August 05, 2019

22区に新しい学校ができます

201908050001今日は「学校の話題」をお届けしましょう。ご存じの方も多いように、こちらでは9月から新学期が始まります。そのため、それに合わせて、今の時期、学校関連施設の整備などが行われています。

先日、ウィーン市から22区にできる新しい学校の様子が公開されました。22区(Wien-Donaustadt)は人口急増地帯であるため、公立学校の増設が行われたようです。

新しい学校の名称は「Bildungscampus Berresgasse」ですが、興味深いのは、その構成です。

この学校ですが、幼稚園(Kindergarten)、小学校(Ganztagsvolksschule)、中学校(Neue Mittelschule)が併設された複合施設になっています。そのため、0歳から14歳までの子供さんが、一つの施設で学ぶことになります。

また、障がいを持った子供さんにも対応するための特別クラスも開設されます。

201908050002また、単に施設を併合しただけでなく、教育プログラムの中に、学校のカテゴリーを越えた交流を行うことも予定されているようです。今回の学校建設に当たっては、このような運用を視野に入れた設計がなされています。

オーストリアの初等教育は、幼稚園への1年の通年を経て、日本の小学校に当たる4年制のVolksschule(フォルクスシューレ、6歳~10歳)へ通うことになります。そして、小学校卒業後は、4年制の中学校もしくは一般教育中学校に進学します。

一般教育中学校の場合は、4年間の教育を受けた後、職業教育か、一般教育(後期、日本の高等学校に当たります)のいずれかを選択します。

一方、中学校に進んだ場合、4年間の教育を受けた後、総合技術教育課程(1年間)へ進学します。それ以降は、専門的な技術教育へ進みます。

201908050004そのため、今までは、フォルクスシューレ卒業時点で、自分の人生をある程度、決定する必要がありました。

今回の学校は、未来の教育モデルとしてウィーン市が企画したもので、中学校と一般中学校を併合し、フォルクスシューレ卒業時点で、進路選択をしない方式が採用されています。

日本でも、最近は小中一貫教育が注目されていますが、それに近い考え方だと思います。

この学校は、2019年秋の開校に向けて、現在、躯体は完成し、内装工事が急ピッチで進められています。当局が公表した写真を見るとユニークなデザインもさることながら、外壁に木材を使っているようで、温かみのある設計になっていますね。

一見すると大学など高等教育機関のキャンパスを思わせます。開講後は0歳から14歳までの子供、1000人が学ぶことになります。

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July 10, 2019

データーで見る「子育て環境が充実している街ウィーン」

201907110005昨日は助産師さんの話題をお届けしましたが、今日は、これまたFeriとは無縁の「子育て環境の話題」をお届けしましょう。昨日の続編のような感じです。

ウィーン市内を歩いているとKindergärtenの看板を多数見かけます。また、このブログでもお伝えしているように銀行支店の後にKindergärtenが入るなど、日々、子育て環境が充実しているような気がします。さて、先日、「Kindertagesheimstatistik 2018/2019」という統計が発表されました。

201907110001これによると、ウィーン市は統計的にも、子育て環境がオーストリアで最も充実していることがわかります。ウィーン市当局もプレスリリースでは「ウィーンは初等教育のリーダーです」と誇らしげに発表しています。

地域環境の違いもあるとは思いますが、ウィーンはオーストリアで最も就学率が高く、3歳未満の子供の約44%、3歳から5歳の子供の93%が保育園や幼稚園に通っています。

そのような就学率の高さを支えるのが、Kindergärtenをはじめとする初等教育機関の充実です。

201907110002ウィーンのKindergärtenはオーストリアで最も長く開園しています。何と、ウィーンの初等教育機関は96.5%が1日9時間以上、開園しています。

