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April 18, 2020

報道雑感

20200418001オーストリア国内の新型コロナウイルス感染が第2ステージに入ったためか、日本に関する報道が見られるようになりました。

横浜に寄港した「ダイヤモンド・プリンセス号」で新型コロナウイルス感染が爆発的に拡大した際は、連日、大きく取り上げられましたが、その後、自国内の感染拡大にともなって、遠い日本の話題はオリンピック・パラリンピック延期決定以降、少なくなりました。

4月16日、オーストリア通信(APA、Austria Presse Agentur)が「日本政府の新型コロナ対策は遅すぎる」と批判する記事を大きく報じました。

実は、日本の方が学校休校要請や各種行事の自粛要請は、オーストリアよりも早かったのは、皆さまもご存じのとおりです。

20200418002ORFは、東京オリンピック・パラリンピック開催の延期が決まった後、東京で感染者が急増したことについて、「安倍政権がオリンピック開催を実現するため、厳格なロックダウンや外出禁止などの手が打てなかったが、オリンピック開催が延期されたので緊急事態宣言の発令となったのだろう」と報道しています。

また、ヨーロッパのメディアの中には、「中国の習近平国家主席の国賓訪問の実現に拘ったのではないか」といった憶測に基づく報道をしているところもあります。

20200418003ORFの報道では、医療体制不足が指摘されており、大阪市が防護服不足のため、簡易レインコートを要望してること、消毒用アルコール不足を補うため度数の高い酒の利用が認められたことなども取り上げられました。

興味深いのは、彼らのニュースソース。日本に特派員を派遣しているメディアもありますが、基本的には日本のメディア記事を参考にしているケースが多いのです。

ちなみにAPAは、朝日新聞英字版とNHK英語放送を引用しています。不思議なことですが、オーストリアに限らず欧米の欧米メディアが日本の政治を論評する際、安倍政権に批判的な左派の朝日新聞などを引用します。

どちらかと言うと、自民党政権に好意的な産経新聞を引用することは、ほとんどありません。

20200418004日本の野党や安倍政権に批判的なメディアは、安倍政権が緊急事態宣言をすると「遅すぎる」と批判しますが、早い段階での学校の休校要請は「安倍政権は民族主義的な独裁政治」といった論調で批判しますよね。そのため、日本の左派メディアに近い記事になるようです。

仮に日本の安倍政権が、オーストリア連邦政府が実施したような外出禁止命令や営業禁止命令、公演休止命令などを出そうものなら、野党のみならず、安倍政権に批判的なメディアが一斉に「安倍独裁政権、政府の独裁を許すな、人権無視だ」という論調を展開するのは、火を見るよりも明らかです。

日本の皆さまもご存じのように、オーストリア連邦政府のSebastian Kurz首相をはじめとする、ヨーロッパ各国の首脳は、今回の新型コロナウイルス感染が急速に拡大していることを「戦争」と捉えた発言をしています。

20200418005戦時下である以上、国防体制は不可欠。そこで、政府は非常措置を発令し、国民に政府の方針に従うように要請できる‥という理論のようです。

国民も政府首脳の演説を聴いて、「戦時下である」ことを認識し、内心、不満はあるものの、政府の指示に従っているのでしょう。

先日、安倍総理が「新型コロナウイルスとの戦いは戦争である」といったニュアンスの発言を非公式にしたようですが、さっそく左派系メディアが飛びついて批判的を始めたという話を、日本の友人から聞きました。

20200418006なお、オーストリアでは報道されませんが、日本では現在の憲法ではオーストリアのような国民の自由を大幅に制限する強制力をもった法令を作ることはできないと言われています。

中には、新型コロナウイルス感染拡大を利用して憲法改正(非常事態条項を盛り込むこと)を企んでいると考えている人もいるようです。

戦争と捉えるかどうかは別にして、日本も非常時なのですから、一枚岩になって対応にあたる必要があると思うのですが‥

また、日本政府も、もっと内外に直接、情報を配信した方が良いような気がします。

ふと、オーストリアの日本に関する報道に接し、感じた次第です。

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