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June 07, 2021

世界環境デーと鉄道

20210606046月5日は「世界環境デー」(Weltumwelttag)でした。「環境保全に対する関心を高め啓発活動を図る日」として、国連で制定した「国際的な記念日」。

日付の由来ですが、1972年6月5日からスウェーデン・ストックホルムで開催された「国連人間環境会議」を記念したもの。

ところで、皆さんは、この記念日が日本とセネガルの共同提案で制定されたことをご存じでしたか? Feriは知りませんでした。
と言う訳で、制定に尽力した日本に敬意を表して、環境省制作の2021年版公式ポスターをお目にかけましょう。

2021060605オーストリアに限らず、現在、ヨーロッパではCO2排出抑制のため、自動車や航空機から鉄道へのシフトを積極的に推進しています。

先日、このブログでもお伝えしたÖBBが進める長距離夜行列車NightJetの充実も、その一つ。また、Wiener Linienも積極的に環境保護の観点から、利用促進策を打ち出しています。

さて、今年、Wiener Lokalbahnen(WLB)が世界環境デーに合わせて特別デザインの電車(ラッピング電車)を投入しました。

同線は、当初は温泉保養地バーデンとウィーンを結ぶ、どちらかというとレジャー用の鉄道でした。その後、沿線の開発が進み、住宅が増えるにつれて、その性格を変えています。

2021060601ただ、現在でもウィーン-バーデン間を自家用車で通勤している人が多く、公共交通機関利用意識を高め、自動車から鉄道利用に転換してもらうことでCO2を削減しようというもの。

ちなみにウィーン市の発表によると、バーデン-ウィーン間の移動手段を自動車から鉄道に切り替えた場合、年間1620kgのCO2が削減されるそうです。さらに1年間で約600リットルの燃料削減につながります。

Covid-19感染拡大以降、公共交通機関の利用者が激減していることから、今年は、鉄道の利用促進に力が入っているような気がします。

特別塗装電車(ラッピング電車)は、自家用車ドライバーに公共交通機関利用を促す目的で投入したもの。ちなみに同鉄道は1906年から電気鉄道として運行されています。写真のオールドタイマーは1927年に製造されたものです。

2021060603鉄道の利用促進を促すためには、利便性の向上も不可欠です。2020年12月からは運転間隔を短縮して、利用しやすくしたのも、その一つ。

さらに現在、製造中の快適性を高めた新型車両の投入で、Badner Bahnの魅力を高めることに努めています(同社では、利用促進策を利用者へのインセンティブと表現しています)。

ちなみに最後の写真に写っている女性は、同社のマネージング・ディレクターMonika Unterholznerさん。

毎回、述べていますが、日本では「環境保護のために鉄道を積極的に利用しよう」という動きが、あまり見えないような気がします。

2021060602そう言えば、栃木県の宇都宮では、日本で初めての本格的ライトレールの建設が進められており、このほど、同線で使用される車両が現地に到着したというニュースを耳にしました。

ウィーンのULF短編成バージョンと、ほぼ同じサイズ。宇都宮市では、ライトレールを人口減少時代を見据え、都市機能を集約するコンパクトシティー化の核と考えているようですが、環境保護という視点は、見えてきません。

新幹線を始め都市交通も含めて、鉄道が非常に発達している日本。環境省はプラスチックの削減も結構ですが、環境保護のために鉄道利用を促進するような政策を打ち出してもらいたいものです。国土交通省に遠慮しているのでしょうかね。

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