July 06, 2020

ドナウ運河に新しい水上公園が建設されます

2020070413 新型コロナウイルス感染のため延期されていた2020年シーズンF1世界選手権が、 オーストリア・グランプリで開幕しました。7月5日の決勝は、レッドブルリンクで無観客で行われましたが、9台がリタイアする波乱のレースに‥最終的にメルセデスのバルテリ・ボッタスが優勝しました。

さて、今日は「新しい公園建設の話題」です。ヒートアイランド現象を防ぐため、ウィーン市では公園の増設を進めています。

今回、ドナウ運河で水上公園(Schwimmenden Gärten)の建設が6月末から始まりました。これはパリ・セーヌ川に浮かぶ水上公園がモデルになっているそうです。

2020070412建設される場所は、現在、レストランとして営業しているOtto-Wagner-Schützenhausesの向かい側(2区)です。

元々は、可動堰のために建設されたものですが、計画の見直しにより、水門の場所が変更され、本来の機能を果たすことはありませんでした。

地下鉄Schottenring駅の向かいにありますが、この周辺を再開発し、水上公園にするというものです。

2020070410従来からSchottenring駅側には遊歩道がありましたが、現在、運河内に残っている水門の構造物と遊歩道を結ぶ計画です。

ドナウ運河周辺には遊歩道はありますが、運河自体が人工的な構造部であるため、護岸には緑地はほとんどなく、コンクリート構造物が目立ちます。

そこで、ウィーン市としては、水上公園を作り、緑地面積を増やすことにしたものです。また、公園部分については、ウッドデッキになるようです。

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July 05, 2020

X-Wagen試作車落成

2020070401今日の話題は「Wiener Linien最新の地下鉄車両X-Wagen落成」です。

7月3日、ウィーンのシーメンスモビリティ・Simmering工場でWiener Linien向けの新型地下鉄車両X-Wagen(Type X)試作車お完成披露が行われました。

都市の環境保全に向けてCO2排出削減に力を入れているウィーンは、地下鉄や路面電車をはじめとする公共交通機関の充実に力を入れています。

このブログでも何回かお伝えしているようにX-Wagenは現在、建設が進められているU5での使用を前提とした次世代の地下鉄車両です。

2020070402現在、活躍している2両1ユニット仕様のType U11の置き換えも視野に入れて開発されたもので、最大の特徴はWiener Linienでは初めての全自動運転システムを搭載していることです。

現在、主流となっているType Vと同じく6両固定編成(編成長111メートル)、旅客定員928名です。定員に関してはType Vより46名多くなっています。

今回、公表された写真を見ると、車体前面はJR東日本の新型電車E235系を彷彿させます。ただ、E235系と異なり、車体下部が絞られていないフラットな構造ですが‥

車内に関しては、Type Vに近い構造、色使いになっていることがわかります。ただ、車いすやベビーカーを使っているお客さまに対応するため、座席配置が変更されています。

また、Type Vは最前部の扉にだけ可動式スロープが取り付けられていましたが、X-Wagenではすべての扉に設置されています。

2020070403車いす用スペースも車端部から中央部に移り、利便性が向上しています。なお、扉は密閉性が高いプラグインドアが引き続き採用されています。
エアコンが装備されているため、側窓は固定式ですが、一部については換気のため、上部が内側(客室側)に開くようになっています。

座席は、日本と異なり合板製です。モケット張りとしていないのは、イタズラによる破損を防止することが目的です。クロスシートが基本ですが、今回はロングシートや折りたたみシートも設置されています。

優先席は青色で、明確に区別されています。公表された現車の写真を見ると優先席がある扉の外側上には青いラインが入っています。

各列ドアの上にはデジタル情報ディスプレイが設置されており、列車の位置に応じた経路や接続情報が表示されます。

Feriが注目したのは運転室。実車の写真を見ると、日本のように運転台に制御装置は設置されておらず、表示器とボタンだけ。実は制御装置は運転士の椅子に、ジョイスティックが設置されています。

