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March 2020

March 31, 2020

変わったお店シリーズ170「東京レトロ」

202003300012020年3月は新型コロナウイルス蔓延で、世界的に大変な変化が起こった「歴史に残る月」になりそうです。激動の3月、最後の話題は、気分を変えて「変わったお店シリーズ」をお届けしましょう。

日本では、「外国語の屋号」は意外と多いですよね。やはりお客さまにスマートな印象を与えるためでしょうか。

こちらでは、日本ほどではありませんが、時々、外国語の屋号を関したお店を見かけます。飲食店の場合、提供するお料理にちなんだ屋号なので、アジア料理や日本料理の場合、それを連想させる屋号になるのは必然でしょうか。

しかし、物販店の場合、外国語の屋号は、日本よりも少ないような気がします。もちろん、ウィーン市内をくまなくチェックした訳ではありませんので、あくまでもFeriの個人的な印象です。

20200330003

3月上旬、所要があってMariahilfer Straßeに行った時、とあるビルディングの2階に「東京レトロ」なる文字を見つけました。昨年は見かけた記憶がありません。

場所はKirchengasseの交差点近くです。1階には「Intimissimi」というブティックが入っています。その時は、時間がなかったため、気になった2階の「東京レトロ」を訪問することはできませんでした。

窓のディスプレイも含めて、かなり立派な造りなので、後日、訪問しようと考えていた訳ですが、その後、外出制限に加えて、物販店は臨時休業を余儀なくされて、今回はお手上げ。

写真から、予想するしかなかったのですが、記事をまとめるにあたって写真を拡大したところ、店内にはスポーツシューズが展示されていることがわかりました。

20200330004また、窓に貼ってある文字が、いわゆる「外国人が勝手に制作したもの」よりは、書体の洗濯も含めて、体裁が良いので、日本人が関与している可能性があります。

結論を申し上げると、その筋では有名なブランドなので、ご存じの方も多いかもしれませんがアシックスが、過去の東京からインスピレーションを受けデザインにおとしこんだシューズとアパレル「RETORO TOKYO PACK」(レトロトウキョウパック)」」の販売店でした。

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March 30, 2020

今年の四旬節雑感

20200329005日本の東京でも新型コロナウイルスの感染者が増える傾向にあり、心配です。また、29日は関東地方で雪が降ったようですが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

精神的に参ってしまっているFeri‥ 今日は「軽めの話題」でご容赦ください。街中を自由に散歩できるのが「当たり前」と思っていただけに、今回の「事実上の外出禁止令」はこたえます。厳寒期でも散歩が大好きなウィーン子は、皆、感じていることでしょう。

20200329001例年ならば、四旬節も中盤を迎え、3月27日頃から各地でOstermarkt(イースターマーケット)が始まる頃です。キリスト教では、クリスマスよりも復活祭の方が重要な行事であるため、四旬節も大切な期間。

各店舗でもイースターを前に「春の訪れ」を告げる店頭ディスプレイに切り替えて、街は華やかな雰囲気に包まれます。

しかし、今年は、生活必需品を扱うスーパーマーケットなどを除いて、全面営業禁止ですから、ディスプレイを一新する余裕もないと思います。

20200329002ウィーン旧市街では、カラフルなイースター・エッグが沢山並ぶフライウング広場の「Altwiener Ostermarkt」は人気がありますが、今年は「Ostermarkt Am Hof 2020」、「Ostermarkt Schloß Schönbrunn 2020」も含めて、早々に中止が決まりました。

観光客の皆さんはもとより、地元の皆さんも楽しみにしている「Ostermarkt」だけに、その気持ちは察するに余りあります。

20200329004ご存じのようにウィーン子にとってカフェハウスは「第二の居間」。

私たちが考えている以上に、日常生活に密着した「なくてはならない場所」。地元密着のホイリゲも同様ですが、「友人や家族との語り合いの場」が全面的に閉鎖されて利用できない事態は、想像を絶すると思います。

それ以上にキリスト教徒の方がショックなのは、ミサが中止になっていることです。

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March 29, 2020

歌劇場の動向

20200327011オーストリアでは、今日から「夏時間」に移行しました。オーストリア航空ですが、新型コロナウイルス感染拡大と各国の入国制限を受けて、全便の運行停止を4月19日まで延長しました。フライトをキャンセルした方が、赤字が出ないと思うので、ある意味、賢明な決断と言えるかもしれません。

ところで、コメント欄で興味深い情報をご提供いただきましたが、オーストリアでも医療崩壊を防ぐため、検査は基本的に発症者に絞っています。

それ故に、外出を事実上、禁止し、接触感染を防止してる訳です。28日、15時現在、感染者数は7995名、死者は68名です。感染者の増加は、若干、低くなってきているようです。また、先日、年代別感染者数が発表されました。

これを見ると、45歳~54歳が最も多く、次に多いのが64歳以上です。逆に5~14歳、5歳以下は非常に少なくなっています。やはり成人で経済活動を行っている人は、色々な人と接触するため、感染者が増えているのかもしれません。

各種の規制により経済活動も制限を受けているオーストリアですが、劇場関連の話題をお届けしましょう。

3月27日の時点では、オーストリア劇場連盟所属の各劇場は4月13日まで休演となっています。ただし、現在、4月と5月の全公演はCulturallでもチケットの販売が休止されています。

20200327001これは公演中止が継続された場合、チケットの払い戻し対応が負担になることを考えているのだろ思います。つまり、状況が流動的であることを物語っています。

さて、チケットの販売も関係するので気になる来シーズンの予定ですが、4月24日に予定されていたVolksoperWienの2020/21シーズン記者会見は中止が決まりました。新しい日程は未定です。

一方、Wiener Staatsoperについては、4月26日11時(現地時間)に2020/21シーズン記者会見が実施される予定です。

それを受けて、Culturallでは4月29日、14時から2020/21シーズンのチケット予約を開始する予定になっています。ただ、これは劇場側が来シーズンのプログラムを予定どおり発表した場合の対応なので、4月26日の状況次第と考えた方が良さそうです。

先日もお伝えしたように、現在、各劇場のボックスオフィスは閉鎖されています。

20200327002なお、グラーツでは4月13日以降の公演については、チケット販売を継続しているようですが、変更や休演の場合があることが明示されています。

なお、休演したチケットを持っている方は、キャンセル以外に別の公演(2020/21シーズンを含む)への振替もできるようです。また、グラーツは、2020/21シーズン記者会見についての情報は、現時点では入手できませんでした。

今シーズンの公演がどうなるかが決められないため、状況によっては来シーズンの公演プログラムにも影響が出ると思います。例えば、公演休止になった期間中に実施予定だったPremiereの扱いなのです。その関係で、通常は4月上旬に記者会見が延期されているのでしょう。

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March 28, 2020

謎の家電製品「Smart Grow」

20200326001自宅での引き籠もりが強要されているオーストリア。今日は「インドアで楽しめるグッズ」をご紹介しましょう。

外出が禁止される前、Mariahilfer StraßeにあるBOSCHのお店で興味深い商品を見つけました。名付けて「Smart Grow」。最初はアロマを発生させる加湿器か何かと思ったのですが、回りには植物が‥

という訳で、改めて同社のサイトを確認したところ、「室内ガーデニングシステム」であることがわかりました。

20200326101栽培するのは、こちらでは料理などによく用いるハーブ類。BOSCHが特許を取得している特殊光線と灌漑システムにより、室内でハーブを栽培するというシステムです。

スーパーマーケットなどで販売されているものと異なり、一年を通して新鮮なハーブが使える上に、味が置く、長持ちするというのが同社のアピール。

この装置ですが、Feriが、あえてシステムと呼んだのには訳があります。

20200326100というのは「ハーブの種」が専用カプセルに入っており、これを本隊にセットした上で、専用の栽培液を使用するのです。

傘の部分に特殊な光線を発する素子が取り付けられています。本体下には栽培駅と水を補給します。そして、ハーブの生育にともなって、屋根を上げることができるようになっています(自動ではなく、手動のようで、延長スリーブを販売しています)。ドイツらしいと言うか…

20200326002そして、最近のシステムだけあって、スマートフォンの専用アプリと連携しています。スマートフォンのアプリで、ハーブを使った料理レシピや、ハーブについての情報を提供するほか、水を補給するタイミングを通知する機能も付いているそうです。

こちらでは、日本よりもハーブを使った料理が多いですし、実際、家庭菜園でハーブを栽培している方も多いようですが、室内で、人工的にハーブを栽培するというのは、なかなか斬新な発想。

当然、害虫の被害を受けるリスクもないので、農薬も使う必要がありません。また、本体のデザインも、観葉植物のようにインテリアになるように工夫されています。

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March 27, 2020

マスク雑感

20200325103コロナウイルス感染者が5000名を突破したオーストリア。現在、食料品を販売するスーパーマーケットなどは例外的に営業が認められていますが、従業員は、正直、感染リスクをかかえて仕事をしていると思います。

そこで、大手スーパーマーケットチェーンやドラッグストアチェーンが、“Danke-Bonus”を支給するという「粋な計らい」を発表しました。

SPARをはじめ、BILLA、MERKUR、PENNY、BIPAなどが支給を表明しています。これは、困難な状況のなかで、働く従業員に対して、目に見える形で「感謝の意」を表すという趣旨です。

さて、日本のマスコミは、日本政府のコロナウイルス対策を批判する論調が多いですが、現状のオーストリアを見ると、日本は爆発的感染をよく抑えていると思います。

少なくとも「外出禁止令」や「商業活動の停止」など「人との接触を徹底的に排除する」という施策を推進せず、自粛要請(お願い)で、ここまで抑えているのは、こちらから見ると、たいしたものだと思います。

これに対して、検査数が少ない云々という意見がありますが、問題なのは感染者の数よりも、「重症化して死亡した方の数」だと思います。

20200325101人口が多く、かつ人が密集する通勤列車など感染リスクが高い環境にもかかわらず、比較的感染者の増加が緩やかな要因として、「衛生意識の高さ」を上げる専門家もいるようです。

