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February 20, 2019

今シーズンの「Eine Nacht in Venedig」

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今日は久しぶりに「オペレッタの話題」です。

2013/14シーズンにPremiumを行ったVolksoperの「Eine Nacht in Venedig」(ヴェネチアの一夜)。

Premiumでは、カラメッロに起用されたJörg Schneiderさんの素晴らしい歌と演技で、珍妙な演出にもかかわらず、一定水準の仕上がりになっていました。

本作品も人魚姫とサメなど、余計な芝居が多く、それが気になっていましたが、Jörg Schneiderさんの歌に魅了されたPremiumでした。

その後、例に良いって3シーズン、継続上演されましたが、2017/18シーズンに消えていました。

このまま、「さようなら」かと思っていたら、2018/19シーズンに再演という形で「まさかの復活」。ちょっと珍しいパターンです。ただ、出演者は大幅に入れ替わっています。

Feriが観たのは最終公演で、16時30分開演という珍しいパターン。時間が早いこともあり、家族連れやご年配の方も多く、比較的、席は埋まっていました。

Robert Meyerさん、良かったですね。でも、割引で来ている人が多いのかな。

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当日の指揮は、若手のGerrit Prießnitzさん。主なキャストは、以下のとおりです。

-ウルビノ公爵(Guido, Herzog von Urbino):Szabolcs Bricknerさん

-ヴェネチア元老院議員デラクア(Bartolomeo Delacqua, Senator von Venedig):Gerhard Ernstさん

-ヴェネチア元老院議員バルバルッチョ(Stefano Barbaruccio, Senator von Venedig):Gernot Krannerさん

-ヴェネチア元老院議員ジョルジオ・テスタッチョ(Giorgio Testaccio, Senator von Venedig):Franz Suhradaさん

-バルバラ(Barbara, Delacquas Frau):Cornelia Sonnleithnerさん

-バルバルッチョの妻アグリコラ(gricola, Barbaruccios Frau):Sulie Girardiさん

-テツタッチョの妻コンスタンシア(Constantia, Testaccios Frau):Susanne Litschauerさん
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-アンニーナ(Annina, Fischerstochter):Johanna Arrouasさん

-理髪師カラメッロ(Caramello, des Herzogs Leibbarbier):Gideon Poppeさん

-パパコーダ(Pappacoda, Makkaronikoch):Alexandre Beuchatさん

-チボレッタ(Ciboletta, Köchin bei Delacqua):Juliette Khalilさん

-エンリコ・ピセッリ(Enrico Piselli, Delacquas Neffe ):Martin Fischerauerさん

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演出は、舞台装置や衣装も含めて、2013/14シーズンと同じでした。

「Eine Nacht in Venedig」は楽曲の構成、メロディの美しさ、台詞と楽曲の組み合わせなど、どれをとっても素晴らしい作品です。改めてヨハン・シュトラウスⅡ世が偉大な作曲家、オペレッタ作家であることを痛感した一夜でした。

指揮がGerrit Prießnitzさんだったので、ちょっと心配でしたが、シュトラウスの美しいメロディは健在でした。

ファーストシーズンでは、ウルビノ公爵が「サングラス」をかけていたが、2014/15シーズンからサングラスはなし。今回はスモークのサングラスが復活。

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Feri個人としては、ウルビノ公爵はサングラスをかけていた方が怪しげな雰囲気が強調されて良いと思っています。それ以外の演出は、全く同じでした。

カラメッロは、オペレッタでは珍しく1幕と3幕でアリアを歌う場面があるので、歌唱力が要求されます。

この仕上がりが良いと舞台の魅力が格段に上がります。今回、起用されたGideon Poppeさんは、残念ながら声量が弱く、オーケストラに負けてしまっていました。

Jörg Schneiderさんのカラメッロを見ているFeriとしては、完全に物足りませんでした。演技に関しても、頑張っているのはわかりますが、Jörg Schneiderさんに比べると控え目な感じでした。

