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November 2020

November 30, 2020

12月2日からウィーンで大規模検査を実施

2020113010日本時間では12月1日ですが、本ブログ「11月最後の話題」は、またまたコロナウイルス感染拡大に関連する話題で申し訳ございません。

今日は12月2日からウィーン市で行われる新型コロナウイルス大規模検査(Corona-Massentest)のニュースをお伝えしましょう。

現在、ウィーンでは12月2日から13日まで実施されるコロナウイルス大規模検査実施に向けた準備が進められています。

会場はStadthalle、Marxhalle、Messehalleの3箇所で、合計300のテストレーンが設置されることになっており、連邦軍の協力の下、準備が進められています。

2020112805ウィーン市の発表によると11月30日には、3会場の準備が完了したようで、会場の様子や関係者による記者会見が行われています。

ちなみに、現在、ウィーンに設置されている大規模検査施設の50倍の処理能力があります。

2020113012検査時間は8時から22時までが予定されており、1テストレーンあたり毎日500名まで対応可能。1日、最大15万人の検査が可能です。

ただ、時間のかかるPCR検査ではなく、抗原検査を実施します。そして、抗原検査で陽性反応が出た場合、PCR検査で再度、確認します。

2020113011実は抗体検査は迅速にできる反面、疑似陽性が出る確率が高く、検査精度に問題があるため、PCR検査での確認が必要なのだそうです。

万が一、抗体検査で陽性反応が出た場合、一時的に隔離され、PCR検査の結果を待つことになります。

検査待ちの人の列を避けるため、オンライン予約システムが採用されており、屋外で待機することになっています。

連邦軍のスタッフが検査に協力する他、ウィーン市が募集した専門家ボランティア200名が検査を担当します。

2020112807この時期に連邦政府がウィーン市と協力して大規模検査を実施する理由は、ご存じ、クリスマス休暇向けの対策。

こちらでは、家族単位でお祝いすることが一般的なクリスマスですが、日頃、離れて生活している家族がクリスマス休暇に帰省します。そのため、安心して帰省できるように検査を受けましょう‥という考え方です。

ウィーン市では、期間中、120万人が検査を受けると予想しています。気になる検査費用ですが、連邦政府が全額負担します。

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November 29, 2020

ウィーンで最も美しいクリスマスツリーの点灯式実施

202011290211月5日、Rathausplatzに到着したWiener Weihnachtsbaum(クリスマスツリー)は、設置の上、剪定作業を経て、LEDライトの取り付けなどがロックダウン下で粛々と実施されました。

そして、11月28日、予定より2週間遅れで点灯式が行われました。「ロックダウン下の点灯式」というのは、異例中の異例。

ロックダウンは12月6日までの予定ですが、その後、どの程度、規制が解除されるのかは、現時点では不明です。

Christkindlmarkt(クリスマス市)の開催が許可されるかどうかもはっきりしない状況ですが、今回、ウィーン市が「クリスマスツリーの点灯式」を前倒しで実施した背景には、クリスマスツリーを「連帯と一体感の象徴」と位置づけているからです。

点灯式にはMichael Ludwig市長と、今回、ツリーを提供したオーバーエスターライヒ州のThomas Stelzer知事、Klaffer am Hochficht市やSchlägl修道院の関係者が参加。ツリーの元に設置されたスイッチを押すと、ツリーに取り付けられた2000個のLEDに一斉に灯りが灯りました。

2020112903Michael Ludwig市長は点灯式で、“美しくライトアップされ、華やかに飾られたツリーは、クリスマス前の季節の一部です。特に今年のウィーンは、観想的でゆったりとしたアドベントにふさわしい。この木は、街が困難な時代を乗り切り、結束と一体感により強くなることを示しています。物理的な距離の近さは今のところ実現できませんが、お互いに心の距離を縮めています。ウィーンの人々を代表して、今年、クリスマスツリーを提供してくださったオーバーエスターライヒ州、特にKlaffer市とSchlägl修道院に感謝します”と語っています。

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November 28, 2020

晩秋の旧ドナウを楽しみませんか

2020112811今日は日曜日向けの話題です。11月もまもなく終わりますが、今年は市内の様子がいつもと違います。電飾は始まっていますが、例年だったら多くの人々で賑わうクリスマス市も、まだ、開催されていません。

そんな中、ハードロックダウン下でも、「心と体」の健康を維持するため、個人的な散歩は認められています。

そこで、今日はウィーン市がお勧めする「旧ドナウのお散歩に関する話題」です。

ウィーンの水辺は、四季折々に魅力的な散歩を楽しむことができます。旧ドナウ周辺は、春夏秋冬、それぞれ異なった魅力がありますが、特に秋は美しい。写真のようにきれいな紅葉を楽しむこともできます(Feriの写真ではないのが残念ですが‥)。

2020112812このブログでもお伝えしたことがありますが、ウィーン水道局(Wiener Wasser)では、散策をより楽しんでもらえるように旧ドナウの散歩コースに22箇所の情報ステーションを設置しています。

情報ステーションには、パネルによる解説が設置されている他、Wiener Wasserweg-Appを使うことで、詳細な情報を入手することも可能。

例えば、Kaisermühlen(カイザーミューレン)という名前の由来、水中調査の伝説的人物Hans Hass氏と旧ドナウ側との関係、旧ドナウ川で最初のセーリング・レガッタが開催されたのは?といった情報がアプリ内のステーションをクリックすることで、知ることができます。

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November 27, 2020

12月6日問題、解決

2020112604今日はオーストリアで皆さんが感心を寄せている「12月6日問題」の話題です。

このブログでもお伝えしているようにオーストリア連邦政府は、新型コロナウイルス感染再拡大を受けて12月6日までハードロックダウンを実施中です。

現在、連邦政府は、アドベントの後半となるロックダウン解除後の対応について、検討を進めているようです。

さて、ロックダウン最終日となる12月6日ですが、実は、こちらでは「聖ニコラウスの日」。

2020112602聖ニコラウス(St.Nikolaus)は、3~4世紀の聖職者ニコラウス司教で、サンタクロースのモデルとなったといわれている人物。

一説では、アメリカに移住したオランダ人が17世紀に「サンタクロース」として伝えたとも言われています。

オーストリアやドイツでは、「聖ニコラウスの日」に衣装をつけた男性が家々を訪ね、子供たちに小さな贈物をする慣習(ニコロ祭)があります。

また、ホイリゲなどでも衣装を着けた男性が、家族から預かったプレゼントを子供たちに渡す行事を行っているところもあり、大変な盛り上がりを見せます。

2020112601今年は、「ニコロ祭」が中止になるのか‥とオーストリアの皆さんがヤキモキする中、Sebastian Kurz首相が、「聖ニコラスの訪問は、ロックダウン下でも許可される」と発表しました。

実は、現在、実施中の規制では、「ボランティア活動をはじめとする職業上の目的で自宅を出て、家庭を訪問すること」が許可されています。

このボランティア活動の中に聖ニコラウスを具体的に追加しようというもの。ただし、聖ニコラウスと一緒に家庭を訪問するヒール役のクランプス(Krampus、悪い子供に警告し、罰を与える怪物)については、言及されていません。

その後、27日、緊急事態関連法(COVID-19-Notmaßnahmenverordnung)の改正が行われ、ボランティア団体による「聖ニコラウスの訪問」が正式に許可されました。

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November 26, 2020

Wiener Linien全面協力Simulator-Spiel TramSim

2020112401今日はWiener Linienが発売した「Simulator-Spiel TramSimの話題」をお伝えしましょう。

ヨーロッパではパソコン用「トレインシュミレーター」が意外と人気があるようで、Microsoft用のアドオン・ソフトが結構、発売されています。この中にはÖBBのものもあります。