特に平素からマスクの着用率が異常に高いのが日本。これは花粉症の方が多いことも要因ですが、顔を画す目的でマスクをしている人も多いとか‥ちなみに、こういう方は常時、マスクをしていないと不安だそうです。

実際、オーストリアから日本に戻り、“日本らしいなぁ”と実感するのは、自宅に戻るため乗車した列車のお客さまが、ほぼ全員マスクをしている光景を目にした時。

さらに、最近では通勤列車内で話をするお客さまが、極端に少なく、多くの方はスマートフォンを見入ったまま。

マスクでは感染を防止できないという専門家の指摘もありますが、少なくとも自覚症状がない感染者がウイルスをまき散らすリスクは軽減できるでしょう。

20171001_x201_00002それに対して、ヨーロッパでは、元々マスクをする習慣がありません。今冬もインフルエンザが大流行したオーストリアですが、マスクをしている人は皆無。

また、テロ対策の一環として、2017年10月から、公共の場では、顔を隠すことは法令で禁止されているため、特別な許可がないとマスクは着用できません。実際、マスクをしているのは医療関係者と粉塵が多い現場作業者くらいです。

コロナウイルス対応に当たっているスタッフも、医療関係者以外はマスクをしていません。また、この非常事態に対する公式対応でも「マスクの着用」は推奨されていません。

当然、マスクの生産、供給体制は日本とは比べものにならないくらい低いと思います。そのため、このような事態になった現在、医療関係者向けのマスクですら、不足する事態になり、医師会が政府に衛生消耗品の優先配布を要請しています。

ところで、友人から日本でも深刻なマスク不足が続いているという話を聞きました。

20200325102どうも現在、日本で主流となっている紙製のマスクは、中国から材料を調達している関係で、材料が思うように入らず、生産数が上がらないという話も‥

メーカーも増産体制をとっているようですが、需給バランスが崩れているので、極度の品薄になっているのでしょう。

これも友人から聞いた話ですが、24時間営業のコンビニエンスストアでは、従業員からマスクの入荷する時間を聞いて、その時間に合わせて来店。

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March 26, 2020

Siemensstraße

20200325002Feriがオーストリアと日本を行き来する際に愛用しているJALのフランクフルト線(成田-フランクフルト間、JL407便、JL408便)が、3月29日から4月23日まで運休となりました。

多くの方は、“羽田発着の方が便利”とおっしゃいますが、Feriの実家は成田空港から鉄道でわずか30分。圧倒的に成田が便利です。JALのヘルシンキ線が羽田に移ってしまった現在、同社では唯一の選択肢になりました。

さて、今日は「地名のお話」をお届けしましょう。

20200325003旧市街からドナウ川を越えたエリアが21区です。今は住宅が多く建ち並んでいますが、ホイリゲが点在するように、その昔は農村地帯でした。

その後、近代化が進み、このエリアは工業地帯となり、Floridsdorf駅周辺には重工業が進出しました。その中心は鉄道車両製造でした。

代表的な企業が1896年に設立されたWiener Lokomotivfabrik Floridsdorf(略称WLF)。同社は、当時、ヨーロッパでは非常に大きな鉄道車両(主に機関車)製造会社で、第2次世界大戦中も生産を続けた希有な工場でした。

戦後は、このエリアがソビエトの管轄になったことから、同社もソビエトに接収され、最終的には1958年2月、Simmering-Graz-Pauker AGと合併して、姿を消します。

一方、Simmering-Graz-Pauker(略称SGP)は、重機械、ボイラー、鉄道車両の製造などを手がける国有の重工業会社。複数の企業を吸収し、1980年代半ばまでは、オーストリアを代表する重工業会社として活躍していました。

20200325004この工場も21区にありました。しかし、1990年代後半、政府は株式をSIEMENSに売却し、最終的にSIEMENSグループの傘下に入り、同社は消滅します。

その結果、オーストリアでは、鉄道車両の製造も含めてSIEMENSが大きな力を持つようになります。

21区の郷土博物館には、鉄道関係の展示が多いのは、このような背景があるのです。ちなみに写真の銘板は、郷土博物館に展示されていたもの。上がWLF、下がSGPです。

前置きが長くなりましたが、このSIEMENSの名前を冠したSiemensstraße(229号線)という「通り」がウィーン市内にあるのをご存じでしょうか。

場所は21区で、同名のS Bahn(S-1)駅もあります。鉄道駅に隣接しているのは製品の出荷に適していたからで、付近には同社の工場が建ち並んでいました。

20200325007現在は、再開発が進み、2010年に「Siemens City in Wien Floridsdorf」が完成。Siemens Österreichの本社が設置されています。

冒頭の写真はSiemens Österreichの本社ビルディング。逆台形という地震国日本では考えられない斬新なデザインです。同社の説明によると建設費用は1億5000万Euroだったそうです。

また、本社の周囲には、同社の関連オフィスが立ちならんでおり、Siemens City Viennaというオフィスビルディングも建っています。日本流に言えば「企業城下町」の様相を呈しています。

駅に近いところには、渋い煉瓦造りの工場が建ち並んでいますが、現在は使用されておらず、事実上の廃屋。こちらも、いずれ再開発が行われることでしょう。

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March 25, 2020

これからどうなる?

20200325001東京オリンピック・パラリンピックの延期が正式に決定し、オーストリアでも報道されるようになりました。日本国内の爆発的感染は、ある程度、押さえ込まれているようですが、世界各国が大変なことになっているので、やむを得ないでしょう。

オーストリアのコロナウイルス感染者ですが、3月24日、15時現在、4876名(前日の同時刻は3924名)になりました。以前、高いペースで増加が続いています。

20200324003州別では、ブルゲンラント州84名、ケルンテン州141名、ニーダーエスターライヒ州620名、オーバーエスターライヒ州795名、ザルツブルク州429名、シュタイヤマルク州558名、チロル州1253名、フォアアールベルク州379名、ウィーン617名となっています。

また、オーストリア全土の死亡者数は28名です。

感染者発生の分布状況を見ると、やはり人の交流が多い国境に接したエリア(特にイタリア国境)が多いようです。逆に、早期に国境を閉鎖した国に接するエリアは、比較的少ないようです。

また、心配されていた医療関係者への感染ですが、ウィーンの中心的な総合病院であるAllgemeinen Krankenhaus(AKH)で、新たに医師6名、看護師9名、職員1名の感染が確認されました。

20200324005さて、3月23日、ウィーン市と関係団体は、毎年、6月に実施される「Vienna Pride」の中止を発表しました。

今年は「Regenbogenparade(レインボーパレード)25周年」という記念すべき年だったのですが、コロナウイルスの猛威が治まらないため、中止を決断したようです。ちなみに当初の計画では、「Vienna Pride」は6月1日から14日まで開催される予定でした。

すでに代替え日程が発表されており、2021年6月7日から20日に「Vienna Pride 2021」が開催されます。また、「Vienna Pride」 の中心行事であるRegenbogenparadeは2021年6月19日に実施されます。

このブログでも何回かお伝えしていますが「Vienna Pride」はオーストリア最大のLGBTIQイベントで、世界各国から多くの人が集まります。

20200324004Vienna City Marathonのように4月あたりの実施ならば、この時期に中止の決断はわかるのですが、6月上旬のイベントを「このタイミングで中止する」と言うことは、コロナウイルス感染ピークが、まだ先になるという見方をしているのでしょう。

日本でも、政府の自粛要請(こちらと違ってお願いレベルですが)により、経済活動が停滞しているようですが、こちらは、それどころではありません。

何しろ、実質的な外出禁止令が発動されている訳で、経済は完全に止まってしまったようなものです。

また、日本では一部の専門家が希望者全員の検査を提唱していますが、オーストリアでも同様の要望が出ています。しかし、厚生大臣は、この要望を全面的に拒否し、検査は症状が現れている人に限定する方針を明らかにしました。

20200324002これは「医療崩壊」を防ぐための対策で、同時に「感染の連鎖を断ち切るため、人との接触を極力少なくする対策を徹底することが重要だ」と訴えています。

ところで、日本でも報道されていますが、感染が拡大しているイタリアに中国から大量の防御服、マスクなどの医療物質が送付されましたが、これらの物資はオーストリア経由で搬入されました。

130トンの資材は、オーストリア航空の機材(2機)でウィーン国際空港まで運ばれ、警察と軍が警備する中、民間航空会社の機材でチロルまで搬送。その後、陸路、南チロルへ運ばれ、ここでイタリア当局に引き渡される手はずになっています。

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March 24, 2020

踏切に見るお国柄

20200323001今日は「鉄道の踏切にまつわる話題」をお届けしましょう。

ÖBBの場合、新しく建設された高速新線を除くと、結構、踏切があります。日本でも、時々、踏切で列車と自動車の衝突事故が発生していますが、事故防止の鍵を握るのが踏切に設置されている警報器と遮断機です。

日本では、遮断機が下り始まると、赤信号が点滅し、警報音が鳴るのが一般的ですね。光りと音で警告を与える‥という訳です。

先日、シュトラースホフ鐵道博物館を訪問した時、Silbewald駅を利用しました。この駅は、踏切を境に上下線のプラットホームが別れているのが特徴です。

20200323003ウィーン近郊のS Bahnだけが停車する駅ですが、無人駅です。ウィーン方面行きのプラットホーム上(1番線)に設置されている待合室内にチケットの自動券売機が設置されています。

この駅で面白いのは、下りのプラットホームに隣接して小さなBUFFETがありますが、先日、Feriが訪問した時は営業していませんでした。

博物館の訪問を終えて、ウィーンに戻るため1番線で待っていたところ、ウィーン発のS Bahnがやってきました。当然、踏切が閉まる訳ですが、日本ではおなじみの警報器の音が聞こえませんでした。

