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September 2020

September 30, 2020

10月1日からタバコの値段が上がります

2020092901昨日、速報でお届けした「14. Weinwandertag der Stadt Wien」(ワインハイキング)の中止は、現在、ウィーンが置かれている上京を如実に物語っていると思います。

アウトドアイベントで、比較的、三密防止の対策がとりやすいにもかかわらず、中止になった訳ですから‥

コース中のホイリゲ(常設、仮設を含む)などでは、不特定多数のお客さま多数来店するため、個人情報の登録と記録が難しいことも遠因になっているようです。

このように考えるとキャバレーをはじめとする小劇場は厳しいでしょうね。

2020092801さて、今日は「タバコの話題」をお届けしましょう。

10月からタバコの価格改定」というと日本のニュースのようですが、実はオーストリアでも、10月1日にタバコ価格の改定が行われます。

理由は両国とも「たばこ税の改定」を商品価格に転嫁したもの。同じ時期、理由というのも何かの縁を感じます。実はオーストリアの場合、2020年4月に価格改定予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、実施が半年、延期されたという経緯があります。

2020092802ちなみにオーストリアのタバコ販売シェアですが、フィリップ・モリスがシェア(約40%)で、次がJITオーストリア(左の写真はOttakringの同社本社玄関)です。

なお、JITオーストリアの広報担当は、今回の価格改定は、過去3年間、各種規制強化(欧州タバコ追跡システムのコスト、オーストリア健康・食品安全庁への手数料支払い)による追加コストも反映したものであると述べています。

2020092803今回、1箱20cent高くなります。日本の場合、JTの主要ブランドは50円の値上げなので、それに比べると値上げ幅は抑えられていますね。

なお、フィリップ・モリスの広報担当者によると、今回の価格改定に合わせて、販売店への最低マージン引き上げが実施されるようです。

オーストリアでは、日本以上にタバコ免許が厳格で、専門店以外での販売はできません。現在、5200件以上のタバコ専門店が営業しています。

2020092804 こちらのタバコ専門店は、タバコや関連商品の販売に加えて公共交通機関のチケットや宝くじ、新聞、雑誌などの販売も行っていますが、利益の70%はタバコの販売。

なお、タバコ専門店も日曜日は休業なので、オーストリアでは珍しい自動販売機が普及している業態です。

2020092805その点、日本はコンビニエンスストアがタバコ販売のメインチャネルになり24時間いつでも買えるようになったためか、自動販売機王国の日本にもかかわらず、タバコの自動販売機は少なくなっているような気がします。

ところでオーストリアでは新型コロナウイルス感染の影響で喫煙が減少したかと言うと、職場から自宅などに場所を変えて継続されているようで、タバコの需要そのものは大きく減っていないそうです。

2020092806ただ、新型コロナウイルス感染拡大の影響尾受けて移動制限が実施された関係で、スイス人やドイツ人がオーストリアでタバコを買うことができなくなりました。その分、販売数量が減少しているそうです。実は、スイスやドイツに比べて、オーストリアではタバコの値段が安いのです。

日本の場合、タバコ税は地方自治体に入るので、以前は「タバコは地元で買いましょう」というキャッチフレーズが入った看板を見かけましたが、EUでは国単位で同じことが起こっている訳です。

逆に新型コロナウイルス渦のため、輸入が停滞し、タバコの輸入も事実上、不可能になりました。そのため、オーストリア人は国内産のタバコを買わざるを得ず、皮肉なことにタバコ税の税収が上がっています。

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September 29, 2020

感染拡大に向けた9月28日からの新しいルール キーワードはAHA

2020092810今日は準備していた記事を変更して、新型コロナウイルス感染拡大防止対策をお届けします。

まず、残念なニュースから。先日、このブログでもお伝えした「ワインハイキング」(Wiener Weinwandertag、10月3日・4日開催予定)ですが、感染拡大の影響を受けて、ウィーン市から中止が発表されました。

オーストリアでは、新型コロナウイルス感染が再拡大しているため、再度のロックダウンを回避するため、9月28日から規制が強化されました。

まず、基本的な感染拡大のキーワードは、AHAです。

-Abstand:1メートルの最小距離を保つ(ソーシャルディスタンスの確保)

2020092811-Hygiene:手洗いと咳エチケット

-Alltagsmaske:マスクの着用

いずれも日本の皆さまには、詳しい解説は不要だと思います。以下、状況別の注意点をご紹介しましょう。

家族・友人
感染拡大が家庭内や友人同士で発生していることに鑑み、プライベートな各種お祝い事や室内でのイベントは10名までに制限されます。また、屋外は100名までの参加が可能です。

2020092812学校
自分のクラス以外ではマスクの着用が義務づけられます。体育と合唱の授業については、屋外で実施することが推奨されています。
体育館での体育は、少人数に限定し、換気を十分に行うように指導されています。

2020092816スーパーマーケット・商店・美容室・ショッピングセンターなどの商業施設
屋内ではマスクの着用し、ソーシャルディスタンスの確保が義務づけられています。なお、屋外で開催されている市も同様です。

飲食店
マスクの着用が義務づけられています。また、チロル州、フォアアールベルク州、ザルツブルク州に関しては、感染拡大のため、閉店時間が22時になりました。
また、先日、お伝えしたようにウィーンではお客さま情報の登録が義務づけられましたが、近くニーダーエスターライヒ州でも、同様の規制が適用されます。

2020092813病院・老人ホーム
高齢者や免疫が低下している人は高リスクグループなので、入口での体温測定やAHAルールの適用など、規制が強化されます。なお、観戦時の追跡を容易にするため、1日に1人しか受診できない施設もあります。

各種イベント
完全自由席(スタンディングを含む)のイベントは室内で最大10名、屋外で100名までに参加者が制限されます。
オペラや演劇のような興業に関しては、座席が指定されている場合に限り、屋内では最大1500名まで観覧が可能です。
屋外で行われるサッカーの試合のような場合、最大3000名まで観覧が可能です。なお、客席に着席している時以外は、マスクの着用が義務づけられます。
現在、コロナ信号がオレンジになっているニーダーエスターライヒ州では、スポーツイベントは無観客(ただし選手の関係者は除外)で開催されます。

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September 28, 2020

路面電車ネットワーク拡張による経済効果

2020092710今日、9月28日からウィーンではレストラン、カフェなどを利用する際、お客さまは用紙に名前、電話番号、メールアドレス、テーブル番号を記入し、店側は保管することが義務づけられます。また、記入を拒否したお客さまには罰金が科せられます。

新しい規制のスタートにあたってウィーン市から標準的なフォーマットが提示されました。それが左側の写真です。

ただ、お客さまは身分証明書を提示する必要がないため、偽名でも登録は可能です。そのため、スプレッダーが発生して、追跡した場合、本当に来店したお客さまにたどり着けるか不明。

なお、テイクアウトの場合は対象外です。ただし、持ち帰りの料理ができるまで、店内でドリンクなどを飲んで待つ場合は、記入が必要。この規制は2020年の年末まで継続されることになっています。

2020092701さて、今日は「ウィーンの路面電車ネットワーク拡張による経済効果」というお話です。

先日、ウィーン市、Wiener Linien、商工会議所が共同で「ウィーンの路面電車ネットワーク拡張による経済効果」に関する調査をまとめ、報告書の形で発表しました。

現在、ウィーンの路面電車ネットワークは28系統で路線延長は220km、400両を越える車両が使用され、年間305.8万人のお客さまを輸送しています。

ウィーン市、Wiener Linienでは現在、工事が進められているD系統の延長を含め、2029年までに最大8億6000万Euroを投資して路面電車路線の延長を予定しています。

今回の調査によると、この路線拡張によりウィーンで5300人、他の地域で4300人の雇用が新たに創出されます。さらに、これらのプロジェクトは10億Euro以上のGDP(国内総生産)に寄与すると指摘。

2020092706商工会議所の専門家Alexander Biach氏は、“路面電車ネットワークの拡張プロジェクトは雇用市場を確保し、国内経済をサポートし、国際的な競争力を高める方法です。同時に、公共交通機関の拡張への投資は、鉄道業界にかかわる各メーカーに対する強力なシグナルになります。ウィーンは、賢明な投資を続ければ、「路面電車界の首都」になるチャンスがあります。”と述べています。

現在、ウィーンではNordbahnhof、Nordwestbahnhof、Seestadt Aspernなどの都市開発プロジェクトでは路面電車による輸送を織り込んでいます。これは温室効果ガス削減に大きく寄与するためです。

2020092704ウィーン市とWiener Linienでは、この3年で、路面電車ネットワークの拡張に3億Euroを投資しています。

たとえば、2019年12月には、D線がHauptbahnhofから再開発が進むFavoritner Stadterweiterungsgebietまで延長されました。Helmut-Zilk-Park沿いの約800メートルの区間は軌道敷きが緑化されています。そして、Absberggasse停留所で6系統、11系統と接続するようになりました。

2020年10月には、O系統がPratersternからNordbahnhofviertelの再開発エリアまで延長されます(4停留所が新設)。この区間でも150メートルの軌道敷きが緑化されます。

2020092703今回の路線延長は、先ほどChristineNöstlingerに開設された教育キャンパスのアクセスとして期待されています。

現在、ウィーン市では、自家用車で通勤している住民を公共交通機関利用に転換するため、このブログで2020年6月にお伝えしたように周辺地域への路面電車路線延長を計画しています(詳しくはこちらから)。検討中のプロジェクトは3つ。

○71系統延伸
71系統は現在、Börse-Ring-Schwarzenbergplatz-Zentralfriedhof間の路線ですが、SimmeringからSchwechatを経由してRannersdorfへ延伸する計画です。KaiserebersdorfでS7、SimmeringでU3、S80と接続するため、シュヴェヒャートエリアの利便性が大幅に向上します。

2020092705○25系統延伸
25系統は、現在、Aspern-Floridsdorf間の路線ですが、Groß-Enzersdorfまで延伸する計画です。延伸が実現すると、Aspernを経由してU2(Donauspitalで接続)、U1(Kagranで接続)への乗り継ぎが可能です。

