« April 2020 | Main | June 2020 »

May 2020

May 31, 2020

ウィーンの公共プールが営業開始

20200530116月を前に経済活動や観光関連事業の再開が活発になってきました。5月29日にはウィーン観光の象徴であるプラーターが営業を再開しました。

戦後、再建された観覧車も再び回り出しました。なお、戦後、再開後、これだけ長期間、プラーターのシンボルである観覧車が止まったことはありませんでした。長期間の営業停止は70年ぶりだそうです。

29日には写真のようにMichael Ludwig市長をはじめ、市議会議長、観光局長などの関係者が集まり、再開をアピールしています。

2020052802さて、5月最後の話題は「ウィーンの公共プール営業開始の話題」です。

ウィーンは東京などに比べると小さな街ですが、市営プールが沢山あります。Michael Ludwig市長が「ウィーンにプールのない夏はない」と宣言し、様々な準備を進めてきました。

そして、5月29日、予定どおり市営プールの営業が始まりました。営業を開始したのは屋外のサマープール17箇所、家族用プール10箇所、屋外施設も併設されているHütteldorf、Brigittenau、Jörgerbadなどです。

2020052806今回、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ウィーン市ではプールの営業開始を前に様々な対策をとっています。

まず、新しい利用ルールの設定です。新しいルールは保健省の指示により主に「集・近・閉」を防ぐことを念頭に置いています。

主な追加ルールは、以下のようになっています。

-入場は10平方メートル当たり1名を基準とする
-スイミングプールの利用は水面6平方メートル当たり1名を基準とする
-施設内では他の利用者との距離は1メートルを確保する(同一世帯を除く)
-スイミングプールでは1~2メートルの最低距離を確保する(水浴場の場合は3~4メートル)
-屋内ではマスクを着用する
-入り口、プール端、プール周辺でとどまってはいけない
-ウォータースライダーやレストランの行列では、一定の間隔を確保する

2020052801子供さんに人気が高いウォータースライダーですが、使用禁止にはなりませんでした。ただし、利用者の間隔を開けるような工夫が行われています。

新しい規制にともなって施設内には、新しいピクトグラムが掲出されるそうです。これはピクトグラムが気になるFeriとしては、是非、見たいのですが、現時点では公表されていません。また、10歳未満の子供さんが利用する場合は、監督する大人の同伴が義務づけられています。

ショッピングセンターのような面積規制(10平方メートルあたり1名)が入るため、ウィーン市によると、通常よりも客数を1/3程度減らすことになるようです。それでも、全ての施設を合計すると4万人ほど利用できるそうです。

最も規模が大きい施設はAlteDonauの中州にあるGänsehäufelで、13075名が利用できます。ここは一般的なスイミングプール以外にも、波のプール、多目的プール、水浴場、ヌーディストビーチなどがあります。

2020052804さらにサッカー場やビーチバレーコートなども備えが複合施設(日本流で言えばスパリゾートですね。右の写真が案内図)です。ただし、サッカーの試合をすることは禁止されているため、ピッチは日光浴エリアとして利用されることになりました。

屋内のプールについては、Floridsdorfは準備の都合で6月16日からオープンとなります。この他、ウィーンの公営プールは温泉施設を兼ねているところも多く、ここにはサウナが開設されていますが、さすがに面積規制に引っかかるため、サウナは利用中止となりました。

Continue reading "ウィーンの公共プールが営業開始"

| | Comments (0)

May 30, 2020

朗報! 6月15日からオーストリア航空、運航再開

20200529001今日は「オーストリア航空の定期便運航再開の話題」です。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月20日から全面的に運行を取りやめていたオーストリア航空ですが、6月15日から一部の定期便で運航を再開することが発表されました。

2020053001これはドイツをはじめとするEU各国が6月15日から入国制限を一部緩和する動きが出てきたためです。

運航休止期間は90日間に及びましたが、これはオーストリア航空の歴史上、始まって以来のことです。新たなスタートとなる第1週目(6月15日~21日)は、ウィーン国際空港から、以下の都市間に運航されます。

2020053002アムステルダム、アテネ、バーゼル、ベルリン、ブリュッセル、ブカレスト、ドブロブニク、デュッセルドルフ、フランクフルト、ジュネーブ、ハンブルク、コペンハーゲン、ラルナカ、ロンドン、ミュンヘン、パリ、プリシュティナ、サラエボ、スコピエ、ソフィア、ストックホルム、シュトゥットガルト、テルアビブ、テッサロニキ、ティラナ、ヴァルナ、チューリッヒ。

第2週(6月22日~28日)には、ベオグラード、グラーツ、インスブルック、キエフ、コシチェ、ミラノ、ニース、プラハ、スプリット、ワルシャワの各都市が追加されます。

ただ、航空需要が少ないことを勘案して、使用機材Embraer 195(120席)やBombardier DHC-8Q-402(76席)などの小型機を中心に12機が使用される予定です。

2020053007現在の予定では、6月15日に、ウィーン発ミュンヘン行きのOS111便(6時30分発)運航再開初便になる予定です。

ミュンヘン、フランクフルト、チューリッヒは、ルフトハンザのハブ空港であるため、毎日運航される予定です。

オーストリア航空では、最初の1週間で128便の運航を計画していますが、これは新型コロナウイルス感染拡大前の4%の供給座席数に過ぎません。7月以降のダイヤについては、現在、検討中で、後日、発表されます。

短・中距離路線の運航再開が軌道にのったところで、長距離路線の運行再開が計画されています。同社幹部は、7月頃に長距離路線を再開したい意向を示しています。

2020053005各国の航空会社が乗客に対して新しいルールを提示していますが、オーストリア航空では運航再開にあたって、搭乗中およびウィーン国際空港内ではマスク着用が義務づけられます。

また、チェックインカウンターには、日本でも当たり前になった飛散防止シートが設置されます。

なお、ここがポイントなのですが、各国の入国制限が全面的に緩和された訳ではないので、航空便の運航が再開されても、スムーズに相手国に入国できる保証はありません。

Continue reading "朗報! 6月15日からオーストリア航空、運航再開"

| | Comments (0)

May 29, 2020

文化事業の再開

2020052901オーストリアでは、いよいよ文化関連事業の再開に関するニュースが入ってきました。

まず、ウィーン楽友協会では、6月からコンサートを再開すると発表しました。感染拡大対策のため、規模を縮小した形での再開になります。

現在、案内されているのは2020年6月5日から6月27日までのコンサートで、Musikvereinsfestivalとして開催されます。

感染防止対策として、観客は館内ではマスク着用が義務づけられます。ただし、コンサート中は外しても良いようです。また、ソーシャルディスタンスを確保するため、大ホールなどでは座席制限がかかります。

2020052902そして、コンサートの時間も通常より短く、50分から70分になり、休憩なしで開催されます。その関係で、ビュフェは営業されません。

再開、最初のコンサートはダニエル・バレンボイム指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏会(20時開演、21時30分終演)。曲目はWolfgang Amadeus Mozart Konzert für Klavier und Orchester B-Dur, KV 595、 Ludwig van Beethoven Symphonie Nr. 5 c-Moll, op. 67です。

チケットの発売はインターネット限定で27日から開始されています。最もオーストリア在住の方しか観賞できないでしょうが‥

2020052903一方、夏の大きな音楽関係イベントが軒並みキャンセルになる中、今年、100周年を迎えるザルツブルク音楽祭は8月1日から規模を縮小して開催されることが発表されました。

開催期間は8月1日から30日までで、会場も6箇所(当初は16会場)に縮小されます。また、1公演の入場者数は最大1000名に制限されます。

IntendantのMarkus Hinterhäuser氏は、今週末、正式にプログラムを発表すると表明しています。

ただ、規模の縮小に伴い、チケットが約70000枚(当初は235000枚)になります。演目はオペラや演劇、オーケストラ、室内楽など幅広い内容になるようですが、準備ができないため、100周年記念の新演目の公演は見送られました。100周年記念プログラムについては、2021年に順延されることになりました。

日本では、本番前の稽古を十二分に行う傾向がありますが、こちらの場合、レパートリーに関しては、各自が準備していれば、いきなり本番でも上演できるので、問題ないと判断されたのでしょう。

Continue reading "文化事業の再開"

| | Comments (0)

May 28, 2020

速報 2020/21シーズンVolksoperプログラム発表

20200527015月27日、19時45分からORFⅢで放送された「Kultur Heute Spezial」で、Volksoperの「Präsentation der Saison 2020/21」が行われました。

通常よりも1ヶ月半遅い発表ですが、さっそく、来シーズンのプログラム概要をご紹介しましょう。

ただ、歌劇場に関する新しい上演ルールが決まっていないため、今までと同じように実施されるのか、何らかの新しい規制が導入されるのかは、未定です。

2020/21シーズンですが、プレミアは10演目、再演は5演目、レパートリーは22演目となっています。今回、写真はVolksoperの公式写真をお借りしています。

シーズンのスタートは9月1日で、演目は「Die Fledermaus」に決まりました。

○オペレッタ
2020/21シーズンでは、オペレッタが全く上演されない月はありません。この点は評価できます。
プレミア
オペレッタの新作は1演目です。
-「Der Teufel auf Erden(地上の悪魔)」:2020年12月5日プレミア
Franz von Suppéの生誕200年を記念して取り上げられることになりました。1978年にカール劇場で初演が行われたスッペ後期の作品です。ほとんど上演される機会がない珍しい作品です。

最近、Volksoperのオペレッタで「定番」の演出改訂は、厳しい評価が下ることが多く、観客動員も思わしくない傾向があります。昨シーズンの「にんじん王」のように、珍しい作品の場合、過去の名演出と比較されることがないため、リスクは少ないような気がします。

そのように考えると、この演目を引っ張り出してきたのは、ある意味、正解かもしれません。

2020052711指揮はAlfred Eschwéさん、演出・舞台装置・衣装はHinrich Horstkotteさんが担当します。キャストも発表されており、HöllenknechtにRobert Meyerさん、Engel außer DienstにChristian Grafさん、Iska, TanzschülerinにJohanna Arrouasさん、 Ismail, TanzschülerにCarsten Süssさんらが起用される予定です。

再演
オペレッタの再演は2演目です。
-「DIE LUSTIGE WITWE(メリーウィドウ)」:2020年9月~10月に5公演
2019/20シーズンの再演が流れたので、横滑りです。すでに準備ができていたためか9月から10月にかけて上演されます。

