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August 11, 2020

ÖBB Bahnhof Sillian近代化にみる考え方

2020081101今日は「ÖBBの駅近代化にまつわる話題」をお届けしましょう。

昨今の環境保護に対する意識の高まりを受けて、ÖBBではエネルギー効率の良い公共交通機関の積極利用をアピールしています。

お客さまが利用しやすくする一つのポイントは、駅の整備です。先日、東チロルLienz地区にあるSillian駅のリニューアルが完成しました。

Sillianは海抜1103メートル、人口2000名強の街で、地区の商業中心地(Marktgemeinde)。冬のスキーをはじめとする観光や手工芸、サービス業などが主な産業で、ÖBB Drautalbahnの駅があります。

2020081108余談ですが、オーストリアで日照時間が最も長い街だそうです。

ÖBBでは、東チロルの鉄道インフラ整備の一環として、チロル州を始めとする地元自治体と協力してSillian駅のリニューアルを進めていました。

リニューアルの一つのポイントは、駅前広場への「パーク&ライド」と「バイク&ライド」併設です。今回、駐車場・駐輪場が拡大され、各々35台分が準備されました。

2020081104

もう一つは、プラットホームへの地下通路設置です。Feriは、Sillian駅を訪ねたことはありませんがリニューアル前の写真を見ると、線路は4線(中央に本線、両側に副本線)あり、プラットホームは駅舎側に一面、上下線の間に狭い島式が二面設置されていました。 2020081106駅舎からプラットホームへの移動は、当然、踏切。プラットホームも伝統的な低いタイプでした。

今回のリニューアルでは、線路を1線(本線)つぶして、そこに新しいプラットホームを建設したようです。そして、駅舎側の副本線を本線に格上げし、同時に駅舎側プラットホームは廃止しています。

2020081105駅舎側および反対側から新しいプラットホームには地下通路を通って、行くことができるようになりました。地下通路化により踏切をわたる必要がなくなり、事故防止が図られました。

大きな駅では、リフト(エレベーター)を設置するのが一般的ですが、さすがに地方の小さい駅なので、リフトの設置は見送られています。

2020081103そこで、駅舎側の駐車場から踏切を使ってプラットホームへ行けるスロープが設置されました。

駐車場側(駅舎側)にしか踏切がない理由は、車いすなどを利用するお客さまは、駅まで自動車で来ることを想定しているのだと思われます。

また、反対側には主要道路がないので、それも考慮しているのかもしれません。

2020081109日本では、この手のリニューアル工事の場合、駅舎を改築するのが一般的ですが、写真をご覧になるとわかるように、Sillian駅の場合、石造りの伝統的な駅舎は健在です。ただ、現在は無人駅になっている可能性が高いと思います。

また、日本の場合、ローカル駅では地下道よりも跨線橋(もしくは橋上駅)を建設するケースが多いと思いますが、このあたりは考え方の違いが出ていて興味深いところです。

2020081107Sillian駅は150年ほど前に開業しましたが、当時は主要な交通機関として、陸上輸送の主役を担っていました。その後、道路の発達などにより鉄道の需要が減ってきたのは、日本と同じです。

日本のイメージですと、本線上のローカル駅ですが、ÖBBや地元自治体は、鉄道に対する大規模な投資を行い、地元住民の利用にとどまらず、今後、観光客を鉄道で誘致することも視野に入れています。

なお、2019年末にはAlpenhotel Weitlanbrunnの近くに Weitlanbrunn 駅(Sillian駅の西隣)が新たに開業しています。

このように地方駅のリニューアルや新駅設置などを見ると、背景が異なるとは言え、日本とは随分、考え方が違うような気がします。

なお、工事は新型コロナウイルス感染拡大によるイタリア方面への列車運休という悪条件にもかかわらず、ほぼ予定どおり行われました。

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