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June 28, 2020

グラーツ歌劇場2020/21シーズンプログラム発表

2020062601遅くなっていたグラーツ歌劇場の2020/21シーズンのプログラムが、週末に発表されました。

さっそく、概要をご紹介しましょう。グラーツの場合、2019/20シーズンにPremiereが流れた演目を組み込んでいるのが特徴です。

○オペラ、オペレッタ、ミュージカル
オペラ「Die Passagierin」(乗客、2020年9月18日Premiere)
Mieczysław Weinbergsの作品で、2019/20シーズンにPremiereが予定されていた作品です。アウシュビッツ生存者ゾフィアポスミシュによる同名の小説を元に、元強制収容所の警備員リサと元囚人マルタの出会いを描いた作品です。

本作品は、グラーツ歌劇場の新しい主任指揮者Roland Kluttig氏が指揮を担当します。演出はグラーツ歌劇場でオペラ「アリアーヌと野獣」を手がけたNadja Loschky氏が担当します。

2020062602リサにはDshamilja Kaiser さん、マルタにはNadja Stefanoffさんが起用されます。

ミュージカル「Anatevka」(アナテフカ、屋根の上のヴァイオリン弾き、2020年10月17日Premiere)
Jerry Bockによる名作ミュージカル「アナテフカ」が新演出で上演されます。

オペラ「Madama Butterfly」(蝶々夫人、2020年11月7日Premiere)
日本のファンにも親しまれているプッチーニ作曲の名作オペラ。蝶々さんにはMarjukka Tepponenさん、ピンカートンにはMykhailo Malafiiさんが起用される予定です。

2020062603指揮はグラーツ歌劇場デビューとなるFrancesco Angelico氏が担当します。

オペラ「Die verkaufte Braut」(売られた花嫁、2020年12月12日Premiere)
スメタナの代表作で、楽しい作品です。本作品はKonzert Theater Bernとの共同制作で、Adriana Altarasさんが、グラーツ歌劇場で初めて主演、脚本、演出を担当します。

アンサンブルのTetiana Miyusさん、Pavel Petrovさん、Wilfried Zelinkaさん、Albert Memetiさん、Markus Butterさんの起用が予定されています。

2020062604オペレッタ「Die Großherzogin von Gerolstein」(ジェロルスタン女大公殿下、2021年1月16日Premiere)
毎シーズン1作品上演されるオペレッタ。2020/21シーズンでは、ジャック・オッフェンバックの「ジェロルスタン女大公殿下」が取り上げられることになりました。

日本では浅草オペラ時代に「ブン大将」として親しまれてきた楽しい作品です。当時のフランス軍政を皮肉った「パリのエスプリ」にあふれたオペレッタです。

演出はPeter Lundさん、指揮はMarcus Merkelさんが担当します。タイトルロールのジェロルスタン女大公殿下にはAnna Brullさん、イケメンの兵士フリッツにはAlexander Kaimbacherさんが起用される予定です。

オペラ「Der fliegende Holländer」(さまよえるオランダ人、2021年3月12日Premiere)
ワーグナーの大作。今回、ドイツで高い評価を得ているSandra Leupoldさんが、グラーツ歌劇場で初めて演出を担当します。

Jordan Shanahanさん、Cornelia Beskowさんらの起用が予定されています。

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June 27, 2020

S BahnのFloridsdorf-Praterstern間が2週間工事で運休します

2020062201今日はウィーンの「S Bahnの話題」をお届けします。最近、公共交通機関の利用促進を受けて、ÖBBが運行するS Bahnも運転間隔が短くなっています。

特に利用者が多いFloridsdorf-Meidling間は、S1、S2、S3、S7が運行されているため、ウィーン地下鉄に匹敵する平均3~5分間隔で運転されています。

