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April 01, 2020

世界が変わった2020年3月に思う

20200331010今日から4月になりましたが、2020年3月は、Feriにとっても正に「激動の1ヶ月」でした。

こちらでも2月に中国での新型コロナウイルス蔓延が大きく報じられ、同時に日本でのクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の隔離がニュースになりました。

正直、オーストリアを含むヨーロッパの人たちは、これらのニュースに接しても“アジアで変な病気が蔓延している。大変だねぇ”という捉え方をしていました。

実際、新型コロナウイルスがアジアで蔓延したころから、日本人を含むアジア系の人に対する蔑視傾向が強くなったようです。実際、現地の方から、暴言を受けた日本人の方もいらっしゃるようです。

イタリアでの新型コロナウイルス感染が報告されてからも、2月20日には、伝統のオペラ座舞踏会も盛大に開催され、チロルで感染者が発生した後も、各地の舞踏会は予定どおり行われていました。

202003310132月23日、ドイツ人感染者が乗車していた疑いがあるÖBBの国際列車がブレンナー峠で運行停止になった時から、オーストリアでも若干、危機感が高まりましたが、何となく、まだ「他人事」のような雰囲気が漂っていました。

実際、2月下旬から3月上旬にかけて、街中は平穏そのもの。シーズン終盤の市庁舎前スケートリンクも、冒頭の写真のように大勢のお客さまで賑わっていました。今年は暖冬傾向だったこともあり、Mariahilfer Straßeなどの繁華街は人が多く、ショッピングセンターをはじめ、レストラン、カフェ、ホイリゲも賑わっていました。

当時は、皆さん、平気で握手をしていましたね。実際、Volksoperの「ジプシー男爵」PremiereでFeriがRobert Meyerさんにお目にかかった際も、普通通り握手をしました。

20200331014ただ、2月26日から四旬節に入り、教会のミサに参列した際、通常、ミサの後半、参列者が神父の案内で握手をする場面がありますが、この時、初めて“握手を避けてもよい”といったメッセージが出ました。

それでも、神父の助言をあまり気にしない信者の方も多く、全員が握手を拒否していた訳ではありませんでした。

その後は、このブログでもお伝えしているように、イタリアに接しているチロルから感染者が広がり、3月16日には政府が非常事態を宣言する事態に陥ります。

グラフをご覧になるとわかるように3月10日時点の感染者は157名ほどでした。それが20日間で9300名を越えるほどに拡大しています。

20200331002この結果、わずか2週間で市民生活、経済活動は一変。まさしくオーストリアの皆さんも「世の中が変わったこと」を実感したようです。

これはオーストリアに限ったことではなく、ヨーロッパの各国で首相が国民に向けて、新型コロナウイルスに関連する演説を行った際、悲観して涙した人も多かったという話を耳にしました。

こちらは、日本と異なり、ストレートな表現を使いますからね‥

3月前半と3月後半では「世界が変わってしまった」というのが偽らざる気持ちです。

実際、Feriまだ外出制限が発表される前の段階から、ウィーンの友人と会っていません。メールなどで連絡をとっているものの、直接、会って話をすることは、お互いに避けています。とくに友人の中には音楽関係の人も多いのですが、仕事が全てキャンセルになってしまい、途方に暮れています。

これ、オーストリアの皆さんも同じだと思います。各種の店舗が強制的に営業停止になったため、失業者が急増しています。こちらも大きな問題。

20200331003そして、皆さん、口にはしませんが、“もう、以前のような生活は戻らないのではないか…”と思っているような気もします。

ウィーン市では、住民の不安を解消するため、相談窓口の開設や生活必需品のデリバリーに加えて、ウィーン市内で野菜を生産している農家から新鮮な野菜が供給されていることなどをアピールしています。

3月30日、Sebastian Kurz首相は、記者会見を行いましたが、その際、現在のオーストリアの状況は「嵐の前の静けさ(die Ruhe vor dem Sturm)に過ぎない」と発言しており、長期化と同時に、対策が更に強化されることを示唆しました。

20200331004現在、感染者の増加率は11%ですが、政府は1%以下にすることを目標にしています。そして、ついにマスクの着用を推奨するようになりました。

もちろん、マスクの着用により、感染を完全に防止できる訳ではないことは強調されていますが、感染リスクが若干、軽減できるためです。

現在も営業を継続しているスーパーマーケットで買い物をする場合、従業員がお客さまからの感染を防ぐため、利用客は入り口でマスク着用することが義務化されました。

ただ、一般の人がマスクをする習慣がないため、在庫が少なく、皮肉なことに中国から供給を受けているようです。

20200331001本来ならば、イースターと共に、本格的に春が訪れるウィーン。日も長くなり、季候も良くなるとシャニガルテンで「黄昏時」を楽しむウィーン子が増えてくる時期です。

Feriも、春から初夏にかけてのウィーンは、本当に好きです。散歩にも最適な季節ですし、歩いた後、ホイリゲのシャニガルテンで、ワインを傾ける。最高の余暇の過ごし方。

しかし、これが、本当にできるような日が来るのか‥これだけは、誰にもわからないような気がします。

最近、気になっているのは、日本の状況。というのは、3月上旬のオーストリアと似たような雰囲気が漂っている点です。

実際、政府の自粛要請を受けて、大規模イベント中止やアミューズメントパークなどの営業休止が行われていますが、まだまだ街中には人があふれていますし、平日には多くの方が混んだ列車で通勤しています。

20200331015日本では首相や首長が直接、国民や住民に語りかけるテレビ演説ではなく、記者会見という形なので、マスコミが発言の一部を切り取って報道する傾向が強く、メッセージが伝わりにくいという側面もあります。

中には「政府やマスコミは人を恐怖に陥れようとしている。自粛の必要など無い。どんどん外出しよう」と訴えている方もいるようです。

Feriは、専門家ではないので、どちらが正しいのかはわかりません。ただ、日本では、オーストリアをはじめとするヨーロッパ各国が行っている強制権を行使した対応は非常に難しいという話を耳にしました。

20200331012そのため、政府が非常事態宣言を出しても、「自粛の要請」に留まることになるようです。

しかし、オーストリアが、わずか2週間で、感染者が一気に増加したという事実を見ると、人との接触を最小限にとどめることは、大切なような気がします。

今の日本を見ていると3月上旬のウィーンを連想します。皆さまもご自愛ください。

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