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May 22, 2019

番外編 Feriの北米遠征記(その2)-安全対策雑感―

201905210020最初にFeriが北米遠征中に流れてきたニュースが「ニキ・ラウダ氏急死」。

オーストリアを代表するレーシングドライバーであり、引退後は1978年自身の名前を冠したニキ航空を創立したことでも知られています。

70歳という若すぎる死。謹んでご冥福をお祈りします。

201905210014前回、Feriが北米を訪問した際は、今回、コーディネーター役を務めてくれた友人が北米に住んでいました。

そして、Feriのリクエストに応えて、色々な場所へ案内してくれました。しかし、今回のようなビッグイベントはなく、通常の保存鉄道訪問という形でした。

今回は、世界的にも有名な蒸気機関車BigBoyの動態復活運転ということで、世界的にも注目を集めており、アメリカ国内はもちろん、ヨーロッパ、日本からも多数のファンが来訪していました。

昨今、日本では列車を撮影するファンの無軌道ぶりが問題になっていますが、Feriが気になったのは、その点です。

実は特別列車の運行スケジュールが明確になったタイミングで、ユニオンパシフィック鉄道がホームページで「Union Pacific's photo policy」を掲載し、写真撮影をする際の注意事項を明示しました。今回の運転区間は、昨日、写真をお目にかけたように定期貨物列車が多数運転されている区間です。

201905210013しかも、日本と異なり、複線区間でも左右どちらの線路に列車がやってくるか直前までわかりません。これは単線並列というシステムで、左右の線路を自由に使うことできます。

そのため、線路内の立ち入りは非常に危険です。特に1マイルトレインなどは、列車の総重量が長いため、非常ブレーキをかけても停車するまでに、1マイル以上の距離が必要です。

従って、線路への立ち入りは事故防止の観点から、かなり厳しく取り締まっていました。

また、一見、使っていないような線路に突然、列車がやってくることもあります。そのため、同社では線路から25フィート以上、離れて見学(撮影)することを要請していました。

しかし、実際には線路に沿って保守用自動車が走る専用道路があり、このあたりが、立ち入りの限界になっていました。

もちろん、線路内を含む同社の敷地内への立ち入りは原則、禁止です。駅周辺のように観客が多く集まるところには、RailLoadPolice(鉄道警察隊)が配置されており、安全確保に努めていました。

2019052100112014年9月、ドイツで行われた蒸気機関車の大規模イベントは、民間団体主催であったため、地元警察も支援していましたが、沿線警備は基本的に多数のボランティアが行っていました。

今回は鉄道会社主催であるため、ボランティアではなく、本来の警備スタッフが動員されたのかも知れません。

走行エリアも、ドイツの時とは比べものにならない位広いことを考えると、プロフェッショナルの投入は妥当な判断と言えるかも知れません。

ちなみに、こちらのRailLoadPoliceは、普通はフレンドリーですが、拳銃を所持していますから、抵抗すると大変なことに‥

Feriが訪問したRock Springs-Laramie間は無人の原野が広がるエリア。従って、複数回撮影するためには、すぐに移動が可能な道路に近い場所からの撮影がベスト。そのため、踏切や立体交差区間が撮影ポイントになります。

201905210010踏切に関しては、いわゆる公道の踏切の他に、プライベートな踏切が多数、存在します。これは線路を越えた反対側が私有地になるため、基本的に立ち入り禁止です(踏切に、先は私有地である旨の看板が掲げられています)。ここはアメリカ。不審者が立ち入っていると、銃弾が飛んでくる可能性もありますので‥

高速道路に関しては、日本と同じく路上は駐停車禁止です。そのため、当日は、高速道路上に臨時の警告表示が出ていました(右側の写真が「警告表示」です)。

実際、HighwayPatrolが頻繁に巡回し、速度違反も含めて、取り締まりに当たっていました。一般道に関しては、一応、道路にはみ出さなければ駐車は見逃してくれますが、ちょっとでもはみ出していると地元のPoliceが速攻で、注意をしていました。

201905210018私たちのグループもロケハン中、陸橋の上で、一時停車していたら、地元警察にすぐに移動するように命令されました。 <P.もちろん、全ての撮影ポイントに警察が配備されている訳ではありませんが、ファンの皆さんは、基本的なルールを守って撮影していましたね。

この他、警戒に当たっていたPoliceから、道路際でスタンバイしていると、道路を横断する差には、走行中の一般自動車に注意することを強く指示されました。

201905210016普段は人が歩いていない場所なので、自動車もスピードを出しています。そのため、こういった注意をしているのでしょう。

道路と並行する区間では、ビデオ撮影をするファンは、併走を試みます。そのため、左写真のように一般道が大渋滞になることも‥いずこもファン心理は同じですね。ただ、スピードは控え目でしたが‥

201905210012ところで、「Union Pacific's photo policy」には、違法な場所で撮影した写真やビデオを掲載した場合、削除を求めると警告しています。

ファンに深い理解を示しつつ、危険な行為は断固、許さないという鉄道会社の姿勢は見事です。 

ここで面白いエピソードを一つ。Rawlinsで夜を越すことになった特別列車ですが、当初は、RailLoadPoliceにより駅構内への立ち入りは禁止されていました。

そのため、Feri一行は駅構内の外で見学していると、RailLoadPoliceの隊員から「このあと、列車を移動させて、側線に留置する。その後は自由にアクセスできるよ。駅構内への自動車乗り入れもOK」と教えてくれました。

201905210017ただ、何時に移動を開始するかについては、貨物列車の運行などもあり、はっきりしないようで、「まもなく」という案内でした。気温も下がってきたため、仲間は車に戻ったのですが、Feriは一人、列車の見える場所でワッチングしていました。

すると、RailLoadPoliceの隊員(SpecialAgent)が近づいて来て「待たせて、ごめんね」といって、何と、RailLoadPoliceが作成した非売品の「150周年記念メダル」をプレゼントしてくれました。

こちらでは軍隊などでも、部隊単位で記念メダルを作成することがありますが、そのような記念品だったようです。丁重にお礼を言って、いただいたのは言うまでもありません。

厳しい取り締まりをするだけではなく、こんなフレンドリーな一面があるのもアメリカらしいなと思った一夜でした。

Feriの知る範囲では、ヨーロッパでは、この手の鉄道イベントに警察が大規模に動員されるケースは少ないと思います。それだけ規模が大きいイベントだったということなのかもしれません。そして、お国柄を反映しているような気がしました。 

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