20200323002どうやら、赤信号と遮断機だけで踏切の通行を遮断しているようです。

この区間は、S Bahnだけでなく、快速列車や長距離列車、貨物列車も走る幹線なので、意外と列車が頻繁に通ります。

駅周辺は住宅地なので、列車が通過する旅に警報音が鳴ると、正直、かなりうるさいと思います。しかも夜間も列車は運行されていますから‥

駅付近の住民のために警報音が鳴らないようにしているのでしょう。このあたり、考え方の違いが現れているような気がします。

そう言えば、その昔、市内の歩行者用交通信号に目の不自由な方向けに音の出る装置を取り付けたところ、最初は、結構、住民からクレームが出たという話があります。やはり「音」に対しては、敏感なのかもしれません。

20200323005また、この区間は直線区間なので、通過列車は高速で走っています。そのため、踏切が意外と早く閉まります。

道路遮断の流れですが、最初に踏切に設置されている信号が赤になります。信号機で自動車に停止を促したあと、遮断機が下りるというパターンです。

そして、自動車用信号機が線路を挟んだ反対側からも見えるように複数、取り付けられています。信号機の数を増やすことで、警報音を鳴らさないことをカバーしているのかもしれません。

また、遮断機のバーは、日本と異なり、かなり大型(太い)のものです。

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March 23, 2020

ウィーンらしい支援対策

20200321001東京では例年より5日早く桜の満開宣言が出たそうですが、今年は宴会を伴う花見が禁止されるなど、例年とは様子が変わっているようですね。

皆さまは3連休をいかがお過ごしになりましたでしょうか。トップの写真は友人が送ってくれた東京周辺の桜です。

オーストリアをはじめとするヨーロッパでは、コロナウイルス蔓延がとまりません。一応、オーストリアでは、食料品や医薬品を買うための外出は許可されていますが、何人かが集まって街を歩いていると警察官から厳重注意を受けるそうです。

20200322002しかし、元々、厳寒期でも散歩の好きなウィーン子が、季節が良くなった春先、屋内に留まるのは、非常にストレスを感じると思います。

3月21日、13時現在、ウィーン市の感染者は359名ですが、5名が回復し、退院しています。オーストリア全体の感染者は、21日15時現在、2814名です。

また、イタリアではオーストリアでもファンが多いプラシド・ドミンゴさんが感染し、ご家族とともに「自主隔離」しているというニュースが入ってきました。

さて、このような状況下、ウィーン市でも独自に住民に対する支援を実施しています。

20200322001現在、ウィーン市では24時間体制のホットライン「Wiener Servicehotline 4000-4001」を3月14日に開設しましたが、1週間の着信階数は3200件にのぼりました。

このホットラインでは、コロナウイルスのリスクに晒されている高齢者や持病のある方(いずれも近くに近親者がおらず、サポートが受けられない方)に対する具体的なサポートを行っています。

具体的な活動内容ですが、買い物に出かけることがリスクになる住民に代わり、スタッフが食料品や日用品を配達するといものです。

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March 22, 2020

カーディーラーにも再開発の波

20200320003オーストリア政府は、3月20日、コロナウイルス蔓延を防止するための特別措置を、イースター明けの4月13日まで延長すると発表しました。また、関係する法令の改正や新設を行い、新しい対策を打ち出すことができるようになりました。ちなみに議会では全会一致で可決されました。

さて、今日は「ウィーン市内の再開発にまつわる話題」をお届けしましょう。

このブログでも再三、お届けしているようにウィーンでは、旺盛なアパート需要を受けて、再開発が各地で進められています。

5区のPilgramgasse駅周辺は、現在、地下鉄U2の延伸工事が進められていますが、完成するとU4と2つの路線が利用できるようになり、大幅に利便性が向上します。

現在でも、周辺は集合住宅が沢山、建っていますが、デベロッパーとしては物件を建設できれば、間違いなく高値で販売できる立地なので、色々と狙っていると思います。

20200320001Pilgramgasseと1号線の交差点に面して、自動車ディーラーがありました。

古い伝統的なビルディングの間に入り口があり、会社の施設は奥にありました。場所柄なのかJeepやAlfa Romeoといった高価格帯の自動車を扱っていました。これがトップの写真です。

ところが、昨年、閉店したようで、かつては自動車メーカーのロゴが掲げられていた入り口にデベロッパーの看板が取り付けられています(2枚目の写真)。

また、その後、訪問した際には、奥にあった建物が解体され、こちらの現場ではおなじみの大型クレーンが設置され、本格的な工事が始まっていました(3枚目の写真)。

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March 21, 2020

謎のピクトグラムシリーズ ÖBB「CityJet」にて

20200319011「コロナウイルス関連の話題」と「一般の話題」が交互になっており、申し訳ございません。今日はÖBBが増備を進めている近郊型電車「CityJetのピクトグラムに関する話題」です。

このブログでも何回か取り上げていますが、この電車は、色々な工夫がなされており、乗客の利便性が大幅に向上しています。車内には総合案内装置が設置されており、到着時間や乗り換えを確認することが出来ます。

そして、無料のWi-Fiが設置されています。ÖBBでは駅に無料Wi-Fiを設置していますが、こちらは走行中でも使えるので、正直、便利です。

20200319012また、パーソナルコンピューターやスマートフォンの充電に使用できるAC電源も設置されています。

日本で、電源コンセントは座席に設置されていることが多いですが、CityJetの場合、に棚下にあります(2人に1つ)。せっかくなので使用中の写真をご紹介しましょう。

また、以前にもご紹介したように様々なピクトグラムを見ることができます。

この荷棚下には近郊型電車ながら読書灯が設置されています。タッチ式のスイッチに触れると読書灯が点灯します。

20200319013ふと、気になったのは、読書灯の横(写真では下ですが)。左側はLED式の読書灯なのが、すぐにわかりますが、問題は右側。

読書灯のスペースに「ゴミ箱」のピクトグラムが付いています。当たり前ですが、荷棚にゴミ箱はありません。

ピクトグラムそのものは一般的なものですが、掲出されているところが、正に「謎」。

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March 20, 2020

ウィーン市がコロナウイルス感染者隔離施設を増設

20200319002日本では、今日、3月20日は「春分の日」でお休みですね。金曜日に当たったので、本来は「春の3連休」でお出かけになる方も多かったと思います。オーストリアほどではありませんが、日本もイベントやアミューズメント施設が営業していないので、人出も少ないことでしょう。

しかし、日本は、こちらのように、コロナウイルス蔓延を阻止するため、事実上の「外出禁止令」が発動されなくて良かったですね。

オーストリアのコロナウイルス感染者ですが、3月18日夕方の時点で1646名に増加しています。最も多いのがチロル(382名)で、ウィーンは209名です。

20200319001例年、4月上旬に各劇場が翌シーズンのプログラムを記者会見を開いて発表しますが、今年はコロナウイルス蔓延による非常事態なので、どうなるのでしょうね。

発表延期、インターネットなどによるリリースのみ、テレビによるプレゼンテーションなど代替案も考えられますが、今シーズンのスケジュールがガタガタになってしまったので、その点も気がかりです。内部でも色々ともめていると思います。

また、「Vienna City Marathon」については、主催者から中止の発表がありました。また、事務局スタッフがオフィスに出勤していないため、各種手続きや問い合わせに対する対応に時間を要している模様です。

20200319004ウィーン市では、非常事態を受けて、レオポルトシュタットのMesse Wienに臨時のコロナウイルス感染者隔離施設を開設し、3月17日、Ludwig市長が視察しました。

この施設はMesse Wienのホール15(15000平方メートル)に開設されたもので、ベッド数は880。本格的な医療施設ではないため、軽度または中程度の感染者(経過観察が必要な感染者)を対象としています。

平面図を見ると7つのブロックにベッドが設置されており、中央部には診察室やトイレが設置されているようです。

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March 19, 2020

変わったお店シリーズ169  NAMASTE ASIAN STORE

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当初、劇場関係の公演中止は4月3日までの予定でしたが、EUの入国制限発動を受けて、4月18日まで公演中止が延長されました。

さて、先日、日本の友人から興味深いメールが来ました。彼が勤務する某コンビニエンスストアには、海外のエアライン乗務員(外国人)も利用しています。先日、常連の男性乗務員が来店した際、サンドイッチを数個購入したのですが、従業員に商品を触らせず、自分で手に持ったままバーコードの入っているラベルを従業員の方に向けて、スキャンさせたそうです。会計は交通系ICカード。

つまりお金の受け渡しも含めて、従業員との接触を完璧に断って買い物をした訳です。

これが会社からの指示なのか、本人の工夫なのかはわかりませんが、海外の方は、コロナウイルス感染を防止するため、人的接触について、非常に神経質になっている一例かもしれません。しかし、実際には商品を陳列する際、従業員が触っているのですけれどね‥

20200317004さて、今日は「変わったお店シリーズ」をお届けしましょう。最近、ウィーンでは、従来のスーパーマーケットや食材料店に加えて、異国の食材を扱うお店も増えてきました。

これは、海外からの移住者が増えており、一定の需要があるという証だと思います。

Feriがよく出かける某ホイリゲがあるOttakringにも、異国の食材を取り扱うお店が出来ました。屋号は「NAMASTE ASIAN STORE」。名前の通り、アジアの食材を幅広く取扱いお店です。

この店の特徴は、加工食品だけでなく、アジア料理に使う米や野菜といった食材も取り扱っています。

20200317003Feriは、店内に入ったことはありませんが、興味深いのはお店のファザードに出ている国旗。左からネパール、アフリカ連合、タイ、インド、インドネシア、フィリピン、パキスタン、バングラデシュ、アフガニスタン、イラン。

ということは、このような地域で使われている食材を取り扱っているということです。左側には「お米のコーナー」もあります。

各国の国旗に混じってアフリカ連合が入っていますが、この組織はアフリカの国家統合体で、政治的および経済的統合の実現や紛争の予防解決への取組強化のため発足したものです。ということは、アフリカ関連の食材まで手を広げていることになりますね。