2020052713きれいな舞台で、演奏も良いのですが、なぜ、かつてのような人気が出ないのか、疑問です。Hanna GlawariにはRebecca Nelsenさん、Graf Danilo DanilowitschにはAlexandre Beuchatさん、Baron Mirko ZetaにはSebastian Reinthallerさん、ValencienneにはJohanna Arrouasが起用されます。

Hanna GlawariのRebecca Nelsenさんは期待が持てます。また、Sebastian ReinthallerさんのZetaにも注目です。

-「Das Land des Lächelns」(微笑みの国)」:2021年3月~4月に8公演
2007/08シーズンにプレミアが行われました。2010/11シーズン以来、久しぶりに「Das Land des Lächelns」が戻ってきます。

2020052712Beverly Blankenshipsさんの演出は、中国カラー全開でしたね。

Prinz Sou-ChongにはSzabolcs Bricknerさん、LisaにはSophia Brommerさん、Graf GustavにはMichael Havlicekさんらの起用が予定されています。

 レパートリー
珍しく6演目がラインナップされました。
-「Die Fledermaus(こうもり)
-「König Karotte(にんじん王)」:2020年10月~11月に7公演
-「Meine Schwester und ich(姉さんと私)」:2020年12月29日~2021年1月22日に6公演
-「Die Csárdásfürstin(チャールダーシュの女王)」:2021年2月~3月に10公演
-「Gräfin Mariza(伯爵令嬢マリッツア)」:2021年4月~5月に5公演
-「Der Zigeunerbaron(ジプシー男爵)」:2021年5月~6月に8公演

オペレッタでは「Orpheus in der Unterwelt(地獄のオルフェ)」が外れました。

20200527102ただ、シーズンを通して上演されるのは「DIE FLEDERMAUS(こうもり)」だけで、それ以外の演目は、期間限定方式になっています。これも出演者の確保が難しいことが要因だと思われます。

○オペラ
オペラに関しては、1ヵ月に1ないし2演目程度に減っています。
プレミア
来シーズンは4作品が新演出で上演されます。
-「Die Zauberflöte(魔笛)」:2020年10月17日プレミア
モーツァルトの定番が新演出で上演されます。演出はHenry Masonさん、舞台装置・衣装はJan Meierさんが担当します。かなり斬新な演出になりそうです。

-「Macht des Schicksals(運命の力)」:2020年11月7日プレミア
ヴェルディの作品。今回はコンサート形式での上演となります。Leonore di VargasさんにはMelba Ramosさんが起用される予定です。

2020052715-「Der Tod in Venedig(ヴェニスに死す)」:2021年4月17日プレミア
ベンジャミン・ブリテン最後のオペラです。演出はVolksoperでは初となるDavid McVicarさんが担当します。

-「Leyla und Medjnun(レイラとメジュヌン)」:2021年6月24日プレミア
Detlev Glanertの現代音楽劇。1988年にミュンヘンで初演されました。本作品はVolksoperではなくKasino am Schwarzenbergplatzで上演されます。

Continue reading "速報 2020/21シーズンVolksoperプログラム発表"

| | Comments (0)

May 27, 2020

謎の風向風速計

2020052602本日は、Feri待望のVolksoperの「Präsentation der Saison 2020/21」がORFⅢで行われますが、19時45分からなので、当ブログでご紹介できるのは、日本時間では28日になります。28日のブログをご期待下さい。

今日は、久しぶりにStayHomeネタではなく、外出時に見かけた「街角の話題」をお届けしましょう。

前にもかいたことがありますが、街中の散歩は「ブログネタ発見のチャンス」です。まぁ、周囲をチェックしながら歩いているFeriは変人かもしれませんが‥

さて、トップの写真をご覧ください。風向風速計ですが、とある建物の部屋からポールが出ており、その先端に取り付けられています。

後日、写真を拡大したところ、ポールと一体になった風向風速計でした。このように取り付けることを前提にした商品のようです。

2020052601しかし、アパートの部屋に、このような風向風速計が取り付けられているというのは、何とも不思議です。

一瞬、気象予報士の方でもお住まいなのでしょうかとも考えましたが、この建物の1階(日本式)を見ると、実は、「Schnitzel Landmann」というお店が営業尾しています。

ちなみに、この風向風速計は、入り口の真上にある窓に取り付けられていました。

写真を撮った時は、営業開始前なので展開していませんが、このお店にはシャニガルテン用の展開式テント(日よけ)が取り付けられています。

展開式テントは、風が強い日は、事故防止のため、格納する必要があるため、付近に風向風速計が付いているのが一般的です。

Continue reading "謎の風向風速計"

| | Comments (0)

May 26, 2020

番外編 懐かしのDB/DR共存時代

2020052611レストランやカフェが営業を再開して1週間が経過しましたが、オーストリアらしいニュースがありました。

24日の深夜、警察官が市内をパトロール中、某レストランのシャニガルテンでワインを傾けているご夫婦を発見。現時点では、営業は23時までなので、いわゆる「門限破り」です。

警察官が件のご夫婦に職務質問したところ、そのカップルは、何とビックリ連邦大統領Alexander Van der Bellen(アレクサンダー・ファン・デア・ベレン)ご夫妻。

万が一、この時間もレストランが営業していた場合、レストランには最大30000Euroの罰金が科せられます。が、この時、レストランは既に閉店しており、ご夫婦だけが、シャニガルテンでおしゃべりに興じていた‥ということだったようです。

ただし、閉店後とは言え、店舗の施設を利用させていたため、レストラン側の責任を問う声もあるようです。

Feriの疑問、オーストリア連邦大統領にはSPは付かないのでしょうかね。通常、SPが同伴していれば、何らかの形で大統領ご夫妻に注意していたと思うのですが‥なお、夜間外出禁止令が出ている訳ではないので、ご本人には罰則は適用されません。

さすがオペレッタ国家です。もちろん、Alexander Van der Bellen大統領は軽率だったと謝罪しています。

2020052501さて、今日は番外編として「ドイツの鉄道にまつわる話題」をお届けしましょう。

先日、ステイホームを実践中の友人から、興味深い写真が送られてきました。ステイホーム中、自宅を整理している時に出てきたという「ドイツ鉄道の公式カレンダー」の写真です。

このカレンダーですが、今から見ると、非常に珍しいもの。カレンダーですが、1993年版。ということは、発行は1992年ということになります。

表紙には「Unternehmen Zukunft Die Deutschen Bahnen」と書かれており、その右側にはDR(Deutsche Reichsbahn、正式にはドイツ帝国鉄道となりますが、通常はドイツ国鉄)とDB(Deutsche Bundesbahn、ドイツ連邦鉄道)のロゴマークが印刷されています。

ここで、ドイツ、再統一の歴史を振り返ってみましょう。

20200525031989年11月9日、「ベルリンの壁」が崩壊し、12月には東ドイツ憲法からドイツ社会主義統一党による国家の指導を定めた条項が削除され、一党独裁制が終焉を迎えます。

右の写真は1979年、ドイツ民主共和国( Deutsche Demokratische Republik;、DDR)時台のライプツィヒ中央駅です。重厚な駅舎が印象的ですが、自動車がほとんど通っていません。

翌1980年3月、東ドイツで自由選挙が実施され、ドイツ再統一を主張する保守連合「ドイツ連合」が勝利。これを契機に東西ドイツ再統一に向けた動きが加速します。

20200525085月には西ドイツと、通貨・経済・社会同盟の創設に関する国家条約が調印され、7月には東ドイツに西ドイツの通貨であるドイツマルクが導入されました。 ちなみに、それまで東ドイツの通過はマルクでした。

そして、同年、8月31日、ドイツ再統一条約が調印され、10月には西ドイツ基本法に基づいて、東ドイツの州が西ドイツに編入されました。

2020052504一方、鉄道ですが、東西が別れていたときの「国鉄」ですが、西側はドイツ連邦鉄道(Deutsche Bundesbahn、DB)、東側はドイツ帝国鉄道(Deutsche Reichsbahn、DR)となっていました。

共産圏の国が、戦前のDeutsche Reichsbahnを引き継いだのは、何とも皮肉な出来事ですが、これは当時、東ドイツが「我が国こそ、正統な後継者である」ことを内外に示すために、あえてこの名称にこだわったと言われています。

最も直訳すると「帝国鉄道」ですが、実質はドイツ国有鉄道というニュアンスでしたが‥

さて、両国の「国鉄」は、戦後復興期に大きな違いを見せます。DBが、アメリカをはじめとする西側諸国の資金的な援助を得て、急速な復旧、近代化を行い、驚異的な成長を実現します。

2020052505それに対して、ベルリンを中心として戦争による被害が甚大だったDRの戦後復興は、困難を極めました。更に占領していたソビエト連邦は、政府(DR)に対して戦後賠償の一環として、鉄道車両や設備を接収します。

電気鉄道設備(電気機関車や変電設備など)を接収するため、ソビエト側は、何と電化復旧を中止し、非電化の状態で復旧するようにDR(実質的には東ドイツ政府)に要求したのです。

2020052510接収された戦前の電気機関車などは、ソビエトの寒冷地で電化のテストに使われましたが、テスト終了後、DRに返却されています。

しかし、酷使がたたってボロボロになっており、とても、そのままでは使い物にならなかったとか‥ソビエトに抑留された電気機関車に関しては、興味深い後日談が多数ありますが、今回、ご紹介は控えておきます。

DRで、戦前は電化してあった幹線が、戦後、非電化になった背景には、このようなソビエト側の「強い圧力」があった訳です。

2020052507ちなみに3枚目と4枚目はDR時代のものですが、この区間は戦前、電化されていました。また、現在は電化されているという話です。

さて、国が再統一されたので、当然、公共交通機関の要となる鉄道の統一も進められます。

戦前は同じ車両が使われていましたが、45年の間に、両鉄道は独自の進化を遂げ、結果として、「全く別の鉄道」に‥皮肉なことに、戦前の蒸気機関車などだけが、唯一、共通の資産でした。

特にDRでは、ソビエト連邦主導の計画経済により、車輌製造も独自に行うことが許されず、東側各国で分担して製造するのが一般的でした。

そのため、ドイツらしからぬデザインの機関車や客車も活躍していました。

Continue reading "番外編 懐かしのDB/DR共存時代"

| | Comments (0)

May 25, 2020

CityBikeが存続の危機に?