ÖBBでは、このような列車増発に対応するため、夏休み明けにリニューアルとメンテナンスを実施することになりました。

2020062202この工事のためFloridsdorf-Praterstern間が、7月5日(日曜日)午前2時30分から7月18日(土曜日)午前3時まで、約2週間にわたって全面的に運休されることになりました。

今回、工事の中心となるのはDonaubrückeの改修(構造材の一部交換、防錆など)です。

Wiener Linienでは、U4のリニューアル工事などで、長期間、路線を閉鎖して工事を行うことが多いですが、ÖBBのS Bahnでは珍しいですね。

Floridsdorf-Praterstern間が全面運休中の機関、代替えバスが運行されます。S Bahnでは自転車を載せることができますが、代替えバスでは自転車の輸送は行いません。

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June 26, 2020

「Wiener Gastro-Gutschein」狂騒曲

2020062502今日は先週から郵送による配布が始まった「Wiener Gastro-Gutschein」(レストラン・バウチャー)の話題です。実は、郵送実施後、「オペレッタ国家」にふさわしく、様々なトラブルが発生しています。

まず、「Wiener Gastro-Gutschein」のおさらいから‥

目的は新型コロナウイルス感染防止によるロックダウンで営業休止を余儀なくされた飲食店に対する支援が主目的です。合わせてロックダウンに協力してくれたウィーンの住民に対するお礼も兼ねています。

対象となる世帯は95万世帯で、単身世帯は25Euro、それ以外は家族の人数に関係なく50Euroのレストラン・バウチャーが郵送で配布されるというものです。

使用期間は9月までで、商工会議所の予想では、4000万Euroが市内のレストランで使用されると踏んでいます(取らぬ狸の皮算用)。ただ、登録した店舗しか使用できず、現在、2000軒が登録しているものの、旧市街が200軒と多く、周辺部では登録店舗が少ないという情報があります。

日本の場合、この手の金券は簡易書留など、郵便局員が直接、受取人に手渡すパターンが多いのですが、今回は、日本の「アベノマスク」と同じく、ポスト投げ込み。

というのは、こちらでは集合住宅の郵便受けは、郵便物の盗難防止のため、共通玄関内に設置されているケースが多く、居住者以外は、原則として触ることができません。なお、配達を担当する郵便局員は、特殊な合鍵を持っており、棟内に入ることができます。

2020062505最も戸建て住宅が集まった団地などでは、右写真のように「団地の入口」に集合郵便受けが設置されているケースもありますが‥

そのため、当局としても盗難のリスクは少ないと判断したのだと思いますが、実際にはFacebookやTwitterには、郵便受けを破壊され、レストラン・バウチャーを盗まれたという投稿が多数、アップされています。

そう言えば、日本でも「アベノマスク」を大量に盗んで逮捕された人がいましたね。こちらは、準現金ですから、悪い人が狙うのは当然かと‥

郵便受けを破壊せず、投げ込み口からレストラン・バウチャーの入った郵便を抜き取ったケースもあったようです。入居者以外は入りにくい棟内に侵入したのか‥まぁ、手口は色々とあることでしょう。

2020062503集合住宅の場合、同じ日に配布されますから、配送開始日がわかれば、その後、数日、「集合郵便受けは草刈場」としてチェックしていたのでしょう。

20世帯も入っていたら、1000Euro分ですから、悪い人にとっては笑いが止まりません。

しかも、困ったことにインターネット上では、すでにレストラン・バウチャーの売買が行われています。日本でもメルカリに代表される個人販売サイトがありますが、オーストリアでは「Willhaben.at」というプラットホームが有名です。

すでにレストラン・バウチャーが券面の金額よりも安く出品されており、購入している人も多いとか‥ちなみに相場は、50Euroのバウチャーが20~30Euroだそうです。

もちろん、全てが盗品という訳ではないと思います。自分はバウチャーを使わないから、現金化したいと考える人(転売ヤー)が出てくるのは当然ですから‥株主優待券の販売みたいなものですね。

