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March 16, 2019

いずこも同じ? 鉄道の車内サービス見直し

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今日は長距離列車の「車内サービスの話題」をお届けしましょう。

毎年、日本のJRでは春先にダイヤ改正を実施することが多いですが、今年は、3月16日だとか‥新幹線の開業など、大規模な改正はないようですが、一つ気になった話題が「車内販売の大幅縮小」というニュースです。

東北新幹線「やまびこ」や特急「踊り子」などでは全面的に廃止されるほか、JR北海道、JR四国、九州新幹線でも車内販売が廃止されると発表されるとか‥

Feriが若かった頃は、特急列車の車内販売は当たり前で、東海道・山陽新幹線でも食堂車を連結している列車も多数、存在しました(歳がばれますが‥)。

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廃止の理由は、「採算がとれない」ということだそうです。日本の場合、大都市部を中心に駅ナカが極めて充実していますから、乗車前に仕込んでしまうお客さまが多いということなのでしょう。

その点、ÖBBでは、現在もRailJetなどの優等列車では、編成が短いにもかかわらず食堂車も連結されていますし、ワゴンを使った車内販売も実施されています。

このワゴンが強力で、何とエスプレッソマシンを搭載しており、車内巡回中にオーダーが入ると、客席にあるコンセントから電源を取り、Cafeを提供するという本格的なサービスを実施しています。その分、時間がかかりますが‥

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また、2階建て電車を使用しているWestBahnではワゴンサービスが難しいため、売店設備を設けています。この点、日本よりは長距離列車での供食サービスは充実していると言っても良いでしょう。

そして、日本から、もう一つ気になるニュースが流れてきました。JR東日本が、新幹線に満を持して投入したグランクラスのサービス見直しです。

東北新幹線「はやぶさ」にグランクラスが誕生したとき、JR東日本では「飛行機のファーストクラス並みのシートに専属アテンダントがつき、軽食サービスやアルコールも含めた飲み物飲み放題など、新幹線最高水準のサービス」を大々的にアピールしていました。

その後、金沢新幹線でもグランクラスが採用されたのは、皆さまもご存じのとおりです。

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Feriも、以前、長野での仕事の帰りに、「ものは試し」と「はくたか」のグランクラスに乗車したことがあります。軽食はコールドミールでしたが、なかなか上品な盛り付けで、ビールやワインをいただきながら、東京へ戻ってきたことがあります。まぁ、お値段もそれなりですが‥

特にワインに関しては、結構、こだわったセレクションだったことが印象に残っています。

ところが、グランクラス仕様の車両が連結されているE5系(H5系)やE7系(W7系)が増えて、運天区間の短い列車にも投入されるようになるにつれて、「シートのみのサービス」というグランクラスが増えてきたという話を聴きました。

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特に、今回、E7系が投入されることになった上越新幹線は、全列車が「シートのみのサービス」だけになるとか‥しかし、お値段はフルサービスと一緒。

実際、Feriが長野から東京まで「はくたか」を利用した際、夜だったこともあり、利用者が非常に少なかった経験があります。恐らくフルサービスで営業しても採算が合わないと判断したのでしょう。

普通だったら、「採算が合いそうな列車だけグランクラスを連結すれば良いのに」と考えますが、車両の共通運用による効率化を図るため、あえて、このような判断をしたのだと思われます。

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これは、ÖBBのRailJetも同じで、全列車は同じ編成を使用しています。唯一の違いは、1ユニットか、2ユニット化の違いです。

そして、このグランクラスと同じ発想で誕生したのが、ÖBBの特急列車RailJetのBusinessです。

なお、実際にはJR東日本のグランクラスよりも先、2008年12月のRailJet運用開始時からBusinessが登場していますから、ÖBBが真似をした訳ではありません。オリジナルです。

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FeriはBusinessには乗車したことはありませんが、編成の端(運転室付き客車)に設置されており、通り抜けはできません。定員は16名と、これもグランクラス(18名)と同規模。