2020052201今日は「CityBikeの話題」をお届けしましょう。

新型コロナウイルス感染拡大にともなって自転車の利用が増えていますが、稼働開始15年以上が経過したCityBikeは、今では公共交通機関の一部として、ウィーンでは欠かせない存在になっています。

ところが、最近、「CityBikeが存続の危機に直面している」という報道がありました。

このブログでもお伝えしましたが、一時期、どこでも乗り捨てOKをウリにしたアジア系のレンタルバイクが市場を席巻しました。しかし、自転車の管理がずさんであることから問題が多発し、結果的に全て撤退してしまいました。

2020052202結果として、CityBikeは、現在、ウィーンで公共交通機関として残っている唯一のレンタルバイクになりました。

CityBikeが残った最大の要因は、市内、各所に設けられたステーションから借りて、ステーションに返却するシステムであるため、自転車の管理がしっかりできていることです。

現在、市内には121のステーションがあり、1500台の自転車が配置されています。ロックダウンで、需要が減少したとは言え、Feriは、「CityBikeが存続の危機」というニュースに接して、正直、驚きました。

存続の危機が浮上した理由は、運営資金の問題です。利用者にはわかりませんが、実はステーションの運営については、旧市内を中心とした最初に設置された61箇所はGewista社が担当しています(残りのステーションはウィーン市の資金で運営されています)。

2020052204現在、ウィーン市はGewista社に対して、運営費として年間86万Euroを支払っていますが、同社は110万Euroを要求。何故、運営費の上積みを要求しているかというと、「CityBikeが儲からない」ため。

現在のシステムでは、利用者が1時間以上利用すれば使用料が発生しますが、95%の利用者は1時間以内。そのため、登録料(1Euro)しか収入が得られません。

Gewista社としては、同社が管理しているステーションから撤退を考えているようですが、仮に同社のステーションがなくなると、ステーション間の距離が長くなってしまい、CityBikeの魅力が半減してしまいます。

Continue reading "CityBikeが存続の危機に?"

| | Comments (0)

May 24, 2020

夏のバカンスは国内志向に

2020052111今日は「夏のバカンスにまつわる話題」をお届けしましょう。

オーストリア国内については、移動はできるようになりましたが、国境を越えての移動については、まだはっきりしない状況です。各国とも「夏のバカンスシーズン」を控えて、出口戦略をどうするか‥頭の痛い問題だろうと思います。

さて、ギャラップが、オーストリア人の「夏のバカンス動向調査」を発表しました。結論から申し上げると「新型コロナウイルス危機でも旅行をしたい」と思っている人が多いことがわかりました。

2020052112これは、ロックダウンで息苦しい日々を送っていたので、バカンスで羽を伸ばしたいと考えている人が多いと分析しています。

調査によるとオーストリア人3分の2は、バカンス計画を持っているか、バカンスをとることを検討しています。

2020052114具体的には、36%がバカンス計画を決定、31%が計画を持っているが今後の状況を見て最終決定を下すとしています。

また、ロックダウンにより収入が減少している人がいるにもかかわらず、3分の2は、バカンスの予算を変更していないそうです(遊ぶことには気合いが入っている皆さま)。

日本人と最も異なるのは、オーストリアに限らず、ヨーロッパでは「遊ぶために働いている人」が多いのですから当然かもしれません。

2020052115もちろん、オーストリア人の中にも非正規雇用の人や、低賃金邸労働の人も皆無ではありませんが、基本的に低賃金労働は、海外から出稼ぎで来ている人々が担っていることも影響しているような気がします。

このあたりが、日本と事情が違うような気がします。いわゆるヒエラルキーが存在する訳です。当然、出稼ぎの皆さまは、夏休みどころではありません。

Continue reading "夏のバカンスは国内志向に"

| | Comments (0)

May 23, 2020

驚愕の「1-2-3-Ticket」プロジェクト

20200522001今日はオーストリア連邦政府が推進する「1-2-3-Ticketプロジェクトの話題」です。オーストリアでは、公共交通機関の利用を促進するために様々なプロジェクトが推進されています。

その代表がWiener Linienが発行している365Euroの年間パス。今回、連邦政府のLeonore Gewessler環境・運輸大臣(緑の党)が驚愕のプランを週刊誌のインタビューで公表しました。これが2021年の導入予定で準備を進めている「1-2-3-Ticket」。

「1-2-3-Ticket」は1日1Euroで1つの州、2Euroで2つの州、3Euroでオーストリア全土の公共交通機関が利用できるというもの。目的は、温室効果ガス削減を推進です。

20200522002このプロジェクトの原案は2008年、現在の政権与党であるオーストリア国民党(ÖVP)が選挙公約として打ち出したものです。

現在のレートだと500円でオーストリア全土が1日、乗り放題。これはビックリ仰天のプロジェクトです。もちろん、1回券ではコストがペイしませんから、年間パスの形で提供されることになります。

この場合、オーストリア全土乗り放題パスは1095Euroということになります(1-2-3は日割り計算ですね)。

現在、ÖBBが発行している全国パス「Österreichcard」の価格は1889Euro。ただし、このチケットでは都市交通には乗車できません。これよりも安いのですから、オトクです。

Continue reading "驚愕の「1-2-3-Ticket」プロジェクト"

| | Comments (0)

May 22, 2020

愛犬とのサイクリングにご注意

2020052101最初に5月20日、ウィーンで発生した火事のニュースから。ウィーン市の広報資料には、時々、火事のニュースが出ることがあります。

今回、火事が発生したのはドナウ島ライヒスブリュッケ近くにある「Sunken City」という川上レストラン。かなり火勢が強かったようで、煙が市内の大部分で確認できました。

消火のためウィーン消防本部は消防車15台、消防艇1隻を派遣。70名の消防士が消火活動にあたりました。

レストランは木造建築だったため、写真のように全焼しましたが、火災発生時、レストランは営業していなかったこともあり、幸い、人的被害は発生しませんでした。ただ、初夏作業に伴い、ライヒスブリュッケは通行止めになりました。

2020052102今日は、「愛犬とのサイクリングの話題」をお伝えしましょう。

先日、Tierschutzombudsstelle Wienが、愛犬とのサイクリングについての注意喚起を行いました。とりあえずロックダウンも解除され、季節が良くなると愛犬とお出かけを考える飼い主さんも増えてきます。

飼い主さんがサイクリングを行う際、愛犬を同伴させる‥一見すると、微笑ましい光景ですが、実はオーストリアでは「犬を自転車に乗せること」は法令で禁止されています。

これは道路交通法で禁止されているもので、公道やサイクリングロードで愛犬を自転車に乗せていると罰金(最高726Euro)が科せられます。

2020052104なぜ、愛犬を自転車に乗せてはいけないのか‥Tierschutzombudsstelle Wien の代表Eva Persy氏によると、“人間が楽しいことだと思っていることが、犬にとっては大きなストレスとなり、最悪の場合、犬自身だけでなく、他の道路利用者が生命の危険にさらされる状況に発展する恐れがある”と言っています。

実は、自転車に乗ると、犬の常識では考えられない高速で風景が移動することになり、乾大きなストレスを与えるそうです。

その結果、暴れたりするリスクが伴うとか‥犬種によって、ストレスの感じ方は異なるそうですが、動物愛護の観点から好ましくない訳です。

Continue reading "愛犬とのサイクリングにご注意"

| | Comments (0)

May 21, 2020

文化関連施設も徐々に再開

2020051811一般の商業施設やレストラン、カフェなどは、一定の規制がありますが、営業を再開しました。しかし、現在、オーストリアで閉鎖が深刻なのが、文化関連施設。

未だに劇場については、再開の目処が立っていませんが、美術館、博物館については、感染拡大防止策をとりながら、再開を決断したところが出てきました。

Wiener Linienが運営するウィーン交通博物館(Verkehrsmuseum Remise)ですが、先週、5月30日(土曜日)から営業を再開することを発表しました。

このブログでもお伝えした「地下鉄建設50年」の企画展示も再開します。この博物館は、ウィーンの他の博物館よりも地元の方(生徒さんを含む)の利用が多いのが特徴です。

2020051812当然のことながら、来場者やスタッフを保護するための広範な安全規制や行動規範が、適用されます。

来場者はマスク(もしくは類似のもの)の着用が義務づけられる他、ソーシャルディスタンスの確保(1メートル以上)が求められます。

人気にミュージアムショップですが、店内が狭いため、入店制限を実施します。

今までは、自分で展示されている商品を手に取ることができましたが、これも中止。スタッフに希望する商品を伝えて、購入することになります。

2020051813博物館やミュージアムショップは、通常どおり営業(営業日、営業時間とも従来どおり)しますが、ガイドツアーやイベントは、当面、実施されません。

この他、5月15日から「Landgut Wien Cobenzl」(Kinderbauernhof、子供牧場)が再開しました。

ウィーン市が運営する子供牧場は、環境教育プログラムEULEの一環として営まれているもので、未、山羊、ウサギ、子豚、子牛などが飼育されており、地元では人気のある施設。

Continue reading "文化関連施設も徐々に再開"

| | Comments (0)

May 20, 2020

ウィーン最大の太陽光発電プラントが稼働

2020051903最初に「予告」から。発表が遅れていたVolksoperの2020/21シーズンプログラムですが、5月27日19時45分からORFⅢの特別番組を通じて発表されることが決まりました。年間プログラムの表紙は既に公表されています。

さて、日本以上に地球温暖化防止に熱の入っているヨーロッパ各国ですが、再生可能エネルギーの活用はオーストリアの得意な分野。この度、ウィーン市内に「ウィーン最大の太陽光プラント」が完成し、稼働を開始しました。

このプラントを運営するのはWien Energieですが、設置されているのはMA31が運営しているFavoriten にあるUnterlaa浄水場(Wasserbehälter Unterlaa)。総面積28000平方メートルという広い土地に太陽光発電モジュール6500枚(出力約2メガワット)が設置されています。

2020051901このプラントが興味深いのは、「住民参加型の太陽光発電プラント」であるということです。Wien Energieでは、250Euro相当のバウチャーパッケージ(5000枚)を販売。

オンラインでバウチャーパッケージを購入することができますが、購入者には5年間52Euroのバウチャーが配布されます。バウチャーには、エネルギーバウチャー、SPARショッピングバウチャーなどがあり、購入者が洗濯することが可能。

2020051902つまり、費用の一部を住民に負担してもらうことで、大規模な発電プラントを建設、運営しようというものです。

将来的にUnterlaaでは年間約200万キロワット/時の太陽光発電が行われる予定ですが、このプラントで発電された電力は、浄水場の揚水ポンプ駆動に使われます。

MA31の発表によると、浄水場で水道水供給に必要とする電力の40%を賄うことができるそうです。

また、余剰となった電力については、一般の送電線に供給されますが、年間約600万世帯分の電力供給が可能です。

Continue reading "ウィーン最大の太陽光発電プラントが稼働"

| | Comments (0)