なお、バウチャーの寄付を受け付けている社会福祉団体も存在します。

2020062504ウィーン市では、盗難が多発していることを受けて、盗難に遭った場合、犯罪行為なので警察に届け出ると同時に、レストラン・バウチャーの専用サイトから申告して欲しいと訴えています。

申告した場合、盗難に遭ったバウチャーを使用停止にし、再発行するという対応をとるようです。盗難にあったバウチャーの番号は受取人は見ていない訳ですから、と送付先とバウチャーの番号が紐付けされているようです。

ただ、気づくのが遅れてしまって、既に使われてしまった場合は、アウトでしょうね。悪い人は頭が良いですから、当然、その点を踏まえて、早い段階で転売していることでしょう。

こちらのマスコミでは、ネットで出品されているレストラン・バウチャーを購入しないように呼びかけています。これは、道徳的な問題もありますが、盗難に遭った住民が申告して、使用禁止になった場合、単なる紙くずになるからです。

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June 24, 2020

NightJetの運転再開決まる

2020062302今日はÖBBが運行を行っている夜行列車の運行再開に関する話題です。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、運休が続いていたNightJetですが、6月26日から順次、運転を再開することが発表されました。

運転が再開されるのは、以下の列車です。列車番号の後ろが運転再開日です。

-Innsbruck – Brüssel(NJ424:6月28日、NJ425:6月29日)

-Wien-Brüssel(NJ50490:6月28日、NJ50425:6月29日)

2020062304-Wien-Zürich(NJ466:6月26日、NJ467:6月29日)

-Graz – Zürich(NJ464:6月26日、NJ465:6月29日)

-Zürich – Hamburg(NJ40470:6月27日、NJ401:6月28日)

-Zürich-Berlin(NJ470:6月27日、NJ471:6月28日)

-Wien-Düsseldorf(NJ40490:6月26日、NJ40421:6月27日)

2020062301-Wien-Hamburg(NJ490:6月26日、NJ491:6月27日)

-Innsbruck-Hamburg(NJ40420:6月26日、NJ40491:6月27日)

-Innsbruck-Düsseldorf(NJ420:6月26日、NJ421:6月27日)

-Praha-Zürich(EN50466:6月28日、EN50467:6月29日)

-Wien-Venedig(NJ237:6月26日、NJ236:6月29日)

-München-Venedig(NJ40463:6月28日、NJ40236:6月27日)

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June 23, 2020

Bundestheater-Holding がVolksoperの新しい経営陣を公募中

2020062106本来は梅雨のないオーストリアですが、週末、ニーダーエスターライヒ州を中心に大雨が降っており、川の増水による氾濫や土砂崩れなどの被害が発生しています。

St. Pölten、Melk、Amstetten、 Scheibbs、Tullnなどのドナウ川流域には消防隊が多数、出動し、水没したエリアの排水や警戒に当たっています。これも異常気象の関係なのでしょうか。

2020062102 さて、今日は「Volksoperの話題」です。 連邦政府文化省とBundestheater-Holding、Volksoperが2022年からの新しい経営者(Direktor)募集を開始しました。

ご存じのように、現在のDirektor、Robert Meyerさんは2007年から現職に就いていますが、今回、辞任や解任ではありません。任期満了に伴う定期的な人事異動です。

Bundestheater-Holding傘下の各劇場は、民営化されており、収益性の向上が課題になっているため、定期的に経営陣の刷新を図っています。

>Robert Meyerさんは、継続の意向を示しており、応募すると表明しています。

2020062104 なお、新しいDirektorの任期は2022年9月1日から5年間。一般的にDirektorが交代すると劇場の運営方針が大きく変わることが多いため、早めに後任を選定し、2022/23シーズンに向けて準備を始めたいというのが劇場側の意向のようです。