○Liesing-Kaltenleutgeben間の新路線
最も規模が大きく、「本格的に鉄道を敷きます」というのが、本プロジェクト。S BahnのLiesingからrchtoldsdorf、Waldmühle経由で、Kaltenleutgebenまで路線を新設するものです。Rodaunで現在の60系統との接続も計画されています。
このプロジェクトは、路線長が長いこともあり、Wiener Lokalbahnenが建設と運用を担当する予定です。

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September 27, 2020

闇餃子工場の摘発が相次ぐウィーン

2020092601日本でも「秋の長雨」が続いているエリアがあるようですが、オーストリアでは、今週末、寒波が襲来すると予報されています。

また、新型コロナウイルス感染が再び拡大傾向になっているオーストリアでは、今週、コロナ信号が図のようになりました。赤のエリアはありませんが、オレンジや黄色がだいぶ増えてきました。

ウィーンはオレンジのままですが、赤になるのを防ぐため、28日(月曜日)から新しい規制が施行されます。これは飲食店を利用する際、店側がお客さまの名前や連絡先などを記録することを義務づけるものです。

2020092602理由は、新型コロナウイルス感染が発生した場合、接触者の追跡を容易にするためです。

飲食店側は、この来店記録を4週間保管することが義務づけられており、万が一、自店の利用者から感染者が発生した場合は、当局が記録を閲覧できる権限が与えられています。

なお、一部のレストランやカフェでは、ハウスルールを設定し、自主的にお客さまの記録を収集していましたが、今回は条例で義務づけられるようになったものです。

2020092603今日はウィーンで発生した事件の話題です。最近、ウィーンでは闇餃子工場の摘発が相次いでいます。

先週、ウィーン市と警察、財務省はMargareten(マルガレーテン)の某アパートに踏み込み闇餃子工場を2箇所を摘発しました。

当局の発表によると、最初の闇工場では餃子約150kg、2軒目の闇工場では餃子約600kgを初め、餃子を製造するための原材料が多数、押収されたそうです。

2020092604日本と同じく、こちらでも食品工場は、衛生状態を担保するため、当局の許可が必要ですが、摘発された闇工場は、いずれも無認可。当然、衛生状態も最悪でした。

実際、現場の写真が公開されていますが、家庭用冷蔵庫に食材を保管し、一般家庭のキッチンで製造しているようなので、これでは不特定多数の人に提供する食品としての衛生管理は失格です。

踏み込まれた際、“自分たちで食べるものだ”という言い訳をしているようですが、この量では、どう考えても不自然です。

恐らく、こういった闇工場で製造された製品をさばく、闇市場やネットワークが存在するのだと思います。ただ、消費者の安全は担保されていません。

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September 26, 2020

KaisermühlendammにRadmotorikparkがオープン

2020091901先日、このブログでご紹介したウィーン市の修理バウチャーですが、予想以上の反響で、当局は“幸先の良いスタートを切った”と発表しました。

具体的な数字は発表されていませんが、反響が大きかったようで、ウィーン市では予算を拡大することも視野に入れているようです。

もともと修理して末永く使うという風土があるので、住民のニーズにはまったのかもしれません。

2020092221新型コロナウイルス感染拡大以降、公共交通機関を敬遠して自転車を利用する人が増えているウィーン。元々、自転車好きが多い国だけに、平素からサイクリングが盛んです。

また、Feri個人の感想ですが、自転車運転時のマナーは日本よりも良いような気がします。もっとも、ウィーンの場合、歩行者と自転車の走行レーンが分離されているところが多いことも関係しているのでしょう。

さて、今日は「ウィーンに誕生した自転車用レジャー施設の話題」をお届けしましょう。

20200922229月21日、22区(Donaustadt)のRudolf-Nurejew-Promenade(ルドルフ-ヌレエフ-プロムナード)に敷地面積8000平方メートルを誇るウィーン市初の自転車用レジャー施設(Radmotorikpark Kaisermühlen)がオープンしました。

コースには17種類のアクティビティが用意されており、自転車運転技術のトレーニングを楽しみながら行うことができます。

ウィーン市が提供している写真を見ると、ライディング技術を磨くことができるような障害コースも設置されているようです。

2020092224このプロジェクトはウィーン市と22区(Donaustadt)が資金を折半し、建設はウィーン水道局が担当しました。これは隣接してポンプ場が建設されているためです。

レジャー施設ですが、自転車の交通事故を防ぐためのトレーニングにも活用できます。この施設は公営なので、無料で利用できます。また、あらゆる種類の自転車を使うことが可能。

一見すると自転車専用施設のような印象を受けますが、一輪車、スケートボード、インラインスケート、キックスクーター、車いすなど、動力が就いていない車両は使うことができます。

2020092225この敷地ですが、今春までは、この場所にスケート施設がありました。

今回、スケート施設が老朽化したため、CopaBeachに新しい施設が建設され、その跡地が自転車用レジャー施設に衣替えしたものです。

9月25日からはウィーン・モビリティ・エージェンシー(Mobilitätsagentur Wien)のトレーナーによるトレーニングも始まります。

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September 25, 2020

Wiener Opernball 2021中止の衝撃

2020092403新型コロナウイルスに感染し、肺炎を発症したオペラ界のスーパースター、アンナ・ネトレプコが、先日、モスクワの病院を退院したそうです。ちなみに彼女は、今年の誕生日を病院で迎えたとか‥

今日はオーストリアの「冬の風物詩」である「舞踏会 Ballの話題」です。

オーストリアでは、冬、経済的に貢献する三本柱が舞踏会クリスマス市シルヴェスター。このうち、今冬の舞踏会は大きく様変わりしそうです。

2020092402先日、お伝えしたようにオーストリア連邦政府は2021年のオペラ座舞踏会の中止を決断しましたが、ウィーンでは毎年、数多くの舞踏会が開催されており、昨年は延べ52万人が参加し、1億5100万Euroの経済効果がありました。

感染の再拡大を受けて、屋内での行事に参加できる人数が制限されたため、すでにホーフブルクで予定されていたÄrzteball、Jägerball、 Rudolfina-Redouteなどの中止が正式に発表されています。

2020092401この中でJägerball(猟師の舞踏会)は、今回100回目を迎える予定だっただけに大きな衝撃を与えました。

この他、Ball der Offiziere、Concordiaball、Ball der Pharmacieなどの中止が決まっています。

ご存じのように舞踏会は不特定多数の方が集まり、ワルツなどを踊りながら、長時間過ごす訳ですから、三密を避けることは困難な行事です。とくにソーシャルディスタンスの確保は事実上、不可能。

ところで、オペレッタ「こうもり」は、仮装舞踏会に参加したアイゼンシュタインとファルケの舞踏会後の出来事が、ファルケによるアイゼンシュタインに対する「笑いの復讐」につながっているのは、皆さまご存じのとおり。

2020092406夜通しの舞踏会を終えて、千鳥足で自宅へ戻る途中、コウモリの架装をしたファルケをアイゼンシュタインが街中の広場に置き去りにしたため、早朝、街の人たちに奇妙な格好のファルケが発見され、笑いものにされた‥というエピソードです。このように舞踏会には、色々なエピソードがつきもの。

こちらでは11月から2月にかけて、職業別や地区別の舞踏会が、多数、開催されますが、オペラ座舞踏会中止の決定を受けて、他の舞踏会も主催者が中止を決定すると思われます。

万が一、開催を強行し、クラスターが発生した場合、主催者の責任が追及される可能性が高いだけに、「ダンスより健康」を優先すると思います。

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September 24, 2020

「14. Weinwandertag der Stadt Wien」は10月3日・4日に開催

2020092101最初に残念なニュースから。Wiener Opernball 2021 (2021年オペラ座舞踏会、2021年2月11日に開催予定)の中止を政府が決定したことが報道されました。これは新型コロナウイルス感染拡大の影響によるもの。

ただ、オーストリアを代表する文化的行事であるため、政府も慎重に検討したようです。また、劇場側の経済的損失は政府が補償する案も検討されているもようです。オペラ座舞踏会は、湾岸戦争が発生した1991年にも中止されたことがあります。

なお、毎年、開催される職業団体による舞踏会の中には、既に中止が決まったものもあります。

さて、今日はウィーン秋の定番行事「ワインハイキングの話題」をお届けしましょう。

例年、9月下旬に実施されることが多かったWiener Weinwandertag(ワインハイキング)ですが、第14回となる今年は、10月3日・4日の両日、開催されることが発表されました。開催時間は両日とも10時から18時まで。

2020092103新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催が心配されていましたが、第14回目を迎える今年は、様々な対策を施した上での実施となったものです。
コースは、以下の4つ。

-16区:Ottakring(4.5km)

-19区:Neustift am Walde-Nussdorf間(10.8km)

-21区:Strebersdorf-Stammersdorf間(9.6km)

2020092104-23区:Mauer(4.6km)

このブログでも何回かお伝えしているように「ワインハイキング」は、ウィーンのブドウ畑に設定されたコースを巡るものです。

十分なスペースがあるハイキングルートなので、ソーシャルディスタンスの確保も比較的容易です。

2020092105しかし、今回、開催に当たって「安全なワインハイキング」を実施するため、ウィーン医科大学の衛生専門家によるアドバイスを得て、包括的な対策が立てられています。

何しろ翌週がウィーン市議会議員選挙。ここでパンデミックが発生したら、選挙結果にも影響が出そうですから‥以下、自粛‥

まず、参加者の集中を避けるため、昨年のような支援プログラムは中止されます。

2020092106以前はスタンプラリーのような企画もありましたが、今回はなくなったようです。要するに純粋な「ワインハイキング」に原点回帰といったところでしょうか。

コースに点在するLabestationen(軽食ステーション)では、「参加者の密」を避けるため、地域の条件に応じて、グリッドとフロアマーキングが設置されます。

また、ワインや軽食を求めるために並ぶ場合、マスクなど、口と鼻を保護する用具の着用が義務づけられます。

確かに以前の写真を見ると、コース上は大丈夫ですが、ステーションやホイリゲは「密」になってしますね。

Weingut Wien Cobenzlは、利用者が最大250名に限定されるほか、新しいホイリゲGenuss am Cobenzlは100名が利用できるスペースが提供されます。

