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February 03, 2020

好き者デザイナーさんのお遊びかな?

202002020042月3日、日本は「節分」ですね。Feriが子供の頃は、父親の音頭で「鬼は外、福は内」と声を出しながら福豆を庭に撒いた記憶があります。当時は、多くの家庭でやっていました。

各地の神社仏閣で行われる節分祭は一般的な行事ですが、何故かローカルで、かつインフォーマルな習わしだった「恵方巻き」が全国区になり、例年、大量の廃棄が出ることで問題になっていると思います。

何でも「商売のネタ」にしてしまうのは日本らしいと言えるかもしれません。トップの写真は友人が送ってくれた「季節ネタ」です。

さて、今日は「ちょっと興味深いディスプレイの話題」をお届けしましょう。

20200202002昨年、Adventの時期、Hauptbahnhofへ立ち寄った際、地下のBahnhofCity入り口で写真のようなディスプレイを見かけました。

クリスマスムードを演出するように小型蒸気機関車がサンタクロースと天使を乗せた客車とプレゼントを載せた貨車を引っ張っているという「たわいもないディスプレイ」。バックはオーストリアの雪原です。

前後に動くようになっており、入り口の上を往復していました。この手のディスプレイ自体は珍しいものではありませんが、鉄道ファンのFeriが注目したのは、デフォルメされた蒸気機関車の形状です。

実際、動輪にはロッドも付いていませんし、蒸気機関車に不可欠なシリンダーも省略されています。ところが、このデザインに似た蒸気機関車が実在していたのです。しかも日本に‥

1900年代前半、日本各地で狭軌鉄道が活躍していた頃、軌道用の製造された蒸気機関車に、このデザインとそっくりなものが存在していました。

20200202003有名なのは小田原-熱海間の人車鉄道を動力化のためにアメリカから輸入した蒸気機関車です。それまで人が客車を押す「人車」しか通らなかった軟弱な軌道に対応するため、軽量化を図ると同時にボイラーの中心高さを極端に下げたスタイルが特徴です。

志賀直哉が、1920年に執筆した短編小説「真鶴」の中で、この機関車を「へっつい」と形容したことから、鉄道ファンの間では「へっつい機関車」という愛称で親しまれています。

実は、JR熱海駅前に保存されているため、その昔、Feriも現物を見る機会がありました。当然、写真を撮影しているのですが、銀塩写真でネガが日本にあるため、今回、写真を紹介することが叶いませんでした。

その後、このスタイルの狭軌鉄道用蒸気機関車は、日本国内でも製造されるようになり、各地で見ることができるようになったようです。

また、現在、オリジナルは存在しませんが、小田原市の「わんぱくランド」で「こども列車 なかよし号」としてレプリカ(電動です)が運転されています。

20200202001さて、話を、このディスプレイに戻すと、極端にボイラーを下げたスタイルと独特の煙突形状から「へっつい」をモデルにしたのは間違いなさそうです。

オーストリアは狭軌鉄道が多い国ですが、「へっつい機関車」が運用されていたかどうかは、残念ながらわかりません。ただ、このディスプレイをデザインした方は、どこかで「へっつい機関車」の資料を見て、ヒントを得た可能性が高いと思います。

もしかしたら、好き者のデザイナーさんが、一般のお客さまが気づくかどうかは関係なく、自分の趣味をデザインに反映させた可能性もありますね。

ちなみに機関車の側面には「AB1806」という文字が描かれています。1806が西暦であれば、プロイセンがフランスに宣戦布告を行った年、そしてベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲がウィーンで初演された年です。

こんなことに思いを馳せながら、このディスプレイをしばらく見ていたFeriでした。

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