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February 22, 2021

ユニークな格闘技「Ranggeln」

2021020607今日は「スポーツの話題」をお届けしましょう。

オーストリアでは、Covid-19感染拡大を受けて、選手同士が接触するスポーツは禁止されるなど、スポーツの世界にも色々な影響が出ています。

接触を伴わないアルペンやノルディックといったスキー競技については、今シーズンも開催されていますが‥

さて、以前、昼食時にORF2テレビを付けていたら、興味深い映像を目にしました。大きな競技場のグラウンドに、相撲の土俵のようなリングが設けられており、その中で、選手同士がレスリングのような競技をしている場面でした。

2021020609また、観客席で観戦するお客さまも紹介されていたのですが、熱心に選手を応援する傍ら、競技中に飲食をしているのです。

しかも、食事の方は本格的。まな板にサラミなどを載せて、傍らにはバスケットに入ったブロートが‥

客席は通常のスタンドですが、その行為はまるで「相撲の桟敷席」を思わせるもので、正直、ビックリしました。

実際、広い競技場のグラウンドで、複数の試合が同時並行的に行われているので、観客席からは、その様子はよくわからないのではないか…と心配になりました。しかし、映像を見るかがり、客席も非常に盛り上がっていました。

2021020610Feriは、この番組を見ようと思っていた訳ではないので、細かいチェックはできず‥手持ちのデジタルカメラで数コマ撮影してお終い‥冒頭の写真3枚が、その番組のものです。

そのまま放置していました。その後、たまたま友人から“「スイス相撲」と呼ばれる競技がスイスで行われているという日本のテレビ番組を見た”というメールをもらい、ふと、ORF2で観た「謎の競技」を思い出しました。そこで、ちょっと調べてみました。

2021020603オーストリアで行われている競技の名称は「Ranggeln」であることがわかりました。主にチロル、ザルツブルク、ケルンテンなどのアルプス地方で開催されているレスリングに似た競技です。

Salzburger Rangglerverband(ザルツブルクランゲルン協会)によると、約2500年前、ヨーロッパの大部分に定住していたケルト人が始めたレスリングに似た古代武道が起源だそうです。

当時、騎士道が衰退し、古代武道が形を変えてRanggelnとなり、1800年代頃からアルプス地方でスポーツとして広く普及したようです。 2021020602

ちなみに1518年、最初のRanggeln(Hundstoaranggeln)がザルツブルクPinzgau地方で開催されたという記録が残っています。

ご存じの方も多いと思いますがオーストリアでは「谷ごとに文化がある」と言われるように、アルプスでは地域に独自の文化が発展してきました。そのため、「Ranggeln」も地域によって異なる発展を遂げてきたようです。

2021020604Ranggelnにはレスリングのように投げ技と寝技があり、相手選手の両肩を地面に付けると勝ちとなります。なお、危険性の高い固め技は禁止。

選手は白い上下のユニフォーム(ズボンはベルト付き)をまとっており、屋外ですが怪我を防ぐため、靴は履きません。

レスリングや柔道のように体重によるカテゴリーはなく、年齢によるカテゴリーが設定されているようです。

2021020605そして勝者にはHagmoarという称号が与えられます。現在、競技時間は大人が6分。当然、審判(行司)が判定します。

ザルツブルク州で最も有名なRanggeln競技は、毎年7月末に開催されるPinzgau(標高2117 m)のHundstoa、Jakobiranggelnで行われる大会。2010年には、オーストリア無形文化遺産に登録されました。

現在でもアルプス地方(ザルツブルク、チロル、南チロル、バイエルン)では、4月から10月末まで、ほぼ毎週末にトーナメントが開催されます。そのため、各地に協会が設立されています。

2021020601ちなみにザルブルク州にも12のクラブが存在します。Feriが、Covid-19感染拡大前は毎夏訪れていたザルツブルク州Lungauでは、行われていなかったようです。

仮にRanggelnの競技会がLungauで行われていたら定宿の女将さんが、間違いなく“見物に行きなさい”とFeriに命令していたでしょうから。

一方、スイスの競技は「Schwingen」と呼ばれており、アルプス山脈の麓で、毎年、夏から秋にかけて行われる夏祭りの中で開催されます。

かつて牧童達が遊びで行っていたレスリングが発祥であると言われています。

2021020606特徴は、相撲の土俵を連想させる「おがくず」を敷いた直径12メートルのリングで行われること。選手の両肩を地面につけると勝ちというルール。競技ルールははRanggelnと同じようです。

毎年、地域のチャンピオンが集まり、3年に1回全国大会Eidgenössisches Schwing- und Älplerfestが開催されます。

この大会には延べ25万人が集まると言われており、5万人近い観客を収容できる会場が準備されます。

オーストリアの「Ranggeln」は、おがくずを敷いたリングを使わないので、恐らくFeriがORF2で見た映像は、その規模などからEidgenössisches Schwing- und Älplerfestのものではないかと思います。

2021020608しかし、Jakobiranggelnで開催される大会の様子を見ると、名前のとおり山の頂上で行われているだけに、のどかな雰囲気が伝わってきます。

ちなみにオーストリアでは、夏季、このように山頂や山の中腹で様々な行事が行われますが、見学するには徒歩で山をのぼる必要があります。

そのため、軟弱もののFeriは、情報を入手しても、毎回、行くのを断念しております。

最後にオーストリアで行われているRanggelnの模様をYouTubeにアップされている動画でお楽しみください。

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