さて、クリスマスシーズンを前にWiener Linienでは鉄道ファンに最適な「Simulator-Spiel TramSim」を発売しました。

乗務できるのはウィーンの新型路面電車Flexityです。Wiener Linienのファンショップでダウンロード版(34.99Euro)が発売されていますが、ウィーン交通博物館のミュージアムショップ(現在は閉鎖中)では、パッケージ版(39.99Euro、右の写真)も発売。

2020112402Feriが、ファンショップのサイトを見て気になったのは、パソコンソフトの場合、動作環境が重要なポイントであるにもかかわらず、推奨動作環境に関する記述がないことです。

その後、色々と調べたところ開発元(ViewApp GmbH、Wein)のWebサイトを発見しました。ここには商品の詳しい解説が列挙されており、その全容が明らかになりました。

2020112403まず、推奨動作環境は、以下のとおりです。
―OS:Windows 7、8、10 (64ビット)
―プロセッサ:3.6GHz以上、6コア
-メモリ:16 GB RAM
-グラフィック:NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPERまたはAMD Radeon RX 5700(8GBのVRAM GDDR6以上を搭載)
-ネットワーク:ブロードバンドインターネット接続
-ストレージ:30GBの空き容量

2020112406グラフィックが素晴らしい分、高性能のグラフィックボードが必要なようです。ゲーミングノートPCは別ですが、一般的なノートPCでは厳しそうな感じです。

基本的にはキーボードとマウスで操作可能ですが、ゲーム用にジョイスティックがあると、更に快適な運転ができるようです。

2020112407実際のFlexityもジョイスティックとボタンを駆使して運転しますから、違和感はありません。

そして、時代はVR。VRゴーグルを使うと、運転士の視点でゲームを楽しむことができると謳われています。

2020110204YouTubeにはチュートリアル動画がアップされていますが、とにかくグラフィックが素晴らしい。街中の景色に関しては、写真と見間違うばかりのクォリティ。

街中なので、当然、建物には各種の看板がありますが、それも再現されています。そして、路下区間では、壁の落書きも再現。Flexityを運転しながら、ウィーン市内を散策できるという素晴らしいソフトです。

2020112405しかもWiener Linien全面協力で制作されているため、車内放送やドア開閉音はオリジナルです。正直、Feriは、この音声を耳にしただけで感激。

道路には自動車も走っている他、乗客の様子も描かれています。乗客に関しては、年齢構成に偏りがありそうな気もしますが、動きは極めてリアル。

2020112308 開発元ではAIを駆使して開発したと言っています。例えば、乗るかどうか迷っている乗客、電車を下りた乗客が電車の前を横切るといった行動も見られます。

さらに停留所に停車中、ドアを閉めてから、やってきた乗客のためにドアを開けるかどうかの判断も「運転士のあなた」に任されます。

2020112307開発元のホームページに紹介されているバージョンでは、乗客は普通の姿ですが、Wiener Linienが発売しているバージョンでは、現在のレギュレーションに合わせて全員が「マスク着用」。

2020112421逆に言えば、「コロナとの共生」という貴重なバージョンと言えるかも知れません。ただ、跡からマスクを追加したようで、若干、不自然な点がありますが‥

登場する電車は全てFlexityですが、しっかりナンバーは変えてあります。当然、対向列車もやってきますし、先行列車も走っており、追突するとゲームオーバー‥

ご存じのように路面電車には自動列車停止装置は装備されていないので、前方の列車に接近しても自動的には止まりません。

運転士の「あなた」が、マスターコントローラーとブレーキを捜査しながら、追突しないように接近しないと、ダイヤを維持することはできません。

2020112310YouTubeの動画を見ると、街中の景色はもちろんのこと、信号機も緻密に再現されています。

鉄道ファンの方はご存じだと思いますが、路面電車の場合、通常の交通信号に加えて、路面電車線用の信号機も設置されています。

このゲームでは、信号もしっかりと変わるようになっており、信号現示を確認しながら、運転する訳です。

2020112415今回、取り上げられている路線はStefan-Fadinger-Platz-Prater, Hauptallee間を結ぶ1系統。

1系統はご存じのように、フンデルトヴァッサーハウス、市庁舎、ブルク劇場、国会議事堂、国立歌劇場などの名所を通る上に、変化に富んだ路線なので、良い選択だと思います。

ちなみに10枚目の写真は、Stefan-Fadinger-Platzの本物です。ゲームでも有名な浄水場の給水塔も登場します。

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November 25, 2020

NeuLeopoldau再開発プロジェクト

202011250211月24日、ウィーン市議会が開催され、正式に新しいウィーン州(市)政府が発足しました。

写真は、新しい州政府のメンバーです。前政権から引き続きとどまっているメンバーもいらっしゃいますが、担当が交代しています。

昨日お伝えしたケーブルカー建設計画に代表されるように各種政策が、これから進められることになります。

さて、今日は「アパートの話題」をお届けしましょう。ご存じのようにウィーンは、現在、深刻なアパート不足に陥っています。

2020112503最近、完成した21区NeuLeopoldau地区の物件「Blickpunkt 21 - Leopold」も、その一つ。

Marischkapromenadeにある118戸の補助金付き賃貸アパートです。建物の1階には食料品店が入居しています。アパートは4階から6階という中層で、各戸は2から4室で構成されています。

2020112501Leopold地区では、2019年5月以降、ガス製造工場跡地(13.5ヘクタール)を活用した再開発プロジェクトが進められています(左の図が全体構成です)。

主に若い入居者を想定したプロジェクトで、周辺住民も参加したワークショップで、コンセプトが練りあげられました。

現在、2022年の完成を目指して、総戸数1400戸のアパート(その内、補助金付きアパートは1000戸)や商業施設、公共施設の建設が鋭意、進められています。今回、入居が始まったアパートは、その一部です(全体構成図のLが「Blickpunkt 21 - Leopold」です)。

2020112504歴史を大切にする街ウィーンらしく、旧ガス製造工場の建物も一部、保存され、公共空間として活用しています。

こちらの住宅団地なので、中層住宅が中心で、公共緑地を十分にとった緑の多いレイアウトが特徴です。

ただ、元々、ガス製造工場だったため必ずしも交通の便が良くありません。最寄り駅はS BahnのSiemensstrasse駅ですが、徒歩だと10分。

そこで、Wiener Linienはアパートの入居開始に合わせて、バスルートの一部を変更しました。

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November 24, 2020

Ottakring-Hütteldorf間ロープウェイ建設プロジェクト

2020112311ウィーン市でSPÖとNEOSの連立政権が発足して、新しい政策案が多数、打ち出されました。その一つが、「新しい公共交通機関の建設計画検討」です。

何と、Feriのお散歩コースであるOttakring-Hütteldorf間に公共ケーブルカー(Seilbahn)を建設しようというものです。

これは、かねてからNEOSが提唱していた計画(2017年に発案)で、今回、政権入りしたことで、建設の可能性について、今後、2年間で検討に入ることが発表されました。

2020112312ORFのニュースによると計画では、図のようにOttakring駅からWilhelminenspitalへ向かい、Ottakringer Bad、Otto-Wagnerエリアを経て、Linzer Straßeを通り、Hütteldorf駅へ至るルートです。

丘の中腹に建設するようなプランです。NEOSは、1時間に2000人を輸送できるとしています。現在、Ottakring駅-Otto-Wagnerエリア間には路線バス48A(連節式)が運行されています。

2020112314このプランが生まれた背景は、Otto-Wagnerエリアある病院を移転させ、その跡地にCentral European University(CEU、中央ヨーロッパ大学)が移転してくる計画があるため、従来の路線バスでは輸送力が不十分であると判断しているようです。