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September 23, 2020

ウィーン市発行のミールバウチャー、その後

2020092210日本では、昨日まで4連休だった方も多いと思います。「敬老の日」と「秋分の日」がつながったため「シルバーウィーク」と言われているそうですが‥

そう言えば、ウィーンも9月は「Monat der SeniorInnen 2020」(高齢者月間)です。60歳以上の方を対象に様々なプログラムが組まれています。

9月も中旬を過ぎるとウィーンも晩秋といった雰囲気になります。夏は人気を集めた屋外の市営プールも先週末で今シーズンの営業を終了。

今シーズンは新型コロナウイルス渦のため、大規模な入場制限がかかった関係で、利用者数は約120万人だったそうです。ちなみに2019年は250万人でしたから、半減です。

最も昨年は猛暑だったことで利用者が増えた訳ですが‥なお、屋内プールは、感染拡大防止対策を取った上で、21日から営業を開始しました。

2020092120さて、今日はロックダウンに協力してくれた住民へのプレゼントとしてウィーン市が提供した「ミールバウチャー(Wiener Gastro-Gutscheine)の後日談」をお届けしましょう。

このブログでもお伝えしたようにロックダウン解除後、2020年6月、94万世帯にWiener Gastro-Gutscheineが送付されました。

20200625061世帯50Euro(単身世帯は25Euro)のバウチャーが送付されましたが、総予算は3900万Euro。バウチャーの発行や送付といった実務はWien Holding GmbHが担当しました。

Michael Ludwig市長は、9月20日、記者会見の席上、送付したバウチャーの約3分の2に当たる61万1000枚以上が利用されたと発表しました。

このプログラムには約3700軒のレストランやカフェが参加しており、合計2300万Euroがお客さまによって使われたそうです。

2020092211Michael Ludwig市長とWalter Ruckウィーン商工会議所会頭は、記者会見で“数字が物語っているように、この施策はレストランやカフェの支援、特に雇用の持に大きく貢献した”と自画自賛しています。何しろ批判も多かった施策ですから‥

ウィーンの外食産業ですが、年間14億3000万Euroの売り上げがある「ウィーン市でも重要な産業」。6万人以上の従業員が働いています。

なお、当初、盗難の多発などが報道されていましたが、最終的に発行枚数の2%に当たる19000枚が再発行されました。

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September 22, 2020

WIENBEETHOVEN2020 ベートーヴェンの黄金像が届きました

2020092203最初に短いニュースから。ウィーンでは、今日、9月22日、Wiener Linienの1回券が24時間チケットとして利用できます。

これはInternationale Autofreie Tag(国際ノーカーデー)を記念した施策です。今日は2.4Euroでウィーンの市内交通が24時間、乗り放題です。

本来ならば盛大に挙行される予定だった「ベートヴェン生誕250年」ですが、新型コロナウイルス渦のため、盛り上がりに欠ける結果になっています。

ベートーヴェンは日本にもファンが多いので、通常だったら、日本の音楽ファンでウィーンも賑わっていたことでしょう。

9月20日、Michael Ludwig市長は、ベートーヴェン博物館でドイツのボン・ベートヴェン記念協会(Bonner Beethoven Jubiläumsgesellschaft BTHVN2020)から寄贈された黄金のベートーヴェン像を受け取りました。

2020092201同時に2020年12月16日に「ベートーヴェン誕生記念パーティ」の開催を発表しました。

黄金像の引き渡し式典にはMichael Ludwig市長をはじめ、 Susanne Schicker 氏(WIENBEETHOVEN2020コーディネーター)、Christoph Wahl氏(DHLオーストリアマネージングディレクター)、ウィーン・ベートヴェン博物館学芸員Lisa Noggler-Gürtler氏、ウィーン・ベートヴェン博物館館長Christina Schwarz氏、区副区長Thomas Mader19氏らが参加しました。

偉人の黄金像ですが、手をズボンに突っ込んでいるというスタイルです。

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September 21, 2020

ウィーン版「もったいない」プロジェクト

2020091901今日は「今日から始まったウィーン市のユニークな取り組み」をご紹介しましょう。

Feriが子供頃、日本でも家電製品や家具などが故障、破損した場合、修理して使うというのが普通でした。家電製品などは、街の電気屋さんに修理をお願いしていたような気がします。

とにかく「すぐに新しいものを買う」ということは少なかったと思います。個人的な感想ですが、家電製品なども耐久性が高く、長期間、使えたような気がします。

ただ、最近、日本で販売されている家電製品などは電子部品などを多用し、高機能化が進んでいるため、部品保有期間を経過すると、修理が難しいケースが増えているようです。

また、修理を依頼すると“最近の賞品の方が省エネ特性が優れているから、買い換えた方がお得ですよ”と言われるケースも多くなっていると聞きます。そのため、物理的な耐用年数前に買い換える人も多いとか‥

2020091902さて、ウィーン市では、環境保護のため「修理支援プログラム」を9月21日から開始しました(選挙運動みたいな気がしますが‥)。

これは安易な買い換えよりも修理を推進するため、修理費用の一部をウィーン市が負担するもの。ウィーン環境保護局(MA22)が所管しています。

対象は一般家庭で使用されている家電製品、IT機器、家具、スポーツ用品、衣料品など幅広い範囲に及びます。

補助金の額は修理費用の50%ですが、1回の上限は100Euro。また、修理に必要な見積を依頼し、修理を断念した場合も、見積費用も補助金の対象となります(見積費用は100%。ただし、45Euroが上限)。

通常、この手の補助金は申請手続きが面倒ですが、ウィーン市の「修理支援プログラム」の利用は極めて簡単です。

Der Wiener Reparaturbon」というクーポン券をホームページなどから入手し、修理を依頼する際、業者に提出します。すると、修理代金から補助金分が差し引かれます。

2020091903なお、このクーポンが利用できるのは「Reparaturnetzwerk Wien」という組織に登録している業者さん(ホームページで検索できます)。

所属している業者さんの多くは修理を主に行っており、様々な基準を満たすことが義務づけられています。要するにウィーン市がお墨付きを与えた「信頼できる修理業者さん」という訳です。

また、事前に提示された見積を越えて請求されることはありません。

補助金対象の修理業者を登録制にしているのは補助金詐欺を防止するためだと思われます。

この取り組みで注目されるのは、「環境保護」を前面に打ち出している点です。

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September 20, 2020

チケット自動購入プロジェクトのテストが始まります

20200920毎年、初夏にシェーンブルン宮殿の庭園で行われる「ウィーンフィルのサマーコンサート」(Wiener Sommernachtskonzert 2020)ですが、このブログでもお伝えしたように新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、4ヵ月延期されました。

9月18日、招待者のみという事実上の無観客状態で開催。指揮はValery Gergievさん。ORFではライブストリーミング配信が行われ、多くの人が自宅で楽しみました。

ドイツがウィーンを危険地帯に指定したため、Jonas Kaufmannの参加が危ぶまれましたが、予定どおり参加し、聴衆を魅了しました。

2020091502今日は「公共交通機関の新しいチケット購入システムの話題」をお届けしましょう。

日本ではICカードを使った交通系電子マネーが広く普及し、利用時にICカードから利用区間の運賃が引き落とされますが、オーストリアの公共交通機関は、現在、改札システムが存在しません。

ご存じのように信用乗車方式が基本です。利用前にチケットを準備することが例外なく要求されます。また、チケットを車内で購入した場合、自動券売機を利用しても割高になります。

更に無賃乗車が判明した場合、理由の如何を問わず高額な反則金を支払わなければなりません。

2020091503そのため、その都度、チケットを買う手間を省く1日券、ウィークリーパス、マンスリーパス、年間パスなどが広く普及するようになりました。

そんな中、Verkehrsverbund Ost-Region(VOR)、Wiener Linien、Wiener Lokalbahnenが共同で、「全く新しいチケット購入システムの運用テスト実施」というニュースが入ってきました。

このシステムはスマートフォンにインストールしたFAIRTIQというアプリケーションを使うもので、ポイントはGPSによる位置情報を元に、自動的に利用者にとって最適なチケットを決定するものです。

個別のチケットと1日券のどちらが利用者にとってオトクかをアプリが自動判定します。

2020091504マンスリーパスなどを持っている利用者は関係ありませんが、従来、たまに公共交通機関を利用するお客さまは、自分でチケットを選ぶ必要がありました。その手間を省こうというものです。

使い方は、アプリを立ち上げ、乗車前に画面をスワイプし「乗車」(チェックイン)を指定。バスなど、乗務員にチケットを提示する必要がある場合は、画面を見せます。

そして、目的地に到着し、下車した段階で画面をスワイプし「下車」(チェックアウト)を指定。

チェックイン、チェックアウト情報とGPSによる経路情報を元に最適な運賃が選定され、当日の終わりに紐付けされたクレジットカードから料金が引き落とされます。

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September 19, 2020

技術博物館で大型蒸気機関車12.10号機の展示開始

2020091803今日はウィーン技術博物館(Technischen Museums Wien)で9月18日から一般公開が始まった「大型蒸気機関車の話題」をお伝えしましょう。

訪問した方も多いと思いますが、シェーンブルン宮殿に近いウィーン技術博物館は、工業技術に関する総合博物館です。Feriは絵画などの美術品より工業技術に興味があるので、かなり前から足を運んでいました。

交通関係の展示も多く、かつては技術博物館に隣接する機関車公園に多くの蒸気機関車が展示されていました。

2020091801しかし、1999年、技術博物館の再編により、機関車公園が閉鎖され、多くの機関車がシュトラスホーフ鉄道博物館に移りました。現在、館内に少数の鉄道車両が展示されているにとどまります。

今回、以前から技術博物館で保存されていたオーストリア最大の蒸気機関車12型(登場時は214型)が修復の上、館内(西ホール)に展示され、9月18日から一般公開が始まりました。

