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October 15, 2020

Volksoperの新ディレクターはLotte de Beerさんに決まる

2020101501今日は「Volksoperの新ディレクター決定」の話題です。

今回、選考委員会でのプレゼンテーションを経て、Robert Meyerさんの後任に選ばれたのはオランダOperafrontで芸術監督を務めているLotte de Beerさん(女性)でした。

今後、連邦劇場組織法の規定に則り、Andrea Mayer芸術文化担当大臣の任命を受けて、2022/23シーズン(2022年9月1日から)からVolksoperを率いることになりました。任期は5年間です。恐らくVolksoper、初の女性ディレクターだと思います。

Lotte de Beerさんは1981年生まれという若い方。アムステルダム芸術大学で演出を学び、Peter Konwitschny氏に師事し、ライプツィヒ歌劇場で「Clara S」(Chatzopoulo)でデビューを果たします。

その後、オランダ、ミュンヘンのフェスティバルで経験を積み、オランダ国立歌劇場で「Hänsel und Gretel」、コペンハーゲンのデット・コンゲリーゲ劇場で「Boulevard Solitude」、ブラウンシュヴァイク国立歌劇場で「Così fan tutte」などの演出を担当。

2020101502また、ウィーン・カンマーオーパーで2013年に「La Bohème」、2016年に「La Traviata」を手がけています。さらに、アン・ディア・ウィーン劇場で2014年に「Les pêcheurs de perles」、2019年に「Die Jungfrau von Orléans」を、それぞれ手がけています。

さらに2017年にはブレゲンツ音楽祭で「Moses in Ägypten」の演出も担当するなど、若手ですが、高い実力を備えていることがわかります。

このように経歴を見るとオペラ畑の演出家であることがわかります。反面、オペレッタやミュージカルの演出は経験していないようです。
Feriが気になっているのはオペレッタについて、どの程度、造形が深いか、どのような捉え方をしているのか、思い入れがあるのか‥という点です。

なお、今回の公募では女性7名を含む33名の応募があり、そのうち16名はオーストリア出身、17名は海外出身でした。

選考委員長はJürgen Meindl氏で、ブレゲンツ音楽祭のディレクターElisabeth Sobotka氏、ブルグ劇場の元ディレクターKarin Bergmann氏、Bundestheater-HoldingのマネジャーChristian Kircher氏らが選考委員でした。

2020101503Andrea Mayer芸術文化担当大臣は「現状からの変革」を望んでいたので、従来の枠に囚われない大胆な改革ができる人物が選ばれたのかもしれません。

Feriは、「オペラとオペレッタは全く違う舞台芸術である」という捉え方をしています。そのように考えると、選考委員の皆さまが、どの程度、オペレッタについて重視して人選を行ったのか不安な点もあります。

ところで、ウィーンの場合、オペラに関しては国立歌劇場という世界に冠たる劇場が存在しますので、Volksoperはオペラ中心のプログラムでは、勝負になりません。

幸いなことに、今回は定期的な人事異動なので、就任するまで2年間あります。この間に現在のディレクターであるRobert Meyerさんと十分な引き継ぎを行うこともできるでしょう。

2020101505 そして、構想を固めた上で、2022/23シーズンから、彼女のカラーを前面に打ち出したプログラムが期待できます。

実力があれば、性別は関係ありませんが、今まで男性が引っ張ってきたVolksoper。いよいよ新しい時代の到来と言えるかもしれません。

そして、ダイレクター就任以来、15年にわたって見守ってきたFeriとしては、Robert Meyerさんにとって最終シーズンとなる2021/22シーズンのオペレッタに大いに期待を寄せたいと思っています。“最後にオヤジの意地を見せてくれ!!

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