May 19, 2020

Weingut Cobenzlがバーチャルワイン試飲会を企画

20200518015月15日から、オーストリアではレストランやカフェなどの飲食店が営業を再開しました(営業時間は6時~23時まで、クラブ、ディスコは除く)。気になるのはお客さまが戻ってきたかどうか‥という点。

ウィーンでは、週末、天気が悪かったこともあり、予想よりもお客さまの入りは悪かったようです。天気が良ければ、感染リスクが比較的少ないシャニガルテンという手もありますが、如何せん、天気が悪いと‥ ただ、高級レストランは、それなりにお客さまが来店したようです。

飲食店の場合、2ヵ月間という長期のロックダウンを経験しているため、住民が外出することに慎重になっているという背景もあります。物販店も、飲食店の営業再開で、来店客数が増えると期待していたようですが、思った程、伸びなかったとか‥

特に旧市街のKärntner Straßなどは、閑散としていたようです。まぁ、あの当たりは、基本的に外国人観光客が多かったですから、地元の方だけとなると、人出は限られますね。

また、オーストリアでもテレワークが推奨された結果、ランチタイムのお客さまが激減しているようです。

2020051802この他、従業員にはマスク着用が義務づけられていますが、働きにくいという不満が募っているようです。このような状況を見ると、経済の復興には、かなり時間がかかりそうです。

また、教会のミサも再開されましたが、Stephansdomでは、参列した信徒に賛美歌の斉唱をしないように案内があったようです。

そんな中、5月15日からWeingut Cobenzlがユニークな企画を実施しました。「テイスティングボックスとバーチャルワイン試飲会」です。

例年ですと、Weingut Cobenzlでは5月に「Tag der offenen Kellertür」(オープンハウス)を開催しています。Feriも、過去に何回か行ったことがあります。

最初に試飲券を買って、これを使ってテイスティングを楽しむという楽しい行事。通常のテイスティングルームだけではなく、工場内に仮設の客席が設置されます。

2020051803しかし、多くの人が集まる行事のため、今年は中止。そこで、代わりに企画されたのが、「自宅でワイン試飲会を楽しもう」というものです。

Weingut CobenzlのマネジャーであるThomas Podsednik氏らが、インターネット上でワインに関するプレゼンテーションを実施。ちなみに5月15日、11時から第1部が配信され、続いて4部まで、週1回配信。これを見てから、自宅でテイスティングをするというものです。

では、テイスティングをするワインは、どうやって入手するのか?という疑問が生まれますが、そこは太っ腹のWeingut Cobenzl。

テイスティングボックス(Die Degustationsboxen 、Wiener Vielfalt & Wiener Lagen)を準備。料金は、通常の50%Off。それに加えて、オーストリア内は送料無料。

2020051805○Verkostungspaket „Wiener Vielfalt“
以下の6本セットで、通常価格85.60Euroが、42.80Euroの特価で提供されます。
-Wiener Gemischter Satz DAC 2019
-Ried Reisenberg - Grinzing, Wiener Gemischter Satz DAC 2019
-Ried Steinberg - Grinzing, 1 ÖTW, Wiener Gemischter Satz DAC 2018
-Grüner Veltliner Grinzing 2019
-Riesling Nussberg 2018
-Cuvée Atrium 2016

Continue reading "Weingut Cobenzlがバーチャルワイン試飲会を企画"

| | Comments (0)

May 18, 2020

セメリングベーストンネルの今

2020051202今日はÖBBが進めている大規模プロジェクト「セメリングベーストンネルの今」をお伝えしましょう。

ウィーンとグラーツ、クラーゲンフルト方面を結ぶ南鉄道は、皆さまご存じのように世界遺産にもなっている山岳路線セメリング鉄道が輸送上のネックになっています。

グラーツは「オーストリア第2の都市」ですから、ウィーン-グラーツ間の輸送改善は、ÖBBにとっても長年の懸案です。この区間で核となるのが、セメリングベーストンネル(Semmering-Basistunnel)です。

2020051204現在、新型コロナウイルス蔓延のため、オーストリアでは工事が中断している建設現場・土木現場がありますが、ÖBB-InfrastrukturAGは、施工会社と協力し、建設現場で働く作業員の健康を保護しながら、セメリングベーストンネル建設を進めています。

施工会社は、関係者と協議の上、新型コロナウイルス感染拡大時の作業マニュアルを開発しました。従来よりも作業条件が厳しくなっていますが、工事は順調に進んでいます。

2020051206セメリングベーストンネルは、セメリング峠をバイパスする新線で、Gloggnitz(グログニッツ、ニーダーエスターライヒ州)-Mürzzuschlag(ムルツクシュラーク、シュタイアマルク州)間に建設されています。全長は27.3kmです。

日本の北陸新幹線の飯山トンネル、上越新幹線の大清水トンネルと、ほぼ同じ長さです。

日本の鉄道トンネルは新幹線も含めて、複線で作られるのが一般的ですが、ヨーロッパの長大トンネルは、事故や保守工事などを想定して、単線トンネルを並列で建設するのが一般的です。このセメリングベーストンネルも単線並列方式です。

2020051203トンネル工事には、接続トンネルや縦坑などを含めると62工区で工事が進められています。

このうち、トンネル本体については、5箇所から掘削が進められています。基本的にはトンネルボーリングマシンを使って掘削していますが、両側からだけでなく、縦坑を掘って、途中からも掘削を行っている点が興味深いところです。

これは、建設用の縦坑が、トンネル完成時には換気塔や非常脱出口などに使用されるためです。

ところで、この手のベーストンネルは、地表から深い部分に建設されるため、線形は直線になるケースが多いのですが、セメリングベーストンネルは、図をご覧になるとわかるように、曲線が多くなっています。

これは、施行のしやすさや環境保護などを勘案して、ルートを決めたためのようです。

2020051201なお、オーストリア南部ニーダーエスターライヒ州は、トンネル建設に関して、地質の面で厳しい地域と言われています。そのため、地質を安定させながら掘削と施工を行っているようです。

セメリングベーストンネルは、2012年に起工式が行われ、最初にバイパス工事、給水設備などの準備工事からスタート。

そして、2014年から掘削工事が始まりました。そして、起工式から8年で、工事は中間点に達しました。右の図で、赤い部分が掘削工事が完了した区間です。完成は2027年が予定されています。

Continue reading "セメリングベーストンネルの今"

| | Comments (0)

May 17, 2020

Badner Bahn新車の詳細仕様が決まりました

202005160115日からレストランなどの営業が再開しましたが、日本でもウィーンの様子が紹介されたようですね。さて、今日は現在、製造が進められている「Badner Bahn新車Type500の詳細仕様決定の話題」です。

Type500は、Wiener Linienが導入しているFlex(Type D)に準じた車両ですが、一番の違いは両側に運転室が設置されていることです。この他、Badner Bahnが従来、運用してきたType 100(高床タイプ、座席定員64名、立ち席定員91名)、Type 400(低床タイプ)が、3両1ユニットで、混雑時には2ユニットを連結して運転していたのに対し、Type500は、併結を前提としない車両です。

そのため、全長約28メートルと長く、5車体構造(両側に乗降口があります)、定員160名となりました。更に、運転区間が長いこと、長距離を乗車するお客さまが多いことから、詳細については、独自に検討が進められていました。

Type500は、Flexと同じくバリアフリー、エアコン、ビデオ監視システム、総合インフォメーション装置、LED照明が完備されますが、客室内温度を抑制するため、側面には熱線吸収ガラスが採用されます。

メカニズム面では、ブレーキ時に主電動機を発電機として使用し、架線に電力を戻す電力回生ブレーキが装備されます。

2020051602最近、Wiener Linienでもベビーカーや車椅子のためのスペースを増やす傾向にありますが、Type500も従来のシートに加えて、折りたたみ式のシートが設置されます。

折りたたみ式シートは、お客さまのニーズに合わせて利用できるため、車内のスペースを広くとることができます。

多目的エリアには、車椅子とベビーカーを、それぞれ2台まで収納できるスペースが確保されました。これはType400の2倍です。

この他、Wi-Fiを装備し、スマートフォンやパソコン用の充電コンセントがテーブルに設置されます。

内装については、様々な旅客ニーズに対応するために、障害者団体と協力して開発されました。隣接して配置された2つの車椅子スペースには、それぞれ運転士へ連絡するためのインターホン、停車ボタン、USB充電ソケット、ベルトなどが設置されます。

2020051603路面電車ではシンプルなシートが主流になっていますが、Type500では、写真のような落ち着いた木目調のデザインに決まりました。素材にはメンテナンス性の高いものが、採用されます。

Wiener Linienの車両が赤や黄色を使った派手な内装であるのに対し、かなり落ち着いた感じで、Feriとしては好感が持てます。

製造はBombardierが担当しますが、moodley industrial designという会社がデザインを手がけました。

Type500ですが、2021年に第1編成が納入され、各種試験を経て、営業認可を受けた上で、2021年後半から第2編成とともに営業運転を開始する予定です。

同社では、18編成を発注しており、16編成のオプション契約と長期保守契約をBombardierと結んでいます。

Type500は、バリアフリー化を阻害しているType100、24編成(1979年から1993年にかけて26編成製造、104と107が2010年に廃車)の置き換え用として投入されますが、オプション契約の16編成が導入されると、Type400(2000年から2010年に14編成)の置き換えも行われると思われます。

当たり前ですが、単一車両に統一されると運用効率が大幅に向上します。最近は、沿線の開発が進み、ウィーンへの通勤路線としての性格が強くなっており、それを踏まえての新型車両投入と考えた方が良さそうです。

Continue reading "Badner Bahn新車の詳細仕様が決まりました"

| | Comments (0)

May 16, 2020

ウィーンの暑さ対策“日陰をつくろう”

2020051302新型コロナウイルスのために日常生活が大きく変化しているウィーンですが、5月も中旬に入り、気温が上昇中。近年は、気候変動の影響なのか、ウィーンも夏は非常に暑くなっています。

気になるのは、屋外での熱中症。水道当局が行っている仮設水飲み場も、対策の一つですが、ウィーン市では「Wiener Schatten」というプロジェクトを進めています。今日は、この話題です。