2020091804一般の皆さまには馴染みのない12型ですが、鉄道ファンには有名な機関車です。

1928年から1936年にかけて、ウィーンのフロリツドルフ機関車工場(Floridsdorfer Lokomotivfabrik)で13両(214.01~13)が製造された高速旅客用蒸気機関車です。

全長は22.6m、重量138t、軸配置は1D2(先輪が1軸、動輪が4軸、従輪が2軸、通称バークシャー)、動輪経は1940mm、2700PS、最高速度120km/hです。

ただ、試運転では154km/hを記録しています。動輪間を結ぶ主連棒(メインロッド)が、世界で最も長いことでも知られています。

2020091805落成後、ウィーン-ザルツブルク間(西鉄道)の急行列車に使用されました。

この機関車が誕生した背景ですが、1927年、当時のオーストリア連邦鉄道は幹線の電化を一時的に中段することを決定します。

そこで、ウィーン-ザルツブルク間を電気機関車牽引の場合と同じ所要時間で結ぶための高性能蒸気機関車の開発を決定。

2020091806114型(3気筒)と214型(2気筒)という2種類の機関車が試作されましたが、最終的に214型が採用されました。

落成後、ウィーン-ザルツブルク間、ウィーン-パッサウ間の急行列車の先頭に立ちますが、オーストリアがドイツに併合された際、214型はドイツ帝国鉄道に引き継がれ(形式は12型に変更)、レーゲンスブルクまで乗り入れるようになりました。

戦後、ウィーン-ザルツブルク間の電化が完成すると、12型は南鉄道へ移動し、ウィーン-ヴィラッハ間で使用されるようになります。

2020091807しかし、軸配置が禍し、セメリング線の急勾配と急曲線には適応できず、動輪の摩耗が頻発。1956年には休車となります。

新製からわずか20年で、まだまだ使えることから、ÖBBでは海外への売却を視野に入れて、しばらく保管していました。

当時、近隣諸国(特に西側)でも幹線の電化が進み、本線用の大型旅客用蒸気機関車は買い手が付かず、1961年と1962年に全機廃車となりました。何しろ汎用性に欠けますから‥

2020091809ただ、歴史的な技術遺産であるため、12.10号機だけは、解体されることなく、ÖBBが保管していました。

1970年代、ウィーン技術博物館に隣接する機関車公園に静態保存されます。ちなみにFeriも機関車公園に保存されている12.10号機を見ており、写真も撮影しています。

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September 18, 2020

新型コロナ渦でオーストリアの不動産事情も様変わり

2020091601今日は「オーストリア人の生活志向が変化したという話題」をお届けしましょう。

日本でも新型コロナウイルス渦のため、人の生活パターンが大きく変化していると思います。例えば、通勤に使う鉄道で時差通勤が増えた、夜の呑み会が減り「家呑み」が増えたなどなど‥

オーストリアでも新型コロナウイルス渦により生活志向が大きく変わりました。特にロックダウン以降、オープンスペースや緑地での生活に対するニーズが急増しています。

ウィーンの不動産ポータルFindMyHome.atによると、郊外や農村部に対する問い合わせが前年比35%も増えているそうです。

2020091603また、不動産専門家は、“新型コロナウイルス渦は、生活の条件を変えてしまいました。人々は田舎に住みながらも、都心から近い場所に住みたいと考えています”と分析しています。

要するに“「三密」を避けてゆったりと生活したい”と考えている人が多いということでしょう。

注目を集めているエリアは、ウィーンに接しているニーダーエスターライヒ州の地域です。

具体的にはMödling、Gänserndorf、Mistelbach、St. Pöltenなどの人気が高いとか。

この他、Schwarzenbach an der Pielach、Vösendorf、 Groß-Engersdorf in Mistelbach、Velm-Götzendorf im Bezirk、Zwölfaxingなども注目されています。

2020091602現在、ウィーン周辺では多くの新築住宅が建設されていますが、その中には補助金が出るものもあります。

人工湖、独自の地産地消とレジャー施設を備えた街、目の前に自然があるというコンセプトは、家族連れにとって魅力的な存在になっているそうです。いわゆる「田園都市」ですね。

郊外の都市に加えて人気を集めているのが、湖に面したウォーターフロント。

人気が高い湖はSteinbach am Attersee、St. Kanzian am Klopeiner See、Mattsee in Salzburg、Podersdorf am See、Neusiedlerseeなどだそうです。

2020091604ウォーターフロントが人気を集めている背景は、ロックダウンによる移動制限の影響ではないかと不動産専門家は分析しています。何となく気持ちはわかりますね。

続いて気になるのは価格。需要と供給で賃貸料や購入価格が変動するのは、こちらの不動産も同じです。

特にウィーン郊外では価格が高騰しています。

Mödling、Baden、Klosterneuburg、Korneuburgなどの家賃は1平方メートル当たり15~19Euroになっているそうです。購入価格については1平方メートル当たり平均7300Euroだとか。

2020091605また、Mondseeのウォーターフロントでは、家賃が1平方メートル当たり22Euro、購入価格が1平方メートル当たり8610Euroに高騰しているそうです。

確かにFeriお気に入りの良い場所ではありますが‥ため息しか出ませんねぇ‥

逆に人気のエリアながら手頃な価格なのがニーダーエスターライヒ州。購入価格は平均700~1200Euro(1平方メートル当たり)。

Hornでは1平方メートル当たり668Euroで戸建てを購入することが可能です。

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September 17, 2020

Wiener LinienがParklet-Tourを実施

20200916101連邦政府がコロナ信号のレベルを大きく変更しましたが、これは恐らく9月に入り、学校や経済活動が活発化して、感染者が増えてきたことを踏まえ、ロックダウンを防ぐため、国民に注意喚起を促す目的のようです。

そのため、当初計画されていたオレンジで実施予定だった規制は見送られています。ただ、EU以外の国との往来自由化は微妙な情勢になったような気がします。

さて、温室効果ガス削減に力を入れているヨーロッパでは「ヨーロッパ・モビリティ・ウィーク」を行っていますが、Wiener Linienでは、このキックオフを目的に5つの地区を巡回するParklet-Tourを行っています。

キャッチフレーズは「Parkbank statt Parkplat」。このツァーの目的はウィーンの住民にParkletの魅力を知ってもらうことにあります。

 Parklet(パークレット)とは、駐車スペースを人のために活用するという考え方。一般的には歩道とフラットにつながるプラットホームを土台とし、車道との間のベンチや花壇、駐輪スペースを設置するものです。

20200916103

ウィーンの場合、ご存じのように道路に公共駐車スペースが多数、設置されていますが、ここを住民のためのスペースに転用しようというもの。

実際、ウィーンでは歩道の狭い路地では、シャニガルテンを設置する際、駐車スペースを一時的につぶすケースがあります。

駐車スペースですから、車道がなくなる訳ではありませんが、ウィーン市が進めている歩行者中心の街づくりの一環です。

ウィーンは世界で最も緑(緑地面積)の多い都市として知られていますが、公共交通機関の充実も大きく後押ししています。

20200916104また、現在、852000名がWiener Linienの年間パスを所有していますが、この数は、何と市内の登録されている自動車より143000以上も多い数字です。それだけ公共交通機関の利用者が多いということです。

Wiener Linienでは、現状に満足することなく、気候変動抑制のため「U2×U5」に代表されるように様々な投資を計画していますが、今回のツァーは、市内にある路上駐車スペースをParklet化するため、その魅力を知ってもらおうという訳です。

新型コロナウイルス感染拡大により、感染に対する警戒心から公共交通機関の利用者が減っている現状を鑑み、このような企画を実施することになったような気もします。

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September 16, 2020

ÖBBの燃料電池車両 営業試験運転を実施中

2020091600 最初に新型コロナウイルス関連のニュースから。連邦政府は9月14日にWien、Innsbruck、Bludenz、Dornbirn、Neunkirchen、Mödling、Kufsteinでコロナ信号(Corona-Ampel)を、オレンジに変更しました。また、図のように黄色のエリアが拡大されました。

セキュリティレベルが1ランク上がる訳です。実際、9月に学校が始まり、劇場も公演を開始するなど、人の動きが活発になってきました。その影響で、地域によっては感染者が増えているための対応です。

ただ、当初、計画されていた大幅な規制は行われない模様です。また、ザルツブルク州、ケルンテン州、ブルゲンラント州は緑のままです。

2020091411さて、今日は「ÖBBの燃料電池車両の話題」をお届けしましょう。

2020年5月の当ブログで、大容量バッテリーを搭載し、電化区間と非電化区間の両方を走ることができる車両「CityJet eco」をご紹介しましたが(詳しくはこちらから)、遂に燃料電池車両の営業試運転が始まりました。

この車両は大手鉄道車両メーカーAlstomが製造した「Coradia iLint」(コラディア・リント)の燃料電池バージョンで、世界初の量産型水素燃料電池駆動鉄道車両です。

2020091412最高速度は時速140km/h、水素タンク(90kg2本、屋上に設置)満タンでの航続距離は600~800kmです。

ドイツ語では「Wasserstoffzug」と言われますが、水素で走る訳ではなく、「水素」と空気中の「酸素」を反応させて発電し、その電力でモーターを駆動します。

「Coradia iLint」は110kWhのリチウムイオン電池も搭載しており、燃料電池で発電した電力は、この二次電池に蓄えられます。

2020091413また、電力回生ブレーキを装備しており、減速時に発電した電力は二次電池に充電されます。

ÖBBが今回、レンタルで導入した「Coradia iLint」の形式は654型(2両編成)ですが、今回の営業試運転に際して、メーカー標準塗装から、前面部分だけ独自の塗装(ステッカー仕様)に変更されました。

2020091416営業試運転区間はWiener Neustadt-Puchberg間、またはGutenstein間で、2020年9月12日から11月26日まで、実際の営業列車で乗客を乗せ、試験運転を行っています。

