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March 27, 2020

マスク雑感

20200325103コロナウイルス感染者が5000名を突破したオーストリア。現在、食料品を販売するスーパーマーケットなどは例外的に営業が認められていますが、従業員は、正直、感染リスクをかかえて仕事をしていると思います。

そこで、大手スーパーマーケットチェーンやドラッグストアチェーンが、“Danke-Bonus”を支給するという「粋な計らい」を発表しました。

SPARをはじめ、BILLA、MERKUR、PENNY、BIPAなどが支給を表明しています。これは、困難な状況のなかで、働く従業員に対して、目に見える形で「感謝の意」を表すという趣旨です。

さて、日本のマスコミは、日本政府のコロナウイルス対策を批判する論調が多いですが、現状のオーストリアを見ると、日本は爆発的感染をよく抑えていると思います。

少なくとも「外出禁止令」や「商業活動の停止」など「人との接触を徹底的に排除する」という施策を推進せず、自粛要請(お願い)で、ここまで抑えているのは、こちらから見ると、たいしたものだと思います。

これに対して、検査数が少ない云々という意見がありますが、問題なのは感染者の数よりも、「重症化して死亡した方の数」だと思います。

20200325101人口が多く、かつ人が密集する通勤列車など感染リスクが高い環境にもかかわらず、比較的感染者の増加が緩やかな要因として、「衛生意識の高さ」を上げる専門家もいるようです。

特に平素からマスクの着用率が異常に高いのが日本。これは花粉症の方が多いことも要因ですが、顔を画す目的でマスクをしている人も多いとか‥ちなみに、こういう方は常時、マスクをしていないと不安だそうです。

実際、オーストリアから日本に戻り、“日本らしいなぁ”と実感するのは、自宅に戻るため乗車した列車のお客さまが、ほぼ全員マスクをしている光景を目にした時。

さらに、最近では通勤列車内で話をするお客さまが、極端に少なく、多くの方はスマートフォンを見入ったまま。

マスクでは感染を防止できないという専門家の指摘もありますが、少なくとも自覚症状がない感染者がウイルスをまき散らすリスクは軽減できるでしょう。

20171001_x201_00002それに対して、ヨーロッパでは、元々マスクをする習慣がありません。今冬もインフルエンザが大流行したオーストリアですが、マスクをしている人は皆無。

また、テロ対策の一環として、2017年10月から、公共の場では、顔を隠すことは法令で禁止されているため、特別な許可がないとマスクは着用できません。実際、マスクをしているのは医療関係者と粉塵が多い現場作業者くらいです。

コロナウイルス対応に当たっているスタッフも、医療関係者以外はマスクをしていません。また、この非常事態に対する公式対応でも「マスクの着用」は推奨されていません。

当然、マスクの生産、供給体制は日本とは比べものにならないくらい低いと思います。そのため、このような事態になった現在、医療関係者向けのマスクですら、不足する事態になり、医師会が政府に衛生消耗品の優先配布を要請しています。

ところで、友人から日本でも深刻なマスク不足が続いているという話を聞きました。

20200325102どうも現在、日本で主流となっている紙製のマスクは、中国から材料を調達している関係で、材料が思うように入らず、生産数が上がらないという話も‥

メーカーも増産体制をとっているようですが、需給バランスが崩れているので、極度の品薄になっているのでしょう。

これも友人から聞いた話ですが、24時間営業のコンビニエンスストアでは、従業員からマスクの入荷する時間を聞いて、その時間に合わせて来店。

20200325100納品のドライバーさんにマスク入荷の有無を確認し、検品している従業員を監視して、即座に全数を購入するという「困ったお客さま」もいるとか‥

そこで、「入荷,検品後は即販売」という通常の体制を取りやめ、発売時間を設定し、先着純に1家族1枚(一袋)で販売する体制に切り替えたそうです。

 困っている人が沢山いるわけですから、このような販売規制はやむを得ないでしょうね。

しかし、かつての日本人は、秩序だった行動がウリだったと思うのですが、「自分だけ良ければ良い」という考えが蔓延してきたのは残念でなりません。

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Comments

Feriさん、こんにちは。 数年前に鉄道関連で質問させていただいた者です。いつも楽しみに拝読しております。
さて、日本でのコロナ対策ですが、巷では「コロナ隠し」と言われています。 検査数があまりにも少ないのは既にご存知だと思いますが、「日本は大丈夫アピール」に躍起になっていたと思っている人が多いです。どうにか五輪を予定通りに開催したかったのでしょうが、延期を決定してからは掌を返したように外出自粛などを発表しだしました。
日本の感染者数や死亡者数が低いのは、検査しようにもどこに行けばいいのか、情報がほとんどないからです。 老人が死亡しても、病院に検査設備がのため老衰や持病での死亡で処理されているケースがかなりあると見られています。
また検査で陽性確定になると職場に迷惑を掛ける、退院後も居づらくなるという理由から、疑わしい症状があっても進んで検査に行こうとしない人が多いそうです。日本人らしい・・。 国も個人も「コロナ隠し」なんです。

韓国のコロナポータルサイトがとても良く出来ています。(https://coronaboard.kr/en/
2月末辺りには既にこのサイトができていたと思います。自国だけでなく世界各国の状況がワンストップで把握できるようになっています。 各国のデータを比較すると興味深い。もし韓国語がお分かりなら、韓国国内感染者一人ひとりの詳しいデータも全て見れます。氏名はもちろん伏せてあり、#ソウル125というように都市名+数字で記号化されています。性別、年齢、推定される感染源、陽性確定の数日前からの詳しい行動記録、収容先病院名、現在の状態(治療中/退院/死亡)など、なかなか参考になることが多いです。これを見て、感染者と同じ通勤経路の人は自ら検査を受けに行くそうです。病院までいかなくてもドライブイン方式やウォークイン方式の検査所があり、そういう情報もこのサイトからワンクリックで探せるんです。正直、とっても羨ましい・・。総検査数が38万件というのも納得です。対して日本はチャーター便帰国者を含めても2万7千件程度らしいです。はぁ・・。
オペラ座の無料配信がせめてもの慰めのこの頃なんですが、うちのPCとの相性の悪さからか、字幕表示がうまく機能しなくて少し残念なんです。
コロナが収まったらまたオーストリアに行くつもりで、いつもFeriさんのブログ、楽しみにしています。くれぐれもお体にお気をつけ下さい。 突然の長文で失礼いたしました。

Posted by: うさこ | March 28, 2020 15:51

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