2020051303これは公共のスペースに人工的な日陰を創り出す住民や企業を支援しようというもの。

ウィーン市が発行している「Wiener Schatten」というリーフレットには、公共スペースに日陰をつくるためのアイデアが沢山、紹介されています。

基本的には、シャニガルテンでおなじみのテントや植物の活用(グリーンカーテン)が基本です。

2020051304最近では、レストランのシャニガルテンでも、従来のビーチパラソルから、デザイン的にも優れたテントが使用されるようになってきました。

ウィーン市では、本来は樹木によって日陰をつくりたいらしいのですが、実際には広場や通りの場合、地下に地域暖房や通信用光ファイバー、送電線などの共同溝をはじめ、上下水道が通っているため、簡単に緑化が難しいところも存在します。

2020051306そこで、専門家が監修して、日差しを遮るためのアイデアをまとめたようです。

日よけテントについても、色々なデザインや張り方が紹介されていますが、ユニークなアイデアも多数。

例えば、広場の上空に「日差しを遮るために傘を並べる」というユニークな取り組みも紹介されています。

Continue reading "ウィーンの暑さ対策“日陰をつくろう”"

| | Comments (0)

May 15, 2020

ウィーン市が「Restaurant-Besuche」の全世帯配布を決定

20200514015月15日から、2ヵ月間のロックダウンを経て、新しいレギュレーションの下でレストランやカフェの営業が再開されました。オーナーが一番、心配しているのは、果たしてお客さまが戻ってくるかどうか‥という点だと思います。

ウィーン市では、営業を再開したカフェ、レストラン、バイスルの需要を喚起するため、ウィーン市の全世帯(95万世帯)に25Euroと50Euroの「Restaurant-Besuche」を配布すると発表しました。

5月13日、Michael Ludwウィーン市長、Walter Ruckウィーン商工会議所会頭などの関係者が、アルベルティーナにあるAugustinerkellerのシャニガルテンで記者会見を開いて発表したものです。

なお、全世帯への「バウチャー」配布という「隠し球」があったためか、この記者会見が事前に広く広報されていました。

20200514022ヵ月間のロックダウンは、日本の「自粛要請」と異なり、強制力を持っていたため、否応なしにカフェ、レストラン、バイスルなどは営業中止になり、大変な影響を受けました(最も日本でも「自粛警察」と呼ばれる自警団による営業妨害活動がありますが‥以下、自粛‥)。

ただ、5月15日に営業を再開しても、残念ながら外国からの観光客は期待できないことから、経営は非常に苦しいことが予想されます。

ウィーンのカフェやレストラン、バイスルは、「ウィーンの食文化」でもあるので、これを住民が利用することで支援しようということから、今回のバウチャー配布となったものです。当たり前ですが、商工会議所会頭は“歓迎すべき景気刺激策である”と絶賛。

Continue reading "ウィーン市が「Restaurant-Besuche」の全世帯配布を決定"

| | Comments (0)

May 14, 2020

BADEN 2020/21シーズンプログラム

2020051311Volksoperの来シーズンプログラムは、まだ発表されていませんが、BADENの2020/21シーズンのプログラムが発表になりました。最近は冬シーズンと夏シーズンが同時に発表されるようになりました。

まず、2020年6月からの夏シーズンは、現時点では予定どおり上演されるかどうかは、はっきりしません。ただ、一応、上演禁止が6月末までなので、場合によっては7月以降、上演される可能性は残っています。

さて、2020年夏のプログラムはオペレッタが「白馬亭にて」と「蒼いマズルカ」(いずれも夏劇場)、ミュージカル「サンセット大通り」(冬劇場)ですが、6月にPremiereが行われる予定だった「白馬亭にて」は、全公演のキャンセルが決定しました。「白馬亭にて」の大ファンであるFeriとしては、かなりの衝撃‥ 7月にPremiereを迎える残りの2作品については、現在でもチケットの予約は可能です。

このタイミングでの発表をみると、恐らく2019/20シーズンの公演休止に関係なく、既に決定していたプログラムを上演することにしたのだろうと思われます。ウィーン国立歌劇場と同じパターンです。

10月以降ですが、次のような演目がラインナップされました。

2020051313○オペレッタ
GRÄFIN MARIZA」(伯爵令嬢マリッツア、2020年12月19日Premiere)
Emmerich Kálmán作曲の傑作。今更、説明する必要はありませんね。2021年2月4日まで、12公演上演されます。2020年のシルベスター公演も、同作品に決まりました。

タイトルロールのGräfin Mariza にはCornelia Horakさん、Graf TassiloにはReinhard Alessandriさん、Baron Koloman ZsupánにはThomas Zistererさん、LisaにはVerena Barth-Jurcaさんの起用が予定されています。恐らくオーソドックスな演出だろうと思うので、期待できます。

DER VETTER AUS DINGSDA」(2021年4月24日Premiere)
Eduard Künneke作曲の作品ですが。ほとんど情報がありません。1921年にベルリンで初演された作品です。

Badenの場合、あまり上演される機会のない作品を取り上げる傾向がありますが、その一つと言えるでしょう。

ただ、公演回数が4月30日まで、わずか3回と少ないのが玉に瑕。2020/21シーズン、いわゆる市劇場で行われる「冬公演」ではオペレッタは、この2作品と寂しい限りです。

2020051314EINE NACHT IN VENEDIG」(ヴェネツィアの一夜、2021年6月18日Premiere)
こちらは2020/21シーズンの「夏公演」で上演されるため、会場は夏劇場です。2021年9月3日まで13公演、上演されます。

Guido, Herzog von UrbinoにはIurie Ciobanuさん、CaramelloにはClemens Kerschbaumerさん、AnninaにはIvana Zdravkova、さん、PappacodaにはFrenzel Baudischさん、CibolettaにはVerena Barth-Jurca,さんの起用が予定されています。

夏劇場は舞台が狭いので、シンプルな演出になると思われます。

EVA」(エヴァ、2021年7月30日Premiere)
2020/21シーズン「夏公演」の2作品目は、Franz Lehár作曲の「EVA」になりました。2021年9月2日まで11公演、上演されます。「工場の娘」というタイトルで紹介されることがある作品で、工場で働く少女のシンデレラストーリー。

1911年にアン・ディア・クィーン劇場で初演されました。タイトルロールのEVAにはSieglinde Feldhoferさんが起用されます。

Continue reading "BADEN 2020/21シーズンプログラム"

| | Comments (0)

May 13, 2020

今年もドナウ島で未の草刈りが始まりました

20200511035月11日からウィーンでは地下鉄が通常ダイヤに戻りました。また、U6に関しては、従来、平日2本に1本はAlterlaa行きでしたが、5月11日からは、全列車がSiebenhirtenまで運転されるようになりました。

今日は「未を使った草刈りの話題」をお届けしましょう。

日本でも山羊や羊を使って草刈りをしているところがあるようですが、ウィーンでは2019年からドナウ島(Donauinsel)北部の草刈りに羊を使っています。

これは気候変動を抑制するEUプロジェクト「LIFE DICCA」の一環として行われているものです。

5月上旬、ニーダーエスターライヒ州Lasseeの農家で冬を越した未(Schafe)70頭が、ドナウ島に到着。草刈りを目的とした放牧が始まりました。昨シーズンの任務終了後、新しく生まれた羊も加わり、今年は頭数が増えているようです。

2020051102草刈りに投入されているのは日本ではあまりな地味のないKrainer Steinschaf(クレーナー・シュタインシャフ)という品種。主に搾乳を目的とした羊で、ストレス耐性があり、おとなしく、病気に強く、乾燥した地域に適しているそうです。

放牧される羊はウィーン市ではなく、WUK bio.pflanzenという組織に属しており、農家の羊飼いが、期間中、世話をします。

予め、1週間単位で草刈りをしたいエリアをフェンスで仕切って、その中に放牧される方式です。クローバーやセージ、ノコギリソウといった野生のハーブがお好みだとうか。

2019年は、半年間で7.3ヘクタールの草刈りを実施しました。今年も5月から10月まで、同様の方式で実施されます。プロジェクトは5年間の予定で、ウィーン市ではWiener Gewässerが担当しています。

Continue reading "今年もドナウ島で未の草刈りが始まりました"

| | Comments (0)

May 12, 2020

ルーマニアから介護士を乗せた特別列車が到着

20200511115月11日の朝8時、ルーマニアからオーストリアの介護施設で働く介護士を乗せた特別列車がウィーン国際空港に到着しました。特別列車の定員は350名でしたが、今回、乗車していたのは80名。

ウィーンの到着地にウィーン国際空港が選ばれたのは、現在、空港利用者が激減していること(他のお客さまとの接触を抑えられる)、空港ではPCR検査を含む健康診断が隣接するホテルで可能であることなどが理由だと思われます。

リーダーによると、ルーマニアの介護士は出発前、すでに広範囲の健康診断を受けています。さらに車内では、ソーシャルディスタンスを確保していたそうです。

ウィーン国際空港到着後、オーストリア当局により介護士はPCR検査を含む健康診断を受け、結果が判明した後、陰性だった介護士は施設などへ派遣され、24時間体制で利用者の介護に当たることになっています。

2020051112オーストリアとルーマニアの間では、介護士の派遣(出稼ぎ)再開は、比較的スムーズに進んだようですが、問題は通過国であるハンガリーの了解を取り付けること。

このため、時間がかかったようです。当然、ハンガリー領内はノンストップでの運行でした(恐らく、機関車や乗務員の交代などがあるので、運転停車はしていたと思いますが‥)。

ルーマニアから来た介護士は、ウィーン、ニーダーエスターライヒ州、ブルゲンラント州などで勤務することになっています。ちなみにオーストリアでは、3万人以上の方が、ルーマニアから来た介護士の世話になっているそうです。

今回、オーストリアに来た介護士は、いずれも就労ビザを取得しており、その点では問題はありません。なお、現在、オーストリアでは新たな就労ビザ発給は停止しているため、既に就労ビザを所持している介護士が対象になっているようです。

Continue reading "ルーマニアから介護士を乗せた特別列車が到着"

| | Comments (0)

May 11, 2020

PraterstraßeにPop-Up-Bikelane が誕生

2020050815今日は「自転車専用レーンの話題」をお届けしましょう。ご存じのようにウィーンでは自転車の活用に熱心な街です。

CityBikeなどレンタル方式の自転車も含めて、「自転車を公共交通機関の一部」と捉えており、当然、自転車専用レーンの整備にも余念がありません。

多くの道路には歩道とは別に自転車専用レーンが設けられており、自転車が自動車と歩行者の板挟みになることは少なくなっています。

そんな中、新しい試みが始まりました。ウィーン2区のPraterstraßeに、5月7日、ウィーン初のPop-Up-Bikelane が誕生しました。

2020050812Pop-Up-Bikelaneは、従来の車道を自転車用に転用するものです。新たに専用レーンを作る訳ではないので、比較的、短時間で開設することが可能です。