2020112313CEUは、1991年に創立された英語で授業を行う国際的な私立大学院大学で、現在は、ハンガリーのブダペストにキャンパスがあります。

この計画に対してウィーン工科大学のGünter Emberger氏は、費用対効果を考えると適切ではないと批判的です。

このエリアはFeriも良く知っていますが、Günter Emberger氏は路線バス、路面電車、S Bahnなどが完備しており、従来のネットワークを充実させることで、十分対応できるとORFの取材で述べています。

 2020112315そもそもワインハイキングのコースにもなっている非常に自然が豊かな「ウィーンの森」に隣接した場所にロープウェイ建設など、どう考えても尋常ではありません。

案の定、ORFのニュース番組でインタビューを受けた地元の皆さまも批判的でした。この他、実際問題としてWiener Linienがロープウェイ運行の経験がなく、ノウハウ導入にもコストがかかることも指摘されています。

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November 23, 2020

自宅でワイン試飲会を楽しもう

2020112301今日は「ワインの話題」をお届けしましょう。ご存じのように、この時期、オーストリアでは「今年の新酒(Heuriger)」が出回り、ホイリゲはお客さまで賑わいます。

一応、解禁日にあたる11月11日は、ハードロックダウン前でしたが、17日のハードロックダウン実施で、アドベント恒例の忘年会を兼ねたパーティをホイリゲで開くことはできなくなりました。

そんな中、ウィーン市営醸造所Weingut Cobenzlが、ビデオミーティングシステム(Zoom-Video-Konferenz)を活用したワインテイスティングを提案しています。

2020112302オンラインではテイスティングはできませんので、自宅にテイスティングボックスを取り寄せて、オンラインで各種解説を楽しむという趣向です。

テイスティングボックスは、以下の3種類。いずれもテーマに合わせて6本の各種ワイン(いずれも750ミリリットル)がセットされています。
Wiener Lagen(59.9Euro)
Wiener Vielf Vielfalt(64.2Euro)
Wiener Wei(h)nacht(81.9Euro)
配送料込み(オーストリア国内)で、通常価格の30%Offというのがセールスポイント。

オンラインでのテイスティングは、12月3日(Wiener Lagen)、10日(Wiener Vielf Vielfalt)、17日(Wiener Wei(h)nacht)の3日間(いずれも18時30分~)予定されています。

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November 22, 2020

1枚の写真から‥40年前の思い出

2020112011日本は23日が「勤労感謝の日」なので、土曜日から3連休という方も多いでしょう。日本政府の景気刺激策Go Toで、人出が戻りつつあるようですが、反面、感染拡大というニュースも‥

さて、先日、かつて一緒にヨーロッパ旅行をした友人から1枚の写真が送られてきました。今は、電子メールに写真データーを添付する形で、写真を送ってもらえるという「良い時代」になったものです。

それが、今日、冒頭に掲載した写真です。撮影は、今から40年前の1980年の夏。

Feriは、その前年の1979年6月24日、友人とスイスで合流する前に単独でウィーンを訪問しています。これが初のウィーン訪問。

この時は、リンツから夕方、ウィーンに入り、当日、夜行列車でインスブルックへ向かったので、滞在時間は、ごくわずかでした。

2020112014翌、1980年はウィーンに宿泊しているので、本格的にウィーンを探訪したのは、この時が最初です。

1980年は7月3日の夕方、リンツからウィーンへ入りました。到着はWestBahnhof。先日、このブログでご紹介したHotel WestBahnに投宿。

翌日、1日が本格的なウィーン市内探訪となりました。その時に撮影した一コマが、この写真という訳です。

 写真のバックにはブルク劇場とフォルクスガルテンが写っており、撮影場所は現在、鋭意、改修工事が進められている国会議事堂前からです。順光になっているため、撮影は午後であることがわかります。

今と異なり、路面電車の運行系統なども現地に行かないとわからない時代。とりあえず運行本数の多いRingに向かったのは当然の選択でしょう。

ところで、この写真を拡大して見たところ、興味深い事実がわかりました。

2020112015まず、運行系統です。手前のBK系統は当時、Kaisermühlen-Kai-Ring-Kaisermühlenという路線。Kaisermühlenは、ドナウ運河を渡った向こう側で、ウィーン国際センターがある場所。

Reichsbrücke やPraterstern を経由し、Ringを一周して戻っていたのですね。なお、BK系統は、翌、1982年2月に廃止されています。

一方、内回りを走っているのはT系統当時、Börse (Schleife nördlich der Ringstraße) - Schottenring-Burgring-Kärntner Ring-Schubertring-Parkring-Weiskirchnerstraße- Landstraßer Hauptstraße-Rennweg-Grasbergergasse -Leberstraße (Endstelle St. Marx)という路線だったようです。現在の71系統が、この末裔と言えるかも知れません。

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November 21, 2020

オランダとウィーンの絆 10000本のチューリップ

2020112001ウィーンで無差別テロが発生して三週間が経過しましたが、今回、Feriが強いショックを受けた理由が、だんだんわかってきました。

それは、今までの海外で発生したテロのニュースに接しても、その場所がイメージできませんでした。良くも悪くも他人事でした。

しかし、今回は具体的な場所を聞いただけで、その場所の景色が頭に浮かびました。それだけ身近な場所で発生したことが、心に影を落とすことになったのでしょう。

さて、無差別テロ発生を受けて、周辺の各国からも色々な働きかけがあります。先日、オランダ王国からウィーン市に「連帯と結束の象徴としてチューリップの球根10000本」が贈られました。

2020112002贈呈式は11月19日にテロ事件現場に近いRuprechtsstiegeで、Michael Ludwig市長、Aldrik Gierveld駐オーストリアオランダ王国大使臨席の下に行われ、球根が植えられました。

贈呈式でMichael Ludwig市長は“チューリップはオランダのシンボル。植えられた球根は、春にはきれいな花を咲かせることになるでしょう。チューリップはウィーンの人々の結束力と団結力の象徴。テロリストは社会の分断を狙っていますが、それは達成できません”と述べています。

今回、ウィーン市に贈られた10000本の球根は、Südholland州Noordwijkerhoutにある農家が有機栽培で育てたもので、今回、オランダ王国農業省の強力で寄贈が実現しました。

今後、寄贈された球根はKurpark Oberlaa、Märzpark(Rudolfsheim-Fünfhaus)などにも植えられます。

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November 20, 2020

Wiener Linienが新しいグッズを発売

2020111901今日はWiener Linienが発売した「新しいグッズの話題」をお届けしましょう。

Wiener Linienでは、定期的に各種グッズを制作しています。通常、これかの時期はクリスマスプレゼントを意識して、各種グッズを開発。例年ですと、ウィーン交通博物館のクリスマス市などで販売されます。

もちろん、最近ではネットショップ(Wiener Linien Fanshop)でも通信販売を行っています。

Wiener Linienのグッズですが、いわゆる「ガチガチの鉄道ファン向け」のものは少なく、実用的なものも多いのが特徴です。では、今回、ラインナップされた新製品をご紹介しましょう。

2020111904○Würfelbox
24個の小箱(263×183×40.5mm)で構成されており、様々な用途で使用可能。今の時期では、これを使ってアドベントカレンダーを作ることも可能です。

写真のように小箱は面によってデザインが異なっており、小箱を収納するベースも付いています。

そのため、パズルにもなる他、ギフト用の箱など、使い方はお買い求めになったお客さまのアイデア次第というアイテムです。お値段は19.9Euroです。

2020111903○Nostalgiekalender 2021
定番中の定番、カレンダーです。今回は「夜の雰囲気」がテーマです。オールドタイマーをはじめ、懐かしい写真13枚で構成されています。420×297mmという版サイズ。お値段は219.9Euroです。