また、曜日によってはWien Hauptbahnhofまで顔を出します。

2020091414この区間が選ばれた理由は、線形が厳しく、将来の本格導入を見据えて、路線適合性や使い勝手を試すには最適と判断されたためです。

このプロジェクトは気候エネルギー基金の支援を受けており、VERBUND AG、Shift2Rail Joint Undertaking、AIT(Austrian Institute of Technology)、HyCentAといった組織の協力を得て行われています。

ÖBBでは、この車両を積極的にアピールするため、ダイヤを自社のWebサイトで公開しています。

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September 15, 2020

Robert MeyerさんのVolksoper Director退任決まる

2020091401今日は「Volksoper Director人事の話題」をお届けしましょう。

6月22日に当ブログで「連邦政府文化省とBundestheater-Holding、Volksoperが2022年からの新しい経営者(Direktor)募集を開始した」という話題をお伝えしましたが、2020/21シーズンに衝撃的なニュースが入ってきました。

Robert Meyerさんが、2022年をもってVolksoperのDirectorを退任するというものです。

これは、Bundestheater-Holdingや劇場から正式に発表があったものではなく、日刊紙Kurierが報じたもので、その後、他紙も追随報道をしています。Kurier紙の特ダネですね。

2020091402記事によるとRobert Meyerさんが2022年以降のDirectorに応募しなかったというのではなく、連邦政府芸術文化担当Andrea Mayer大臣(緑の党)から“次期Directorの選考に応募しないように”という指示(事実上の命令か)を7月に受けたことによるものです。

Robert Meyerさん自身は、継続してDirectorを務める気、満々だったようですが‥それにしてもプレゼンテーションの機会すら与えられないというのは、何とも。

選考の結果、落選なら本人も納得できると思いますが‥

Kurier紙の報道によるとAndrea Mayer大臣(右写真の女性)がRobert Meyerさんの応募を認めなかった理由は“変化を見たい”というものだとか‥要するにマンネリになってきたということでしょう。

2020091403現在、Bundestheater-Holding傘下で民営化されたとは言え、政府が株式を保有しているため、各劇場の経営幹部は政治任用。

そのため、時の「政府(芸術文化担当大臣)の意向」が強く働きます。

しかし、同じ名前のMeyer大臣からMeyerさんに「三行半」がつきつけられたといのも皮肉なこと。

Andrea Mayer大臣は、2020年5月、Ulrike Lunacek氏に代わって芸術文化担当大臣に就任。

オーストリアの芸術文化に造形が深く、カルチャーシーンでは、有名な方。実際、多くのフェスティバルや劇場で運営委員を歴任しています。

日本と異なり、こちらの担当大臣は、その分野に精通している人が選任されるケースが多いのが特徴ですが、Andrea Mayer紙は、その代表と言えるでしょう。

2020091404退任が決まったRobert Meyerさんは、現在、66歳。2007年から就任していますから、2022年まででも15年の任期を全うしたことになります。確かに長いですね。

その間、劇場の稼働率向上などに寄与したことで、評価を受け、2015年に再任されました。

奇しくもFeriがVolksoperに足繁く通うようになったのはRobert MeyerさんがDirectorになってからです。

その間、FeriのVolksoperでのオペレッタ観賞100回を記念して、Director室でお目にかかって以来、顔と名前を覚えて頂けるまでになりました。4枚目の写真はVolksoperの来日公演でRobert Meyerさんと再開したときのもの。

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September 14, 2020

Wiener Linien、最近の話題から

2020091201今日は9月上旬の「Wiener Linienに関連する話題」をまとめてお伝えしましょう。

○42系統にJohann-Nepomuk-Vogl-Platz停留所がオープン
9月4日、Schottentor-Antonigasse間を結ぶ路面電車42系統にJohann-Nepomuk-Vogl-Platz停留所(18区)が開業しました。

これはJohann-Nepomuk-Vogl-Platzのリニューアル工事が完成したため、それに合わせて停留所を新設したものです。

2020091203この停留所はJohann-Nepomuk-Vogl-Platz内にはJohann-Nepomuk-Vogl-Marktがあるため、市場を利用する人にとって便利な停留所。Wiener Linienの発表では、毎日、約3000名の利用者を見込んでいるそうです。

2020091202なお、ギュルテル方面の停留所間の距離を調整するため、Hildebrandgasse停留所が移動し、合わせてEduardgasse停留所に名称が変更されました。

今回の新設で42系統の停留所は10箇所となりました。

○新コンセプトの停留所が完成
次は、このブログでも8月1日付けの記事で計画をお伝えした「Wiener Linienが新しい停留所のコンセプトモデル」(Großstadtdschungel)ですが、9月11日に完成し、お披露目がありました。

2020091207今回、完成したのはDr. Karl-Renner-Ring 沿いにあるParlament(国会議事堂)の向かいにある停留所です。この停留所には路面電車1系統、2系統、71系統、D系統が停車します。

8月1日の記事でもお伝えしたように、従来の緑化停留所は側面だけでしたが、今回は停留所の屋根も緑化されている点が特徴。屋根には16種類の植物が植えられています。

2020091208また、計画段階では紹介されていませんでしたが、停留所全体の大型化も図られました。

これはバリアフリー化を進めるためで、オーストリア障害者協会の協力を得て、デザインが検討されました。大型化したこととで、車いすやベビーカーを利用するお客さまも雨から避けることができるようになりました。

従来以上に自然の植物を植えているため、停留所に設けられた貯水槽に雨水を溜めて、この水を供給するシステムになっています。

都市緑化の新しいモデルとして、今後、注目を集めることになりそうです。それにしても「Großstadtdschungel」とは、すごいニックネームですね。

2020091211○地下鉄駅の表示器にスロープ付き車両を表示
現在、Wiener Linienでは地下鉄駅は全駅バリアフリー仕様(エレベーターまたはスロープの設置)になっています。

また、車両についてはType Vは先頭車の運転台後部の扉に傾斜スロープが取り付けられています。このスロープは停車時、プラットホームとの隙間を埋めるため、車いすを利用している人も自力で乗車、下車が可能です。

ところが、現時点ではType VとType Uは共通運用されているため、駅ではどちらが来るかがわかりません。

そこで、Wiener LinienではU1とU4のプラットホームにある案内表示器にスロープ付き車両がくるかどうかを表示するようになりました。

路面電車の停留所にある電光式の案内表示器に車いすマークが表示されますが、この地下鉄版という訳です。

なお、今後、投入されるType Xは全ての扉にスロープが設置されます。

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September 13, 2020

「Wiener WIESN」(オクトーバーフェスト)も様変わり

2020091301全米オープンテニス決勝で、大坂なおみ選手がは、ビクトリア・アザレンカ選手(ベラルーシ)との対決を制し、2回目の優勝を果たしましたね。

テニスは、オーストリアでも人気が高いスポーツなので、こちらの新聞でも取り上げられています。ちゃんと日本選手と書かれています。

新型コロナウイルス渦のため、欠場した選手が多かったとは言え、久しぶりの快挙と言えるでしょう。おめでとうございます。

2020091101例年、ウィーンでは9月から10月にかけて、本来、各種イベントが多数開催されます。秋は気候も安定してくるので、各種イベントを楽しみにしているウィーン子も沢山います。

さて、当ブログでも、会場の様子をご紹介したことがある、ウィーンにも定着化したプラーターの特設会場で開催される「Wiener WIESN」(オクトーバーフェスト)。

新型コロナウイルス渦のため、ドイツ・ミュンヘンのOctoberFestは、早々に中止が決定しましたが、ウィーンの方は方針が決まっていませんでした。

なお、当初の開催予定は2020年9月24日から10月11日まででした。

2020091105さすがに屋内の大規模イベントで、なおかつアルコールが入るため、「三密」を回避することは困難。開催断念と思われましたが、何とステージの模様をライブストリーミング配信し、ご家庭で「Wiener WIESN」を楽しんでもらうという企画が発表されました。

名称は「WIESN #dahaom」で、ライブストリーミングは無料で見ることができます。主催者は、ご自宅で“歌って、遊んで、踊って、笑って、楽しんで”とアピールしています。

2020091102さすがに開催日は1日だけで、10月17日に開催。こちらではインターネットテレビが普及しているので、ライブストリーミング配信を大画面テレビで見ることを想定しているようです。

さすがにパソコンの小さい画面では、盛り上がりに欠けますからねぇ。

そして、主催者側が考えた二つ目のアイデアは、「WIESN #dahoam Kistl」の通販。お値段は29.9Euroです。

内容は会場で提供されているGösser Bier(Gösser MärzenとGösser Natur Weizen各1本、いずれも1リットル)とシュナップスの小瓶をはじめ、プリッツやクラッカー、サラミなど各種のおつまみ。通販なので、おつまみは乾き物なのは致し方ありません。

2020091103また、Wiener WIESN 2021で使える20Euroのバウチャーが付いています。つまり実質9.9Euroですから、かなりオトクです。

また、抽選券も同封されており、当日のライブストリーミング中に当選番号が発表されます。賞品はWiener WIESN 2021のVIPチケットをはじめ、Gösser Bier1ヵ月分、ディアンドルセットなど。

抽選の発表がライブストリーミング配信中に行われるので、それなりに盛り上がりそうです。

この「WIESN #dahoam Kistl」は、10月10日から15日の間に宅配される予定です。でもお酒は、このキットの内容だけでは、正直、不十分ですね。もっとも「1人分」ならばOKですが‥

2020091104さらに、当日、演奏する「TOP 20 WIESN HITS」の人気投票もホームページで開催中。投票数の多かった楽曲はWIESN #dahaomのライブショーで演奏されます。

しかし、「Wiener WIESN」に行くと、オーストリア人が、この手のお祭になると、「箍が外れること」を体感できます。乗りの良いバンド演奏に合わせて、テーブルの上で踊り出すグループも多数。

また、会場内ではグループメンバー同士はもちろん、見ず知らずの人とダンスをする人も‥

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September 12, 2020

Reumannplatzのリニューアル工事完成

20200911209月11日(金曜日)、連邦政府は「コロナ信号」の更新を発表しました。図のようにWien、Graz、Innsbruck、Korneuburg(ニーダーエスターライヒ州)、Wiener Neustadt、Kufstein(チロル州)、Schwaz(チロル州)が「黄色」です。

