乗客にも寛容になり、快適な車内を実現しましょう」といった意味がありそうです。

また、日本でも問題になっている鉄道係員への暴力行為を禁止し、ていねいな対応をとることも呼びかけています。

この「Fairplay Card」ですが、Feriは6月のS7のCityJet車内で初めて見ました。一般のS Bahnには搭載していないような感じです。

内容が内容だけに、真面目一本槍ではなく、このように「思わずニヤリ」としてしまうようなデザインセンスには脱帽です。

この記事をまとめるにあたって、ÖBBのプレスリリースを調べたところ、6月中旬から、同社が始めた「'Fairplay' im Zug」というキャンペーンで、当事者も「ユーモラスなキャンペーン」とうたっているほどです。なお、このカードはÖBBのホームページからダウンロードすることもできます。

さらにキャンペーンサイトには、短い動画で内容を訴えています(YouTuberにも、同じ動画が掲載されています)。キャンペーンのサイトはこちらから。

日本のJRや民鉄では、無理ですよね。国民性の違いもあるとは思うのですが、Feriは、こういったセンスは好きです。

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