○Wiener Wonderland
Wiener Linienお得意の衣料品。今回は「Wiener Wonderland」というブランド名で登場。冬向きなのでニットウェアで、帽子、セーター、マフラー、靴下などがラインナップされていますが、統一されたデザインなのが特徴。

今回は旧型の路面電車がモチーフになっています。電車がモチーフになっていますが、デザイン性が高く、センスが良い思います。

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November 19, 2020

Hotel Sacherがドライブスルー方式でSacher-Torteを販売

2020111802今日は「新しいサービスの話題」をお届けしましょう。

新型コロナウイルス感染再拡大によるロックダウンで、オーストリアでは各業界も大きな打撃を受けているのは、皆さまご存じのとおり。

本来であれば、11月11日の聖マルティン祭以降、クリスマスに向けて商業活動が活発になる時期です。それが12月6日までロックダウンですから、皆さま頭が痛いところでしょう。

さて、Sacher-Torteで有名なHotel Sacherが、ロックダウン当日の11月17日、新しいサービスを開始すると発表しました。何と同ホテル自慢のスィーツSacher-Torteをドライブスルー方式で販売するというものです。

現在、閉鎖されているホテルの駐車場に駐車すると、従業員がオーダーをとり、スィーツを車まで持ってきてくれるというもの。支払いは非接触方式も可能。毎日8時から19時まで営業している点がセールスポイントです。

また、徒歩で来店したお客さま向けにKärntnerStraßeの角を曲がったSacher Confiserieにも販売エリアが開設されました。

2020111803同ホテルのDirektor であるAndreas Keese氏は“オリジナルのSacher-Torteを非接触で購入し、家に戻って楽しんでください。私たち全員が安全で健康な状態を保つことができます”と語っています。今回、kleineren Sacher-Würfelも販売される予定です。

ところで、今や日本のコンビニエンスストアでも販売されている「Sacher-Torte」ですが、皆さまは誕生のいきさつをご存じでしょうか。以前、日本オーストリア食文化協会の方から詳しく教えていただきました。

1832年、クレメンス・メッテルニヒ(Klemens Metternich)に仕える料理人の一人だったフランツ・ザッハー(Franz Sacher)が考案したもの。

当時、フランツ・ザッハーはまだ16歳で、下級の料理人でしたが、当時、病床に伏せっていた料理長の代わりにお菓子屋見習いになって2年目のフランツ・ザッハーにメッテルニヒから“飽食した貴族たちのために、かつて誰も食したことのないようなデザートを作るように”との命を受けて作り上げたのが、あの有名になった「Sacher-Torte」だったのです。

しかし、この「Sacher-Torte」は、正確には彼の発案ではありません。というのはチョコレートを使ったケーキは誰でもが想像できるようで、18世紀前半には文献上にも出現しており、各国でもチョコレートを使ったケーキは作られていました。

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November 18, 2020

来夏に向けて仕上げが進むNeubaugasse

2020111710ウィーン市議会議員選挙結果を受けて新しいウィーン市の体制が固まりました。

選挙で大勝したオーストリア社会民主党(Sozialdemokratische Partei Österreichs:SPÖ)のMichaelLudwig市長が連立相手に選んだのは、NEOS(Das Neue Österreich und Liberales Forum、新オーストリアと自由フォーラム、シンボルカラーはピンク)。

2020111711「緑の党」は政権から離れることになりました。NEOS代表であるChristoph Wiederkehr氏が副市長に就任。こちらはでは赤・ピンク連合と呼ばれています。

今日は「Neubaugasseの話題」をお届けしましょう。

例年でしたら、アドベントの期間中、多くのお客さまで賑わうMariahilfer StraßeやNeubaugasseですが、現在はロックダウンのため、寂しい状況になっていることでしょう。

このブログでも9月6日にNeubaugasseのリニューアル工事についてお知らせしましたが(詳しくはこちらから)、いよいよ最終段階に入りました。

リニューアル工事では、Mariahilfer Straße-Burggasse間(800メートル)がミーティングゾーンになりました。

2020111712今回、関係者が出席して植樹式が実施され、30本近くの木(BirnenとSchnurbäume)が植えられました。市内の街路樹に「梨の木」というのは正直、Feriは驚きました。一般的なのでしょうかね。

また、Neubaugasseは地下埋設物の関係で植樹ができない場所もあります。このような場所については、大型のプランターを設置し、多年草の植物を植えることで対処しています。

関連してMondscheingasse、Lindengasse、Westbahnstrasse、Siebensterngasseで作業が行われていますが、こちらは数日で完了予定。

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November 17, 2020

ウィーン修理バウチャーは大成功?

2020111720本日からオーストリアでは、新型コロナウイルス感染再拡大を受けて、事実上のロックダウンが施行されました。

オペレッタファンの方は12月5日、Volksoperで上演予定の「Der Teufel auf Erden」Premiereが気になると思います。結論から申し上げると、延期になりました。ただ、いつ、「Der Teufel auf Erden」のPremiereが開催されるかは未定。仮に12月7日以降に公演が再開された場合でも、プログラムの組み替えが必要になると思うので、Feriも先が読めません。

2020091901ところで、ある研究によるとロックダウン下では飲酒量が増えるそうです。呑兵衛のFeriにはわかりような気がします。

今日は「ウィーン市が実施中の修理バウチャー」の話題です。

環境保護を目的に買い換えではなく、修理して使うことを促進することを目的として9月21日からスタートした「修理バウチャー」(Der Wiener Reparaturbon)ですが、途中経過が発表されました。

まず、この施策の「おさらい」から。「Reparaturnetzwerk Wien」という組織に参加している企業に依頼する際、「Der Wiener Reparaturbon」(修理バウチャー、ネットからダウンロードできます)を提出すると、修理金額の50%(最大100Euro)が割り引かれるシステムです。

また、見積のみで修理を行わなかった場合は、見積費用の全額(最大45Euro)がバウチャーでカバーされます。後日、申請してキャッシュバックを受けるというシステムではなく、その場で、割引になるという点がポイントです。

2020091903ウィーン市の発表によると制度が導入されてから9月末までの時点で、4000件の利用があったそうです。2023年のプロジェクト終了までの予算は160万Euroですが、最初の2ヵ月間で24万Euroが支払われています。また、平均補助額は70Euroでした。

更にホームページ上からは2700枚のバウチャーがダウンロードされていますが、これらはまだ使用されていません。

修理に持ち込まれたものですが、最も多かったのは電気および電子機器で、全体の67%、2955件でした。この中で、スマートフォンやタブレット、携帯電話が約57%を占めています。落下などによる破損が多いですから、わかるような気がします。

この他、修理に持ち込まれたものは家具、靴、衣類、自転車などだったそうです。

当局の葉票によるとこれだけでCO2が約100トン削減されたことになります(もちろん換算ですが‥)。

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November 16, 2020

Heiligenstädter Hangbrückeの大規模改修工事が始まります

2020111411今日はウィーンとクロスターノイブルクを結ぶ「Heiligenstädter Hangbrücke大規模改修工事の話題」です。

自動車でクロスターノイブルクに行かれる際、ご利用になった方もいらっしゃるかもしれませんが、ドナウ川の面した長さ880メートルのHeiligenstädter Hangbrücke(ハイリゲンシュタット高架橋)は建設から45年が経過し、構造体の老朽化が進んでいます。

何しろHeiligenstädter Straße(B14)の一部で、1日の自動車通行量34000台ですから、老朽化は致し方ありません。

そこで本格的なリニューアル工事が2020年11月末から始まることが決まりました。

2020111413当面は準備工事から入り、クリスマス休暇が明けた2021年1月から交通規制を含む、本格的な工事が始まります。工事は880メートルの構造体を分割して解体した上で、新しい構造体に取り替える形で行われます。

