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October 05, 2020

旧市街の自動車乗り入れ禁止計画を市長は拒否

2020100501いよいよウィーン市議会議員選挙の投票日が近づいて来ましたが、今日は、このブログでもお伝えしてきた「ウィーン旧市街自動車乗り入れ禁止計画」の「その後」をご紹介しましょう。

緑の党所属のBirgit Hebein副市長が音頭をとって計画を推進していた「旧市街の自動車乗り入れ禁止政策」(ウィーン市議会議員選挙対策の目玉)ですが、その後、具体的な規制案が発表されました。

除外対象としては、緊急自動車を初め、旧市街に住む住民、ガレージを持つ人、オフィスを構える企業、ホテルの宿泊客、公共交通機関(タクシーを含む)、公共サービス車両(ゴミ収集車、郵便配達など)、商業施設への荷物搬入などの車両は除外されることになっていました。

つまり旧市街を通過するだけの自動車や他地区から旧市街にやってくる自動車(二輪車も含む)を禁止することになりそうでした。

2020100502Birgit Hebein副市長は、この規制で交通量を30%削減できると発表しています。

また、この案については、1区のMarkus Figl区長(オーストリア国民党、Österreichische Volkspartei、ÖVP)も基本的に賛成の意を示しており、Michael Ludwig市長の判断に注目が集まっていました。

9月30日、Michael Ludwig市長は記者会見で、「旧市街の自動車乗り入れ禁止は、現時点では法令上の問題をクリアしていないため、今後も継続して協議を進めるべきである」と、事実上、「自動車乗り入れ禁止政策」を拒否しました。

Birgit Hebein副市長の案は、温暖化防止を目的に自動車の乗り入れを禁止を道路交通法で行うというもの。これについて市政局法務部は「道路交通法の目的外使用ではないか」という懸念を示し、それが市長の判断につながったようです。

2020072412Michael Ludwig市長は、会見で“ウィーン市は、他の大都市の中心部と異なり、1区には約16000人が住み、10000以上の企業で14万人以上が働いています。また、市内企業の他にも、医療機関も多数あります。そして、2100人以上の子供や若者が通う教育・保育施設も多数あります。私は、すべての関係者、利害関係者、特に近隣地区との合意の下で、賢明な交通政策立案を支持しています。”と述べています。

更に“温室効果ガス削減にむけた交通政策の推進は重要ですが、急いで旧市街の規制実施を行う必要があるとは思いません。混乱を防ぐためにも、関係法令の問題も含めて、関係機関が協議を続け、政策の精度を高めることが必要です。”とも述べています。

2020100503地図を見るとわかるように、旧市街に他地区からの自動車乗り入れを禁止した場合、周辺の区に駐車する車が増加することが懸念されます。この点について、周辺の区と十分な協議が行われていなかったことを指摘しているのだと思います。

これに対して、Birgit Hebein副市長は、“外部の専門家に依頼し、規制が法令に抵触することはないという結論を得ている”と反論。そして“Michael Ludwig市長は、素晴らしい未来の実現を遅らせた”と批判しています。

これで旧市街の自動車乗り入れ禁止は、振り出しに戻った形になりましたが、ウィーン市議会議員選挙の結果によっても、今後の展開は変わってくると思います。

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