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March 18, 2020

臨時更新 オーストリア航空全面運行停止

20200318001コロナウイルス対策として、EUは30日間、外国人の入域を禁止することを決定しました。また、入国禁止・移動禁止措置をとる国が世界で増えており、航空需要が激減していることを受けて、世界各国の航空会社が大規模な減便を実施していますが、オーストリア航空は3月18日から28日まで、全便を運休にすることを決定しました。

この結果、同社の日本線(OS51便、OS52便)再開も延期となりました。

期間中の予約済み航空券については、予約クラスに関係なく、無料で予約変更が可能です。

3月29日以降の運航については、具体的な計画が発表されていませんが、同社では、3月29日から4月30日までの予約済み航空券についても、12月31日まで有効期限を延長すると同時に、無料で予約変更に応じる旨を発表しています(搭乗区間の変更は不可)。

EUの各国が、事実上、鎖国状態になっている現状を考えると、やむを得ない措置と言えるでしょう。

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郊外の交差点信号機

20200316001昨日の記事でお伝えしたようにオーストリアでは、16日から様々な活動への規制が強まりました。事実上、自宅での「引き籠もり」が強制されている感じです。何しろホイリゲにも行けませんので😞

という訳で、しばらくは新規のネタは仕入れるのが難しい状況です。それにしても、1ヶ月ほど前までは、まさかこんな事態になるとは想像もできませんでした‥

今日は「道路の信号機」にまつわる話題をお届けしましょう。このブログでも交通信号機の話題を何回かお伝えしていますが、日本と異なる方法で設置しているケースが、時々見られます。

その1つが、交差点上に張られたワイヤーに信号機本体を吊すというもの。2018年5月に当ブログでウィーンの例をご紹介しました。日本の場合は、ほとんどが専用のポールに信号機本体を取り付けることが多いので、日本人から見ると新鮮です(笑)。

この時にご紹介したのは、16区の路面電車なども走る道路の例でした(2枚目の写真)。ウィーン市内の場合、路面電車の架線を張るためにポールが立っているので、これを活用すると、信号機用のポールを追加する必要がありません。このように考えると、ワイヤーに吊す方式は合理的だと思います。

Img_218_02_0469先日、ウィーン郊外で写真のような交差点を見かけました。周囲に民家がない交差点ですが、四方にポールを立てて、ケーブルを渡し、交差点中央に信号機をぶら下げています。

近くまで行ってチェックした訳ではありませんが、信号機の数も多いようです。日本だったら、ポールから出たアームに信号機を取り付けるパターンだと思うのですが、なぜ、このような形で設置しているのかは不明です。

なお、四隅のポールには照明が設置されているようです。この付近は何もありませんから、事故防止のため、夜間は交差点を照らすようになっているのでしょう。

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March 17, 2020

3月16日からのオーストリア

20200316013正直「コロナウイルス関連の話題」をお送りするのは気が滅入るのですが、ある意味、歴史的緊急事態なので、記録に残すという意味も含めて、現在の状況をご紹介します。なお、週末も感染者が増え続け、16日の朝、956名になりました(6名は回復)。

2枚目のグラフを見るとわかりますが、先週、感染者が急増したことが解ります。

感染者の増加を受けて、先週末、オーストリア政府は「コロナウイルスの蔓延」を阻止するため、新しい規制を発表し、16日から実行に移されました。その、詳細な内容が整理できたので、ご紹介します。

トップの写真はウィーン市のホームページですが、政府の方針を受けて、ご覧のように従来とは全くデザインが異なるコロナウイルス対策バージョンに改められました。

原則として、外出が禁止されており、例外は「延期できない専門家の業務」、「食料品をはじめとする生活物資」などです。なお、家族での散歩も例外事項です。

20200316016○商業施設
-スーパーマーケット:通常どおり、営業しています。-ドラッグストア:通常どおり営業しています。
-マーケット:ウィーンには食料品を販売する「市」が各地で開かれていますが、市場は開かれています。ただし、フリーマーケットは閉鎖されています。
-パン屋と肉屋:スーパーマーケットと同じく通常どおり営業中です。
-ペットショップ:ペットの餌については、通常どおり販売されています。
-携帯電話ショップ:円滑なコミュニケーションを維持するため、通常どおり営業中です。
-タバコ屋:通常どおり営業しており、タバコをはじめ、新聞、駐車券、市内交通のチケットなどが購入できます。
-清掃会社:通常どおり活動しており、ゴミ回収などが滞ることはありません。
-ガスステーション:通常どおり営業しており、自動車燃料の供給が滞ることはありません。
-ショッピングセンター:複合型のショッピングセンターでは、食料品を扱うスーパーマーケットのみ営業が行われています。
-緊急対応業種:電気修理技士と煙突掃除職人は通常どおり活動しています。ただ、自動車修理工場は閉鎖。建設現場の作業も制限されています。
-美容室:営業休止中です。
-ホームセンター:日曜大工用品などを扱う店舗は営業休止中です。
-ファッションブティック:営業休止中です。ただし、インターネットショッピングは可能です。
-書店:営業休止中です。ただし、一部の書店では配達サービスを提供中です。

20200316014○健康関連施設
-病院:原則として訪問禁止です。ただし、救急や緩和ケア、出産などは例外ですが、病院に入る前に健康診断が実施されます。
-かかりつけ医:開業していますが、患者さんは電話で登録する必要があります。
-リハビリテーション・保険センター:現在、開館していますが、新しい利用者の受け入れは行っていません。
-メディカルストア:歩行器をはじめ、福祉用具を販売するメディカルストアは通常どおり、営業中です。

○公共機関
-役所:通常の市民サービスは継続されますが、電話またはオンラインでの利用を推奨しています。
-税務署・職安:一部で業務を行っていますが、利用前に電話相談を推奨しています。
-裁判所:裁判は4月13日まで延期されました。

○サービス関連施設
-レストラン・カフェ・バー・スナック:17日から改めて通知があるまで終日、休業です。なお、料理のデリバリーは継続されます。この他、ホテル内のレストランについては営業が継続されますが、利用は宿泊客に限定されます。
-フィットネスクラブ:営業休止中です。
-歌劇場・劇場・映画館・博物館:改めて通知があるまで閉館中です。
-温泉:閉館中です。
-図書館:閉館中です。
-公園:インスブルックなど一部で閉鎖されているところがあります。
-ホテル:チロルでは当局の指示で閉鎖されています。他の地域では、現時点では、閉鎖されていません。ただ、業界団体が法令による閉鎖命令を望んでいるという話もあります。

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March 16, 2020

旧市街周辺の再開発に思う

20200315001オーストリアではコロナウイルスの感染者が増えており、15日、8時の時点で800名を越えたようです(検査は8167名に実施)。12日から15日にかけて感染者が急増しました。感染者が多い地域はチロル(245名)です。

また、本日(3月16日)からオーストリアではコロナウイルス対策が強化され、住民の生活にも大きな影響が出ます。EUは圏内の自由な移動(人や物)を前提にしていましたので、「産業の国際分業化」が急速に進みました。

そのため、EU内で輸出制限が行われると、自国に生産会社・設備を持たない国はお手上げになります。また、経済が長期間、低迷するとウィーンを中心に盛んな再開発事業にも大きな影響が出るかもしれません。

ドイツは16日からオーストリアとの国境を閉鎖したため、原則として両国の「人の流れ」が途絶えることになりました。コロナウイルス蔓延が終息し、事実上の鎖国が長く続かないことを祈るばかりです。

さて、今日は「再開発の話題」をお届けしましょう。

201907120002このブログでも何回かお伝えしていますが、最近、ウィーンでは旧市街に隣接したエリアでもスクラップアンドビルド方式の再開発が盛んになってきました。

2019年7月11日に当ブログで紹介した大手デベロッパーBUWOG Group本社ですが、工事が終盤に差し掛かり、その全容が見えてきました。

今日は再掲の写真も含めて、工事前(2枚目の写真、左側)、工事中(3枚目の写真、右側)、現在の様子をお届けします。

BUWOG Group本社は、旧市街側のJosefstädter Straße入り口付近、Auerspergstraßeに面する角地に建設が進められています。

201907120003この周辺は、Ringに近いこともあり、基本的に伝統的なデザインの建物が多いのが特徴です。

交差点に面して一画にあった建物を取り壊し、整地の上、近代的なオフィスビルディングが建設されています。階数については、制限があるため、中層ですが、写真をご覧になるとわかるようにガラスを多用した多面体の斬新なデザインです。

写真のように、すでにBUWOGのロゴも正面に取り付けられていました。

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March 15, 2020

再開が待ち遠しいVolksoper 定番ミュージカル「My Fair Lady」

Vo_my_fair_lady_31Volksoperの公演が4月2日まで全面休止になったため、しばらく「Volksoperの話題」をお届けすることができません。そこで、公演中止前にFeriが観た「ミュージカル鑑賞記」をお届けしましょう。

Volksoperの古典ミュージカルには定評があります。演出、舞台装置、出演者ともに、オペレッタよりも素晴らしい公演が多いのも事実。

その一つがブロードウェイ・ミュージカルの代表「My Fair Lady」でしょう。

特に本作品は名匠Robert Herzl氏が演出を担当している作品だけに、素晴らしい舞台に仕上がっています。何しろ250回以上上演されている鉄板ミュージカル。

Feriが観た日、指揮はLaszlo Gyükerさん。主な出演者は以下のとおりでした。

Vo_my_fair_lady_42-Eliza Doolittle:Lisa Habermannさん
-Henry Higgins:Axel Herrigさん
-Oberst Pickering:Josef Luftensteinerさん
-Alfred P. Doolittle:Robert Meyerさん
-Mrs. Higgins:Marianne Nentwichさん
-Mrs. Pearce:Martina Dorakさん
-Freddy Eynsford-Hill:Alexandre Beuchatさん
-Mrs. Eynsford-Hill:Regula Rosinさん
-Harry:Maximilian Klakowさん
-Jamie:Oliver Lieblさん
-Butler:Franz Suhradaさん
-Mrs. Higgins' Zofe:Susanne Litschauerさん
-Erster Obsthändler:Frederick Greeneさん
-Zweiter Obsthändler:David Buschさん
-Dritter Obsthändler:Heinz Fitzkaさん
-Vierter Obsthändler:Raimund-Maria Natiestaさん
-Erste Zofe:Katharina Ikonomuさん
-Zweite Zofe:Christiane Costisellaさん
-Erster Diener :Iliyan Metodievさん
-Zweiter Diener: Tibor Levayさん
-Dienerin: Nora Drimbaさん
-Blumenmädchen:Klaudia Nagyさん

