レンタルアパートの鍵事情
最近、インターネットのホテル予約サイトなどを見ていると、ウィーンも従来のホテルやペンションに加えて、レンタルアパート(日本のウィークリーマンションに相当する物件)も増えてきました。
企業が複数の物件を運営しているケースもありますが、個人事業主が運営している物件も沢山あります。
レンタルアパートの場合、ほとんどはキッチン(簡易キッチンを含む)が付いているので、自炊が可能なので、滞在経費を安く抑えることができます。また、滞在中、基本的に係員が入室することはないため、自分のペースで生活ができるというメリットがあります。
外食を楽しみにしている方には、メリットが少ないですが、短期間でも「ウィーン子のように生活したい」と考えている方には、ベストチョイスかもしれません。
大げさですが、レンタルアパートで「最大の難関」は、「アパート玄関と部屋の鍵」を、どのように受け取るか‥という点です。
以前は、アパートの係員が利用者のチェックインに合わせて現地(物件の玄関)で合流し、鍵の受け渡しと設備の案内をしてくれるケースが一般的でした。
利用者にとっては、最も安心でいる方法です。しかし、最近では省力化(要するに人件費と手間の削減)のため、係員が手渡しするケースは激減してきているようです。
特に企業が運営を行っているレンタルアパートでは、その傾向が強くなっています。さらに、個人事業主の場合でも、オーナーが別の場所(一応、ウィーン市内には住んでいるようですが)に住んでいる場合、わざわざ夜間に出てくるのが面倒なので、無人で鍵の受け渡しをするのが一般的になってきました。
鍵の受け渡しは、キーボックスを利用するのが一般的ですが、問題はキーボックスの設置場所。通常、こちらのアパートは、玄関と居室は別の鍵を使用します。
そのため、まず、「玄関の鍵」を入手しないと棟内に入ることはできません。玄関脇にキーボックスがあり、予め指示されたPINコードでキーボックスから鍵を取り出せる場合は、問題はほとんどありません(左の写真は、玄関脇に取り付けられている某アパートのキーボックス)。
ただ、一般の住人が住むアパートの一室をレンタルしている場合、アパートの所有者から玄関脇にキーボックスを取り付ける許可がでない場合があるようです。
トラブルが多いのは、キーボックスが棟内の部屋脇に付いているケースです。この場合、まず、どうやって棟内に入るか‥が最初のハードル。
指定された連絡先に電話を入れて、遠隔操作で玄関ドアのロックを解除してくれるレンタルアパートもあります。ただ、この場合、棟内にオーナーさんか管理人さんがいることが前提で、さすがに遠隔地から玄関ドアのロック解除は難しいようです。
また、携帯電話のSMSで連絡を入れて、ガレージのドアを開けるPINコードを送ってもらい、ガレージから棟内に入るという変則的な物件があることを耳にしたこともあります。
以前、Feriの友人が、某アパートを利用した際、物件の玄関前で運営会社に連絡を入れても、棟内に入る玄関のロックが解除されず途方に暮れたことがありました。
ただ、到着時間が比較的早かったため、そのアパートの住人が戻ってきたタイミングで、棟内に入れてもらい、事なきを得たとか‥ そのように考えると、現地で使える携帯電話の所持は必須かもしれません。
また、アパートの棟内に入る玄関の照明がタイマー式になっているケースがあり、途中で明かりが消えてしまうこともあります。そのように考えると、小型の懐中電灯を持っていると安心です。
棟内に入ってしまえば、部屋脇のキーボックから部屋の鍵を取り出し、簡単に入室できます。玄関脇にキーボックスがある場合は、この段階で部屋の鍵も入手できるので、さらに安心。
また、最近では部屋の鍵が電子ロックになっている物件もあります。
昨年、Feriの友人が利用したアパートは、以前は普通の鍵でしたが、電子ロックに切り替わっており、予めオーナーから連絡があったPINコードを入力すると、部屋の鍵が開くというスタイルでした(右の写真が電子ロック。上にPINコードを入力するキーボードがあります)。
これならレンタルアパートのオーナーが最も心配する「鍵の紛失」は皆無ですから、オーナーさんは安心かもしれません。
万が一、利用者が鍵を紛失した場合、弁償させられますが、それ以上に「鍵の交換」が必要になるため、稼働に影響が出る場合もあるでしょうね。
しかし、基本的に「機械は壊れるもの」という認識のFeriは、高度化したものほど、リスクが高いと思うので、正直、従来の機械式鍵の方が安心ですね。
なお、チェックアウトの際は、ほとんどの物件が部屋のドアはオートロックになっているので、居室や玄関の鍵を部屋の中に置いて、ドアを閉めれば、それで完了。
ただ、万が一、忘れ物をした場合は、鍵が手元にないので、アウト。そのため、撤収時にはダブルチェックは欠かせません。Feriの友人の何回か、忘れ物をした経験があるようです。
余談ですが、「鍵の閉じ込め」は、こちらでアパート生活をしている方は、必ず経験すると言われています。その場合、鍵屋さんに連絡して、有料で開けてもらうことになります。
いずれにしても、日本のように管理が徹底していない物件も多いので、多少のトラブルは覚悟していた方が良いかもしれません。
また、Feriの私見ですが、多少のトラブルを「楽しむ心のゆとり」がないとレンタルアパートの利用は、避けた方が無難かもしれません。
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