工期は2年半(完成は2023年中頃)が予定されていますが、この間、交通規制は入りますが、自家用車や公共交通機関の利用は可能です。ただ、交通規制により、ラッシュ時には遅延が予想されますので、ウィーン市では代替えルートの利用を推奨しています。

2020111412ご利用になった方はご存じのようにHeiligenstädter HangbrückeはLeopoldsbergesとFranz-Josefs-Bahn(ÖBB)に挟まれた狭小地にあります。

そのため、仮設道路を建設するスペースがありません。写真を見るとわかるように高架橋もÖBB線路側に張り出しています。

日本だったら、恐らくÖBBの線路上に仮設道路を設けそうな気がしますが‥

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November 15, 2020

臨時更新 11月17日からの新しい規制

202011150211月14日、オーストリア連邦政府は記者会見を開き、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、11月17日(火曜日)からの新しい規制内容を発表しました。 こちらでは「ハードロックダウン」と表現されています。現時点では規制は12月6日まで継続される予定です。今回の対策を一言で表現すれば「誰にも会わないでください」。

外出制限
通勤、生活必需品の購入、病院への通院、散歩や個人的なスポーツ、墓参、動物の散歩、緊急事態の対応などは許可されています。ただ、基本的には自宅から出ないように推奨されています。

面会の制限
同一世帯に属さない人との面会は大幅に制限されました。そのため、友人や知人と会うことはできなくなりました。定期的に連絡を取っている相手1人とは会うことができます。なお、介護などで訪問する場合は例外があります。

ソーシャルディスタンスの確保とマスク着用
外出時、公共の場所では、ソーシャルディスタンス(1メートル)の確保が義務づけられます。また、閉鎖された空間ではマスクの着用世帯に属さない人々への公共スペースでの1メートルの距離規則は引き続き有効です。閉鎖された公共空間ではマスク着用が義務づけられます(6歳までの子供は免除)。

2020111501商業施設
日常生活に必要な食料品、ドラッグストア・薬局、農業・動物飼料販売、ガソリンスタンド、銀行、郵便局、携帯電話店、タバコ屋、廃棄物処理会社、自転車や車の修理工場以外は営業が禁止されました。営業が許可されている店舗の営業時間は6時から19時までです。

飲食店
レストラン、カフェなどの飲食店は引き続き営業禁止です。ただし、販売だけは6時から19時まで許可されています。また、宅配については24時間営業が許可されています。

各種サービス
美容理容、マッサージなど身体的な接触を伴うサービスは禁止されました。ただ、お客さまと従業員が身体的な接触を行わない自動車修理業、保険業、清掃業、仕立業などの営業は許可されます。

学校と保育園
学校は完全に遠隔授業に切り替わります。ただし、必要に応じて、小グループでの授業が提供されます。すべての学校の対面教育は12月7日に再開される予定です。幼稚園も同様ですが、施設内で子供の面倒を見ることは許可されています。

イベント・観光
イベントの禁止は継続されます。ただ、デモ、宗教イベント、政治イベントなどの例外があります。すべてのホテルと宿泊施設は観光目的の理容はできません。ただ、ビジネス客には例外があります。

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November 14, 2020

NordbahnhofviertelにWienMobil-Stationが完成

この記事は14日の午前中にまとめていますが、本日、夕刻、連邦政府から11月17日(火曜日)から適用される新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた規制が発表される模様です。

マスコミから確定版ではない概要がリリースされていますが、本年3月のロックダウンに近い内容になる模様です。この件については、公式発表が出た時点でご紹介する予定です。

2020111403今日は「WienMobil-Stationの話題」をお届けしましょう。

ウィーン市とWiener Linienでは、公共交通機関の駅や停留所と自宅(またはオフィス)までを結ぶ「ラスト・ワン・マイル」の輸送を補完するため、CityBikeをはじめとする様々なパーソナル交通機関を整備しています。その代表が各種のパーソナル交通機関を集約したWienMobil-Stationです。

このほどNordbahnhofviertelの都市開発エリアに新しいWienMobil-Stationがオープンしました(場所はBruno-Marek-Allee 13-17, 1020 Wien)。路面電車O系統と路線バス82A系統が最寄りの停留所。

2020111401本ステーションはモビリティサービスを提供するMO.Pointが運営しており、バンを含むカーシェアリングをはじめ、e-bikeやe-truck bikes(カーゴバイク)も借りることができます。もちろん電気自動車の重電も可能。

公開されている写真を見ると道路上に設置されている駐車スペースを転用してWienMobil-Stationを設置したようです。

WienMobil-Stationは自家用車の利用を極力減らすことを目的にしており、このブログでも取り上げているように、現在、Simmering、Ottakring、Landstraße、Neubau、Mariahilf、 Leopoldstadt(Nordbahnhofviertel)の6箇所に開設されています。

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November 13, 2020

秋は緑、豊かな季節、落ち葉の有効活用

2020111405本来であれば、11月13日からRathausplatzのChristkindlmarkt(Little IceDreamを含む)がオープンし、賑やかな週末を迎えるはずでしたが、連邦政府による準ロックダウンが施行され、オープンは先延ばしになりました。

ただ、グラーベンなど主要道路のイルミネーションは13日から点灯。写真は点灯式に出席した Michael Ludwig市長とWalter Ruck商工会議所会頭です。

これは準ロックダウン下でも消費を喚起したいという意志の現れなのは、言うまでもありません。

2020111202今日は「季節の話題」をお伝えしましょう。この時期、ウィーンにお越しになったことのある方は、街中で大量の落ち葉をご覧になったと思います。

街路樹や公園の木に落葉樹が多いためなのか、歩道や公園に落ちている葉っぱの数は半端ではありません。

このブログでもお伝えしたことがありますが、ウィーンは面積の50%以上が緑地です。また、街路樹だけでも10万本あると言われており、落ち葉は約1000トンにも及びます。

そこで、ウィーン市内では街路樹はMA48(清掃局)、公園内はMA42(公園局)が落ち葉の回収を行っています(公園での回収の模様は2019年11月、当ブログでご紹介しました。詳しくはこちらから)。

2020111204MA48が回収したゴミ処理工場の焼却施設に送られますが、焼却に際して発生した熱で発電と温水を作り、地域に供給しています。

街路樹の落ち葉を回収するため、MA48にはリーフバキュームやスイーパーなどの特装車を保有しており、効率的に落ち葉を回収することができます。

また、MA48では一般家庭用に落ち葉専用回収袋(Laubsack)を有料で提供しています。袋は100リットルの容積があり、お値段は1Euro。
2020111203自分で集めた落ち葉はMA48に委託して、回収してもらうことも可能です。さらにコンポスト工場に持ち込み腐葉土にすることもできます。

なお、落ち葉線用回収袋は再生可能な材料から作られているため、環境負荷も抑えられます。

一方、公園の落ち葉回収はMA42(公園局)の担当。こちらは回収後、焼却処分ではなく、腐葉土にするため、ドナウシュタットのLobauコンポストプラント(Kompostwerk Lobau)に運ばれます(一部は公園に残され、冬季、昆虫の住みかになります)。

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November 12, 2020

100周年を迎えたウィーン州議会

2020111103政治の話題はあまり取り上げない当ブログですが、今日は「100周年を迎えたウィーン州(市)議会」という話題です。

11月10日、ウィーン州議会は開設100周年を迎え、ウィーン市庁舎内の議会議事堂で記念行事が開かれました。

皆さまご存じのようにウィーンは「市」ですが、現在、実際には州扱いになっています。この体制に移行してから今年で100年を迎えた訳です。

20201111021918年11月12日、ハプスブルク体制が崩壊し、第一共和国が樹立され、オーストリアの政治体制は大きく変わりました。

ただ、当時、ウィーンはニーダーエスターライヒ州の一部でしたが、オーストリア全土の人口の54%以上が住んでいるという重要なエリア。各州から首都ウィーンを州として独立させることが要望されました。

