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January 13, 2020

「Gräfin Mariza」再演レポート(上)

20200112001日本では、今日は「成人の日」でお休みですね。華やかに着飾った若い方が街中で見られることでしょう。12日の日曜日、ウィーンは快晴。気持ちの良い1日となりました。天気が良いと、散歩が好きなウィーン子は、一斉に繰り出します。Feriも、その1人‥

さて、2020年、最初の「オペレッタの話題」は、Volksoperの「Gräfin Mariza再演レポート」をお届けしましょう。

2019/20シーズン、VolksoperでFeriが期待していたのは、カールマンの傑作「Gräfin Mariza」の再演です。

Feriは1998年からVolksoperでオペレッタを観始めましたが、今日に至るまで、同一演目でPremiereを3回経験した作品が「Gräfin Mariza」です。

最初は2002/03シーズン(Premiereは2002年12月)。この演出は場面設定を全面的に変えてしまった上に、3幕がテレビショーの形式をとるなど、正直、最悪の作品でした。

なにしろ収容所のような農園に、カリビアンバンドが出てくるのですから‥Volksoperの「オペレッタ暗黒史」と言える演出です。

その後、ブダペストとの共同制作による新演出が2006/07シーズンにPremiereを迎えました(Premiereは2006年12月)。本演出は、正統派に戻り、明るく楽しい舞台に仕上がっており、Feriは最も気に入った「Gräfin Mariza」でした。

Sándor Némethさんがポプレスク公爵に起用されるなど、キャスティングも良かったという印象です。

20200112004ただ、ブダペスト色が強かったことが影響したのか、2013/14シーズンに再度、演出改定が行われました(Premiereは2014年3月)。最近の傾向で若干、暗い舞台になりましたが、舞台設定やお話の展開はほぼオリジナルのままで、安心しました。

本作品は、3幕がお芝居中心なので、その対応が鍵を握ります。この演出ではペニチェクにRobert Meyerさんを起用し、お芝居で魅せる展開にしたのが、良かったかもしれません。

本作品は2シーズン上演されたものの、その後、残念なことに上演が途切れてしまいました。

そして、2019/20シーズンに再演が決まったものです。Volksoperの場合、上演期間が途切れると、新演出に切り替える傾向があったのですが、最近は「地獄のオルフェ」、「ヴェネチアの一夜」など、出演者は変わりますが前演出を踏襲するケースが増えてきました。

ある意味、良い演出ならば、無理に演出をかえる必要はないので、結構なことです。

Feriが出演者を観て喜んだのはタイトルロールのGräfin MarizaにCaroline Melzerさんが起用されること。

それでは、再演初日の様子をお伝えしましょう。久しぶりに「オペレッタらしいオペレッタを観た」というのが、Feriの率直な感想でです。

指揮はフリーの指揮者Karsten Januschkeさん。今シーズンは、本演目だけの担当です。余談ですが2019年5月、日本の新国立劇場で「Don Giovanni」を振っています。

主にドイツの歌劇場への出演が多いようです。オペレッタは2018年にVolksoperで「Zirkusprinzessin」を振っていますが、Feriは観ていません。

20200112003主な出演者は、以下のとおりです。
-Gräfin Mariza:Caroline Melzerさん
-Fürst Populescu:Toni Slamaさん
-Baron Koloman Zsupán:Jakob Semotanさん
-Graf Tassilo:Carsten Süssさん
-Lisa, seine Schwester:Juliette Khalilさん
-Karl Stephan Liebenberg:Nicolaus Haggさん
-Fürstin Božena:Helga Papouschekさん
-Penižek, ihr Kammerdiener:Robert Meyerさん
-Tschekko, ein Diener:Franz Suhradaさん
-Manja, eine Zigeunerin:Annely Peeboさん
-Ein Mädchen:Emma Westerkampさん

20200112002出演者を見ると、Feriが最後に観た2016年2月と同じなのは、Graf TassiloのCarsten Süssさん、Karl Stephan LiebenbergのNicolaus Haggさん、Fürstin BoženaのHelga Papouschekさん、PenižekのRobert Meyerさん。その他はフレッシュなメンバーに交代しています。

タイトルロールのGräfin MarizaにはCaroline Melzerさんが起用されました。Feriお気に入りのオペレッタ歌手の一人です。2008年に「Die lustige Witwe」のHanna Glawariでデビュー。その後、数々のオペレッタやオペラに出演。FeriはGräfin Marizaが演じるGräfin Marizaは初めて見ます。

歌、お芝居、踊りとも申し分ない仕上がりでした。

Gräfin Marizaには、過去、様々なオペレッタ歌手が起用されていますが、Feriが最も気に入っていたのは名オペレッタ歌手Ulrike Steinskyさんでした。

お相手のGraf Tassiloは、最近、オペレッタ演出が増えているCarsten Süssさん。オペレッタ歌手として安定感も増しています。今回は、歌、お芝居共に申し分のない仕上がりでした。ここ数年、オペレッタの主役に起用されているので、一回り大きくなった気がします。また、前回も出演していたので、やりやすかったかもしれません。

20200112005本演出のLiseは、今までAnita Götzさん、Mara Mastalirさん、Johanna Arrouasさん、Elisabeth Schwarzさんなどが起用されていました。Feriが観た中では、Anita Götzが最も多かったですね。

Juliette Khalilさんは、初の起用です。彼女はウィーン生まれのソプラノ歌手。2015/16シーズンからVolksoperのアンサンブルとして活躍しており、オペレッタではスプレッドを担当することが多い方。

「Im weißen Rössl」のKlärchenが印象に残っています。小柄な方なので、なかなか似合っていると思います。今回も非常に良い仕上がりでした。

今回、ジュパンに起用されたJakob Semotanさんは、Volksoperの若手アンサンブルです。今まで「Axel an der Himmelstür」、「Der Mann von La Mancha」、「Der Bettelstudent」などに出演しています。

今シーズンは「Orpheus in der Unterwelt」でCupido、「König Karotte」でMarschall Trackなどに起用されています。オペレッタやミュージカル中心に活躍しているので、今後、ブッフォとして期待できる若手の一人と言えるでしょう。体が大きい方なので、舞台での存在感が抜群です。今回、重要な役に起用されたことが、大きな転機になるかもしれません。 

続きは、明日、お伝えします。

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