もちろん、座席もFirstよりもワンランク上で、なおかつ座席のバリエーションが豊富です。具体的にはオープンサロンと、ドアのないセミコンパートメントを組み合わせた構造になっています。

さらに座席は飛行機のように電動リクライニングです。今回、掲載した写真はオープンサロンタイプの客室です。

そして、営業開始当初(premiumという名称だった頃)は、専属のアテンダントが乗車し、フリーミール、フリードリンクでした。

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現在でもウェルカムドリンクのサービスはありますが、食事やドリンクについては、食堂車からの有償ケータリングに変更されました。

これは、当初、食事代を含む分、座席指定料金が25Euroと高かったことから、利用者が伸びず、クラスの再編を行った際、サービスの見直しが図られたものです。

現在では、食堂車からのケータリングは、Firstでも実施しており、実質的にはソフト面でのサービスは同一です

最近、FeriはRailJetの乗車していないので、明言はできませんが、ÖBBのパンフレットを見ると、以前はFirstでもウェルカムドリンクがありましたが、これは廃止されたようです。

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ちなみに、現在、ÖBBでは、事前に列車指定(乗車列車の変更不可)でチケットを購入すると、1等車利用でも、通常運賃の2等車利用よりも安くなるケースがあります。

そのため、Feriは、オペレッタ観賞でグラーツへ行く場合、予定が決まっているので、格安の1等車を利用していました。

ちなみに、現在、オーストリア国内の場合、一番安いチケットを購入した場合、Firstへのアップグレードはプラス10Euro、更にBusinessへのアップグレードは15Euroです(Firstの10Euroも加わるので、原券プラス25Euro。また、Businessの場合は、座席数が少ないため座席指定料金3Euroが込みです)。

グランクラスのようにサービススペックがダウンしているように見えますが、何と言っても強みは食堂車からのケータリング。何しろ温かい料理を楽しめる訳ですから、「座席だけのグランクラス」とは大きな違いであり、優位性です。

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なお、食堂車からのケータリングのオーダーについては、食堂車スタッフに直接注文する方式の他、車内Wi-Fiを経由して自分の端末からオンラインでオーダーすることができるようになりました(TIPPと呼んでいます)。

この方式だと、食堂車スタッフが巡回する必要性が減りますから、効率的です。

飛行機の長距離国際線のビジネスクラスでは座席にある端末で機内食をオーダーできるようになっていますが、自分の端末を使うとは言え、これに近い発想ですね。

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日本よりは、長距離列車の車内サービスが充実しているオーストリアですが、民営化後はコストの問題もあり、今後もサービスの見直しが行われそうな気がします。

反面、車内Wi-Fiなどは日本よりもいち早く導入しており、Wi-Fiを利用した映像サービスなども実施しています。

この他、多様なニーズに応えるためFAMILIENZONE(2等車に設置、子供連れのお客さま用)やRUHEZONEN(携帯電話やおしゃべり禁止、1等・2等に設置)、自転車搭載スペースなどを設置しています。

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このようにみると、人的資源を投入せずに実施できるサービスについては、レベルアップを図っているような気がします。

この点、旅客機は保安要員として一定の比率で客室乗務員の搭乗が義務づけられているため、旅客当たりの客室乗務員数が鉄道よりも多いのが特徴です。

この人的資源を活用して、機内サービス(有料も含む)を行うことが可能なのでしょう。

ところで、ÖBBでは2018年12月のダイヤ改正から、従来のRailJet(RJ)に加えて、RJX(ReilJet xpress)という列車種別を新設しました。

RJXは主にスイス・ドイツ方面などの国際列車が該当しますが、違いはWien-Salzburg間の停車駅。

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RJXはSalzburg、Linz、St..Poltenしか停車しません。逆にRJは、その他の主要駅にも停車します。言わば「RJX」は「のぞみ」、RJは「ひかり」といった感じでしょうか。

さて、列車の速達化は結構なことですが、RailJetの車内供食サービスは、どこまで続けることができるでしょうか。ビストロ(食堂車)の利用状況も、決して芳しくないようですから、将来が心配ではあります。


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