Vo_my_fair_lady_18毎回、書いていますが、Volksoperのミュージカルは原則としてドイツ語上演です。イギリスのお話なのに、コテコテの「オーストリア訛りのドイツ語」で会話をしている訳ですから不思議な感じ。

しかし、それ故に今回も地元のお客さまの反応が素晴らしかったですね。

最近、Eliza はJohanna Arrouasさんが起用されるケースが多かったですが、今回はLisa Habermannさん。2017/18シーズンのミュージカル「Gypsy」でハウスデビューを果たしました。

顔が小さい長身の方で、なかなか良い雰囲気でした。歌、お芝居ともに良かったですね。今シーズンはオペレッタ「Meine Schwester und ich」でDollyとしても出演します。こちらも楽しみなところ。

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March 14, 2020

コロナウイルス感染拡大対策続報

20200313004オーストリア保健省の発表によると、3月12日、コロナウイルスによる最初の死者がウィーンで確認されました。亡くなったのは、持病を持つイタリアからの帰国者(69歳、男性)です。ただ、死因はコロナウイルスによる肺炎ではなく、持病が悪化しての多臓器不全がそうです。

これを受けて、ウィーン市では地域病院への訪問は、急患と緊急手術が必要な患者以外、全面的に禁止されました。これは各国で問題になっている医療崩壊を防ぐための措置です。
3月13日、8時00分現在、オーストリアの感染者は422名(6名は回復)です。

連邦政府の命令や要請により、様々な制約が出ています。まず、16日から教会のミサが中止されます。洗礼式や結婚式は禁止されませんが、政府では信徒に延期を要請しています。

屋外は500名以上、屋内は100名以上が集まる行事は4月3日まで全面禁止。屋内の場合、会場の広さに関わりなく、参加人数が制限対象です。

Salzburg、Vorarlberg、Tirolのスキーリゾートは、今シーズンの営業を終了しました。

そして、13日の午後、オーストリア政府は16日からの新しい規制を発表しました。基本的な考え方は、高齢者や病弱な人をコロナウイルスから守ることです。

まず、16日から店舗が閉鎖されます。例外は、食料品店、薬局、ドラッグストア、郵便局、銀行、ガソリンスタンド、タバコ屋、動物飼料販売店、医療製品・医療機器販売店などです。

飲食店(レストラン、バー、カフェーなど)については、15時までの営業となります。

ホテルと料理デリバリーサービスも営業が許可されています。この結果、夜間営業が主体のバー、ディスコ、ナイトクラブなどは完全に閉鎖されます。ホイリゲは16時開店のところが多いため、営業中止のところが増えると思います。なお、現時点では休業期間は1週間が予定です。

20200313003コロナウイルスの影響を強く受けているチロルの2地域については、ドイツ政府の決定により、2週間隔離されます。このエリアにはIschgl、Galtür 、St. Anton am Arlbergなどが含まれています。住民とオーストリアの旅行者については、検疫の対象となります。

現在、このエリアにいる外国人については、出国は可能ですが、迅速に出身国に戻ることが要求されているほか、詳細な個人記録が作成され、出身国に情報提供されます。

学校に関しては、高学年は3月11日から授業が中止され、3月16日から自宅待機。当初、小学校と幼稚園の休校・休園も発表されましたが、その後、撤回。最終的に小学校では授業は行わず、学童保育に切り替えることになったようです。

こちらでも働いている親御さんも多く、14歳未満の子供を自宅においておけないためです。高齢者の感染リスクが高まっているため、祖父母へ預けることは推奨していません。

14歳未満の子供を持つ親は3週間の特別休暇が取得できることになりましたが、特別休暇付与の判断は雇用主に委ねられています。特別休暇を与えた場合、州政府から賃金の1/3が補助されます。

一般的な企業については、活動は規制されませんが、政府はテレワークを推奨しています。

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March 13, 2020

オール電化住宅

20200309002「コロナウィルス関連の話題」が続きましたが、オーストリアでも政府から11日から学校閉鎖が発表されました。再開時期を含めた詳細は、後日、発表になる予定です。

ところで、アメリカ合衆国がヨーロッパ渡航を30日禁止したため、各国の航空会社は大打撃でしょうね。政府からも外出自粛要請が出ているので、Feriもしばらく引きこもることにしましょう。

という訳で、引きこもる前に取材したネタから今日は「住宅の話題」をお届けします。

ウィーンの中心部は集合住宅中心ですが、周辺部や郊外へ出ると戸建て住宅が増えてきます。やはり戸建て住宅というのは「憧れ」なのでしょうかね。

戸建て住宅でも最近は、アパートと同じく斬新なデザインのものが増えてきました。これも時代の流れなのでしょうね。戸建て住宅の場合、スクェア型が増えているような気がします。

20200309003また、こちらではガス爆発を警戒して、アパートではエネルギーに電気を使うケースが多くなっています。

給湯に関しては、スチーム暖房を使う関係でガス給湯器を使うことが多いですが、先日もご紹介したように調理に関してはコンロ、オーブンともに電気というケースが一般的です。

さて、先日、ウィーン郊外で写真のような住宅を見かけました。最近、新築された住宅のようで、屋根にソーラーパネルを設置しているところから、オール電化住宅の可能性が高いと思います。もちろん寒冷地で悪天候の日も多いので、通常の電力も供給されています。

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March 12, 2020

公演中止決定雑感 追記あり

202003120033月10日、午後に突然、発表された「3月30日まで、各劇場の公演中止決定」には、Feriも正直、驚きました。

というのは、オーストリアでは感染者が206名(3月11日朝の時点、4名は回復して退院)ほどで、特定の場所から感染者が爆発的に広がったという例は報告されていないからです。

なお、「100名以上」というのは、劇場などだけではなく、レストランなどの飲食店も含まれます。ということは、大規模ホイリゲも休業ですね。

日本でもライブハウスから感染が広がった例があるので、閉鎖空間である劇場は非常にリスクが高いことは解ります。ある意味、予防的措置なのかもしれません。

チケットに関してはCulturall経由で購入した方は、発券済みであっても自動的に払い戻し手続きが行われるようです。また、窓口で購入したお客さまは、6月30日まで払い戻しが可能だそうです。

20200312002また、博物館に関しても3月末までの全面閉館が決定しました。さらに参加者500名を越える屋外イベントも中止になりました。大学も閉鎖されていますが、講義はインターネット経由で行われています。約2週間遅れで日本の後を追っている感じがします。

ところで、Volksoperの3月10日公演はミュージカル「My Fair Lady」でした。9日も同じ演目でしたので、どの程度、チケットが売れていたかはわかりませんが、ミュージカルは入りが良いので、劇場側としてもショックだったと思います。

30日までには、「Rigoletto」の再演初日(本日、13日)、バレエ「La Piaf」のPremiere(28日、公開ゲネプロは25日)が予定されていましたが、全部キャンセル。

4月以降、Volksoper得意のプログラムの組み替えが行われる可能性があります。Volksoperでは、このような非常時以外でも、人気がある演目は、突然、別の演目と差し替えてしまうことがあります。

20200312001Feriも、かつて数回、経験しました。オペレッタの演目が変わる、ニュージカルがバレエになるなどです。その場合、見たかった公演へ振り替えてくれるようですが、滞在日程が決まっている場合、そんな器用なことは不可能ですよね。

3月中旬以降、Volksoperでは珍しくオペレッタの「Meine Schwester und ich」と「Der Zigeunerbaron」が連続で公演されるようになっていました。更に25日には「Die Fledermaus」も上演される予定だったので、27日までオペレッタ三連ちゃん。

最近では珍しいプログラム構成。いつものFeriだったら、狙っていた日程でしょうが、今年は諸般の事情で、この日程での観賞は当初から計画していませんでした。

問題は4月以降がどうなるか‥という点です。昨日、Volksoperから連絡があり、4月2日まで休演が決まりました。現時点での再開は4月3日の予定です。Volksoperの場合、4月4日から14日まではイースター割引でチケットが発売されています。

そのため、多くの方が割引でチケットを購入している可能性が高いだけに、劇場側としては、何とか公演再開に持ち込みたいと思います。
また、Culturallでは4月分については、現時点では通常どおり販売していますが、これから買う人は躊躇しますよね。

当初のプログラムでは、4月1日がバレエの「La Piaf」なので、ここにPremiereを持ってくるという手もあります。

20200312004ただ、日本でもイベント自粛要請が延長された例を見ると、4月上旬のPremiere再設定は非常にリスキーでしょうね。当初のプログラムでも、6日、17日に「La Piaf」が入っているので、イースター明けの17日当たりにPremiereを再設定して準備を進めるかもしれません。

また、オペレッタファンお待ちかねの「Die lustige Witwe」の再演初日は4月9日。これも微妙な日程。万が一、4月に1週間から2週間、公演中止が指示されると、引っかかる可能性が大。

また、今後、感染の拡大に伴い人の移動が制限されると、客演の出演者が移動できないという問題が出てくるような気もします。一応、仕事上の移動は、現時点では法令での制限がないようですが、出演者が難色を示すケースも考えられると思います。