Praterstraßeは片側2車線の道路ですが、その内の1車線を自転車専用に転用されました。その背景ですが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い自転車を使う人が急増。Praterstraßeでは66%増加したと言われています。

もちろんPraterstraßeにも従来から自転車専用レーン(左の写真)が設けられていましたが、車線が狭く、距離を確保して安全に追い越すことが困難でした。

2020050813さらに新型コロナウイルス感染拡大防止のため、自転車利用時も一定の距離を保つことが推奨されています。そこで、自転車利用者の安全性と利便性向上のため、車道を自転車専用レーンに転用することになったものです。

このアイデアは、「緑の党」(GRÜNE)に所属するBirgit Hebein市議の発案によるもので、2区の区長と共同で実行に移されました。

ウィーン市主導ではありませんが、もちろん、市長の了解も取り付けており、警察などの関係機関の許可も取得しています。 

2020050811「緑の党」は、環境保全に極めて熱心な政党で、ご存じのようにMariahilfer Straßeで大幅に自動車通行を制限する施策を推進したのも同党です。

今回、Pop-Up-Bikelaneが開設されたのは、Ferdinandstraße-Praterstern間で、現時点では8月までの予定です。区側としては、できれば恒久的な自転車専用レーンにしていきたい意向のようです。

ヨーロッパでは、新型コロナウイルス蔓延のため、都市部で自転車利用が急増しています。そのため、ベルリン、ブダペスト、ミラノなどで、ここ数週間、Pop-Up-Bikelaneが開設されています。

Continue reading "PraterstraßeにPop-Up-Bikelane が誕生"

| | Comments (0)

May 10, 2020

ÖBB“CityJet eco”試験営業運転中

2020050802今日は「ÖBBがテスト中の新型電車の話題」です。

実は2019年に現車が落成し、すでにお客さまを乗せて営業運転も開始しているのですが、Feriが見落としていました。お恥ずかしい限り‥

愛称は「CityJet eco」。大容量バッテリーを搭載した電車で、電化区間と非電化区間の両方を走ることができる車両です。

2020050805この電車はSIEMENSとÖBBが近郊型CityJet4046型(6扉車)をベースに共同開発したもので、中間車に大容量バッテリーを搭載しています。

ちなみに形式は4046型のままで、番号は049となっています。日本の場合は、このように既存の形式に大規模改造を施したケースでは、番台を分けることが多いのに、意外な気がします。

もしかしたら、長期試験終了後、バッテリーなどの装置を外して、オリジナルの4046型に戻すことを考慮している可能性があります。

ÖBBが提供しているリーフレットを見ると、電気方式は異なりますが、JR九州が導入したBEC819系電車と似たシステムのようです。

2020050803CityJet ecoも「架線走行モード」と「バッテリー走行モード」の2つの走行モードがあり、電化区間では通常の電車と同じくパンタグラフを上げて架線から電力を取り入れて走ります。

一方、非電化区間では、パンタグラフを下げて、充バッテリーモードモード走ります。架線のある区間では、主変圧器で降圧された交流電源は主変換装置に送られ、直流に変換され、バッテリーに充電されます。

当然、電力回生ブレーキを装備しており、「架線走行モード」、「バッテリー走行モード」とにブレーキを使用すると主電動機が発電機になり、バッテリーに充電する仕組みになっています。

20200508043両1ユニットの4746型は両端が電動車ですが、バッテリー駆動時は、別々のバッテリーから電動車に電力が供給されるようになっています(非常時には接続可能)。

バッテリーの容量は528kWhと大容量ですが、性能はバッテリー駆動時の方が低くなっています。

2020050801ちなみに最高速度は架線走行モードの場合、140km/hですが、バッテリー走行モードの場合、100km/hです。加速度も架線走行モードの場合、1.0m/s2ですが、バッテリー走行モードの場合、0.77m/s2となっています。

バッテリーは屋上に搭載されているため、客席数などは通常の4746型と同じです240席で、その他の車内設備も通常のCityJetと同じ仕様です。

ただし、利用者にアピールするため、写真のような特別塗装になっています。

Continue reading "ÖBB“CityJet eco”試験営業運転中"

| | Comments (2)

May 09, 2020

ウィーンが「世界で最も緑の多い都市」に選ばれました

2020050711「閉塞感のある話題」が多かったので、今日は「明るい話題」をお届けしましょう。

アメリカ・カナダのコンサルティング会社Resonance Consultancyは、「The World's 10 Greenest Cities 2020(2020年 世界で最も緑の多い都市10選)」で、ウィーンがランキングで1位であると発表しまいた。

このランキングでは、「持続可能性が高く、環境に優しい未来」のモデルとなり得る都市を紹介しています。ウィーンはミュンヘン、ベルリン、マドリードを抑えてランキング1位に輝きました。

2020050712Michael Ludwig市長は“ウィーンが、他の大都市のモデルとなっていることを示しています。ウィーン人なら誰でも利用できる公園や緑地の多さが、この街の生活の質の高さを物語っています。公園やウィーンの森も「気候変動の時代」には重要な資産です。モビリティ、エネルギー、生活、仕事のための持続可能なアイデアを備えたスマートシティとして、ウィーンは将来に向けて十分な設備を備えています”と述べています。

「緑の多い都市ランキング」では、世界の100以上の都市を対象に、都市内の公園や公共緑地の割合、再生可能エネルギーの利用、大気の質、公共交通機関の利用、歩行者に優しいルート、地場産品を使った市場の供給などの基準で比較しています。

2020050713特にウィーンの場合、公園や緑地の多さに加えて、十分に整備された公共交通機関ネットワークもランキングに寄与しています。

ウィーンの場合、公共交通機関の1回券は2.4Euroですが、年間パス(Jahreskarte)は365Euro(1日1Euro)とオトク。現在、ウィーン市では人口の半分が年間パスを所有しており、積極的に公共交通機関を利用している点が評価されました。

「ウィーンは地方公共交通機関のヨーロッパのベンチマーク」と呼ばれる所以です。先日、Ottakring駅の太陽光発電プロジェクトでもお伝えしたように、ウィーン市とWiener Linienでは、環境ホボのためのプロジェクト「Greener Linien」を展開しています。

Continue reading "ウィーンが「世界で最も緑の多い都市」に選ばれました"

| | Comments (0)

May 08, 2020

不思議なロゴ

20200507001今日は「街中で見かけた不思議なロゴマークの話題」をお届けしましょう。

まず、冒頭の写真をご覧ください。5区の某建物に取り付けられて巨大なロゴマーク。「猿がバナナを食べている」という不思議なデザインです。

かなり巨大なマークなのですが、入り口から奥まったところの壁に描かれているため、敷地内へ入る入り口の扉が開いていない場合、見えにくいのがネック。

たまたま、近くのスーパーマーケットに買い物へ出かけたとき、偶然、入り口の扉が開いていたため、バッチリ撮影ができました(笑)。

興味深いロゴだったので、いずれご紹介しようと思っていましたが、すっかり失念。StayHomeで、別の原稿執筆に必要な資料を探している時、この写真も出てきて、思い出しました。

20200507002さて、このロゴが入った施設は一体、何なのか? バナナ販売会社でしょうか? それとも何か、猿やバナナに縁がある会社なのでしょうか?

実は、FILMQUARTIER WIEN という名称の撮影スタジオ(撮影所)でした。映画やドラマの撮影スタジオに加えて、音楽関係録音スタジオやスチル撮影用スタジオなどを完備した総合施設で、大小33のスタジオを持つそうです。

映像作品やCMの制作、商品撮影をはじめ、各種プレゼンテーションに必要な会議室なども備えており、様々なニーズに対応できる施設になっています。

Continue reading "不思議なロゴ"

| | Comments (0)

May 07, 2020

Ottakring駅の太陽光発電スタート

2020050601日本では、今まで経験したことのない「ゴールデンウィーク」がお開きになり、今日から仕事‥という方も多いと藻いますが、都心の人出はどうなのでしょうね。

さて、今日はFeriがよく顔を出している「Ottakring駅の話題」です。ÖBBも含めて、オーストリアの公共交通機関は再生可能エネルギーの使用に熱心です。

元々、アルプスの水力発電という大きな資産がありましたが、近年では、地球温暖化防止の観点から、更に再生可能エネルギーの利用が加速してきました。

その一つが、太陽光発電システムの導入です。最近は日本でも駅のプラットホーム屋根に太陽光発電システムを取り付けて、駅の電力需要をまかなうところも増えてきましたが、同じ発想。

2020050602今回、Wiener Linienは地下鉄U3のOttakring駅で太陽光発電システムの運用を開始しました。

Wiener Linienでは、2019年秋、「Greener Linien」というキャッチフレーズの下、独自のパイロットプログラムを始めました。その一つが、Ottakring駅プラットホーム屋根への太陽光発電システムの設置です。

Wiener Linienが提供している写真を見ると、発車用プラットホームの屋根に設置されているようで、現在は到着用プラットホームの屋根には設置されていません。恐らく到着用プラットホームの屋根にも、後日、設置されると思います。

2020050603発電された電力は、駅の照明、エスカレーター、エレベーターに使用されます。従来の太陽光発電システムと異なり、新しい太陽光発電ユニットはフィルム状で、従来のシステムよりも大幅(1/5ほど)に軽量化されています。

つまり屋根の柱などを大規模に補修することなく、太陽光発電システムを搭載できるという訳です。ピーク時には消費電力の50%を太陽光発電で賄う計画です。Wiener Linienでは、1日当たり14時間の発電が可能だと説明しています。

パイロットプロジェクトなので、節電のための各種施策も行われ、今後、様々なデーターを収集することになっています。

Continue reading "Ottakring駅の太陽光発電スタート"

| | Comments (0)

May 06, 2020

John Williams・Wiener Philharmoniker – Williams: Imperial March from “Star Wars”

2020050501どうしても新型コロナウイルス関連の話題が多くなってしまい、申し訳ございません。今日は素晴らしい演奏を聴いて気分を変えましょう。

オーストリアでもファンが多い映画「スター・ウォーズ」。その音楽を担当しているのは、皆さま、ご存じの映画音楽界の巨匠ジョン・ウィリアムズ氏。

新型コロナウイルス感染が拡大する前の2020年1月18日と19日に、ウィーン楽友協会大ホールでジョン・ウィリアムズ氏が、初めてウィーンフィルハーモニー管弦楽団を指揮して、「A Tribute to John Williams」というコンサートを実施しました。

