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April 06, 2019

商売熱心? プライベートクリニック

2019040500034月7日は恒例のウィーンマラソンが挙行されます。市内は大規模な交通規制が行われますので、路面系の交通機関をご利用の方は、移動にご注意ください。

今日は「医療機関の話題」をお届けしましょう。

Feriは、幸い、こちらでクリニックや病院のお世話になったことはありません。まぁ、健康なことが大切であることを実感する年齢になりました。

しかし、長年、ウィーンに住んでいる友人から話を聴くと、色々と興味深い事実が‥「興味深い」と言っては不謹慎な感じがしますが、お国柄が反映している‥という意味です。

201903210003まず、こちらでは、救急搬送は別ですが、通常はかかりつけのドクターに診察をしてもらい、必要があれば、病院に紹介状を書いてもらい、そこを受診するシステムです。最近は、日本でも、これに近いシステムになっていますね。

ただ、オーストリアは医療分野でも分業化が顕著で、開業医は、大きく分けて一般医と内科、外科等の各科専門医に別れています。

通常、一般医は、一般的な診療を行うとともに、各種健康相談も行い、病状により専門医の治療を必要とする場合には、専門医が紹介されます。当然、その後のアフターケアは一般医(かかりつけ医)の担当です。

なお、分業化が進んでいるため、血液検査が必要な場合は血液検査所へ、レントゲンや超音波、CT、MRI といった専門的な検査が必要な場合は、レントゲ専門医を訪れる必要があります。

201904010001患者さんは、検査データーが全部出揃ったところで、それをかかりつけ医のところへ持参し、病状についての説明を受け、今後の治療方針の指示を受け、または必要な場合は、さらに別の専門医を紹介されるシステムになっています。

このうち、個人の開業医は、社会健康保険局と契約しており公的保険が適用されるところと、公的契約のないところがあります。後者は、公的保険は適用されません。

こちらは社会保険料が非常に高い見返りとして、公的保険が適用される医療機関(開業医、病院とも)では、診察は無料。処方箋を発行してもらう際の手数料が必要ですが、調剤薬局で処方される薬も無料です。

一見、良いことずくめなのですが、その反面、待ち時間が異常に長く、かつ予約もできないところが多いそうです。そのため、診察してもらうまでに1ヶ月待ちといったケースもあるとか‥

まぁ、このあたりの事情は部外者である上に、実際、未経験なので、詳しくはありませんが‥

201903210004この他、公立病院は医療設が充実していないケースもあるという話を耳にしました。そのため、治療法が限定されているとか‥ さらに院内での対応も、結構、雑だとか‥

まぁ、このあたりの事情は部外者である上に、実際、未経験なので、詳しくはありませんが‥

ただし、公的保険を扱わないプライベートクリニックでも、患者さんが後日、自分で領収書を健康保険局へ提出すると、医療費の一部が払い戻される仕組みになっています。

ただ、どの程度、戻るかどうかは、実際に手続きをしてみないとわからない上に、一時的には治療費全額を患者さんが立て替えるわけですから、お金がないと利用できません。

また、プライベートクリニックの場合、処方箋をもらい薬局で薬を購入する際、処方料に加えて、薬代も自己負担となります。

ただし、健康保険局へ出向き、処方箋を提出して、病状説明して当局の許可が下りると薬代は無料になります。緊急時には、面倒な手続きですね。

なお、公的保険とは別に、民間会社が経営している医療保険に加入している場合、プライベートクリニックを利用した際、保険金が支払われます。ただし、保険料は高額ですが‥

当然、プライベートクリニックでは、診療までの待ち時間も短く、院内でのサービスもホテル並みに良いとか…まぁ、当たり前ですね。

201903210002Feriは利用したことがないので、又聞きですが、公立病院でも受付窓口で必ず「プライベート保険加入の有無」を訊ねられるそうです。その際、“ヤー”と答えると、その瞬間からスタッフの対応が一変するとか‥

そのため、お金がある富裕層は、公立病院ではなく、もっぱらプライベートクリニックを愛用していると言われています。

また、富裕層でなくても、順番待ちに嫌気をさしている患者さまの中には、自己負担覚悟でプライベートクリニックを利用する人も増えているとか‥何となく気持ちはわかります。

日本の旅行者が利用することが多い旅行保険は、プライベートクリニックに対応していますから、こちらの医療事情を考慮すると、無駄になったとしても加入しておいた方が「吉」でしょうね。

ところで、日本では、医療機関のコマーシャルは厚労省からの指導で色々と制約があるようですが、こちらでは、このような背景から、プライベートクリニックは結構、大々的にアピールしています。

今回、ご紹介するは、8区のSkodagasseに面した医療機関Privatklinik Confraternität

このクリニックの診療科は、整形外科(こちらは足の悪い方が多いので需要は大)、循環器科、眼科、外科などです。

<P201903210001注目されるのは、クリニック前の壁には、担当ドクターの顔写真を大々的に載せた広告看板が掲出されています。診療科の紹介だけでなく、笑顔のドクターが前面に出ているところに、考え方の違いを感じますね。

また、同クリニックのホームページからは、PDF版のパンフレットがダウンロードできる他、各科の特徴を紹介したページも多数。もちろん医療スタッフも写真入りで紹介されています。まるで歌劇場のホームページのようです。

当たり前ですが、基本的に富裕層を対象としているので、「サービス業」としての考え方が徹底しているのだろうと思います。

201904050001また、こちらの開業医はアパートの一室にクリニックを構えているケースが多く、外からではわかりません。写真は歯科医の例ですが、アパートの入り口に看板が掲げられています。ここには、公的保険が使えるかどうかの記述もなされています。

余談になりますが、隣国のスロバキアでは、オーストリア国境に近い街にある歯科医院が、ウィーンにお住まいの患者さまをターゲットに活動をしているという話を耳にしたことがあります。

もちろん、自由診療なのですが、物価の関係でウィーンよりも治療費が安いのが特徴。2004年に同国はEUに加盟し、国境がなくなりましたから、簡単に行き来できます。しかも、現在はEuroで決済が可能。

そこに目を付けた訳ですが、わざわざ送迎用の自動車を用意しているとか‥島国の日本では考えられない「営業活動」ですね。

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