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October 18, 2018

リンツ市が都市交通にロープウェイを検討中

Linz_seilbahnen_03

乗り物関係の話題が続いて恐縮ですが、今日は「新しい公共交通機関の話題」をお届けしましょう。

オーバーエスターライヒ州の州都リンツは、皆さまもご存じのようにウィーン、グラーツに続く、オーストリア第三の都市です。ドナウ川沿いに位置していますね。

さて、このリンツ市が、ロープウェイ(Seilbahnen)を都市交通に採用するための検討に入っているというニュースが入ってきました。同市は、現在、路面電車網が充実していますが、それを補完するという位置づけのようです。

オーストリアではありませんが、南米のボリビアなどでは、ロープウェイを都市交通として活用している例があり、リンツ市がウィーンのBAUCON ZT GmbHという会社に実現可能性の調査を依頼していました。

Linz_seilbahnen_01

調査を依頼されたBAUCON社の専門家は、Bahnhof Ebelsberg-Handelshafen間8.4キロにロープウェイを建設することを提案しています。

第1段階は、Bahnhof Ebelsberg-Voestalpine間の3.5キロ。第2段階はVoestalpine-Handelshafen間の4.9キロ。そして、 第3段階がHandelshafen-Pleschinger Seeまでの1.7キロです。

提案では第3段階はオプションとなっています。第1段階と第2段階の計画と建設工事は、各々約3年が見込まれています。 そして、最終段階は2年が予定されています。

第1段階から第3段階までを同時に実施することもでき、その場合、完成までの時間が大幅に短縮できると提言されています。

提案にはBahnhof Ebelsberg、Bahnhof Franck straße、Pleschinger Seeにパークアンドライドの開設が盛り込まれています。

計画によると3ロープ方式(懸垂用のロープ2本に牽引用ロープ1本)で、定員35名のゴンドラを使い、1時間い5500名の乗客を運ぶことができるとされています。巡航速度ですが、時速29kmとなっています。

写真はドイツ・コブレンツのロープウェイですが、計画が実施されれば、このような感じになるようです。

ルートは、居住者の人口分布、求人情報、公共交通機関の接続など考慮して決められたものです。とくに鉄道を利用する通勤客をリンツ中央駅まで車行くことなく、エベルスベルグ駅の近くの工業地区に直接、移動できるようにするのが大きな特徴です。

調査では 1日あたり約4万〜4万8000人の乗客のうち、約16000人が通勤客になると予測しています。もちろん、観光客にとっても、市内をロープウェイで移動するのは魅力的です。

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3ケーブルシステムには大きなメリットがあります。それは、支柱の数を少なくすることができることです。ちなみに支柱間の距離は最大1キロだそうです。つまり建設費が安くすむと言うことです。

写真はBALCON社が関与してベトナムのリゾート地に建設されたロープェイですが、高い支柱が印象的です。

中間のステーションについては、最大100メートルの施設になるようで、展望が良いところから、レストランなどを併設することも可能です。もちろん、実際には状況に応じてステーションの高さを低くすることも可能であると提言しています。

同社が想定しているゴンドラですが、エアコンとWi-Fiを装備したもので、最大定員は35名。ベビーカーや自転車の搭載も可能です。

Linz_seilbahnen_02

循環式のロープウェイなので、ステーション付近では減速し、出発すると加速する仕組みです。このあたり、最近のスキー場に採用されているものとよく似ています。

ゴンドラの数ですが、第1段階で64台、第2段階では、更に80台が必要になると見込まれています。

実は、リンツには、もう一つロープウェイ計画が存在します。こちらは、Linzer Kepler-Planetenseilbahnという純民間のプロジェクトです(想定路線は、最後の地図をご覧ください)。

都市交通としての機能に加えて、観光用としての色彩が強くなっています。そのため、図のように観光名所を結ぶようにルートが検討されているようです。

日本ではロープウェイというと観光地の乗り物もしくは、スキー場の輸送手段というイメージが強いですが、これを都市交通に活用しようというのは、なかなか斬新なアイデアですね。

ウィーンでもカーレンベルクへのアクセスに検討されていますが、今後の進展に注目したいと思います。

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