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September 20, 2020

チケット自動購入プロジェクトのテストが始まります

20200920毎年、初夏にシェーンブルン宮殿の庭園で行われる「ウィーンフィルのサマーコンサート」(Wiener Sommernachtskonzert 2020)ですが、このブログでもお伝えしたように新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、4ヵ月延期されました。

9月18日、招待者のみという事実上の無観客状態で開催。指揮はValery Gergievさん。ORFではライブストリーミング配信が行われ、多くの人が自宅で楽しみました。

ドイツがウィーンを危険地帯に指定したため、Jonas Kaufmannの参加が危ぶまれましたが、予定どおり参加し、聴衆を魅了しました。

2020091502今日は「公共交通機関の新しいチケット購入システムの話題」をお届けしましょう。

日本ではICカードを使った交通系電子マネーが広く普及し、利用時にICカードから利用区間の運賃が引き落とされますが、オーストリアの公共交通機関は、現在、改札システムが存在しません。

ご存じのように信用乗車方式が基本です。利用前にチケットを準備することが例外なく要求されます。また、チケットを車内で購入した場合、自動券売機を利用しても割高になります。

更に無賃乗車が判明した場合、理由の如何を問わず高額な反則金を支払わなければなりません。

2020091503そのため、その都度、チケットを買う手間を省く1日券、ウィークリーパス、マンスリーパス、年間パスなどが広く普及するようになりました。

そんな中、Verkehrsverbund Ost-Region(VOR)、Wiener Linien、Wiener Lokalbahnenが共同で、「全く新しいチケット購入システムの運用テスト実施」というニュースが入ってきました。

このシステムはスマートフォンにインストールしたFAIRTIQというアプリケーションを使うもので、ポイントはGPSによる位置情報を元に、自動的に利用者にとって最適なチケットを決定するものです。

個別のチケットと1日券のどちらが利用者にとってオトクかをアプリが自動判定します。

2020091504マンスリーパスなどを持っている利用者は関係ありませんが、従来、たまに公共交通機関を利用するお客さまは、自分でチケットを選ぶ必要がありました。その手間を省こうというものです。

使い方は、アプリを立ち上げ、乗車前に画面をスワイプし「乗車」(チェックイン)を指定。バスなど、乗務員にチケットを提示する必要がある場合は、画面を見せます。

そして、目的地に到着し、下車した段階で画面をスワイプし「下車」(チェックアウト)を指定。

チェックイン、チェックアウト情報とGPSによる経路情報を元に最適な運賃が選定され、当日の終わりに紐付けされたクレジットカードから料金が引き落とされます。

2020091501とくに複数のゾーンにまたがる場合、運賃計算が面倒ですが、そういった場合は便利です。

FAIRTIQは2016年にスイスで開発されたシステムで、2018年からスイスとリヒテンシュタイン全域で有効になりました。

2020年3月からドイツでも利用できるようにました。とくに新型コロナウイルス渦の関係から、人的接触を少なくする目的で、運用を前倒ししているエリアもあるようです。

実はオーストリアではリンツで、2019年8月から利用可能になりました。今回、オーストリアの首都ウィーンを含むVORのエリアで試験が開始されることになったものです。

まず、数週間にわたって内部テストを行い、その後、一般利用者約5000名を対象に2021年3月末までテストを実施することになっています。

ただ、位置情報をGPSで得るとなると、GPSの電波を受信できることが大前提。深度の深い地下鉄駅などでは、どうなるのでしょうね。恐らく、そういった諸問題を洗い出すために、テストを行うのでしょう。

年間パスの普及に力を入れているオーストリアなので、このようなシステムを好んで利用するお客さまが、どの程度、存在するかも興味深いところです。

日本の場合、自動改札機でチェックイン・チェックアウトを行っていますが、改札機が設置されていない、こちらならではのシステムと言えるかもしれません。

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