新しいDirektorに求められるには、音楽的な知識はもちろんのこと、現代に通用するVolksoperの経営戦略、アンサンブルの育成など多岐にわたります。

希望者は、7月19日までにBundestheater-Holdingに対して「Volksoperの更なる発展(現状の作品についての考察も含めて)」をテーマにした提案書を送付することが求められています。いわゆる書類審査ですね。

2020062105Robert Meyerさんにとっては、今までの実績に対する人事考課のようなものでしょう。

振り返ってみるとFeriは、Robert MeyerさんがDirektorになってから、本格的にVolksoperに通うようになりました。

Robert Meyerさんの運営方針に不満が全くない訳ではありませんが、彼がDirektorに就任してから、一時期低迷していたVolksoperが活力を取り戻したのは事実です。ただ、最近は、再び低迷していますが‥

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June 22, 2020

祝Koralmtunnelが貫通

2020062001 鉄道関連の話題が続いて申し訳ありませんが、今日は「ÖBBが進めている大規模プロジェクト」という「まじめなの話題」です。

2020年6月17日、シュタイヤマルク州とケルンテン州を結ぶ新しい幹線の要とも言えるKoralmtunnel(北トンネル)が貫通しました。まず、最初にKoralmtunnelを含むKoralmbahn(コラムル線)のおさらいから‥

航空輸送から鉄道への転換を積極的に進める方針を打ち出している連邦政府が期待を寄せているプロジェクトが「鉄道の高速化」です。特にオーストリアの場合、峠がネックになり、距離の割に所要時間がかかるケースがあります。

一般的にはウィーンとグラーツを結ぶ南路線の要セメリング線(セメリングベーストンネル)に注目が集まりますが、実はグラーツとクラーゲンフルトを結ぶKoralmbahn(コラムル線、127km)の建設を忘れてはなりません。

グラーツとクラーゲンフルトは、現在、Bruck an der Mur、Leoben経由となるため、RailJetでは乗り換えが必要。所要時間も2時間54分もかかります。

2020062006そのため、ÖBBではIC Busという乗り換え不要の高速バスを同区間に運行しており、こちらの所要時間は2時間です。

ウィーンからクラーゲンフルトまでの所要時間も、現在は、RailJetで3時間55分ほどかかります。

そこで、ÖBBは、シュタイヤマルク州とケルンテン州の両州都ダイレクトに結ぶ新路線Koralmbahn(コラムル線)の建設を2001年から開始しました。

2020062003ルートはグラーツから南下し、ルートはグラーツから南下し、KORALPE(Kor Alps)を長大トンネルで抜け、グラーツとクラーゲンフルト結ぶものです。

途中12の駅が予定されていますが、このプロジェクトの中心となるのがコラムルトンネル(Koralmtunnel)。延長約32.9kmで、完成するとオーストリアで最長の鉄道トンネルとなります。

20200621031コラムルトンネルは単線並列(北トンネルと南トンネル)で2008年から掘削が始まりました。そして、南側ルートは2018年8月14日に貫通。北側ルートが2020年6月17日に貫通しました。

ちなみに最も深いところは、山頂から1200メートル下を掘っています。

トンネル経は3.95メートルで、北トンネルと南トンネルは40メートル離れて建設されており、両トンネルは概略図のように500メートル毎に連絡トンネルで結ばれており、非常時には移動できるようになっています。

2020062004このほか、トンネル中央部には、非常停車エリアが設けられています。そのため、非常停車エリアのある部分だけは、両トンネルの間が50メートルになっているそうです。

トンネルには換気およびメンテナンス用の縦坑が数箇所設けられており、非常時には縦坑を使って、外部へ脱出することも可能です。

2020062007オーストリア得意のトンネルボーリングマシン(Mauli 1、Mauli 2と命名されています)を使ったシールド工法で工事が行われていました。大規模な工事なので、建設現場付近にシールドを作る工場も建設しています。