9時間以上、開園している初等教育施設の数ですが、次に多いのはブルゲンラント州。しかし、57.5%に留まっています。

次に開園日。年間47週間以上開園している初等教育機関は、ウィーンでは100%。次に高いのはフォアアールベルク州で、59.1%です。

続いて年間の休園日。ウィーンでは平均すると年間7日間です。次点はシュタイヤマルク州で、こちらは21.1日。

201907110004なお、グラフの凡例ですが、時計は「1日9時間以上開園している施設のパーセンテージ」、カレンダーは「年間47週間以上開園している施設のパーセンテージ」、は「平均休園日」です。

この結果、ウィーンで初等教育機関に通っている子供さんの数は10万人にのぼるそうです。ウィーン市の総人口は187万人弱ですから、ある意味、驚異的な数字です。

201907110007当局では、2009年にbeitragsfreien Kindergartenという制度が導入されてから、3歳児未満の保育が急速に増えたと分析しています。

余談ですが、ウィーンでは男性保育士の比率がオーストリア内でも最も高いそうです。

このように見ると、ウィーンの保育環境(初等教育環境)が突出しているのがわかりますが、へそ曲がりなFeriから見ると、1.長時間働いている共働き家庭が多い、2.一般的な休日も働いている親が多いといった「街の職種性」が背景にあると思います。

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July 09, 2019

自転車屋さんの跡に入ったのは‥

201907090004私的な理由で申し訳ございませんが、若干、体調が優れないため、軽めの話題でご容赦ください。今日は、またまた「お店の業態転換の話題」です。

最近は、色々な分野で変化が加速している感のあるウィーン。お店の業態転換についても、このブログでも頻繁に取り上げているように、かつてないほど増えているような気がします(あくまでもFeri個人の感想です)。

業態転換の理由ですが、最大のものは家族経営の業態では「後継者難による廃業」と言われています。特に歴史を誇る伝統的なお店ほど後継者が確保できず、自分の代で店を閉めるというケースがあるようです。

そして、もう一つは、いわゆる倒産(経営破綻)です。先日お伝えしたNIEDERMEYERなどは、その代表例でしょう。何しろオーストリア航空が経営破綻する、オーストリア銀行がイタリア資本の傘下に入るような時台ですから、何が起こっても不思議ではありません。

まぁ、Feriにとっては大企業の破綻よりも気になるのは、街角の変化です。先日、Feriが贔屓にしているホイリゲの近くにあるお店が、新しい業態に変わりました。

201907090001このお店ですが、業態転換前は自転車屋さんでした。この自転車屋さんですが、以前は38系統が走る道路沿いにあったのですが、その後、ちょっと奥に入った「この場所」に移転しています。

店舗面積は広くなったようで、工房も備えており、自転車専門店としての構えはしっかりしていました。また、キックスクーターなども販売していました(2016年7月に「変わったお店シリーズ112 奥に引っ越した自転車屋さん」でご紹介しましたが、定点撮影で自転車屋さん時代のファザードを2枚目と3枚目の写真でご紹介します)。

201907090002しかし、昨年、この店の前を通りかかったところ、看板もなくなり、店内も空っぽ。どうやら倒産か撤退したようです。

ただ、通常、転地開業の場合、新しい店舗の場所を紹介するポスターなどが出ているのが一般的ですが、それが出ていなかったところを見ると、残念ながら倒産(廃業)した可能性が高いと思います。

しばらくは空き家のままだったのですが、先日、前を通りかかったところ、新しいお店がオープンしていました。今度のお店は「happybirthway」という屋号。

201907090006ちょっと意味深な名前です。しかも建物の外側に看板の類いは設置されていません。ただ、入り口にホームページのアドレスが表示されていたので、記事を書く前にアクセスしてみました。

