« 謎の風向風速計 | Main | 文化事業の再開 »

May 27, 2020

速報 2020/21シーズンVolksoperプログラム発表

20200527015月27日、19時45分からORFⅢで放送された「Kultur Heute Spezial」で、Volksoperの「Präsentation der Saison 2020/21」が行われました。

通常よりも1ヶ月半遅い発表ですが、さっそく、来シーズンのプログラム概要をご紹介しましょう。

ただ、歌劇場に関する新しい上演ルールが決まっていないため、今までと同じように実施されるのか、何らかの新しい規制が導入されるのかは、未定です。

2020/21シーズンですが、プレミアは10演目、再演は5演目、レパートリーは22演目となっています。今回、写真はVolksoperの公式写真をお借りしています。

シーズンのスタートは9月1日で、演目は「Die Fledermaus」に決まりました。

○オペレッタ
2020/21シーズンでは、オペレッタが全く上演されない月はありません。この点は評価できます。
プレミア
オペレッタの新作は1演目です。
-「Der Teufel auf Erden(地上の悪魔)」:2020年12月5日プレミア
Franz von Suppéの生誕200年を記念して取り上げられることになりました。1978年にカール劇場で初演が行われたスッペ後期の作品です。ほとんど上演される機会がない珍しい作品です。

最近、Volksoperのオペレッタで「定番」の演出改訂は、厳しい評価が下ることが多く、観客動員も思わしくない傾向があります。昨シーズンの「にんじん王」のように、珍しい作品の場合、過去の名演出と比較されることがないため、リスクは少ないような気がします。

そのように考えると、この演目を引っ張り出してきたのは、ある意味、正解かもしれません。

2020052711指揮はAlfred Eschwéさん、演出・舞台装置・衣装はHinrich Horstkotteさんが担当します。キャストも発表されており、HöllenknechtにRobert Meyerさん、Engel außer DienstにChristian Grafさん、Iska, TanzschülerinにJohanna Arrouasさん、 Ismail, TanzschülerにCarsten Süssさんらが起用される予定です。

再演
オペレッタの再演は2演目です。
-「DIE LUSTIGE WITWE(メリーウィドウ)」:2020年9月~10月に5公演
2019/20シーズンの再演が流れたので、横滑りです。すでに準備ができていたためか9月から10月にかけて上演されます。

2020052713きれいな舞台で、演奏も良いのですが、なぜ、かつてのような人気が出ないのか、疑問です。Hanna GlawariにはRebecca Nelsenさん、Graf Danilo DanilowitschにはAlexandre Beuchatさん、Baron Mirko ZetaにはSebastian Reinthallerさん、ValencienneにはJohanna Arrouasが起用されます。

Hanna GlawariのRebecca Nelsenさんは期待が持てます。また、Sebastian ReinthallerさんのZetaにも注目です。

-「Das Land des Lächelns」(微笑みの国)」:2021年3月~4月に8公演
2007/08シーズンにプレミアが行われました。2010/11シーズン以来、久しぶりに「Das Land des Lächelns」が戻ってきます。

2020052712Beverly Blankenshipsさんの演出は、中国カラー全開でしたね。

Prinz Sou-ChongにはSzabolcs Bricknerさん、LisaにはSophia Brommerさん、Graf GustavにはMichael Havlicekさんらの起用が予定されています。

 レパートリー
珍しく6演目がラインナップされました。
-「Die Fledermaus(こうもり)
-「König Karotte(にんじん王)」:2020年10月~11月に7公演
-「Meine Schwester und ich(姉さんと私)」:2020年12月29日~2021年1月22日に6公演
-「Die Csárdásfürstin(チャールダーシュの女王)」:2021年2月~3月に10公演
-「Gräfin Mariza(伯爵令嬢マリッツア)」:2021年4月~5月に5公演
-「Der Zigeunerbaron(ジプシー男爵)」:2021年5月~6月に8公演

オペレッタでは「Orpheus in der Unterwelt(地獄のオルフェ)」が外れました。

20200527102ただ、シーズンを通して上演されるのは「DIE FLEDERMAUS(こうもり)」だけで、それ以外の演目は、期間限定方式になっています。これも出演者の確保が難しいことが要因だと思われます。

○オペラ
オペラに関しては、1ヵ月に1ないし2演目程度に減っています。
プレミア
来シーズンは4作品が新演出で上演されます。
-「Die Zauberflöte(魔笛)」:2020年10月17日プレミア
モーツァルトの定番が新演出で上演されます。演出はHenry Masonさん、舞台装置・衣装はJan Meierさんが担当します。かなり斬新な演出になりそうです。

-「Macht des Schicksals(運命の力)」:2020年11月7日プレミア
ヴェルディの作品。今回はコンサート形式での上演となります。Leonore di VargasさんにはMelba Ramosさんが起用される予定です。

2020052715-「Der Tod in Venedig(ヴェニスに死す)」:2021年4月17日プレミア
ベンジャミン・ブリテン最後のオペラです。演出はVolksoperでは初となるDavid McVicarさんが担当します。

-「Leyla und Medjnun(レイラとメジュヌン)」:2021年6月24日プレミア
Detlev Glanertの現代音楽劇。1988年にミュンヘンで初演されました。本作品はVolksoperではなくKasino am Schwarzenbergplatzで上演されます。