そこで、1920年、ウィーンはニーダーエスターライヒ州から分離され、独立した州扱いの都市となりました。

ちょうど第1次世界大戦終戦、スペイン風邪流行などヨーロッパが混乱していた時期にあたります。

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November 11, 2020

シェーンブルン動物園のホッキョクグマ“Fnija”が1歳を迎えました

2020111001今日は「シェーンブルン動物園のホッキョクグマ“Finja”が一歳の誕生日を迎えた」という話題です。

11月9日、昨年、シェーンブルン動物園で生まれたホッキョクグマ(Eisbär)の「女の子」“Fnija”が一歳の誕生日を迎えました。

ウィーンでは12年ぶりに誕生したホッキョクグマ“Fnija”は、その愛らしい姿で観光客の心を鷲掴み。本来は獰猛な動物も子供は可愛いものです。

20201110022019年11月9日の出生時体重は約100gでしたが、この1年で母親の半分の体重に当たる約120kgまで成長しました。名前は公募され、20964件の応募があり、この中から飼育員は白くて美しい“Fnija”を選びました。

1歳の誕生日を記念してシェーンブルン動物園では、バースデーケーキをプレゼント。“Fnija”の好物がメロン、ニンジン、サーモンであることを知っている飼育員のAlessa Esauさんは、特製のアイスクリームケーキを作りました。

特製アイスクリームケーキのプレゼントに母子は大興奮。母親の“Nora”はさっそく食べ始めましたが、好奇心旺盛な“Fnija”は食べる前にケーキに手を入れてカットしたとか。

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November 10, 2020

ウィーンの幼稚園、11月はランタン月間

2020110903今日は「ゆるめの話題」をお届けしましょう。決して「手抜き」ではありません。

以前、仕事で長崎へ行った際、たまたまランタンフェスティバルを開催している時期だったことがあります。長崎では、毎年、旧正月に合わせてランタンフェスティバルを開催しているとのことで、極彩色のランタン(中国提灯)が印象的でした。

このところ、新型コロナ渦やテロなどで殺伐とした雰囲気になっているウィーンですが、こんな時こそ、「普通の生活スタイル」を継続するかが重要。特に感受性が豊かな子供さんの場合、大切だと言われています。

この数週間、ウィーンの幼稚園児たちは、期待に胸を膨らませながら、カラフルで創造的なランタンを創作してきました。

2020110902今年も11月11日前後にランタンフェスト(Laternenfest)が行われ園児たち、先生、スタッフが、それぞれのグループに分かれてお祝いをします。

ランタンに灯ったキャンドルのきらめきは、アドベントの到来を予感させます。温かみを感じさせる「ろうそくの灯り」は、心を落ち着かせますね。Feriも好きです。

寒い時期、ウィーンの幼稚園での活動は多岐にわたります。例えば、物語の読み聞かせ、暗くなってきた日は影絵シアター、ラジオ劇の観賞などが行われるそうです。これらの行事を通じて、子供たちや友情を育みます。

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November 09, 2020

LainzerTiergartenで冬のお散歩はいかがですか

Wien1301今日はウィーン子が好きなお散歩にまつわるニュースです。

商業施設は営業しているものの、飲食店などが営業中止となっている現在、どうしても閉塞感が漂うのは致し方ありません。

そんな気分を変えるのが、ウィーン子が大好きなお散歩。少人数だったら公園などにお散歩に出かけても問題ありません。

2020110701ヘルメスヴィラがあることで有名なLainzerTiergartenは、広大な敷地を誇る自然公園です。

通常、2450ヘクタールの面積を誇るレクレーション・エリアでは樹木保護対策と野生動物保護のためヘルメルヴィラを除くエリアは冬季、閉園となりますが、ウィーン市と森林局は粋な計らいをしました。

2020110703ウィーン子に新鮮な空気の中でお散歩を楽しんでもらおうと、11月13日から週末限定ですが、LainzerTiergartenのオープンが発表されました。開園するのは金曜日から日曜日で、時間は8時から16時まで。

ただし、園内の休憩所は閉鎖となっています。また、当局では冬季は適切な靴を履いて来園することを呼びかけています。

2020110704エリアが限定されているHermesvillaparkについては、通年、オープン(8時~17時)しており、 Lainzer TorまたはSt. Veiter Torから入園が可能です。

また、12月24日から2021年1月6日までのクリスマス休暇期間中、LainzerTiergartenは例年どおり、毎日、8時から17時まで開園しています。

この間はLainzer Tor、St. Veiter Tor、Nikolaitor、Gütenbachtorの各ゲートから入園することができます。

また、12月24日から2021年1月6日までのクリスマス休暇期間中、LainzerTiergartenは例年どおり、毎日、8時から17時まで開園しています。

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November 08, 2020

剪定作業が進むRathausplatzのWeihnachtsbaum

2020110803今日は「RathausplatzのWeihnachtsbaum続報」をお届けしましょう。

例年、アドベントの到来を告げるRathausplatzのWeihnachtsbaumですが、今年は例年とは大きく意味が異なってきました。

現在、Christkindlmarkt開催は未定ですが、ウィーン市では「明るい未来」を信じて、着々と準備を進めています。

先日、大型クレーンによる設置作業が終わったWeihnachtsbaumの剪定作業が公開されました。

2020110802登山用ハーネスで高所作業車に固定された木の専門家は、30メートルを超える高さのすべての枝をチェックし、剪定作業を行います。

この剪定作業の目的ですが、Rathausplatzに輸送された後も「威勢のいい木」に見えるようにするため。

また、伐採や輸送の途中で、どうしても枝が傷むケースがあります。そこで、痛んだ枝を補修するため、150以上の「補修用枝」(要するに予備部品ですね)が準備されているそうです。

2020110804見栄えを良くするため、新たに枝をボルトとワイヤーで固定するケースもあります。いずれも高所作業ですから、なかなか大変です。何しろ実際に立ててみないとWeihnachtsbaumのバランスを見ることはできませんので、やむを得ませんね。

。また、剪定作業について批判的な意見もあるようですが、「首都を代表するWeihnachtsbaum」ですから、見栄えも重要だと思います。

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November 07, 2020

その時、ウィーン国立歌劇場では‥

202011071111月2日、ウィーンのテロ以降、準ロックダウンであることもあり、こちらに住む友人とは直接会っていませんが、徐々にメールなどで連絡をとるようになりました。

とにかく今までウィーンでは大規模な無差別テロが発生したことがなかったので、皆、ショックを受けています。

テロの現場を追悼に訪れるウィーン子も多いのですが、今回は色々な民族や宗教の方、子供たちなど幅広い人々が訪れているようです。花束を供える方、「私たちの宗教は愛」「愛は憎しみを超える」といったメッセージカードを寄せる方も‥

中にはヴィーナリッシュで、“おいらたちウィーンっ子はあほじゃないぞ”“ウィーンはちがうんだい”といったメッセージも‥それぞれの立場で、「テロに屈しない」姿勢を示しているのでしょう。

2020110713「ウィーンがウィーンであり続けたいという根っ子」がこういったところにあるような気がしています。

さて、準ロックダウン前日であったため、各劇場にも多くのお客さまが来場していたはずです。

Volksoperではオペレッタ「König Karotte」が19時00分~21時45分まで上演されていました。ただ、Volksoperは旧市街ではないため、終演後、旧市街へ戻る方以外は、ご自宅へ向かうことができたかも知れません。

一方、旧市街に面したWiener Staatsoperでは「Cavalleria rusticana / Pagliacci」が19時00分~22時00分まで上演されていました。

本公演は「Pagliacci」のCanio(Pagliaccio)に人気のフランス人テノールRoberto Alagnaさんが出演することで注目を集めていました。