そうなるとカバーだけでは対応仕切れないケースも‥

いずれにしても劇場側は急な決定だけに、スタッフはてんてこ舞いでしょう。

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March 11, 2020

臨時更新 3月末まで、各劇場の公演中止決定

202003111013月10日、オーストリア政府はコロナウィルス対策の一環として、新しい対策を発表しました。

この中には「3月末まで観客が100名を越える屋内イベントは全て中止」という指示が含まれています。これを受けて、ウィーンでは国立歌劇場、Volksoperを始めTheater der JugendやTheater in der Josefstadt.なども本日(3月10日)からの全公演中止を発表しました。

チケットの払い戻しなどについては、チケットを持っている方に劇場側から直接、連絡が入ることになっていますが、いずれも手数料無料で払い戻しが行われる予定です。

なお、この決定は10日15時であったため、当日、劇場に足を運んでしまったお客さまも多かったと思います。

202003111023月末までにPremiereが実施される演目(3月28日PremiereのVolksoper バレエ「Piaf」など)もありますが、これらは全て中止になりましたので、公演スケジュール変更などが後日、案内されると思われます。

すでにウィーンにお越しになっている皆さまにとっては、大変、ショックだと思います。Feriも自分の経験の中で、政府の指示で一斉に劇場が休演したというのは、今回が初めてです。

なお、対象が「観客100名以上の屋内イベント」なので、大劇場以外の公演も多くが中止になると推察されます。

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3月11日に思う

20200311001今年も、日本人にとっては忘れられない東日本大震災が発生した3月11日になりました。

ただ、今年はコロナウイルス蔓延により、政府主催の追悼行事が中止になるなど、今までとは様子が異なる1日になると思います。

震災から9年。常磐線が全線開通するなど、明るいニュースもあるようですが、改めて被害に遭われた皆さまにお見舞いを申し上げます。

当時、Feriの家族は関東地区に住んでいましたので、あの「巨大な揺れ」を体感していますが、Feri本人はウィーンにいたため、巨大地震の恐怖を、身をもってけ意見することはありませんでした。

20200311002ただ、今は亡き父親が、関東大震災を経験していることが関係しているのでしょうか、遺伝子の中に「潜在的に自身に対する恐怖心」が植え付けられているようで、地震の場合、小さな揺れでもすぐに気づきます。

昨年もブログでご紹介しましたが、震災後、日本へ戻ったFeriはインフルエンザに感染し、しばらく自宅で安静することになりましたが、今だったら新型コロナウイルス感染が疑われて、これまた大騒ぎになったかもしれません。

震災の様子は、こちらでも臨時ニュースを含めて大々的に報じられましたが、一番、驚いたのは福島第一原子力発電所被災の内容が詳細に報じられていたことです。

20200311003日本は第2次世界大戦で原爆の投下を受けたことで、放射線関連の被害に対して神経質なのはわかりますが‥

やはりチェルノブイリ原発事故の影響で、原子力災害に対して神経質になったようです。日本人のFeriが考える以上にチェルノブイリ原発事故は、オーストリアの人々に大変な恐怖や不安を与えたのでしょう。

実際オーストリアでは完成した原子力発電所が、国民投票の結果、稼働することなく廃炉になっていますので‥

そのため、途中から報道の主体が津波による人的被害から、福島第一原子力発電所事故に大きくシフトしました。

それ以降、オーストリアでは再生可能エネルギーへのシフトを強め、現在、ÖBBでは、使用する全ての電力が再生可能エネルギーになっています。

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March 10, 2020

謎のピクトグラムシリーズ FRAUEN STREIK編

20200309020コロナウイルスの影響で北イタリアの一部が全面封鎖になり、隣国のオーストリアも対策に追われているようです。なお、今回、封鎖となった県とオーストリアは直接つながっていないため、イタリアからの移動は可能です。

その後、イタリア首相が、イタリア全土で移動の自粛を要請しました(オーストリアのメディアはイタリア全土を立ち入り禁止区域と表現しています)。

チロルではイタリアとの国境(鉄道、道路の双方)で選択式の健康診断が始まりました。北イタリアには、現在、1000名以上のオーストリア人がおり、その帰国も問題になっています。

なお、イタリアでは、コロナウイルスによる肺炎で1日で100名が死亡したという報道があります。ただ、70歳以上で持病を患っていた方が多いようです。

一方、ウィーンでは8日18時の時点で32名の感染者(オーストリア全土では140名)が確認されています。

20200309011さて、3月8日は国際女性デー(Frauentag)でした。祝日扱いにしている国もありますが、オーストリアでは祝日にはなっていません。ただ、関連して先週末から様々な行事が行われています。

ウィーン市でも、女性の活動を支援する組織や個人に対する表彰なども行われています。

Frauentagを前にしたある日、馴染みのホイリゲに行くためOttakringに行ったところ、路面電車の停留所で写真のようなピクトグラムを見かけました。

20200309012ウィーン地下鉄車内に掲出されている「優先席のピクトグラム」を模したもので、「FRAUEN STREIK」というタイトルが左側に描かれています。

「FRAUEN STREIK」の起こりですが、オーストリアでは1800年代後半、工場で働く女性労働者700名が、経営陣に対して待遇改善を要求してストライキを行いました。

20200309013その他の国でも、同じような活動が行われています。時期は国や地域によって異なりますが、最近では国際女性デーに合わせて、ストライキやデモ行進など行うところも増えているようです。

ウィーンでも3月8日のFrauentagに、「FRAUEN STREIK」関連するデモ行進や行事が行われました。当初、女性労働者の地位向上という目的で始まった「FRAUEN STREIK」ですが、最近では女性に対する暴力や差別禁止を訴える動きも出てきました。

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March 09, 2020

シニア割引

20200308006ヨーロッパでもイタリアを中心にコロナウイルス感染者が増えていますが、ウィーンにも影響が出てきています。ウィーンでは観光客も多いですが、国際都市として、毎年、各種学会が開催されます。

先日、ORFは「国際放射線学会(23000名が参加予定)の開催が3月から7月に延期された」と報道していました。当然、観光客の数も減っているようです。

ホテルをはじめとする観光産業では、従業員の一時帰休などを始めているところもあるようです。それをふまえて、オーストリア政府も財政的な支援を開始しました。

ウィーンでは、まだ劇場の公演休止などは行われていませんが、今後の動向が気になります。

20200308002さて、今日は「割引に関する話題」です。Feriも歳を重ねて、一部ではありますが「シニア割引」の対象者になりました。

Volksoperでもシニア割引がありますが、自分の見たい公演と重なりません。Robert Meyerさん、自腹でレポートをお届けしているので、なんとかしてください(笑)。

さて、先日、現在、原稿を書いている鉄道車両に関する詳細な情報を得るためシュトラースホフ鐵道博物館(DAS HELZHAUS/EISENBAHNMUSEUM STRASSHOF)を訪問しました。

20200308003現在は冬季営業(3月末まで)なので、土曜日と日曜日しか開館していません。更に施設内のCafeも閉鎖中で、各種のアトラクションもなし。そのため、来場者はほとんどいないようです。

Feriは日曜日の午後、訪問しましたが、来ていたのは家族連れが一組と鉄道ファンらしき男性が1名でした。

正直、Feriも、原稿執筆がなければ行かなかったのですが‥市内からはS1で行くのですが、列車がCityJet中心になっていたのが驚き。

今回は往復ともCityJetでしたが、やはり快適ですね。車内でWi-Fiも使えますしね。

20200308001さて、最寄り駅のSilbewaldから徒歩で博物館へ向かいます。その昔、初めて訪問した際、名前に騙されて手前のStrasshofで下車して、大変な経験をしました。

博物館に到着して、チケット売場で入場券を購入。ご年配の職員の方が対応してくれました。

開口一番、“貴方はシニアか?”。もちろん、“Ja”。という訳で、シニア割引料金で入場することができました。

その後、振り返ってみるとウィーンでシニア割引を適用されたのは、今回が初めてだったと思います。鉄道に縁のあるFeriらしいお話。お値段は通常の大人料金が9.0Euroのところが7.2Euroになりました。

20200308004しばらくぶりに訪れたシュトラースホフ鐵道博物館ですが、集められている車両がかなり変わっていました。

今回のお目当ては別の車両だったのですが、かつて期待された新鋭電気機関車1014型が多数、集められていた点です。

電気機関車は電機部品の関係で動態保存は難易度が高いのですが、5両以上の1014型が集められていたのには、正直、驚きました。何かプロジェクトが動いているような気もします。

ところでシュトラースホフ鐵道博物館では、動態保存機は別にすると、展示車両の状態は非常に悪いのが残念でなりません。

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March 08, 2020

Neuen Landgut開発プロジェクト

20200307011ハンガリーのブダペストで日本人団体旅行者が、コロナウイルス感染の疑いで隔離されたというニュースがありましたが、オーストリアでは現在、陽性反応が出ている感染者は63名になっています。これを受けて、6日、Sebastian Kurz首相は新しい対策を発表しました。
-イラン、韓国、ミラノ、ボローニャとの直行便運休
-オーストリアとイタリア国境で健康診断実施
-中国、イラン、韓国から入国する場合、非感染証明書の提出
今後、感染拡大が続く場合、更なる対応策が打ち出されると思います。

さて、今日は「再開発プロジェクトの話題」をお届けしましょう。ウィーンでは、アパート・オフィス需要の高まりを受けて、官民を挙げて再開発プロジェクトが進められています。

その中で大きなプロジェクトが、このブログでも再三、取り上げているHauptbahnhof Wien周辺の再開発です。

20200307003駅に隣接した高層ビル群の中には完成し、営業を開始しているものもあります。一方、LaxenburgerStraßeの西エリア(Neuen Landgut)でも新しい街づくりも進められています。

Bahntrasse、Laxenburger Straße、Landgutgasseに囲まれた9ヘクタールのエリア(ÖBB本社の裏手にあたるエリア)で、今回、具体的な計画が公表されました。

