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April 15, 2020

4月14日からのオーストリア

20200415011オーストリアでは4月14日から新型コロナウイルス対策は第2フェーズに入りました。約1ヵ月に及ぶ規制が一部緩和され、経済活動が徐々にではありますが、再開されています。

このブログでもお伝えしたように、小規模店舗(売り場面積400平方メートル以下)は業態を問わず営業が再開されました。

ただし、大きく変わったのは全ての店舗での「マスク着用の義務づけ」です(罰金25Euroで、警察が取り締まりを実施)。これは、販売・接客に当たる従業員はもちろん、利用客もマスク(または、これに代わるもの)を付けなければなりません。公共交通機関でもマスク着用が義務づけられたので、ウィーン市内は日本のような光景になっています。

20200415006Feriが、ウィーンから日本に戻り、「一番日本らしい」と感じるのは、空港から乗った電車にマスクをしている人が多いことでした。もちろん、今回の一件が起こる前の話ですが‥

それが、今では、立場が逆転。何しろ、こちらでは「義務づけ」ですから‥しかし、元々、マスクをする習慣がなかった(そもそも、顔を隠すことが法令で禁止されていた)国だけに、マスクの供給が気になります。

そのため、スカーフなどで代用することも許可されています。元々、今回のマスク着用は、「自分が感染しないため」ではなく、「発症していない感染者が知らずに他人にうつすことを防止するため」。つまり飛沫の飛散防止が目的なので、代用品も許可されているのでしょう。

20200415003ところで、中国から輸入したマスクに粗悪品が多く、返品したという例もあるようです。

さて、店舗再開の話に戻ると、大型ショッピングセンターは、5月まで営業休止中ですが、ショッピングセンター内に入っている食料品店、ドラッグストア、薬局、タバコ屋、携帯電話ショップなどは例外的に営業が許可されています。

また、新しいルールとして、売場面積20平方メートルごとにお客さま1人というものがあります。これは密集を避けるためのルールで、入場制限を行うことで対処しています。

従って、売り場面積が20平方メートルより狭い狭小店の場合、一度に利用できるお客さまは1人になります。この規定を違反してお客さまを入れてしまった店舗には3600Euro以下の罰金が科せられ場合があります。

そのため、入店コントロールが重要になってきます。

20200415010また、店内ではお客さま同士が、最低でも1メートルの距離(ソーシャルディスタンス)をとらなければなりません。

このような新しいルールが課せられたため、商工会議所が統一した案内表示を作成して、店舗に配布しています。例によってピクトグラムを多用したでものです。

日本も、外国人の方が増えていることを考えると、文字だけの案内ではなく、こういった案内を工夫した方が良いような気がします。

営業開始をした店舗についても、ドアノブやカートのハンドルなどを定期的に消毒することを奨励しています。

20200415007次に営業時間ですが、他の法律により営業時間の規制がある場合を除き、7時40分から19時00分までに制限されています。

公共交通機関を利用する際も、乗客同士が1メートルの距離をとることが要請されています。

20200415013ところで、地下鉄や路面電車は運転室が客室と壁で区切られていますが、バスはオープンになっています。

そこで、乗客が運転手に近づかないように前方の出入り口を閉鎖しています。もちろん、乗務員もマスク着用です。

一方、ÖBBでも「車内でのマスク着用義務化」をはじめとする新型コロナウイルス感染防止策を駅や車内で啓蒙するための活動を始めました。

ソーシャルディスタンス確保はもちろん、手すりやテーブルを利用した場合の注意や手洗いの励行などが、イラスト入りで紹介されています。なお、ルールの遵守は「個人の責任」であることが強調されています。

20200415014駅中の店舗については、一般の店舗同様、400平方メートル以下の店舗は営業を再開しました。ただ、Wiener HauptbahnhofなどにはBahnhof Cityというショッピングセンターが併設されていますが、こちらは食料品店、ベッカライ、タバコ屋などに限定して営業が行われています。

鉄道に関しては、運転本数が削減されていますが、運転が継続されているため、設備の保守が不可欠です。

そこで、作業員が感染し、作業中止に追い込まれないように、産業医と連携して、現場への移動を分散する、作業プロセスの見直しなど様々な対策をとっています。

20200415009ORFをはじめとするニュース番組では住民にインタビューをしますが、ソーシャルディスタンスを配慮して、マイクを長い棒について使用していました。危機感が違います。

そう言えば、日本のテレビ局などは、街頭インタビューの際、こういった感染拡大対策をとっているのでしょうか。

また、政府関係者へのインタビューでも、記者自身が感染者である可能性を考慮した対応をしているのでしょうか。まさか、1メートル以内に接近してインタビューなどはしていないでしょうね。

次に交通に関する話題です。今まで、市内の短時間駐車スペース(路上に設定されているもの)は利用禁止になっていましたが、4月14日から、ウィーンなどでも利用が再開されました。

20200415004こちらのマスコミでは、営業再開初日、4月14日の様子を報道していますが、食料品以外のお店には、お客さまが結構、来店されたようです。

とくにマスクを自作するための材料を購入するため、手芸用品を取り扱う店を訪れた人も多かったと報じられています。

オーストリアらしいと感じたのは、自分が使うマスクの自作だけでなく、ホームレスの皆さんにも配りたいとインタビューに答えていた若い方がいたことです。

20200415005大型店舗が並ぶMariahilfer Straßeでも小型店舗は営業を再開しましたが、通りを歩くお客さまの数は非常に少なかったようです。

意外と皆さまが待ち望んでいたのが、DIY製品を取り扱うホームセンター。こちらでは、住まいの修理なども自分で行うのが基本なので、不足した資材や金物を買う人で賑わったそうです。

更に連邦政府が管理する公園(Bundesgärten)Augarten、Volksgarten、Burggarten、Garten des Belvedere、Schönbrunner Schlossparkについても、制限はありますが、オープンしました。

ただ、入り口では警察官が警備にあたっており、違反者に対しては、注意喚起をしているようです。

2020041500214日は大きな混雑はみられず、Augartenでは小さな子供を連れた家族連れや犬の散歩をする人、ジョギングを楽しむ人などがいたと報道されています。

今回の営業再開をWHOなどは時期尚早と見ているようですが、これで、感染者数が再び増加するようなことがあると、5月3日からの大型店舗も含む全面営業再開も見直されることになるかもしれません。

20200415008今回、一連の対策で評価を上げたのは、30代の若き首相Sebastian Kurzさんでしょう。ただ、首相が各種規制を含む対策を矢継ぎ早に打ち出すことができた背景には、党派を超えた協力があったことが遠因だと思います。

選挙後、連立政権を樹立するまで半年近くかかるなど、日頃は「オペレッタ国家」と揶揄されることが多いオーストリアで、今回の新型コロナウイルス対策に関しては、珍しく一枚岩になって対応に当たっているように感じます。

日本のように政府のやることに、ケチばかりつけて足を引っ張っている野党やマスコミが跋扈していたら、恐らく、ここまでの対策を打つことは困難だったでしょう。

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