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September 11, 2020

“Animal Hoarding” 動物への情熱が苦しみをつくり出す悲劇

2020090901今日は「ペットにまつわる悲しいお話」です。

先週末、ウィーンでショッキングなニュースがありました。「アパートから62匹の猫が当局により救出された」というものです。

Brigittenau(20区)のアパートから救出された猫は、事実上、放置されており、病気を患っていたり、妊娠していたものも含まれていたそうです。

救出された猫はTierQuarTier Wienに収容されて、ケアを受けています。今回ご紹介した写真は、TierQuarTier Wienでケアを受けている猫たち。

なお、報道によると飼い主の女性には7500Euroの罰金に加えて、猫を治療するための医療費を支払う必要があるそうです。

飼い主の女性、動物の飼育が禁止されていたようですが、虐待目的で猫を飼っていた訳ではありません。

Feriは今回の事件まで知らなかったのですが、生きた動物を大量に集めることを「Animal Hoarding」と言うそうで、精神的に病んでいる人の行動だそうです。

そのため、“飼い主に対して適切な治療を行わないと、同じような行動を繰り返してしまう”とTierschutzombudsstelle Wien(TOW)専門家は警告しています。

2020090902飼い主は、"どんな動物も拒絶せず、皆を助けるという「救世主」のような使命感で動物を集めてしまうが、結果として十分な世話がができず動物たちを苦しめてしまうことに気づかない”のだそうです。

このような事件は、今回は初めてではなく、ウィーンでも発生しているそうです。ちなみに2019年は5件、発生しています。2020年では、今回の件が初めてでした。

集める動物は犬や猫に限らず、モルモットなどの小動物も対象になっており、ゴミや排泄物が堆積して、何匹いるのかがわからないケースもあるそうです。

なお、獣医師の調査によるとオーストリアの「Animal Hoarding患者」は、平均41匹の動物を飼っているそうです。また、大半は40歳以上の女性という調査結果も出ています。さらに2/3は一人暮らしだそうです。

2020090903残年なことに80%は、飼っている動物の治療が緊急に必要なケースだそうですが、屋内で飼われているため、発見することは極めて難しいようです。

ところで、ドイツ動物福祉協会(Deutsche Tierschutzbund)によると、以下の3点に当てはまる場合、病的な「Animal Hoarding」の兆しだそうです。

1.平均飼育頭数以上(ドイツの平均的な動物飼育数を基準:犬3頭まで、猫3~4頭、げっ歯類5匹までなど)

2.敷地内や敷地内の空きスペースに飼う動物が多すぎる(動物愛護法に基づく最低限の要件、獣医師の評価)。

3.平均以上の数の動物がいて、スペースが少なすぎるにもかかわらず、その人は動物の個体数を減らす必要があるという見識を全く持たない。

当局では、本人の親族や知人が、このような問題を発見した場合、本人に過度に動物の飼うことを断念するように指摘することが大切だと訴えています。

2020090904また、動物をため込んでいる疑いがある場合、ウィーン市獣医局・動物福祉課(MA60)へ通報することを推奨しています。もちろん匿名で通報が可能です。

余談になりますが、このように事実上、飼い主から見捨てられた動物は野良も含めて、人間に何かを訴えている独特の「眼」をしているように感じることがあります。

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Comments

こういう話、前にも聞いたことがあります。
やはり一人暮らしの女性ですが、その人は病気か何かで死んでしまって、食べるものがなくなった猫たちが、彼女の遺体を食べていた・・・・という話。
淋しい一人暮らしの慰めに猫を集めていたのかと思っていましたが、精神疾患だったんですね。
しかし何とも痛ましい事件です。

Posted by: Asobi | September 11, 2020 16:47

Asobi様

私も精神的な問題で、動物を集めることがあるというのは、このプレスリリースで初めて知りました。お互いに不幸な出来事だと思います。

Posted by: Feri | September 14, 2020 13:39

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