リンツは黄から緑になっています。ウィーンについては、当初、オレンジになる可能性が示唆されていましたが、最終的には黄色で留め置かれました。

ただ、感染者が再び増加傾向にあるところから、ウィーン市ではマスク着用範囲の拡大など、規制を強化しています。

また、連邦政府も来週から、イベントへの参加者制限を強化することを発表しました。具体的には自由席の場合、屋内50名、屋外100名です。なお、座席指定の場合、屋内1500名、屋外3000名です。この結果、シーズンが開幕した歌劇場などの運営が若干、変更される可能性があります。

2020091110今日は「Reumannplatzリニューアル工事完成の話題」をお伝えしましょう。

2017年9月の地下鉄U1 Oberlaa延長開業に伴う路面電車運転系統再編成により、Favoritens(10区)の中心部にあるReumannplatzは大きく、その使命が変わりました。

U1延長開業までは、U1と路面電車67系統などの乗り換えターミナルとしての使命を終え、再開発プランが検討されていました。

日本ならば路面電車の軌道敷を道路に転用しそうですが、環境負荷の軽減を目指すウィーン市では、軌道敷により分断されていたReumannplatzの拡張を決定します。基本的なコンセプトは、以下のとおりです。

2020091116-緑を増やす
-利用者の安全を確保した通路
-ベンチの増設
-水の提供
-誰でも楽しめる運動施設と遊具設置
-清潔感を高める
-自動車の交通量を抑制する
-自転車との共存を考慮

202009111410区のホームページには、このコンセプトに基づいて、検討した報告書も掲載されていましたが、地域住民の意向も踏まえて幅広い角度で検討されたことがわかります。そのため、基本プラン(都市計画)の策定に2年近くかかったようです。

基本プランの策定後、工事は2019年9月から開始され、先日、工事が完成し、Birgit Hebein副市長ら関係者が出席してオープニングセレモニーが開催されました。

2020091113リニューアル工事のポイントは「住民のオアシス」にするため、緑地の拡張(従来より13%増)。拡張されたエリアに78300本の多年草、109本の樹木が植えられました。

今回のリニューアルでは、直射日光を遮る多くの日陰が生まれ、ミストシャワーなどの冷却設備も設けられました。

2020091115さらに17の遊具やスポーツ施設も設置されたほか、地元の皆さんがパフォーマンスを披露するためのイベントスペースも誕生。まずは「1. Mädchenbühne」が開催されます。

ウィーン市の地図を見ると、路面電車の停留所で分断されていたReumannplatzが一体化され、大きな公園に生まれ変わったことがわかります。

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September 11, 2020

“Animal Hoarding” 動物への情熱が苦しみをつくり出す悲劇

2020090901今日は「ペットにまつわる悲しいお話」です。

先週末、ウィーンでショッキングなニュースがありました。「アパートから62匹の猫が当局により救出された」というものです。

Brigittenau(20区)のアパートから救出された猫は、事実上、放置されており、病気を患っていたり、妊娠していたものも含まれていたそうです。

救出された猫はTierQuarTier Wienに収容されて、ケアを受けています。今回ご紹介した写真は、TierQuarTier Wienでケアを受けている猫たち。

なお、報道によると飼い主の女性には7500Euroの罰金に加えて、猫を治療するための医療費を支払う必要があるそうです。

飼い主の女性、動物の飼育が禁止されていたようですが、虐待目的で猫を飼っていた訳ではありません。

Feriは今回の事件まで知らなかったのですが、生きた動物を大量に集めることを「Animal Hoarding」と言うそうで、精神的に病んでいる人の行動だそうです。

そのため、“飼い主に対して適切な治療を行わないと、同じような行動を繰り返してしまう”とTierschutzombudsstelle Wien(TOW)専門家は警告しています。

2020090902飼い主は、"どんな動物も拒絶せず、皆を助けるという「救世主」のような使命感で動物を集めてしまうが、結果として十分な世話がができず動物たちを苦しめてしまうことに気づかない”のだそうです。

このような事件は、今回は初めてではなく、ウィーンでも発生しているそうです。ちなみに2019年は5件、発生しています。2020年では、今回の件が初めてでした。

集める動物は犬や猫に限らず、モルモットなどの小動物も対象になっており、ゴミや排泄物が堆積して、何匹いるのかがわからないケースもあるそうです。

なお、獣医師の調査によるとオーストリアの「Animal Hoarding患者」は、平均41匹の動物を飼っているそうです。また、大半は40歳以上の女性という調査結果も出ています。さらに2/3は一人暮らしだそうです。

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September 10, 2020

ウィーン国立歌劇場2020/21シーズン「Madama Butterfly」

2020090930最初に興味深いニュースをご紹介しましょう。オーストリアのSebastian Kurz首相は、9月9日、日本の安倍総理と電話会談を行い、二国間の関係を強化するために尽力した安倍総理に感謝の意を表しました。

同時に「オーストリア訪問を要請した」と、こちらのニュースで報じています。安倍総理はSebastian Kurz首相の招待に対し、「元首相と国会議員としての立場で、健康状態が許せばすぐにオーストリアを訪問したい」という意向を表明したと報道されています。

これがきっかけで、2国間の交流が再開されると良いのですが‥しかし、今まで日本の総理は世界では「顔が見えない」と言われていましたが、安倍総理については長期政権であったことも加わって、海外でもよく報じられていますね。

2020090920さて、新型コロナウイルス感染の影響で変則的な運営を強いられるウィーンの歌劇場ですが、何はともあれ9月7日、「Madama Butterfly」のPremiereでスタートを切りました。

しかし、新型コロナウイルス渦の中、オープニングに新演出をぶつけてくるとは、Bogdan Roščić新総裁はなかなかやりますね。

2020090921現在、ウィーンは「Corona-Ampel(コロナ信号)」が黄色であるため、劇場内の規制が若干、厳しくなっています。

劇場ならではの規制が、飛沫防止のため“ブラヴァ”や“ブー”は禁止。拍手は飛沫に関係ないのでOK。右の写真が規制の内容です。

さて、9月7日の「Madama Butterfly」PremiereはORFⅢで生中継されました。

当日の指揮は新しく音楽監督に就任したPhilippe Jordanさん。主なキャストは、以下のとおりです。

-Cio-Cio-San:Asmik Grigorianさん

-Suzuki:Virginie Verrezさん

-Pinkerton:Freddie De Tommasoさん

2020090911-Sharpless:Boris Pinkhasovichさん

-Goro:Andrea Giovanniniさん

Asmik Grigorianさんは、リトアニア出身の方ですが、確かザルツブルク音楽祭の「サロメ」のタイトルロールで高評価を得たと思います。

しかし、ウィーンやオーストリア国内に住んでいるキャストは問題ありませんが、EU内でも海外からの客演となると、色々と大変なことでしょう。

2020090924Feriは、以前、前演出を見たことがありますが、明るい華やかな舞台でした。今回は、最近流行の暗い舞台でしたが、時代設定はオリジナルのまま。その点は、一安心。

オリジナルどおり、2幕構成で、1幕後に休憩。2幕の1場と2場は暗転でした。

2020090913歌手の仕上がりは、テレビで見た範囲では、見事でしたが、これだけは実際に劇場で観ないと(聴かないと)、正しい評価は難しいと思います。何しろオーケストラの演奏と歌手の歌を調整していますから‥

また、舞台装置は抽象的なもので、中央に大きな開口部があり、そこが光るような仕掛けになっています。

オープニングも工夫が凝らされています。まず、幕が上がると序曲の前に、着物をお召しの女性が黄金の扇子を手に踊ります。

2020090914しばらく踊ったところで、前奏曲が奏でられるという趣向です。衣装が蝶々さんのものと同じなので、蝶々さんをイメージしているのかもしれません。

興味深かったのは、襖を模した衝立を黒衣が異動させて、場面転換を図るようになっている点です。

衣装に関しては、異人さん(あえて、こういう表現にしました)は時代考証もしっかりしており、自然な感じ。一方、日本側は、着物を着ているものの、デザインや小道具が何となく妙なデザイン。

2020090915日本から見ると、若干、お隣の国のテイストが混じっているような気もしますが、まぁ、「歌劇」ですから、その当たりは大目に見ましょう。

こちらの方にとっては、古い日本には「異国情調」が満ちあふれていないと困りますから‥

今回の演出で、Feriが一番驚いたのは、2幕から登場する蝶々さんとピンカートンの間にできた子供。今までは子役を使っていましたが、今回、テレビを見ていると何か変。

2020090916よく見ると、何と人形遣いが操る人形なのです。実際の舞台を観れば、オペラグラスで、どのように人形遣いが分担しているかがわかるのですが、カーテンコールに出てきた人形遣いは3名でした。

ということは、現在の人形浄瑠璃文楽と同じ構成です。誰が考えたのか存じませんが、人形浄瑠璃文楽をヒントにしていることは間違いないと思います。

そう言えば、Volksoperでは「オズの魔法使い」で、ドロシーの愛犬は人間が操っているぬいぐるみでしたが、あちらの人形遣いは一人。

そういう意味では、こちらのお客さまにとっては、極めて新鮮に映ったかもしれません。

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September 09, 2020

コロナ信号(Corona-Ampel)がスタート

2020090801ウィーン国立歌劇場では新総裁となった初シーズンが7日に開幕。「マダムバタフライ」のPremiereでスタートしました。ORFでも生中継があり、自宅でご覧になった方も多かったようです。なかなか斬新な演出。Feriもテレビ中継を見たので、これについては、別途、お伝えするかもしれません。

また、オーストリアでは9月から学校の新学期がスタートしていますが、連邦政府では新型コロナウイルス対策の一環として「コロナ信号(Corona-Ampel)」の運用を開始しました。