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今シーズンはJunHo Youさんとのダブルキャストでしたが、FeriはJunHo Youさんは観ていないので、比較できないのが残念。

ウルビノ公爵のSzabolcs Bricknerさんは、Vincent Schirrmacherさんに比べてスマートな印象で、「女性に目がない公爵」という感じは弱かったですね。

歌の仕上がりは、まずまずといったところでしょうか。ただ、感情の起伏が目立たない感じでしたね。

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パパコーダはAlexandre Beuchatさん。後半は良くなりましたが、全体的にこなれていない感じ。

1幕冒頭のパスタを作りながら歌う場面は、住民役の合唱団に飲み込まれてしまったような印象です。今回、男性3人は、Feriとしては全体的に不満の残る仕上がりでした。

今回、アンニーナはJohanna Arrouasさん。彼女はPremiumの時はチボレッタでした。

当日の出演者では歌の仕上がりが最も良かったのが印象的です。今までは騒がしい感じの演技が多かったのですが、今回は落ち着いた感じでした。

チボレッタは当初、Elisabeth Schwarzさんが起用される予定だったのですが、当日になってJuliette Khalilさんに変更。

ポスターに赤い紙が貼ってあるケースは多いですが、今回は出演者リスト(Besetzungszettel)も印刷変更が間に合わず、別刷りの紙をくれました。これは珍しいケースです。

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Juliette Khalilさんは「こうもり」のイーダ、「チャールダーシュの女王」のスタージ、「白馬亭にて」のクレールヒェンなどに起用されているスプレット。当日のチボレッタも素晴らしい演技と歌でした。実際、カーテンコールでも最も拍手が多かったですね。

Johanna ArrouasさんとJuliette Khalilさんのお二人が、今回の公演では、歌、お芝居ともに最も仕上がりが良かったと思います。

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もちろん、3人の元老院デラクアのGerhard Ernstさん、バルバルッチョのGernot Krannerさん、テスタッチョのFranz Suhradaさんの怪演も見事。特にGerhard Ernstさんのツボを心得た演技は光りますね。

本作品では、熟年おばさまの怪演が舞台全体を楽しくしてくれます。アグリコラのSulie Girardiさん、コンスタンシアのSusanne LitschauerさんはいずれもPremiere組なので、演技も板に付いています。

しかし、このように観てみると、お客さまを魅了する主役級オペレッタ歌手が不在なのが、本当に大きな問題であることがよくわかります。


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オペレッタ, in フォルクスオーパー |

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Comments

Feriさま
いつも楽しく拝見させて頂いています。
私は、2/8の公演を観に行きました。この日は、11:00からの公演だったためか、お年寄りが多く、空席も目立ちました。
内容も、Feriさんのおっしゃる通り、歌に酔える歌手がいないし、声量の足らない歌手が多いと感じてしまいました。翌日、翌々日に、StaatsoperでLucia di LammermoorとToscaを観たので、余計に印象が薄くなってしまいました。
11月にも、わざわざ日本から、Die Csardasfürstinを観に行きましたが、その時もガッカリしました。今回も、ガッカリ感は否めません。年末に観たドレスデンのDie Csardasfürstinの方が良かったです。
せっかく、羽田からANA直行便が就航したというのに、わざわざオペレッタ目当てで行くには…という感じで残念です。以前は、プログラムもたくさんあって、日程的にも日本から観に行きやすかったのに、今ではたまにしかやってませんし。
どうにかならないんでしょうか?

Posted by: yumicino | February 24, 2019 23:56

yumicino様

コメント、ありがとうございます。Volksoperでオペレッタが低調な理由については、近々、当ブログで問題提起するつもりです。

ただ、お客さまが少ないため、興行的に厳しく、上演演目が減少しているようです。

Posted by: Feri | February 25, 2019 19:51

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