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February 12, 2020

水鳥に餌を与えないで!

20200211001オーストリアでは、現在のところコロナウイルスに感染した人は見つかっていません。しかし、ORFをはじめとするマスコミで連日、中国の状況を報道しているため、残念なことですが、こちらでもアジア系の人に対する見方が厳しくなっている気がします。

実際、ORFでもウィーン市内にある約600軒の中国料理店、約300軒の中国食材料店に来店するウィーン子が減っているというニュースを流していました。

また、日本人が外国の人を見て、どこの出身者かすぐにわからないように、こちらの皆さんもアジア系の人を見ても、どこの国の人か、すぐにはわかりません。

オーストリアに限らず、ヨーロッパ全体で、コロナウイルスに対する心理学的および生理学的に異常な恐怖を感じる恐怖症(フォビア)が広がっているようです。

20200211002さて、今日は「自然と生態系保護に関する話題」をお届けしましょう。ドナウ川を擁するウィーンでは河辺を中心に水鳥を多く見かけます。

観察するだけならば何ら問題はありませんが、時々、水鳥に餌を与える人がいます。

寒い冬の時期なので、善意から行っている行為なのですが、ウィーン市(MA 45-WienerGewässerおよびTierschutzombudsstelle Wien)では自然保護の観点から、餌やりを行わないように訴えています。

20200211003とくに穀物、トウモロコシ、パン、人間が食べた食事の残りものなどは、水鳥にとって適切な飼料ではありません。

最悪の場合、水鳥の生命にもかかわります。さらに、餌を与えると、そこに大きな鳥が集まってきて、伝染病の蔓延をはじめ、生態系を崩すリスクがあるそうです。

右の写真はドナウ川沿いに設置されている警告看板です。

20200211004専門家の話では、オーストリアに生息する水鳥は、天候や食料確保など自然に適応しているため、冬季の極寒でも、人間の助けなしに生き残ることができます。

そして、生まれて間もない白鳥が1年中、人間から餌を与えられた場合、自分自身で餌を探す意欲を失い、野生で生活する術を失ってしまいます。つまり人間に依存してしまう訳です。これは、野生動物にとっては致命傷ですね。

また、旧ドナウ川や新ドナウ川などで1箇所に集中して給餌を行うと、多くの水鳥が集まり、糞により水質が悪化してしまいます。食べ残しも水質悪化の要因になります。水質悪化は、生態系のバランスを崩すことにつながる‥という訳です。

20200211011野生の水鳥への給餌行為は「小さな親切、大きなお世話」。ぜひ、観察するだけにとどめましょう。

余談になりますが、以前、釧路で丹頂鶴の保護に取り組んでいる施設「たんちょうの里」を訪ねたことがあります。絶滅の危機にあった丹頂鶴の繁殖を促進するため、ここでは人工的な餌付けを行っていました。

給餌の時間になると、巣のある湿原から沢山の丹頂鶴が集まってきます。本来であれば、厳冬期であっても自分で餌を探すのが良いのでしょうが、激減してしまったため、人工的な給餌は、やむを得ない対応だったのでしょう。

もちろん、専門家が行っているため、丹頂鶴の健康や環境への影響は十分、配慮しているようです。

「水鳥への給餌禁止」の話題に接して、釧路での経験を思い出しました。

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