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August 30, 2020

Mariahilfer Straßeリニューアルから5周年

2020083002先日、このブログでお伝えした「Gürtelfrische WEST」プロジェクトの目玉施設であるGürtelpoolの移転計画ですが、資金の目処がつかず、Auer-Welsbach-Parkへの移転は断念される模様です。

という訳で、30日でお終いになる公算が高くなりました。

このように色々なことがあった8月も今日でおしまい。最後は「Mariahilfer Straßeの話題」をお届けしましょう。

このブログでもMariahilfer Straßeの改修状況をお伝えしてきましたが、早いものでリニューアル工事が完成して5年を迎えました。

計画実施前、Mariahilfer Straßeのビルディング内で、リニューアルプロジェクト構想の展示が行われていたことがあります。

2020083003当時は、普通の道路のように、両側に歩道があり、中央が車道という構造でした。

完成予想イラストを見ると、ほぼ全面的に歩道化され、なおかつ住民が休むことができる大型ベンチなどが設置されていました。

正直、ウィーンでも有数の繁華街で、周辺に商店も多く、荷物の搬入も含めて自動車の通行量も結構、多かったと記憶しています。

そんなMariahilfer Straßeから部分的とは言え、自動車を締め出すというプランを見たとき、Feriは、机上の空論のように感じました。

が、その後、2014年頃から、歩道と車道の段差を無くすための大規模改修工事が区間を区切って始まりました。

2020083008そして、完成した区間から歩行者優先の道路に変身。

歩行者ゾーンでは、多くの人々が散策を楽しんでおり、自転車やベビーカー、子供さんも自動車を気にすることなく、Mariahilfer Straßeの散歩を満喫しています。

現在、Kirchengasse-Andreasgasse間、432メートルが歩行者ゾーン、Getreidemarkt-Kirchengasse間(739メートル)とAndreasgasse-Kaiserstraße間( 459メートル)がミーティングゾーンになりました。

それ以外の区間で歩行者は、どこでも車道を横断することができます。

2020083001結果的にウィーン子に好意的に受けとめられたMariahilfer Straßeのリニューアル。

Mariahilfer Straßeはオーストリアでも有数のショッピングエリアで、年間170万人、平日、50000人以上の人が訪れます。

計画を主導した緑の党のBirgit Hebein副市長は、5周年を迎えて、“当初、住民の利便性が損なわれるのではないかという懸念があったが、それは杞憂に終わりました。生活する人、働く人、学ぶ人など、すべての人にメリットがあったことが、証明されました”と言っています。

そして、今後も住みやすい街づくりを推進すると明言しています。

2020083004そして、注目されるのは商工会議所の見解です。Hans Arsenovic副会頭は、“利用者はMariahilfer Straßeを快適に感じています。地元の起業家にとって重要な要因です。今後、利用者を安定的に増やすためには、政治家、企業、住民、お客さまが一体となって、成功したMariahilfer Straßeのコンセプトを未来に繋げる必要がある”と言っています。

つまり、経済界からも好意的に受けとめられているということです。

Mariahilfer Straßeは沿線の住民や商店にとっても重要な生活道路ですが、以前は、ここを通過するだけの自動車が多かったのも事実です。

リニューアルにより「自動車(ドライバー)に不便な道路」になったことで、通過する自動車は、他の道路に迂回したようです。

2020083005日本でも、自家用車を目抜き通りから締め出すことは可能かもしれませんが、高度に発達した物流システムがあるため、宅配便や商品搬入用自動車(その代表はコンビニエンスストアの商品搬入、1日に数回、配達が来ます)の量が増えています。

こちらでは、日本ほど、緻密な物流サービスは実施されていないので、経済界の反対が比較的少なかったのかも知れません。

Mariahilfer Straßeの変遷を見ていると、都市政策に関する考え方の違いがよく表れていると思います。

2020083006Feriが初めてウィーンを訪問した1979年には、まだMariahilfer Straßeには路面電車がとおりの中央を走っていました。その後、1993年にU3、Volkstheater-Westbahnhof間が開通し、路面電車は廃止されました。

そして路面電車の軌道敷きは自動車用に転用され、2000年代に入るまで、この状況が続いていました。ここまでは、日本の路面電車廃止と同じパターンです。

ここで、緑の党が中心となって、自動車中心の社会から歩行者をはじめとする交通弱者優先の政策実現に舵を切りました。

2020083007紆余曲折はありましたが、2015年にMariahilfer Straßeのリニューアルが完成。

ウィーンの都市政策転換の大きなターニングポイントになったことは間違いないでしょう。

今回、住民投票が行われる前に緑の党が、公開した完成予想イラストを再度、お目にかけましたが、当初は「妄想」のように思えた光景が、見事に現実になったことを思うと、関係者の行動力には頭が下がります。

2020083009緑の党では、今夏から「Coole Straße」というプロジェクトを大規模に展開しました。

ある意味、Mariahilfer Straßeの成功例を発展させたプロジェクトで、期間限定とは言え、道路を「リラクゼーションゾーン」にしてしまうもの。

一部は恒常的な「Coole Straße Plus」になっています。

都市温暖化防止も含めて、今後も、「更なる住みやすい街」の実現に向けて、このような環境重視政策が進められるような気がします。

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