劇場がテロの対象になった訳ではないため、公演は継続されたようですが、テロの全容が判明しなかったため、終演後、観客は劇場に足止めされました。

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November 06, 2020

街の結束のシンボル‥Wiener WeihnachtsbaumがRathausplatzに到着

202011060411月3日からの「事実上のロックダウン」に加えて、前日、夜間にウィーンで発生した無差別テロ、更に日本に住む親友の手術(こちらは無事終了)などで、Feriも気持ちが完全に萎えてしまいました。

昨日掲載した「ÖBBの記事」は、テロ発生前に準備していたので、ある程度、まとまった内容になっていますが、今日は気分を変える意味で、明るい話題をお届けしましょう。

現在、連邦政府の命令でクリスマスマーケットを含むイベントは中止状態ですが、ウィーン市では12月からのクリスマスマーケット開催に向けて準備を進めています。

先日、ウィーンに向けて出発した「Wiener Weihnachtsbaumの話題」をお伝えしましたが、テロの影響で予定よりも遅れましたが、11月5日にRathausplatzに到着しました。

到着式に出席したMichael Ludwig市長は、“このツリーは、ウィーンが都市として正常に機能し、世界で最も安全な大都市であることを示すシンボルです。そして、ツリーはオーストリアの州間の連帯の象徴です”と語りました。

2020110603先日もお伝えしたように今年のクリスマスツリーは、オーストリア北部、Klaffer am Hochficht市のSchlägl修道院が所有する森から伐採された樹齢200年のトウヒです。

伐採地から250キロのルートを大型トラックで運ばれ、11月5日11時30分、快晴のRathausplatzに到着。

さっそく林業業者やウィーン市のスタッフにより、写真のように大型クレーン2基を使って設置作業が行われました。今後、造園関係者による剪定を経て、LEDライト(2000個以上)の取り付けに入ります。

2020110601オーバーエスターライヒ州林業局Elfriede Moser局長によるとRathausplatzに設置するツリーの選定プロジェクトは1年以上前から始まっていたそうです。

各地の森をまわり、最適なトウヒを見つけるという大変な作業。Elfriede Moser局長は、クリスマスツリーに使われるトウヒは自治体からの大使であると同時に、持続可能な林業を象徴するものであると語っています。

というのは伐採された場所には、将来を見据えた新しいトウヒの成育が行われているからです。なお、先日もお伝えしたように長さを調整するために切断された幹の部分は、楽器づくりに使われます。

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November 05, 2020

ÖBB西鉄道の今

202010310811月2日の晩、ウィーンで武装テロが発生したため、記事を差し替えました。さて、10月の当ブログですが、最もアクセスが多かった日は10月4日でした。アクセスが多かった記事は、「日本からオーストリアへの入国制限解除」、「新しいコロナ規制」、「ウィーンのクリスマスマーケット2020情報」などでした。時節柄、記事の内容に偏りがありますが、ご覧頂いた皆さまには深く感謝いたします。

今日は先日、コメント欄でお問い合わせがあった「ÖBB西鉄道の話題」をお届けしましょう。

ÖBBの西鉄道はウィーン-ザルツブルク間を結ぶ幹線で、日本の東海道線に当たります。それだけに所要時間短縮に向けて路線の改良工事が進められています。

2012年12月にはWien – St.Pölten間に60kmの新線(最高速度230km/h)が開業し、ウィーン-ザルツブルク間の所要時間は19分間、短縮されました。

2020103109また、1999年からはアウトバーンA1に沿ってSt.Pölten–Loosdorf間(24.7km)の新線建設が進められ、2017年12月から営業を開始しました。

この区間は、在来線も残っているため、事実上の複々線になり、貨物列車の輸送量が大幅に向上しています。

2020103102Ybbs–Amstetten間(16.7km)に関しては、2009年から新線建設工事が始まり、2014年12月から営業を開始しました。

この区間にはBlindenmarkt、Neumarkt / Ybbs-Karlsbachという新駅が2つ開業しました。なお、同区間も在来線が残されており、事実上の複々線です。この結果、ウィーン-リンツ間の高速新線建設プロジェクトは、事実上、完了しました。

2020103101Marchtrenk–Wels間(約6km)についても新線の建設が計画されています。この区間も在来線を残しながら新線を建設する方式(完成後は複々線)で、2021年着工、2026年竣工の予定です。

2020103103興味深いのは他の区間は在来線とルートが離れているケースが多いのですが、同区間は在来線と並行して建設される計画です。途中、アウトバーンに掛かる橋が3箇所ありますが、これらは新しくなります。

ÖBBが同区間の建設を紹介したビデオを公開しているので、ご紹介します。これを見ると、在来線と並行して新線が作られることがわかります。

Steindorf– Neumarkt間の改良工事は2019年に着工され、現在工事中。2021年の竣工が予定されています。

この区間は在来線の改良でNeumarkt–Köstendorfには島式2面のプラットホームを持つ駅が建設されます。更にSteindorfも近代的な設備を持った駅に改装されます。

2020103106残っている大規模な新線建設区間がKöstendorf– Salzburg(約20km)間です。この区間は、150年前に建設されたルートを使っているため、線形が悪く、高速化の障害になっています。在来線はWallerseeの北部を通っています。

2000年頃、新線建設が明らかになりましたが、沿線住民の新線建設反対運動が起こりました。

そこで、ÖBBは新線建設に当たって、住民参加の上で5つのルートを検討。2018年から環境アセスメントが始まりました。そのため、現時点では公式な新線建設ルートは公表されていません。

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November 04, 2020

ウィーンのテロで感じたこと

2020110412世界ではアメリカ大統領選挙のニュースでもちきりで、ウィーンのテロに関するニュースは少なくなっていると思います。今日は今までの情報を整理してみました。その上で、Feriが感じたことを綴りたいと思います。

最初にKURIER紙が報じた当日の出来事を時系列でお伝えします。
20時頃:警察に最初の緊急通報が入る。
20時09分:テロリストが警察官により射殺される。
20時35分:ウィーンのテロをマスコミが報じる。
20時59分:内務省は攻撃が続く可能性があると想定。
21時13分:警察官が銃撃で、重症を負ったことが判明。
22時06分: 救助隊から死亡者と負傷者が発生していることが報告され、内務大臣は「明らかなテロである」と認定。
22時26分:警察が、犯行現場はウィーン旧市街6箇所であること、数名のテロリストが逃走していること、テロリスト1名が射殺されたこと、数名の重傷者がいることを発表。
202011041623時08分:連邦軍は重要施設を防御するため舞台に出動命令を下す。
23時16分:セバスチャン・クルツ首相がテロについての見解を発表。
1時15分:カール・ネハンマー内務大臣が、記者会見で、攻撃がまだ続いていることを発表し、住民は自宅から離れないように要請。同時に11月3日、ウィーン市内の学校は休校になることを発表。射殺されたテロリストの単独犯行かどうかは不明と発表。
7時41分:警察が、今回のテロにより亡くなった方が4名(女性2名、男性2名)であると発表。さらにテロリストは4名の可能性があるとし、現在、捜査中であると発表。

2020110413このように見ると、やはり情報が錯綜しており、当局もテロの実態を把握するのに苦心していたことがわかります。最も複数のテロリストがいると想定されていたため、情報管理を徹底していた可能性もあります。

最初の犯行はFleischmarkt(1名死亡)、続いて警ら中の警察官とMorzinplatz付近で遭遇。ここで最初の銃撃戦があり、警察官は負傷。

時系列はわかりませんが、付近で、男性1名が銃撃を受けて死亡。その後、Ruprechtsplatzでウィーン警察の特殊部隊WEGA(Wiener Einsatzgruppe Alarmabteilung)のパトロール隊員(7名という情報があります)に発見され、警告に従わず自動小銃を乱射したため、射殺されたようです。なお、ここで女性がテロリストの銃撃で死亡しています。