そのライブ盤が8月14日にDeutsche Grammophonから発売されますが、それを前に5月4日から先行シングルとしてYouTubeで、ダース・デイダーのテーマとして有名な「帝国のマーチ」(Imperial March from “Star Wars”)が配信されています。Stay Home週間を楽しむにはうってつけのコンテンツ。

ちなみに、なぜ、5月4日に公開されたのかと言えば、スター・ウォーズのファンならご存じかもしれませんが、同日は同作品の決め台詞“May the Force be with you”(フォースと共にあらんことを)にちなんで「スター・ウォーズの日」(=May 4Th)になっているからだそうです(いわゆる「こじつけ」ですね)。

コンサートの前半は、昨年発売されたアルバム「アクロス・ザ・スターズ」でコラボレーションしたヴァイオリニストのAnne-Sophie Mutterさんも参加しています。

リハーサル中のエピソードとして、ウィーン・フィルの金管楽器奏者たちが、スター・ウォーズの「帝国のマーチ」をプログラムに追加できないかいう提案があり、急きょ、追加になったそうです。

実際、公開されているプログラムを見ると、第二部のフィナーレは「ウター・ウォーズのメインテーマ」で、「帝国のマーチ」はエントリーされておらず、アンコールで演奏されたのかもしれません。実際、演奏が始まったら、一斉に拍手が起こっていますので‥

Continue reading "John Williams・Wiener Philharmoniker – Williams: Imperial March from “Star Wars”"

| | Comments (1)

May 05, 2020

オーストリア ロックダウン50日の記録

2020050403日本も、今まで経験したことのない「ゴールデンウィーク」になっていると思いますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

KURIER紙が新型コロナウイルス対策がフェーズ2へ移行したのを受けて、ロックダウン50日の記録をまとめています。同紙では“歴史に残る50日間”という表現を使っています。

日本では、政府の対策が後手後手と批判されるケースが多いですが、これを見ると、オーストリアでも、その場の状況に合わせて逐次、対策を追加してきたことがよくわかります。

これは、今までに経験したことのない事態であるため、試行錯誤の連絡であったことを伺わせます。

ただ、日本と異なるのは、今後、事態が収束した段階で批判が出ると思われる「法令に基づく強制力を持った対策」を矢継ぎ早に打ち出した点でしょうか。

○第1週目 緊急事態宣言
3月15日、連邦政府が突如、緊急事態を宣言し、当日の劇場の公演中止をはじめ、翌16日からレストランやカフェ、一般商業施設、ふっとネスクラブ、美術館・博物館、大学などが一斉に閉鎖。

あるカフェでは、ウエイターが客さまに急な営業停止命令で廃棄することになった果物を無料で配布したエピソードが紹介されています。

そして、外出制限と出国制限が実施されました。当然、失業者が急増し、連邦政府も支援策を打ち出しますが、決して、十分ではありませんでした。

2020050404○第2週目 財政支援発動
EU拡大にともなって、加盟国は財政規律が強く求められるようになりました。しかし、この緊急事態に対応するため、連邦政府は赤字国債発行を決断します。

Sebastian Kurz首相は380億Euroの支援パッケージを発表。Gernot Blümel財務相は、3月20日、“私の世代がこれまでに経験した中で最大の危機を克服することについて”いう演説を行っています。

対策は、民間銀行による無利息融資、企業に対する給付金支給、短時間非正規労働者への支援、個人事業主や降りランサーに対する給付金支給などが支援策の柱です。

○第3週目 マスクのある生活
欧米では、特別な場合を除き、マスクなどで顔を隠すという習慣はありません。

さらにオーストリアでは、テロ対策の一環として顔を隠すマスクの着用は法令で禁止されていました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大は「この常識」を覆しました。

4月6日、スーパーマーケット利用者はマスク着用が義務づけられました。当たり前ですが、マスクをする習慣がないため、自宅にマスクをストックしている人は、いません。そこで、大手スーパーマーケットチェーンでは、来店したお客さまにマスクの無料配布を実施。

しかし、その後、お客さまが自分で準備することになりました。マスクの値段ですが、当初、3枚で3Euro程度でした。スーパーマーケットでは10枚7Euro、50枚38Euroなどで、販売されるようになりました。

しかし、日本でも問題になったように、使い捨て方式の場合、すぐにストックがなくあんります。それを受けて、マスクを自作する作る取り組みが国家的な規模で始まりました。

新聞やインターネットには、布製マスク製造方法が紹介され、企業や個人がマスクを作り始めます。中には、救急隊員用のマスクを自作して、寄付する人も出てきました。

4月14日から、マスク着用の範囲が広がります。公共交通機関や自動車(同一世帯で生計を営む人を除く)利用時にもマスク着用が義務づけられました。

5月中旬に学校が再開されますが、授業中以外は、通学時も含めてマスク着用が義務づけられるようです。

2020050401○第4週目 「旅行の自由」との別れ
バカンスが好きなオーストリア人にとって、マスク着用とともに、衝撃的だったのは「旅行の自由制限」です。

Elisabeth Köstinger観光相は、記者会見で“私たちは、旅行の自由に対する大規模な制限に備える必要があります”と述べました。つまり鎖国状態が解除される見込みが立たない‥という訳です。

今夏、EU内を含めて海外へのバカンスは絶望的です。連邦政府は、オーストリア国内での休暇を求めています。

ヨーロッパの空域で4月初め、フライトをしていた航空便は通常よりも90%減少しています。外務省は海外渡航中止勧告のエリアをさらに拡大しました。

オーストリアはインバウンド需要で経済が回っている国でもあります。特に夏はオペレッタ「白馬亭にて」ではありませんが、ドイツからのバカンス客が増えます。今まで、夏のバカンス客の70%がドイツ人だったという分析結果もあります。

しかし、ドイツは隣国との国境を閉鎖したままです。そのため、今夏、オーストリアでは、ドイツ人バカンス客は皆無になると予想する専門家もいます。

○第5週目 一部店舗の営業再開
オーストリアの皆さんは、日曜大工がお好きです。日曜大工と言っても、日本以上に本格的。何しろ自宅を建ててしまう人がいるくらいですから‥

そのため、塗装を含む部屋の模様替えなどはお手のもの。そのため、スーパーマーケットとともに必須なお店が、大規模なDIY店。日本流に言えばホームセンターですね。

2020050407それを裏付けるように4月中旬、イースター明けにDIY店の営業が再開された時、各店舗には多くのオーストリア人が買い出しに来店し、長蛇の列が‥つまり外出制限で自宅にいる時間が長いため、これを使って自宅のリフォームや修繕をしようと考えたのでしょう。

ただ、入店制限があるため、マスクをしたお客さまが、店外でソーシャルディスタンスを確保して、並んでいました。

また、マスクを自作するための材料を買い求めて、営業を再開した手芸用品店の前にも行列ができました。

この他、ウィーンでは、営業禁止の関係で売り上げが激減した小規模スーパーマーケットや個人商店が、日曜日営業に踏み切ったケースが報告されています。

ご存じのように、オーストリアでは日曜・祝日の食料品店営業は特別許可がない限り、禁止されています。4月26日には、ウィーン市当局が日曜営業を行っている食料品店に対して査察を実施(右の写真が査察の模様)。問題がある場合は、即刻、営業が禁止されました。

厳しいようですが、ルール違反を放置すると、追随する店舗が出てくるので、それを防止するための対策です。

2020050405連邦政府とウィーン市が管轄する公園も、入場制限はありますが、再開されました。ロックダウン一部解除後、幸いなことに、今のところ感染者の急増はみられません。ただし、道路の通行量は格段に増えました。

○第6週目 学校再開に向けて
オーストリアでは、3月16日、全国の学校5500校が閉鎖され、110万人の生徒・学生、30万人の幼稚園児が自宅待機となりました。

突然の発表だったため、当然、混乱は起こりましたが、連邦政府は家庭での教育と遠隔授業の利用を推奨しました。

Continue reading "オーストリア ロックダウン50日の記録"

| | Comments (1)

May 04, 2020

WestBahnの今

2020050303今日は「鉄道の話題」をお届けしましょう。

ドイツ鉄道への車両売却などにより、列車の運転本数が大幅に削減されたWestBahnですが、新型コロナウイルス感染拡大にともない連邦政府の要請によりÖBBとともに、ダイヤが大きく変わっています。

これは西鉄道の輸送最適化を図ることが目的で、両鉄道が協力している点が大きなポイントです。

暫定ダイヤは4月20日から実施されており、現在の予定では7月7日まで適用されます。

そして、注目点は、緊急事態ということで、両社のチケットを相互に利用できること。つまりWestBahnのチケットでRailJetにも乗車できる訳です。もちろん、逆にÖBBのチケットでもWestBahnhofに乗車可能です。

2020050301さて、WestBahnの列車ですが、まず注目するのはウィーン側ルートの変更です。従来はWestBahnhof-Wien Hütteldorf-St.Pöltenでしたが、今回の暫定ダイヤではWien Meidling経由になりました(右の路線図参照)。これは、後述しますが、ÖBBのRailJetと相互補完するためです。

WestBahnの列車は、Wien Westbahnhof発Salzburg Hbf行き(日本流に言えば下り列車)は、5時42分から21時42分まで、2時間ヘッドでの運転になっています。

途中停車駅は、Wien Meidling、Tullnerfeld、St. Pölten、Amstetten、St. Valentin、Linz、Wels、Attnang-Puchheim、Vöcklabruck、Neumarkt-Köstendorfです。

2020050304Salzburg Hbf発Wien Westbahnhof行き(日本流に言えば上り列車)は5時12分から21時12分までで、やはり2時間ヘッドでの運転です。

途中停車駅は、Neumarkt-Köstendorf、Vöcklabruck、Attnang-Puchheim、Wels、Linz、St. Valentin、Amstetten、St. Pölten、Tullnerfeld、Wien Meidlingで、運行ルート変更に伴いWien Hütteldorfには停車しません。

この結果、Wien Westbahnhof-Salzburg Hbf間の所要時間は3時間06分、Salzburg Hbf-Wien Westbahnhof間は2時48分になっています。

2020050305時刻表を確認すると、ウィーンのターミナルは異なりますが、Wien-Salzburg間はWestBahn(WB)とRailJet(RJ)の停車駅は同じで、1時間間隔で運転されています。

現在、ÖBBではReilJetの速達列車RJX(JR東海の“のぞみ”に該当します)を運行していますが、こちらは停車駅が少ないのが特徴。RJXがWBまたはRJの前を走る形でダイヤが編成されています。これはRJXがWBやRJを途中で追い抜かないための配慮のようです。