日本では、地区ごとに感染者数をマスコミが報道していますが、実際に、その地域では、どの程度、警戒すればよいのかがよくわかりません。

今回、オーストリア連邦政府が導入した「コロナ信号」は、行政区ごとにリスクを信号に例えて示すものです。

「コロナ信号」については、野党を中心に反対意見も多いようですが、連邦政府としては、国民にわかりやすい指標として導入にしたものと思われます。

各信号の基準については公式ホームページに掲載されています。例えば、緑の場合は、対象地域の人口規模に対して、7日間の累積感染者発生数が低いこと、感染ルートが明確、集中治療室の利用率が低い、感染者が海外からの入国者中心などとなっています。

現時点では毎週金曜日、更新されます。

2020090802コロナ信号は交通信号に近いですが、4段階です。緑(Grün、niedriges Risiko、低リスク)、黄(Gelb 、mittleres、中リスク)、オレンジ(Orange、hohes、高リスク)、赤(Rot、非常に高リスク)。

-緑:低リスク
ベースとなる「緑」は低リスクなので、「新しい生活様式」(手洗いの励行、ソーシャルディスタンスの確保など)のルールに則っている限り、規制はありません。

閉鎖空間でのイベント(オペラ、劇場、スポーツ)は、座席指定の場合、最大5000席まで開催可能です。なお、着席時以外はマスク着用が必要です。

2020090803屋外では、定員が10000名まで許可されますが、ソーシャルディスタンスを確保できない場合は、マスク着用が義務づけられます。

また、閉鎖空間で座席が指定されていないイベントは、最大200名まで許可されます。ただし、常時、マスクの着用が義務づけられます。

病院へ通院する場合、ソーシャルディスタンスの確保と院内でのマスク着用が義務づけられます。これは老人ホームの場合も同様です。実際に規制が強化されるのは、「黄」以降です。

-黄:中リスク
学校、レストラン、イベントのコロナ対策を強化されれます。

学校では、「衛生上の注意が強化された上で、通常どおりの運営」が行われます。具体的には校内でのマスク着用、換気と消毒の強化、スポーツ活動や合唱の屋外での実施などです。

2020090807閉鎖空間である歌劇場や劇場、スポーツ施設、展示会場などでは入場者数が最大2500名に制限されます。同時に施設内ではマスク着用が義務づけられます。

なお、座席のない屋内イベントの場合、100名に制限されます。一方、屋外イベントは指定席制の場合、5000名が上限です。自由席の場合は100名が上限です。屋外イベントでも指定席着席時以外はマスク着用が義務づけられます。

現在、ウィーンは「黄」に指定されているため、Volksoperなどの劇場でも、この基準が適用されています。

9月から始まったウィーンのVolksschule(小学校)では、写真のように玄関には「コロナ信号」が啓示され、新入生と親御さんもマスク着用で登校しました。まさかオーストリアで、このような光景を見るとは想像もできませんでした。

2020090808ソーシャルディスタンスの確保はもちろん、公共交通機関、店舗、ガソリンスタンド、金融機関を利用する際にはマスク着用が義務づけられます。また、オフィスを訪問する場合もマスク着用が義務づけられます。

さらにスタッフと長時間接触する美容室、マッサージサロン、ネイルサロンでも従業員はマスク着用が義務づけられます。

病院の場合、事前の予約および院内に入る前のスクリーニング、来院者の記録が行われます。

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September 08, 2020

Koralmbahn のMittlern新駅が9月7日、開業

2020090702日本では大型台風10号が九州付近を通過しましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。Feriも九州にはお取引先も含めて知人が多いので、心配です。

さて、今日は「ÖBBの新線部分開通の話題」をお届けしましょう。

現在、ÖBBが進めている大規模プロジェクトがGraz -Klagenfurt間を最短45分でダイレクトに結ぶKoralmbahn(コラムル線、127km)という新線です。

このプロジェクトの中核となるKoralmtunnelは、このブログでもお伝えしたように2020年6月17日、北トンネルが貫通し、大きな山を越えました。

2020090701もちろんトンネル建設だけでなく路線全体の建設工事も平行して進められていますが、9月7日、クラーゲンフルト側の新線でPribelsdorf-Mittlern間(4km)が開通し、新しいMittlern駅が営業を開始しました。

なお、Pribelsdorfに駅はなく、この街にある新線と在来線の平面交差区間で新線へ乗り入れる形になりました。

航空写真は平面交差区間ですが、上から下に伸びているのが新線、横に伸びているのが旧線です。

Koralmbahn の新線区間で駅が開業するのは初めてなので、ÖBBでは「Koralmbahnのマイルストーン」と位置づけています。

2020090705同区間が先行開業した理由は、在来線とルートが重なるためです。つまり、今後、工事を円滑に進めるため、部分的に新線への切替を早期に行ったという訳です。

現在、Mittlern駅はKärnten S3(Klagenfurt-Weizelsdorf間)のルートにある駅で、同線は月曜日から金曜日まで1時間間隔で運転されています。

新しいMittlern駅はKoralmbahnに設けられる23駅の一つで、完全バリアフリー仕様で建設されました。

最近のÖBBのスタイルに則り「Park&Ride」方式が採用され、約40台分の駐車場が併設されています。また、自転車やバイク用の屋根付駐輪場も設けられています。

2020090704Googleの航空写真を見ると、街に近い場所にある旧駅と森を貫く新線の途中にある新駅(下側)はかなり離れていますが、今回の新駅開業に伴って新たに連絡道路(地下道を含む)が建設されました。

新駅では路線バスと鉄道のシームレスな接続も考慮されており、専用ロータリーが建設されました。

なお、Koralmbahnの建設に当たって、ÖBBでは環境保護、生態系保護にも力を入れており、今回の新駅建設に際しても様々な対策がとられています。

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September 07, 2020

9月4日は「ウィーン集合住宅の日」

2020090501ウィーン市では、人口増加に淡さ得て集合住宅の整備を進めていますが、市営住宅などの都市住宅政策の成果をアピールすることを目的に、今年から9月4日が「Tag des Wiener Wohnbaus(ウィーン集合住宅の日)」になりました。

9月4日が選ばれた理由は、1923年から1934年にかけて世界的にも高い評価を得ている集合住宅建設計画が遂行したKarl Seitz市長の誕生日に由来します。

2枚目の写真で中央の像がKarl Seitz氏です。

9月4日には、フロリッズドルフにあるKarl Seitz公園でMichael Ludwig市長と住宅評議員のKathrin Gaal氏が記者会見を行いました。

2020090502ウィーンでは、現在、民間主導の再開発事業が各地で行われていますが、その多くは、富裕層向けの高級アパートです。また、需要の増加によりウィーンではアパートの家賃が高騰しています。

ウィーン市では、賃料の高騰を抑制するため、市営住宅の建設や民間アパートへの家賃補助などを進めています。ちなみに現在、ウィーン市の公営住宅は約22万戸、補助金付き住宅が20万戸以上あります。

しかし、まだまだ不足気味。そこで、現在、公営住宅約24000戸を建設する計画を進めています。さら投機目的の民間アパート建設を抑制するため、2019年以降、新しく住宅用に転用された土地では、約2/3を公共目的で使用することを義務づけています。

2020090503また補助金交付の対象となっている民間の集合住宅は定期借家契約ではなく、入居者は無期限で使用できる制度になっています。

記者会見当日、Michael Ludwig市長は、現在、建設が進められており、今後、数年間で入居が可能になる4353戸の公営住宅の概要を発表しました。

この中には、昨年末から入居が始まった10区のFontanastraße にある「Barbara-Prammer-Hof」も含まれています。また、マイドリンクに建設が進められている「Emil-Behring-Weg 123」も今年中には入居が開始されることになっています。

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September 06, 2020

Neubaugasseのリニューアル工事完成

2020090404今日は「Neubaugasseの話題」をお届けしましょう。

日本の皆さまには馴染みが薄いかもしれませんが、Neubaugasseは、約450の企業が集まるウィーンで最も有数なショッピングストリートの1つです。

Mariahilfer Straßeと交差しているため、いつもお客さまで賑わっています。

このブログでもお伝えしましたが、路線バス13Aを一部運休にしてリニューアル工事を進めていたNeubaugasseですが、9月3日「Kühle Begegnungszone Neubaugasse」として生まれ変わり、オープンしました。

2020090406まだ、細かい仕上げは残っていますが、9月7日の新学期から13Aは元のルートで運行が再開されます。

今回のリニューアル工事では、Neubaugasseが、Mariahilfer Straßeでもおなじみのミーティングゾーン仕様に改められたのが大きなポイント。

ミーティングゾーンはMariahilfer Straße-Burggasse間(800メートル)で、道路は新しく舗装され、歩道と車道の段差がなくなりました。いわゆる完全バリアフリー仕様です。

2020090407今回の道路改修では、雨水を地中に浸透させるため、花崗岩の石畳が使用されています。

さらにミーティンゾーンには新しく樹木29本が植えられた他、大型プランターには多年草が植えられています。

2020090403ちなみに左の写真はリニューアル工事前の様子です。歩道と車道に段差があるのがわかると思います。また、右の写真は改修前ですが、道路幅が狭かったこともあり、樹木の姿はありません。

完全バリアフリー仕様になったことで、シャニガルテンのスペースも拡大されました。

今回の改修では、同時にクールゾーン化も図られ、ミストシャワーや水飲み場などが設置されました。

20200900410ミーティングゾーンは歩行者専用ではありませんが、自動車の最高速度は20km/hに制限されています。

自転車は、一方通行から除外されており、今回、新しく駐輪場も開設されました。

リニューアル工事は、2020年1月から開始されましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で約4週間、工事が中断されました。

2020090408道路のリニューアルに合わせて、送電線や水道管などの地下設備も一新されています。

合わせてSiebensterngasse /Westbahnstraßeエリアの路面電車49系統の交差点レールも更新されました。これは、地下鉄U2建設に伴う準備工事です。