現在のHauptbahnhof周辺には、以前、駅や車両基地を含むÖBBの施設がありましたが、Hauptbahnhofの建設に合わせ、車両基地の移転などが行われ、200ヘクタールの土地が生まれました。

20200307002ちなみに、この広さは5区の大きさに匹敵します。つまり、「新しい区」が一つ生まれたようなものです。

その中でもNeuen Landgutは、Hauptbahnhofに近いこともあり、注目されているエリアですが、従来の市街と隣接しているエリアであるため、再開発計画が遅れていました。

現在、Neuen Landgutでは、ウィーン市の資金援助を受けて1500戸のアパートが建設されています。さらに新しい学校や公園、コミュニティホールなども建設されます。

区画整理も行われるため、プロジェクトが完成するとWaldmüllerparkからFavoritenstraßeまで、快適に徒歩で移動できるようになります。

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March 07, 2020

変わったお店シリーズ168 旧市内にオープンしたHUAWEI

20200305003コロナウイルス蔓延で、一時ほど話題に上らなくなった、中国通信機器大手HUAWEIの情報工作疑惑。この疑惑が盛り上がり、政府調達から締め出す動きが活発になっていた頃、同社がウィーンに旗艦店を出店することが話題になりました。

当ブログでも2019年3月、「HUAWEIがウィーンに一般ユーザーを対象とした旗艦店(Flagship shop)を開設することになり、現在、準備が進められている」という話題をご紹介しました。

場所は観光客で賑わう旧市街のKärntner Straße 32~34(角地)。国立歌劇場側から向かうとホテル・ザッハーの裏手になる一等地。その後のフォローをしていなかったので、今日は「旗艦店がどうなったのか」をお伝えしましょう。

20200305002結論から申し上げると、旧市内の別の場所でひっそりと営業を行っています。場所は有名なGriechenbeislの向かい(Fleischmarkt 18)。名称は「HUAWEI Customer Service Center Vienna」です。

雰囲気としては、日本の携帯電話ショップのようなこぢんまりとした佇まいです。

大規模店舗は、いらぬ軋轢を招くと判断して、端末を利用しているユーザーを対象に、カスタマーサービスに特化したお店を出店したのかもしれせん。

写真ではHUAWEIの前で記念撮影に興じているグループがいますが、撮っているのはGriechenbeislです。

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March 06, 2020

訂正 Pilgramgasse駅の今

20200304011ヨーロッパでもコロナウィルスの影響でスポーツイベントの延期や無観客試合化が行われていますが、ウィーンで大きなイベントは4月19日に開催予定の第37回ウィーンマラソン。

現時点では、コロナウイルス蔓延の状況を精査しつつ、予定どおり、開催する方向で準備が進められているようです。なお、4日現在、オーストリア内の感染者は29名です。

今日の話題は「ウィーン地下鉄U4のPilgramgasse駅の近況」です。

先日、営業を再開したPilgramgasse駅へ行ってきました。実際に現場を見て、Feriが勘違いしていたことがあり、赤面の至りです。

まず、プラットホームは、補強工事も行われて壁が非常にきれいになりました。ただ、車いす対応のスロープはHütteldorf方面のプラットホーム(Gleis2)に設置されていました。

20200304015てっきり運河とは逆側に仮設したものと思い込んでいましたが、運河の護岸を改修し、スロープをつけるスペースを生み出したようです。当然、この部分の護岸はコンクリート造りです。

スロープは線路上をまたぐ形で運河方向へ出て、そこから運河沿いにプラットホームに下るようになっています。なお、スロープはいきなりプラットホームに入るのではなく、90度曲がってからプラットホームにつながっています。

これは万が一の事故防止を視野に入れているものと思われます。

20200304014勾配が10%(100‰)と急なため、車いすでの利用の際は注意を呼びかけるピクトグラムが掲出されていました。

逆にHütteldorf側(Glies2)には仮設階段が設置されています。

将来、U2の駅が出来るとメインになるHütteldorf側の駅舎は、現在、解体されており、仮施設での営業中です。

20200304013そのため、チケット販売機も入り口に近い場所に仮設されています。

こちらに関しては、後日、U2駅の本格的な工事が開始される関係で、仮囲いで完全に覆われています。いかにも「仮駅」といった雰囲気。

なお、Heiligenstadt方面のオットー・ワグナー設計の駅舎には、スロープがある箇所を示す案内板が設置されています。

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March 05, 2020

シェーンブルン動物園のホッキョクグマ「Finja」

20200304002日本では、遂にコロナウィルス感染者が1000名を越えてしまい、日本からの入国を制限する国が増えてきました。オーストリアからの来日公演も中止が増えているようです。

今後、アメリカとEUが、どのような動きをとるかが鍵を握ると思います。ただ、EUの場合、イタリアなどを入国制限対象国に指定すると収拾が付かなくなりそうな気がします。

食料品など相互依存しているケースが多いだけに、南北の物流を分断することは難しいような気もします。実際問題、ウィーン市内でもイタリアの旅行者も見かけます。

なお、2月の当ブログで最もページビューが多かった日は、2月23日でした。相変わらずコンスタントにご覧頂いているのは過去の記事(オーストリア航空のプレミアムエコノミークラス搭乗記)。

2月は「臨時更新 コロナウイルス感染の疑いでブレンナー峠の鉄道が一時、運転休止」もアクセスが多かった記事です。

20200304003シリア難民問題も含めて暗い話題が多いので、今日は気分転換に明るい話題をお届けしましょう。

シェーンブルン動物園では、昨年11月にホッキョクグマの子供(メス)が生まれました。今までは獣舎内で飼育されていましたが、2月から屋外運動場にデビュー。

こちらのマスコミでも、よく登場します。まだ、母親Noraの母乳を飲んでいますが、まもなく自分で餌を食べるようになるそうです。

子熊の名前は「Finja(フィーニャ)」。ロシア風ですが、“美しい、白い”という意味だそうです。

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March 04, 2020

「KEINE Masken」マスクはありません

20200302001オペレッタの話題が続くと、アクセス数が大幅にダウンする当ブログ。まぁ、オペレッタの話題を楽しみにしている方が少ないのでしょう。と言う訳で、今日はホットな話題をお届けしましょう。

現在、オーストリアでは、実はコロナウィルス感染者よりも、トルコとシリアの紛争激化により、トルコに流入するシリア難民の多大がトップです。

オーストリア国内の感染者は、3月3日、朝の時点で18名となっています。最近は在オーストリア日本国大使館からコロナウィルス感染者に関するメールが毎日のように届きます。

この他、ダイヤモンドプリンセス号のニュースが連日のように報道されていましたが、現在、コロナウィルス関連のニュースは中国と韓国、またヨーロッパではイタリアやフランス、ドイツが中心となり、「日本の話題」は少なくなりました。そういう意味では、日本政府の対応は、それなりに効果を上げていると思います。

20200302002日本では、コロナウィルス蔓延に加えて、花粉症の季節到来でマスクの需要が高まっていると思います。

友人のコンビニエンスストアでも、発注制限がかかってしまっていて、なかなか手に入らないと言っていました。また、一時的に発注制限が解除されてもオーダーできる量が非常に少ないそうです。

オーストリアに限らず、こちらでは基本的に風邪などの際にマスクをする習慣はありません。実はオーストリアは、コロナウィルスよりもインフルエンザが流行しており、そちらの方が健康リスクにつながっているようです(この件は。在オーストリア日本国大使館からのメールでも強調されています)。

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March 03, 2020

「Der Zigeunerbaron」PremiereReport(その3)

Zigeunerbaron_0013回連載の「Der Zigeunerbaron」PremiereReport。今日が最終回です。明日から通常モードに戻りますので、オペレッタの関心のない方は、ご容赦ください。

さて、演出に関しては、Feriも含めて不満の向きが多い「チャールダーシュの女王」に比べれば、良いと思います。ただ、ジプシーの場面を中心に暗い場面が多いのは、致し方ないかもしれません。ある意味、民族対立を鮮明にしたいという意図があるのでしょう。

20200301006全体的にハプスブルク家のハンガリー統治に対して批判的な感じを受けました。ただ、オリジナルの設定を極端に改変していない点は「チャールダーシュの女王」よりは評価できます。

左の写真はカーテンコールに登場した制作スタッフですが、ブーはありませんでした。

○歌手の仕上がりなど
タイトルロールのバイリンカイを演じたLucian Krasznecさんは、Volksoperでは2016年「乞食学生」のシモンでハウスデビュー。その後、「チャールダーシュの女王」でエドウィンを演じています。

Zigeunerbaron_ohp_110エドウィンの評価は「歌の仕上がりは次第点」。今回はマイクなしで実力が問われます。頑張っていましたが、聞かせる歌では声の出方が、不十分。正直、不満の残る仕上がりでした。

一方、リザーブ組のMarco Jentzschさんは2019/18シーズン「ホフマン物語」でハウスデビューを果たした方で、今シーズンはバイリンカイのリザーブに起用されました。

オペラ出身の方らしく公開ゲネプロでは、素晴らしい歌声を披露しています。正直、バイリンカイはリザーブ組の勝ち。

20200301005ザッフィも、本作品ではキーを握る重要な女性。Kristiane Kaiserさんは2004/05シーズンからアンサンブルとして活躍している方。主にオペラ演出が多いので、声もよく出ていて、歌、お芝居共に見事でした。

リザーブ組のKatrin Adelさんは、ドイツ出身のオペラ歌手で、ドイツの歌劇場で多数のオペラに出演しています。

Volksoperは今回が始めたてのようですが、歌、お芝居共に素晴らしいものがありました。どちらが良いかは、好みの問題になると思います。

ツィプラはMartina Mikelićさん。この方も、どちらかというとオペラ畑の歌手だけに、歌については安定感がありました。

20200301007とくに「カルメン」でタイトルロールを歌っているので、この役にはピッタリです。オペレッタでは「地獄のオルフェ」ではヴィーナスに起用されています。今回は妖艶な感じが良かったですね。