余談になりますが、青函トンネルが、このような単線並列で建設されていたら、現在、問題になっている新幹線の高速運転も容易に実現できたと思うだけに、残念です。

今回のコムラルトンネル貫通により、同線建設工事の山場は超えたことになります。今後、仕上げを含む関連する工事が進められますが、稼働開始は2025年12月に予定されています。

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June 21, 2020

Badner Bahnの車内放送

2020061701今日は「Badner Bahnの車内放送」にまつわる話題をお届けしましょう。

日本でも最近は列車内の案内放送は自動化が進んでいますが、プロのアナウンサーが担当しているケースが多いようです。また、一部では女優さんなどのタレント、声優さんなどが関わっていることも多いとか‥

さて、先日、Badner Bahnが車内放送の新しい声優さんを発表しました。

今回、起用されたのは歌手であり女優のElisabeth Engstlerさん。Wien OperおよびBaden Josefsplatzで停車中にお客さまにご挨拶をする他、次の停留所、乗換案内、出口情報、アプリや車内の券売機などでの切符購入方法などの情報を担当します。今回、従来のドイツ語に加えて、英語のアナウンスも追加されることになりました。

Elisabeth Engstlerさんは、ウィーン音楽院でオペレッタ、ミュージカル、シャンソンを学びました。1982年、オーストリアのユーロビジョン・ソング・コンテストに参加しています。その後、ORFに移り、音楽番組「Wurlitzer」、「die große Chance」、「Willkommen Österreich」、「Frisch gekocht」などで長年、司会を務めています。

2020061702最近では、Rainhard-Fendrich-Musical「I Am From Austria」にも出演しており、こちらでは有名な方。この作品は2017年、ウィーンのRaimundtheaterで初演された作品で、日本でも2019年、宝塚歌劇団が上演していると思います。

近年、Badner Bahnは環境に優しい交通機関として、通勤客にも人気を博しています。それに呼応するため、運転間隔の短縮、停留所のリニューアル、無線LANの導入、新型車両の導入など、利用者にとっての魅力を高めています。

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June 19, 2020

ウィーン1区の自動車使用制限プラン発表

2020061801CO2排出量削減に力を入れているウィーンですが、かねてから検討が進められていた1区の自動車使用制限プランがまとまり、その概要が発表されました。

何しろ首都の中心部で自動車使用を制限する訳なので、ウィーン市は「ドイツ語圏で最初の持続可能な交通安全都市として、気候にやさしい交通手段の転換に向けた歴史的な一歩である」と宣言しています。

Birgit Hebein副市長(緑の党所属、写真左の女性)とMarkus Figl区長( Sebastian Kurz首相と同じÖVP所属、47歳、写真右の男性)が中心となり、大規模な住民参加の協議が行われ、今回の自動車仕様制限プランが決定されました。

今回の自動車使用制限は、環境保護に対して熱心な連立与党の緑の党(Die Grüne Alternative)がイニシアティブをとって進めたことは明白です。

ウィーンの場合、中心部にも住民が多いため、当たり前ですが、完全に自動車使用を禁止することはできません。

2020061803そのため、1区の住民、1区内に専用駐車スペースを持っている人、1区のホテルに宿泊する客、外交官、公共交通機関、タクシー、障害者、1区で公共交通機関の営業時間外に働く警察官や医師などの人々は、自動車使用禁止から除外されます。

また、警察や消防・救急などの緊急車両、ゴミ収集車、郵便車、建設工事車両といった公共性の高い車両も除外されます。

そのため、旧市内(1区)から自動車が完全に姿を消す訳ではありませんが。しかし、ウィーン市では、旧市街を通過する自動車が激減することで、旧市街の自動車通行量は最大30%削減されると見込んでいます。

現在、ウィーンのCO2排出量の40%以上を交通機関が占めていることから、自動車使用制限は、CO2削減に大きな効果が期待されています。

なお、除外規定については、実際には細かいルールが発表されています。

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