2020052714再演
-「Rigoletto(リゴレット)」:2021年6月に6公演
2019/20シーズンで流れたので、リベンジという感じです。

-「Turandot」(ツゥーランドット)」:2021年2月~3月に8公演
虫たちが演じる奇抜な演出が特徴です。ただ、以外と面白いです。

レパートリー
オペラに関しては、公演回数が少ない演目が多くなっています。恐らくキャスティングの関係ではないかと思われます。
-「Das Gespenst von Canterville(カンタヴィルの亡霊)」:2020年9月~11月に7公演
-「Carmen(カルメン)」:2020年9月~10月に8公演
-「Hänsel und Gretel(ヘンゼルとグレーテル)」:2020年123公演月~2021年1月に6公演
-「Don Giovanni(ドン・ジョヴァンニ)」:2021年1月に3公演
-「Boris Godunow(ボリス・ゴドノフ)」:2021年2月に3公演
-「Zar und Zimmermann(ロシア皇帝と船大工)」:2021年3月~4月に5公演
-「Der fliegende Holländer(さまよえるオランダ人)」:2021年5月に4公演
-「La Traviata(椿姫)」:2021年5月~6月に7公演
オペラでは子供向けの「Pinocchio(ピノキオ)」だけが外れました。

2020052716○ミュージカル
2019/20シーズンに続いて、ミュージカルは充実していることがわかります。明らかにオペラからミュージカルにシフトしている感じです。これは、もちろん、興行上の都合だろうと思います。
プレミア
ミュージカルの新演出は2作品です。
-「Sweet Charity(スウィート・チャリティ)」:2020年9月13日プレミア
Cy Coleman作のブロードウェイ・ミュージカルで、1966年に初演されました。1960年代のニューヨークを舞台にしています。演出はJohannes von Matuschkaさんが担当します。Lisa Habermannさんが主役のCharity Hope Valentineに起用されるようです。

2020052717-「Into the Woods(イントゥ・ザ・ウッズ)」2021年3月13日プレミア
2020年3月、90歳でお亡くなりになったStephen Sondheimの作品です。

今までVolksoperでは同氏のミュージカル作品「Die spinnen, die Römer!」や「Sweeney Todd」を上演しています。演出は:Olivier Tambosiさんが担当します。

再演
-「Kiss me, Kate(キス、ミー、ケイト)」:2020年9月~10月に8公演

レパートリー
-「Cabaret(キャバレー)」:2020年10月~12月まで12公演
「Vivaldi – Die fünfte Jahreszeit(ヴィヴァルディ)」: 2020年11月に5公演
-「My Fair Lady(マイ・フェア・レディ)」:2020年12月~2021年2月に8公演
-「The Sound of Music(サウンド・オブ・ミュージック)」:2021年1月~2月に7公演
―「Der Mann von La Mancha(ラ・マンチャの男)」:2021年2月~3月に6公演
―「Der Zauberer von Oz(オズの魔法使い)):2021年4月~5月に8公演
-「Wonderful Town(ワンダフルタウン)」:2021年5月~6月に6公演
ミュージカルでは「Gypsy(ジプシー)」が外れました。

2020052718○バレエ
プレミア3作品、レパートリー3作品と少なくなっています。
プレミア
-「Skew-Whiff」:2020年9月20日プレミア
-「Ein Deutsches Requiem」:2021年1月30日プレミア
-「Promethean Fire(プロメテウスの火)」:2021年5月15日プレミア

レパートリー
-「Peter Panz(ピーターパン)」:2020年9月に4公演
-「Hollands Meister」:2020年9月~10月に5公演
-「Coppélia(コッペリア)」:2019年12月~2020年1月、5月、6月

20200527101年間プログラムの表紙にも出ているので、「ピーターパン」にはKeisuke Nejimeさんが起用されると思われます。

バレエでは人気があった「Carmina Burana」が外れています。また、2020年3月28日にプレミアが予定されていた「La Piaf」、2020年6月5日にプレミアが予定されていた「Appassionato – Bach und Vivaldi」の両作品は、結局、お流れになったようです。

通常、シーズンの最初に行われるVolksoperfestは2020年9月6日に行われることが決まりました。ただ、どのような形で行われるかは、まだ発表になっていません。

この他にも、恒例の「Weihnachtskonzert(クリスマスコンサート、2020年12月20日、2回公演)」や「Wiener Comedian Harmonists」(2020年10月14日)、「Night and Day - Cole Porter Soiree」(2021年5月27日)、「Heute im Foyer」(今日のロビー)も開催されます。

まぁ、オペレッタに関してはプレミアが1演目と少ないですが、再演やレパートリーを含めると演目数が多いのは「朗報」と言えるでしょう。

ただ、オペレッタが連続して上演されるケースが少なく、短期間の滞在で、多くのオペレッタを観ることは、事実上、不可能になっています。

この他、再演やレパートリーの「定番作品」に関しては出演者にかかっている部分も多いので、今後に注目したいと思います。

チケットは5月27日から書面で注文でき、9月の先行販売は2020年7月1日から始まります。また、Austria-fan.comに年間プログラムを掲載しましたので、こちらもご覧ください。一覧表にするとミュージカルが多いのがよくわかります。

※「人気ブログランキング」に登録しています。この記事がお気に召しましたら、下記のバナーをクリックしていただくとFeriの励みになります

Br_decobanner_201105_v_02

| |

« 謎の風向風速計 | Main | 文化事業の再開 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 謎の風向風速計 | Main | 文化事業の再開 »