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July 31, 2020

CityBikeのステーション運営がWiener Linienに

2020073001今日は予定を変更して「CityBikeのステーション運営がWiener Linienに委託されることに決まった」というニュースをお伝えします。

このブログでも5月25日の記事で、CityBikeのステーション運営を巡ってウィーン市と運営会社Gewista社との間で委託料について交渉が行われているというニュースをお伝えしました。

運営会社Gewistaは委託料を増やして欲しいとウィーン市側の要請していましたが、交渉は難航。結局、Gewista社が運営していたステーションは7月に入って閉鎖されました。

Gewista社は、ウィーン市内の公共広告を受託していますが、ウィーン市も出資している特殊会社です。同社は、ウィーン市側に条件をのませるため、実力行使に出た訳です。

2020073002閉鎖されたのは121ステーションの約半分にあたる60箇所。地図でグレーになっているステーションが、現在、運用を停止している場所です。

なお、ウィーン側の交渉窓口はBirgit Hebein副市長でした。このままでは、運用開始から15年を経過し、市内交通の一翼を担う存在に成長したCityBikeが消滅する可能性が高まりました。

ところが、7月29日、Michael Ludwig市長が画期的な決断を下します。Gewista社との交渉を打ち切り、新たにWiener Linienにステーションの運営を委託する旨を発表したのです。契約期間は10年です。

Michael Ludwig市長は記者会見で、“私はウィーン市の公共モビリティサービスプロバイダーとなるWiener Linienに対して、ウィーンの利益のため、CityBikeネットワーク全体の運用をできるだけ早く復旧するように依頼しました。具体的には2か月以内に、CityBikeが全ステーションで従来どおり、利用できるようになるでしょう”と述べています。

2020073004このブログでもお伝えしているように、CityBikeも含めて各種公共交通機関の情報はスマートフォンアプリWien Mobilに表示されます。

更に最近、Wiener Linienが運行する路面電車屋路線バスに設置されている車内案内表示装置には、停留所最寄りのCityBikeステーションと利用可能台数が表示されるようになっています。

そういう意味では、Wiener Linienとの親和性は高く、最適なサービスプロバイダーと言えるでしょう。

Michael Ludwig市長は記者会見で、既存のステーション運営委託にとどまらず、Wiener Linienが主体となってステーションの拡充も計画していることを発表。最初にFloridsdorfとDonaustadtにステーションが建設されます。

2020073003ウィーン市がCityBikeの存続に力を入れているのは、独立した市内公共航空機関との位置づけに加えて、自宅から地下鉄駅や路面電車停留所まで(いわゆるラストマイル)の移動に使ってもらいたいという意図があるからです。

事実、ウィーン市民の約半数が、Wiener Linienの年間パスを保有していることに加えて、CityBikeの登録ユーザーは50万人にものぼります。

ところで、このブログでもご紹介したことがあるWien Mobil Stationですが、何故かCityBikeのステーションは併設されておらず、独自の自転車レンタルシステムになっています。

2020073005そのように考えると地下鉄、路面電車、路線バスを運行しているWiener LinienがCityBikeのステーション運営に関わることで、シームレス化が促進され、利便性が高まることでしょう。

そのように考えると、今後はWien Mobil StationにCityBikeのステーションが併設されることになると思われます。

CityBikeは2003年にスタート。その後、アジア系の無料レンタル自転車は、その管理体制の不備から市当局の反感を買い、2018年に全社が撤退しました。

現在では、ヨーロッパ内の都市でCityBikeモデルが普及しています。今回の危機を契機に、より魅力的なシステムに発展することでしょう。

2020073006なお、Michael Ludwig市長がCityBike問題の解決を急いだ背景は、10月のウィーン市議会議員選挙にあるのは言うまでもありません。ちなみにGewista社との交渉を担当していたBirgit Hebein副市長は「緑の党」所属です。

そう、市議会議員選挙までにCityBikeが従来どおり、使えるようになれば、「市長の行政手腕が高く評価され、株も上がる」と判断したのでしょう。逆に「緑の党」の顔は丸つぶれかな‥

選挙前になると、それぞれ有権者の支持を獲得するため、色々な政策を打つのはいずこも同じですね。

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