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June 01, 2021

太陽光発電の電力で列車を運行

2021052904今日から6月になりました。まもなく国立歌劇場の2021/22シーズンプログラムが発表されるので、楽しみにしている方も多いと思います。

さて、今日は「太陽光発電、まっしぐらパート2 ÖBB編」をお届けしましょう。

かつてのオーストリア連邦鉄道ÖBBは、民営化後、再生可能エネルギー導入を積極的に進めており、同社が使用する電力は、すでに100%グリーンエネルギーです。

こんな中、5月中旬からBahnstrom-Solarkraftwerk in Ladendorf(列車運行用太陽光発電所)が稼働を始めました。

ちょっと専門的になりますが、オーストリアやドイツ、スイスの連邦鉄道は15000Vの交流で電化されていますが、日本のように商用交流ではなく、鉄道専用の低周波交流(周波数16 2/3Hz、現在は16.7Hzと表現されています)が使われています。

2021052903これは、交流で直接、列車を動かす交流モーターを駆動させるためでした。

ÖBBは、列車の動力源として必要な電流の約3分の1を、8つの自社発電所で生産しています。残りの3分の2は、提携先の発電所や公共の送電網から供給されています。

ただ、周波数が異なるため、ÖBBの7つの周波数変換変電所で50Hzから16.7Hzに変換し、独自の送電グリッド(110kV)で供給しています。

太陽光発電に関しても積極的に導入していますが、このような事情があるため、主に駅施設などに使用されていました。

しかし、2015年、ニーダーエスターライヒ州Wilfleinsdorfに、世界初の16 2/3Hz交流電力を供給する太陽光発電所が稼働を開始。

2021052901そして、今回、Ladendorfに建設されているÖBB最大の太陽光発電所も、列車の運行用電力を供給するものです。ソーラーエネルギーで列車を走らせている訳です。

ÖBBは、現在、オーストリア国内で50Hz(商用交流)の太陽光発電所を21基、16 2/3Hzの太陽光発電所を3基、運用しています。

Ladendorfの新しい太陽光発電所稼働により、ÖBBは、自社の再生可能エネルギー生産量を増やし、オーストリア国内で独自のグリーン電力供給を行うという長期的な目標に近づいたことになります。

2021052902今回、稼働を始めたLadendorf太陽光発電所は、Ladendorf駅に隣接する1.8ヘクタールの土地に建設されているもので、6000平方メートルの太陽光パネルが設置されます。

プラントが全て完成すると年間1200MW/hの電力を、同発電所から、直接、架線に供給します。

送電線を経由しないため、エネルギーロスを最小限に抑えることができることをÖBBでは強調しています。

ÖBBでは、計画が予定どおり進むと、ウィーン-ザルツブルク間の200本以上の列車が、太陽光発電で生産された電力で運転されると発表しています。

2021052905しかし、電力供給が天候に左右されやすい太陽光発電の電力で230km/hで走るRailJetを運行する訳ですから、電気工学を学んだFeriとしては、どのようなバックアップ対策がとられているのかという点に興味があります。

そこで、ちょっと調べたところ、ÖBBの資料に、電力供給の仕組みについての図解がありました。これを見ると、水力発電や風力発電、他地区からの電力供給などを複合的に組み合わせて、列車に電力を供給しているようです。

水力と風力については、変電所を経由していますが、太陽光については、直接、架線に供給していることがわかります。

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