このような暫定パターンダイヤになっているため、チケットの相互利用ができるようになったのでしょう。

Continue reading "WestBahnの今"

| | Comments (2)

May 03, 2020

5月からの新しい日常生活

20200502065月に入り、新型コロナウイルス対策が、新しいステージ(第2フェーズ)に入ったオーストリア。ご参考までに、現在の状況をお伝えしましょう。

報道によると、規制が緩和された初日は、情報の錯綜により、若干の混乱が見られたようです。右のグラフは、最新の新型コロナウイルス感染者の様子ですが、赤が死亡者数、濃い色が感染者数、薄い色が退院者数です。

○入国制限は5月末まで継続
現在、オーストリアは事実上の鎖国状態ですが、5月末まで継続されることが連邦政府から発表されました。

実は、オーストリアでは農繁期に近隣から季節労働者を受け入れて対応しているため、シュパーゲルの収穫などに影響が出る恐れがあります。また、介護施設で働く外国人労働者も多く、入国が制限されると施設の運営に影響が出ています。

現在、近隣諸国からオーストリアに入国する場合、4日以内に受けたコロナウイルス検査(PCR検査)結果の提出が義務づけられています。

オーストリアに住まいを持つオーストリア国民や居住者に関しては、コロナウイルス検査結果の提出は義務づけられていませんが、入国後、14日間の検疫が義務づけられています。なお、PCR検査を受けて、陰性反応が出ている場合は、検疫は免除されます。

2020050203季節労働者に関しては、特例として出発地から到着地まで停車せずに移動する場合、鉄道、バスの利用が可能です。ただし、オーストリアへ入国後、14日間の検疫(隔離)が義務づけられています。PCR検査で陰性になった場合は、検疫は免除されます。

この特例措置を活用して、5月9日にはルーマニアから看護師360名を乗せた特別列車が運行される予定です。

○外出制限の緩和
5月1日から外出制限が緩和されましたが、いくつかの制限が課せられています。

公共の場(屋外)では、同じ世帯に住んでいない人とはソーシャルディスタンス(オーストリアでは1メートル以上)を保つことが義務づけられています。

2020050201公共交通機関の場合、車内ではソーシャルディスタンスの確保が難しいですが、極力、距離をとることが要請されています。

すでにご紹介しているように、店舗や公共交通機関、および公共施設を使用する場合、マスクの着用が義務づけられています。今回、役所などの公共施設利用時も加わりました。

なお、屋外では、マスク着用の義務はありません。また、ロックダウン中は一切の集会が禁止されていましたが、規制緩和で10名までの集会(公園でのヨガサークルなど)は許可されました。更に葬儀の場合、30名までの参列が許可されました。

○全店舗の営業再開
5月2日から、400平方メートル以上の店舗も営業再開が許可されました。以前は20平方メートルあたり1人のお客さましか入れませんでしたが、マスク着用の義務化にともなって、この規制が緩和され、10平方メートルあたり1人のお客さまが入ることができるようになりました。

このレギュレーションは、宗教施設や屋外市場にも適用されます。美容室なども営業を再開していますが、お客さま、スタイリストともにマスク着用が義務づけられています。

2020050202○学校の再開
日本では、現在も学校は休校中のようですが、オーストリアでは5月4日以降、徐々に学校が再開されることになりました。

○スポーツ施設の再開
住民が利用するスポーツ施設に関しても、一部が再開されました。ただし、トレーニング中、アスリートはソーシャルディスタンス(この場合、2メートル以上)を確保することが条件です。

従って、チームで行うスポーツについては、トレーニングが難しいようです。なお、各スポーツ団体がガイドラインを作成しており、これに準拠することが求められます。

Continue reading "5月からの新しい日常生活"

| | Comments (0)

May 02, 2020

5月4日から仮設水飲み場がオープン

202005024月の当ブログですが、最もアクセス数が多かった日は、4月19日でした。ただ、新型コロナウイルスに関する記事が多かったため、全般的にページビュー数は、いつもより低調でした。

正直、楽しい話題ではありませんし、「新型コロナウイルスの話題はお腹いっぱい」という方も多いでしょうから、致し方ありません。

さて、5月の入って出口戦略が本格的にスタートしたオーストリアですが、今日は、夏のウィーンでは欠かせなくなった「仮設水飲み場の話題」をお届けしましょう。

ご多分に漏れず、近年、ウィーンは猛暑に見舞われることが多くなりました。日本と異なり、飲料の自動販売機という便利な設備が普及していないため、大型のペットボトルを持ち歩いている方も見かけます。

ウィーンは緑が多いとは言え、道路は石畳やコンクリートなので、照り返しが、結構、厳しいのは皆さまもご存じのとおり。そこで、近年、気温の上昇に合わせて、MA 31-Wiener Wasserが提供しているのが仮設水飲み場です。

20200501今年は、新型コロナウイルス渦のため、どうなるかと思っていたのですが、5月4日から本格的に公園の遊び場が開放されるのに合わせて、ウィーン市から仮設水飲み場の設置が発表されました。

ウィーン市内には常設の水飲み場が約1000箇所ありますが、それに加えて55箇所の仮設水飲み場が設置されます。

ウィーンの水道水はアルプスから運ばれてくるため、品質が良いのが特徴。もちろん、ヨーロッパの水道では珍しく、そのまま飲んでも大丈夫です。

この仮設水飲み場ですが、このブログでも以前お伝えしたように、実は消火栓の上に、かぶせる形で設置するもので、水は消火栓から供給します。

設置作業は5月4日から始まるため、全基の設置が終わるまでには、数日、かかる見込みです。写真のようにクレーン付きのトラックで現場まで搬送し、消火栓の上にかぶせて、配管をつなげば運用開始。非常に簡単です。また、設備も改良が施され、使い勝手が向上しています。

Continue reading "5月4日から仮設水飲み場がオープン"

| | Comments (0)

May 01, 2020

ウィーンが最も美しい都市に

202004300045月最初の話題は、国際市場調査会社Ipsosが実施した「Anholt Ipsos City Brands Index」のご紹介です。同社は独自の基準で、世界50都市を評価していますが、今回、ウィーンは総合ランキングでは、第7位。

そして「Place」というカテゴリーでは、堂々の第1位を獲得。このカテゴリーでは、気候、清潔さ、建物や風景の美しさなどが評価されています。

また、「People」というカテゴリーでは第5位でした。これはウィーン子がフレンドリーであると同時に、学校、病院、交通機関などの施設が優れている点が評価されました。

ちなみに、ウィーンは、昨年、エコノミスト誌が2年連続で「世界で最も住みやすい都市」に選定しています。

今回の新型コロナウイルス渦で、都市の評価はどのように変化するのでしょうね。

20200430005各国で航空会社が危機的な状況を迎えていますが、オーストリア航空は全便の運行停止を5月末まで延長しました。

親会社のドイツ・ルフトハンザがドイツ連邦政府に破産申請というカードを突きつけて、資金援助を要請している中、子会社のオーストリア航空は、連邦政府に7億7600万Euroの資金援助を要請しました。

また、ルフトハンザはオーストリア連邦政府に対しても支援を要請しているようですが、オーストリア連邦政府は支援はオーストリア航空に限定する旨の発表を行っています。

先日、長距離線用機材を一部、早期退役させると発表しましたが、オーストリア航空は、ルフトハンザに対して、長距離国際線の維持を要請しているようです。

そして、気になるのはドイツの国境封鎖延長。国境封鎖が解除されないと、ほとんどが国際線であるヨーロッパの航空会社は、完全にお手上げです。

20200430001オーストリアでは、4月30日に規制が一部緩和され、10名程度の集まりが可能になった他、葬儀などに関しては30名までの参加が許可されるようになりました。また、制限はありますが、老人ホームなどの介護施設への訪問も可能になりました。
5月2日から、いよいよ大規模店舗を含む全ての店舗で営業再開が許可されます(マスク着用やソーシャルディスタンス確保が求められます)が、5月15日からレストランなどの営業も再開される予定です。

それを前に、カフェやレストランの営業に関する新しいレギュレーションが連邦政府から発表されました。以下が、その概要。

-営業時間は毎日、23時まで
-最大4人の大人が 1つのテーブルに座ることができる(同伴する子供を含む)
-テーブルに座っていないお客さまの間は1メートル以上離す
-原則として利用は予約制、ただし、団体の予約は不可
-カウンターバーは利用不可
-ウェイター(ケルナー)はマスクを着用してサービスを行う

20200430007このように、かなり厳しい規制が課せられます。そのため、各店舗では15日の営業再開に向けて、休業中も各種のシミュレーションを行っているようです。

少なくとも、新型コロナウイルス渦前とは、大きく営業形態が異なることは、間違いありません。

皆さま、ご存じのようにウィーン市内では、右の写真のように歩道にシャニガルテンを設置するレストランやカフェが多いですが、今年は年末まで歩道使用料(ウィーン市に納付)が免除されることになりました。

これは、ブルストスタンドのように常設の店についても適用されることになっています。

そして、驚くのはウィーンが公営プールの営業を5月29日に始すると発表したことです。ウィーン市としては、感染拡大の押さえ込みにある程度成功したという自信があるのでしょうかね。

20200430006ただ、感染拡大防止のため、利用人数が制限されるようで、スライダーなどの使用は見送られる模様です。さらにサウナを併設されている公営プールでは、サウナは使用禁止。

ソーシャルディスタンスを確保することが、利用者には求められます。当然、安全監視員が注意することも盛り込まれています。

公営プールの中には、バレーボール、テニス、ミニゴルフなどを併設しているところもありますが、こちらも営業が行われます。

同時に記者会見では、2030年に向けて公営プール戦略も発表されました(右は新しいプロジェクトを発表した記者会見の模様)。現在、ウィーン市内には38箇所の公営プールがありますが、このうち、4箇所については、2030年までに設備を大幅に拡充を実施します。

20200430003ホテルについては、5月29日から営業再開というタイムスケジュールが出ていますが、確定ではないようです。

この他のニュースとしては、自動車のF-1グランプリは、開幕から10レースが中止または延期されるという事態となっていますが、7月5日のオーストリア・グランプリからの開催に向けて調整を進めているようです。

ただし、この場合も無観客で行われる模様です。 日本では、ゴールデンウィークの真っ最中ですが、「ステイ・ホーム・ウィーク」になっているものの、実際、住まいの近所(地元)では外出している人が多いという話を聞きました。。都心に人が集まらないのは、ほとんどの施設が休業しているからだそうです。

Continue reading "ウィーンが最も美しい都市に"

| | Comments (0)

« April 2020 | Main | June 2020 »