本作品は、聞かせる歌が多いので、お芝居とともに歌のうまさがポイントになります。

20200301004リザーブ組は安定感抜群のAnnely Peeboさん。雰囲気、お芝居、歌ともに申し分ありません。

ジュパーンは広告の写真にも掲載されたKurt Rydlさん。なかなか芸達者な方。押し出しも強く、この役にピッタリという感じがしました。

リザーブ組は、おなじみのGerhard Ernstさん。ゲネプロで拝見しましたが、お芝居は申し分ありません。甲乙つけがたい感じですね。

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March 02, 2020

「Der Zigeunerbaron」PremiereReport(その2)

Zigeunerbaron_ohp_126今日は休憩を挟んで、「Der Zigeunerbaron」の後半をお伝えしましょう。

第2幕 テメシェ県のジプシーのキャンプ
バリンカイは皆の反対を押し切り、このジプシーのキャンプで、ザッフィと情熱的な一夜を明かします。ツィプラはこの2人を易しく見守っています。

バリンカイは「妻よ起きなさい」とザッフィを起こすが、彼女は彼に體を許しているのに、「結婚するなんて冗談でしょう」と信じません。

バイリンカイは「君は僕の本当の妻だ」と「昨日の夜」を歌います。2人は声を合わせて愛の喜びを歌うのですが、2幕最初の聴きどころ。

その時、ツィプラが昨夜、夢のお告げがありましたよと言って現れ、「若き領主が恋人と初夜を契るところに宝がある」と夢の中に老人が現れて告げたと言います。

そんな馬鹿なと言いながらバリンカイが昨夜、彼女を抱いた塔の壁を崩すと財宝がざくざくと出てきます。財宝の山を見て、三人は「ああ見てご覧、きんきら光り、美しい音を立てる」と歌います。

Zigeunerbaron_ohp_116この時、オットカールが物陰から財宝発見の一部始終を見ていました。

夜も明けきってジプシー達が起きてきて、過酷な労働が始まります。鍛冶屋の場面なのですが、鉱山の採掘現場のような設定でした。

そこへジュパーン、オットカールらがやって来て、バリンカイの見つけた宝を見て悔しがるのでした。

カルネロはバリンカイが本当に結婚したというのを聞いて「誰が結婚式を執り行ったのか」とたずねます。バリンカイとザッフィは「コウノトリの司祭に青空の御堂」と歌いますが、カルネロは「そんな破廉恥な行為は風俗取締委員会にかけてやる」といきまきますが、バリンカイらは気にもとめません。

Zigeunerbaron_ohp_117そこへテメシュ県知事のホモナイ伯爵が徴兵官としてやって来て元気よく徴兵の歌「さあ、手を差し伸べて、恋人と別れよ」と歌い、皆に徴兵の酒を勧めるのでした。

前演出では、ここは派手な格好の女性兵士(キャンペーンガール)が登場し、男たちをたぶらかすのですが、本演出では正統派に近い展開。ホモナイ伯爵は、オットカールに「戦争で武勳を立てて男になるのだ」と迫ります。

酒を飲んだら兵隊になる義務があるとも知らず、酒に目のないジュパーンとオットカールは杯を受けてしまい、スペイン戦線に出征するため、まずウィーンへ行くことへ。

アルゼーナとミラベルは「ウィーンのように喜びに満ちた街は何処を捜しても他にない」と歌います。

Zigeunerbaron_ohp_131カルネロはホモナイ伯爵にバリンカイとザッフィの関係を説明し、汚らわしいジプシーの娘との結婚など認めませんようにと訴えます。

それを聞いてツィプラは、ザッフィはジプシーの娘ではない、由緒正しき方のお嬢様と1枚の証明書を伯爵に差し出します。

伯爵はそれを見て、彼女がこの地方の最後のトルコ太守の娘であることを皆に発表。

ザッフィは喜びますが、バリンカイは「私はジプシーの娘と結婚したのであって、太守の娘となれば自分には彼女と結婚する資格がない」と言いって、徴兵の酒をあおぎます。

Zigeunerbaron_ohp_132悲しむ女達を残して、男たちは「愛は祖国に捧げよう」と元気よく出征していきます。

この場面では、回り舞台が上がり、下(奈落)から骸骨姿の人物が多数登場。戦場が地獄(戦死を覚悟して戦地に赴く決意)であることを暗示しているのでしょう。まぁ、この程度はOKかな。暗転で3幕へ入ります。

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March 01, 2020

「Der Zigeunerbaron」PremiereReport(その1)

Zigeunerbaron_ohp_001コロナウイルスの蔓延で自粛ムードの日本ですが、ウィーンは平常モード。2月29日、2019/20シーズンで注目のオペレッタ「Der Zigeunerbaron」(ジプシー男爵)のPremiereが盛大に行われました。

Volksoper得意のシュトラウスもの、かつ定番オペレッタだけに、楽しみでもあり、心配でもあります。

何しろ、2005/06シーズンでPremiereが行われた「Der Zigeunerbaron」では、3幕で出征した兵士の子供が遊ぶなか、兵士達が全員英霊となって帰還するという、オリジナルを冒涜するような演出でした。

さて、今回、演出を担当したPeter Lundさんは、過去にVolksoperで「Frau Luna」(2012/13シーズン)、「Axel an der Himmelstür」(2016/17シーズン)、そして「Die Csárdásfürstin」(2018/19シーズン)の演出を担当しています。

作品毎に演出の詳細は異なりますが、共通しているのは「映像」(動画)を多用する傾向にあること。また、ドイツ出身であるためか、Feri個人としては反戦志向が強いように感じます。

Zigeunerbaron_ohp_005まぁ、自分が原作を考えた作品であれば良いのですが、自分の思想でオリジナル作品を改編するのは、正直、Feri個人としては抵抗があります。何しろ作品が生まれた時代背景が違いますから‥

本作品は1885年(明治18年)10月24日、アン・ディア・ウィーン劇場で初演が行われました。当日はシュトラウスの60歳(還暦)の誕生日前日。1885年と言えば、自由の女神像がニューヨーク港に到着した年。

短期間で書き上げたといわれる「こうもり」と異なり、シュトラウスはこの作品を2年の歳月をかけて作曲しており、オペラに近い作品です。

実際、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフⅠ世は、本作品気に入り、劇場の皇帝席にシュトラウスを呼び寄せ、“シュトラウス君、君のオペラを余は、とても気に入った”と言ったという逸話も残っているようです。皇帝にオペラと認められたことがシュトラウス本人も嬉しかったようです。

制作陣は演出がPeter Lundさん、舞台装置がUlrike Reinhardさん、衣装がDaria Kornyshevaさん、振付がFlorian Hurlerさん、映像がAndreas Ivancsicsさん、合唱指揮がThomas Böttcher さんです。

Zigeunerbaron_ohp_007指揮はAlfred Eschwéさん。主な出演者は、以下のとおりです。なお( )内は公開ゲネプロに出演したメンバー(リザーブ組)です。
-Sándor Bárinkay, ein junger Emigrant:Lucian Krasznecさん(Marco Jentzschさん)
-Czipra, Zigeunerin:Martina Mikelićさん(Annely Peeboさん)
-Saffi, Zigeunermädchen:Kristiane Kaiserさん(Katrin Adelさん)
-Kálmán Zsupán, ein reicher Schweinezüchter im Banat:Kurt Rydlさん(Gerhard Ernstさん)
-Arsena, seine Tochter:Anita Götzさん
-Mirabella, ihre Erzieherin:Regula Rosinさん(Elisabeth Flechlさん)
-Ottokar, ihr Sohn:David Sitkaさん(Johannes Straußさん)
-Conte Carnero, königlicher Kommissär:Boris Ederさん
-Graf Peter Homonay:Marco Di Sapiaさん(Morten Frank Larsenさん)
-Páli, Vorarbeiter :Hubertus Reimさん

余談ですが、バイリンカイの名前はSándorなのです。思わずFeri憧れのおじさまSándor Némethさんを思い出してしまいます。やはりハンガリー色の強い作品です。

Zigeunerbaron_ohp_021実は27日に公開ゲネプロがありました。通常、Premiereと同じ歌手が起用されるのですが、今回は上記のようにリザーブ組(セカンドクルー)。唯一Premiere組だったのはアルゼーナのAnita Götzさんだけでした。

Volksoperの場合、リスクテイクの観点からリザーブ組の方に安定感がある歌手を起用するケースが多く、そういう意味ではPremiereはちょっと心配。

なお、今回は公開ゲネプロ(今回はリザーブ組が出演)に加えて、公式写真撮影も含めたPremiere組を使ったゲネプロも、別途、行われたという話を耳にしました。

Feri個人の感想ですが、トータルで見るとリザーブ組の方が仕上がりは良かったような気がします。歌手の仕上がりについては、別途、ご紹介する予定です。ただ、さすがにVolksoperだけあって、ヨハン・シュトラウスものは強いですね。演奏はすばらしいの一言。さすがAlfred Eschwéさんです。

興味深いのは、最近のオペレッタ新演出では、ワイヤレスマイクを使うケースが多かったのですが、今回は使用されませんでした。これは、本作品がオペラに近いことから実現したものと思われます。それだけに歌手の実力が良くわかります。

Zigeunerbaron_ohp_045最近のオペレッタの例に漏れず舞台装置は比較的シンプルで、回り舞台を使っていますが、メインは建物の壁です。それに小道具を組み合わせて変化をつけるというパターンです。

また、一部、奈落を上手に使っている場面もありました。ジブシーのキャンプなどは、全体的に暗い感じにしており、成金ジュパーン達とは対比を明確にしている感じです。

あえてオーストリアが支配下に治めたハンガリーでは、民族が二極化しているという背景をモチーフにしているように感じました。

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