地方の街のスポーツクラブ
8月最後の話題は、「スポーツ関連の話題」をお届けしましょう。
こちらでは、日本と同じくスポーツが盛んですが、違いがあるとすれば、地域に根ざしたスポーツクラブが主体になっている点でしょうか。
人気の高いサッカー(Fußball)については、1911年に創設されたプロサッカーのブンデスリーガ(Österreichische Fußball-Bundesliga、10チームが所属)が頂点で、2部リーグ(エアステリーガ)から9部リーグまで存在します。
4部や5部でもほとんどの選手がサッカーによって収入を得ているそうですが、サッカー選手としての収入だけで生計を立てるのは難しいようで、セミプロといった感じだとか。また、6部から9部は、完全なアマチュアリーグです。
地方の街に行くと、この下部リーグのチームが試合をしていることが、よくあります。ただ、下部リーグであっても、クラブ組織は比較的しっかりしており、サッカー用グラウンドを持っているところも多数。
今夏、Lungauを訪ねた際、Mauterndorfという小さな街に行きました。ここはClub760が運営するTaurachBahnの始発駅です。
リゾート地なので、色々なスポーツ施設が充実していますが、目に留まったのは立派なサッカー用グラウンド。クラブハウスには「USC Mauterndorf」と書かれていました。
Feriはサッカーには詳しくないのですが、調べたところTabelle2. 2. Klasse Südというリーグに所属しているようです。
この施設は2016年にできたようで、USC Mauterndorfの本拠地です。ただ、興味深いのは、このクラブはサッカーだけではなく、この地域で各種スポーツを主催している点です。
テニス、アルペンスキー(冬はスキーリゾートですから)、洋弓、フィットネス(サイクリングを含む)などを運営しているのです。
そして、驚くことに伝統的なダンスや音楽演奏のセクションも‥まさしく地域に密着したクラブと言えるでしょう。
当然、サッカーを始め、年齢に合わせたグループが存在しており、老若男女が楽しめるようになっています。
実際には、単純にスポーツを楽しむだけでなく、クラブの名前にふさわしく大人にとっては「社交の場」になっていると思います。
その拠点となっているのが、今回、ご紹介するクラブハウスを備えたSportplatz。
ある意味、この規模の街で、これだけ立派な施設を自分たちの力で作ってしまうところに、驚きを感じました。
もちろん、自治体の支援もあるとは思いますが、こちらは基本的に民間主導で組織を立ち上げているケースが多いので、スポンサーをはじめ、地元の皆さんの寄付などが資金になっていると思われます。
Feriは、このような「ゆとりを感じるライフスタイル」に憧れを感じます。

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