その後はテロリストによる犯行が行われておらず、約9分間の出来事だったようです。ただ、当初は、旧市街の複数が犯行現場であると伝えられていたため、当局は複数のテロリストがいると想定したのだろうと思います。実際にはFranz-Josefs-Kai周辺が犯行現場だったようです(地図の赤い場所が犯行現場)。

2020110411ところで、警察への緊急連絡が入ってから特殊部隊に出動要請をかけていたのでは、9分で現場に到着することは困難だと思います。恐らくWEGAの隊員は平素からフル装備で市内をパトロールしていたのでしょう。残念なことに犠牲者は出ましたが、ある意味、これが功を奏したわけです。

ところでウィーンで毎年、開催される「警察の日」では、ウィーン警察本部が公開され、様々な行事が行われます。その中で、人気を集めているのが、特殊部隊WEGAによるテロリスト制圧訓練です。

日本にもSATに代表される警察の特殊部隊が存在しますが、平素から市内を巡回して、犯罪発生に備える行動はとっていないと思います。この点、臨戦態勢をとっているウィーン警察の姿勢にFeriは驚きを感じました。

日本では、一般の皆さんには公開することは少ないと思いますが、こちらでは積極的に住民の安全を守る姿勢をアピールしています。

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November 03, 2020

ウィーンのテロ続報

202011040311月3日の朝になり、11月2日の夜、ウィーンで起こったテロの状況が徐々に明らかになってきました。Karl Nehammer内務大臣の発表によると、テロにより4名が死亡(男性2名、女性2名)、22名が負傷しました。負傷者の中には警察官が含まれています。傷は銃と刃物によるものと発表されています。

現在、13名が病院で治療を受けており、そのうち3人はまだ重体であると伝えられています。一方、軽症だった10名は退院したという情報も入ってきました。危機的な状態にあります。

犯行現場は、昨日、お伝えしたようにSeitenstettengasseのシナゴーグ近隣、Morzinplatz、Salzgries、Fleischmarkt、Bauernmarkt、Grabenの6箇所でした。

被疑者(テロリスト)は、当初、最大4名が想定されましたが、その後、単独犯の可能性が高いと発表されました。加害者は11月2日、20時9分に警察特殊部隊(WEGA)により射殺されています。

その後、被疑者宅の家宅捜索が行われ、過去にテロ組織に関与していた20歳の男性(オーストリアと北マケドニアの市民権を所有)であることが判明しました。

2020110401テロリストは自動小銃(全自動アサルトライフル)、ピストル、ダミーの爆発物ベルトで武装していました。オーストリアでは許可を得れば一部の銃器は所持が可能ですが、自動小銃は戦争用銃器(カテゴリーA)であるため法律で所持が禁止されています。そのため、違法な手段で入手したと思われます。

Karl Nehammer内務大臣によれば、テロリストは過激なイスラム教徒のテロリスト民兵(IS)の支持者で、2019年4月、ISIS(アイシス)に参加するためシリアへ出国直前に逮捕されています。その後、刑務所に収監されましたが、少年であるため条件付きで刑期よりも早く釈放されました。

加害者関係者の家宅捜索も行われ、3日の午前中までに14名が逮捕された模様です。家宅捜索は、ウィーン市内だけでなくSt. Pöltenでも行われています。なお、リンツでも逮捕者が出たという情報もあります。

犯行後、ウィーン市内には公共施設の安全確保のため1000名の警察官や連邦軍兵士が展開しました。警察の呼びかけに応じて、ビデオや写真が20000件以上提供され、捜査に役立っているようです。なお、引き続き警察は、犯行に関わるビデオや写真をSNSに上げないように要請しています。

2020110405最初の攻撃が行われたSeitenstettengasseにはIsraelitische Kultusgemeinde Wien(IKG)とシナゴーグ)がありますが、当時、敷地内には人はおらず、ここを狙ったかどうかは判明していません。関連性がはっきりしていないため、IKGはオーストリアのすべてのシナゴーグを閉鎖しました。

ウィーン市内の治安ですが、旧市街は現在も封鎖されています。警察は外出を控えるように要請しています。なお、義務教育の学校は、11月3日は休校になりました。

Wiener Linienの地下鉄や路面電車、路線バスは、11月3日から通常どおりの運行が再開されました。

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臨時更新 ウィーンでテロ発生

202011030211月2日夜、ウィーン市内6箇所で武装勢力による無差別テロが発生し、犠牲者が出ているようです。現時点では、1名が死亡、15名が負傷し、病院へ収容されました。

最初の攻撃は20時頃で、場所は市内中心部Seitenstettengasseで、ウィーンのユダヤ人共同体(IKG)付近と報道されています。

連邦政府の発表によると、その後、Morzinplatz、Salzgries、Fleischmarkt、Bauernmarkt、Grabenでテロリストによる襲撃が行われた模様です。

連邦政府のKarl Nehammer内務大臣によると、自動小銃で武装したテロリストは市内を逃走中。また、未確認ですが爆発物を所持している情報も出ています。

当局は、住民は自宅または滞在先から出ないように呼びかけています。現在、警察の特殊部隊と連邦軍特殊部隊も出動し、重要施設の警備とテロリストの確保に努めています。

2020110301また、ウィーン警察は事件現場の写真や動画をSNSで公開することは、関係者に危険を及ぼす可能性が高いので、自粛するように呼びかけています。同時にテロリスト確保のため、警察当局に写真や動画の提供を呼びかけています。

テロ事件を受けて、ウィーン中心部は警察が封鎖しており、Wiener Linienは、地下鉄U1、U2、U3、U3は中心部の駅を通過扱いにしました。

さらに市内中心部を通る路面電車の運行経路変更、運航区間短縮が行われています。解除される時期は未定です。

ロックダウン前夜なので、飲食店や劇場は通常どおり、営業中でした。

そのため、多くの人が市内の飲食店などに繰り出しており、テロリストは2015年のパリでのテロ事件に倣い、ソフトターゲットを攻撃対象にしたのではないかという見方が出ています。

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November 01, 2020

無念‥クリスマスマーケットのオープン延期

202011020110月31日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、連邦政府は新しい規制を打ち出しました。事実上のロックダウンですが、この中に「クリスマスマーケットの中止」も含まれています。連邦政府の決定を受けて、ウィーン市や関係者は、11月1日、今後の対応方針を発表しました。

まず、ウィーンでメインとなるRathausplatzのChristkindlmarkt(Little IceDreamを含む)ですが、当初、予定されていた11月13日からの営業開始は延期されました。

ウィーン市は開催延期の公式発表の中で、“感染の進展に応じて、適用される法的規定と十分に根拠のある安全策を施した上で、12月の初めRathausplatzでChristkindlmarkt(Little IceDreamを含む)を開催することを目指す”と表明。

さらに“ウィーンのアドベントハイライトは、自信の兆しを世の中に示すことを目的としています”とも述べており、クリスマスツリーの設置を含む建設工事は、今後も継続されます。

2020110202ウィーン市内の4箇所(Belvedere、Alten AKH、Stephansplatz、Maria-Theresien-Platz)でクリスマスマーケットを主催しているイベントエージェンシーMAGMAGも、当面の間、オープン延期を発表。

ただ、全面中止の決定は見送り、12月初旬の開催に望みを掛けています。同社では、「この困難な時期に、これらのクリスマスマーケットはクリスマスシーズンの正常な状態である」と考えています。

一方、SchönbrunnerMarktの主催者は、前者とは若干、考え方が異なっています。マスコミの報道によると担当者は、“現在、様々なシナリオを検討しており、最終決定を下していない”と表明しています。

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