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September 05, 2020

Wiener Linienが新しいユニフォームを発表

2020090301今日は「Wiener Linienの新しいユニフォームの話題」をお届けしましょう。

2020年9月2日、Wiener Linienは2021年春から導入する新しいユニフォームを発表しました。

従来のユニフォームはグレーをベースにしていましたが、今回はベースカラーが落ち着いた紺になり、アクセントとして赤いライン(白い縁取り付き)が入っています。

2020090304公開された写真を見るとノーネクタイでカジュアルな印象を受けます。

また、職種はわかりませんが、女性が着用しているスカーフが印象的です。ただ、種類によっては何となくスポーツ選手のトレーニングウェアのようなイメージもありますが‥

2020090306Wiener Linienでは航空会社のように職種によってユニフォームが異なっており、今回、30種類以上のバージョンが登場します。

今回は従来のユニフォームに加えて、初めて、ジーンズとピケシャツ、キルティングジャケット、ブルゾン、ドレス、ベルト、バックパックなども提供さることになりました。

2020090307そのため、写真のように組み合わせによって、様々なバリエーションが存在します。このあたり、航空会社のユニフォームに近い考え方ですね。

素材は品質に重点を置いて選ばれていますが、ユニフォームの75%は天然繊維で構成されています。

20200305特にリバーシブル仕様のキルティングジャケットには、最新の中空糸テクノロジーを使った繊維が採用されており、防寒仕様に優れています。

冬季は酷寒のウィーンなので、屋外で作業をするスタッフにとっては、ありがたい装備と言えるでしょう。

なお、デザインはウィーンのファッションブランド「Peng!」が担当しました。また、ユニフォームの生産は主にヨーロッパ内で行われると発表されています。

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September 04, 2020

MuseumsQuartier に「MQ Libelle」がオープン

2020090311今日は「ミュージアム・クォーター(MQ)の新施設にまつわる話題」をお届けしましょう。

海外からの観光客や美術愛好家が訪れるミュージアム・クォーターですが、このほどレオポルド美術館の屋上に新しい施設「MQ Libelle」が完成し、9月4日の一般公開を前に9月1日、Michael Ludwig市長も参加してオープニングセレモニーが行われました。

2020090318ウィーンの中心部を一望できる展望デッキと600平方メートルのイベントスペースから構成されています。

当初、2020年春にオープン予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大により延期されていたものです。

2020090314Laurids Ortner 氏が基本設計を担当、Eva Schlegel氏がガラスのファザードをデザイン、Brigitte Kowanz氏が光のインスタレーションを担当しました。

場所柄、この施設そのものが「芸術作品」という位置づけです。

2020090315なお、Laurids Ortner氏は、1980年代と1990年代、兄のManfred Ortner氏と共同でミュージアム・クォーターの新施設設計を手がけています。

建設工事はOrtner & Ortner BAUKUNSTが担当しています。

今回、建設された「MQ Libelle」は、2001年にミュージアム・クォーターがオープンして以来、初めて拡張された施設です。

2020090317気になる建設コストは750万Euroですが、その半分はミュージアム・クォーター自身が負担。残りの半分は、将来の賃貸収入で賄われる予定です。

2020090312「MQ Libelle」には、屋外エレベーターでアクセス可能で、通常はミュージアム・クォーターの中庭のようなフリースペースになっており、無料で入場できます。

また、この多機能イベントスペースは、アートや文化的なプロジェクト用に貸し出される予定です。

余談ですが、「Libelle」は昆虫のトンボ。そのデザインがトンボを思わせることから、命名されたのでしょう。

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September 03, 2020

ウィーン消防隊の活躍

20200902018月の当ブログですが、渡航制限がかかっているため、旅行目的で情報収集を行っている方が激減しているのか、アクセス数が通常よりもかなり少なくなりました。

アクセス数が最も多かったのは8月24日でしたが、記事でページビューが多かったのは、「親友の定年退職に思う」と「日本上陸 Salzburger Stiegl」でした。

ちなみに8月の総ページビューは14700ほどでした。ディープでマイナーな話題が多い中、お越し頂いた皆さまには感謝いたします。

さて、今日は最近、発生した「消防隊活躍の話題」をお届けしましょう。

一つは、9月1日、ウィーン市内ランドシュトラーセ・Erdberger LändeのHenkel社工場敷地内で発生した珍しい事案です。「大型タンクローリー冷却作戦」です。

2020090204この工場に洗剤用材料を運んできた大型タンクローリーのタンクで積載物が過熱してしまい、爆発する危険性が出てきました。そこで、11時にウィーン市消防局から消防車25台と隊員100名が出動。

専門家が積載物の安全性を確認した上で、放水によりタンクの温度を下げる作戦を実施。

タンクに積載されている液体の温度が上がった理由は、気温のせいではありません。積載物はワックス状の液体であるため、常時、過熱していないと固まってしまう性質のもの。

そのため、このタンクローリーには過熱装置が装備されていたのですが、その装置の不具合でタンク内の温度が上昇してしまったようです。

2020090205タンクの温度上昇を警告する警報が発せられたのは、搬送先の工場に到着してからだったため、大規模な交通規制は敷かれませんでした。

幸い消防隊の放水により、1時間30分ほどでタンク内の温度は下がり、事なきを得たようです。火災が発生していないにもかかわらず、冷却目的で消防隊が多数、出動した珍しい事例でしょう。

もう一つは、ウィーンマリーナで発生したプレジャーボートのサルベージ作戦

20200902028月末、ウィーンマリーナに係留中の10メートル級プレジャーボート一隻が技術的な問題で沈み始めました。

人的被害は発生しませんでしたが、燃料やオイルが漏れ出す可能性があるため、港湾当局から消防本部に連絡が入り、消防隊によるサルベージ作戦が遂行されました。

流出した燃料とオイルの拡散を防ぐため、港湾当局がオイルフェンスを設置。写真のようにプレジャーボートは完全に水没してしまった訳ではないので、消防隊のダイバーが水中ポンプを取り付けて、排水を実施しました。

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September 02, 2020

Bambiのふるさとアッターゼー

2020090104こちらでは9月から新学期が始まりますが、新型コロナウイルス渦のため、例年とは違ったスタートになるようです。

さて、日本はもとより、オーストリアでも人気が高い「ディズニーのアニメーションにまつわるお話」をお届けしましょう。

最近でも定期的にアニメーションの新作を発表するディズニーですが、Feriが子供、すでに多くの作品が世に出ていました。すごい歴史ですね。

物語の内容については、正直、よく覚えていないのですが、「バンビ」が印象に残っています。というのは、何故か、子供の頃、自宅に「バンビ」の陶器製フィギュアがあったもので‥

2020090101このフィギュアも、どのような経緯で自宅に来たのか、こちらも記憶が定かではありません。恐らく親が買ってくれたのだろうと思いますが、Feriが親におねだりしたのかどうか‥

さて、先日、ウィーン郊外に住む声楽家の友人と久しぶりに話をしていた時、ひょうんなこと~ディズニー・アニメーションの話題になり、彼女もバンビが好きだったということで、ちょっと盛り上がりました。

その際、“ところで、Feriさん、バンビの原作者はオーストリア人だったことをご存じですか?”と言われて、びっくり仰天。

 何しろディズニー・アニメのバンビは北米の森が舞台ですから、オーストリア人が原作者とは考えてもみませんでした。原作者はフェリックス・サルテン(Felix Salten、1869年9月6日~1945年10月8日)氏で、1923年に発表しました。

2020090105原作は「Bambi. Eine Lebensgeschichte aus dem Walde」。「森の中の物語」というニュアンスの作品ですが、残念ながら発表された時は、全く見向きもされなかったそうです。

その後、別の出版社から世に送り出されて、世に知られ、最終的にディズニーが「バンビ」というタイトルでアニメーション化。これで大ブレイクしたものです。

アニメーションのキャラクターは、ディズニーらしい可愛いデザインで、こちらの方が印象に残ってしまいますが、「生きていくこと」をテーマにした奥の深い文学作品。

それまでの動物文学と異なり、「動物の視点」から周囲の動物や環境、人間を見るという視点が画期的だったと言われています。

可愛らしいキャラクターとはうって変わって、作品の中に登場する「人間」への眼が、時には重く描かれています。

2020090107さて、サルテンは、オーストリアでも有数の避暑地アッターゼーの湖畔で、ある夏、この構想を考えたと言われています。

アッターゼーと言えば、グスタフ・クリムトが晩年、夏季に滞在していたことで知られていますね。今では湖畔にクリムトの博物館も開設されています。

アッターゼーはザルツカンマーグートの一画にある大きな湖で、周囲には森や山が連なっています。

実はFeriの先輩がアッターゼーからほど近い小さな街に住んでいるため、お宅を訪問した際、ご一緒にアッターゼーまで出かけたことがあります。

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September 01, 2020

Wiener LinienがJahreskarte所有者向けのイベントを開催

20200831019月に入って、いよいよ2020/21シーズンが開幕しますが、諸般の事情で観賞レポートの掲載はしばらく見送ることになりそうです。

また、多忙を極めているため、記事の執筆に時間がとれなくなってしまいました。決して儲かっている訳ではなく、「貧乏暇無し」状態なのですが‥

今日は短めの話題でご容赦ください。今日は「Wiener LinienがJahreskarte所有者向けイベントの話題」です。

このブログでもお伝えしているようにWiener LinienではJahreskarte(年間パス)の普及に努めています。何しろ記名式ですが年間パス365Euro、1日当たり1Euroですから、毎日利用しなくても元が取れる人は多いと思います。

また、64歳以上の方が購入できるJahreskarte für SeniorInnenは235Euroと、かなりオトクです。

2020083102これは公共交通の利用促進を狙った施策で、実際、功を奏しており、85万枚が発行されているそうです。ただ、今回の新型コロナウイルス渦により、公共交通期間の利用者が減っているというデーターが出ています。

さて、Wiener Linienでは、今までも年間パス利用者へのサービス特典として、期間限定でドナウ運河沿いにサマーステージを地下鉄U4のRoßauer Lände駅近くに設営し、無料カクテルの提供を行っていました。

今夏は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止になると思っていたのですが、8月28日から9月15日まで実施しています。

このご時世に人が集まるようなイベントはいかがなものか‥という批判的な意見が多くありました。

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