 すると「助産師さんのオフィス」であることがわかりました。自転車屋さんから助産師さんのオフィスとは、随分、様変わりしたものです。

ここでは、出産前から出産、その後のケアまでトータルでサポートしているようです。

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May 05, 2019

立派な建物の意外な付属施設

2019050400105月4日は皇居で一般参賀が行われ、多くの国民が集まったようですね。また、令和グッズも色々と発売されているとか‥

さて、今日は日本の「こどもの日」にちなんで「古い伝統的な建物にまつわる話題」をお届けしましょう。

最近はスクラップアンドビルド方式が増えてきたウィーンですが、まだまだ、伝統的な建物を再利用するというスタイルも健在です。

さて、皆さまは、冒頭の写真に写っている建物は、何だと思いますか? 場所は16区、Ottakringer墓地に隣接するところです。

201905040011煉瓦造りの円形タワーの上に、開閉式のドーム屋根。天文台の趣ですね。

実際、正面に回って見ると、タワーの上部には「M.v.KUFFNER SCHE STERNWARTE」という文字が描かれていました。

ここは1884年に完成した私設のKuffner-Sternwarte(クフナー天文台)です。Moritz Kuffnerという実業家(Ottakringer Brauereiを父親から引き継いで経営、右の写真の人物)が、私費を投じて天文台を建て、天文観測に乗り出しました。

個人で天文台を運営してしまうというのは、当時のオーストリアには経済的に豊かな人物がいたことの証かも知れません。

ちなみにFranz Ritter von Neumann juniorという人物が設計を行っています。

201905040014Kuffner-Sternwarte は、その後、1928年には科学アカデミーと施設利用に関する契約を交わすなど、公的な調査・研究にも貢献しています。

そして、第2次世界大戦中の1944年9月、建物と周辺エリアは帝国科学教育省に売却されました。戦後は社会人教育施設として、クフナー天文台は再開されます。

現在、施設は「Freunde der Kuffner-Sternwarte」という団体が運営にあたっています。

有料のガイドツアーも組まれており、観光客の皆さんも内部を見学することができます。

古い天体観測機器なども保存されているようで、天文観測に興味のある方には、必見の施設かもしれません。

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March 26, 2019

幼稚園は元銀行支店

201903250002相変わらずココログのリニューアル後、「改行の問題」が完全に解消されず、体裁の悪いブログになっており、自分としても非常に不愉快です。過去の情報を参考に修正をかけていますが、完全に解消するには至っておりません。
さらに、記事の作成以上に、体裁の修正に非常に時間がかかるようになり、この点も不満が募っています。フィールドテストを十分に行った上でのリニューアルとは思えない対応と言わざるをえません。

さて、今日は「幼稚園(Kindergarten)の話題」をお届けしましょう。

日本では、幼稚園や保育園に入れない「待機児童」の件が、各地で問題になっていますが、ウィーンの街中を歩いていると、幼稚園の数が多いことに驚かされます。

ただ、幼稚園も千差万別。ウィーン市が運営している公立もありますが、私立も多数。特に私立については、日本以上にバリエーションが豊富かもしれません。

201903250003以前、このブログでもお伝えしたシュタインホーフ公園に近い幼稚園は、広大な敷地を誇り、園内には子供さんが自由に遊べる広い園庭が設けられています。

一方、中心部になると、スペースの都合上、園庭を持たない幼稚園も多数、存在します。ただ、ウィーンでは公共の公園が多く、かつ、ゾーニングにより子供さんを遊ばせるスペースを別に確保しているところも多いので、そういった場所を園庭の代替として利用しているようです。公共の公園で、独立した子供専用の遊び場を確保しているケースが少ない、日本とは対照的なような気がします。

201903250001さて、以前もご紹介したことがあるS BahnのHernals駅前にあったERSTE銀行の支店は、合理化の一環として閉鎖されてしまいました。

いわゆるフルサービスの有人支店だったので、17区に住んでいた頃は重宝していたのですが、その後は記帳や両替などは、路面電車に乗車して市役所もある17区の中心、Elterleinplatzにある支店まで出向くことになってしまいました。

その後、閉鎖されたHernals駅前支店は、Bankomat(日本のATMに相当する機械)も撤去され、完全に空き家状態になっていました。ちなみに2階以上はアパートになっている建物です。

その後、このブログでもお伝えしたように、外装が幼稚園風になったところから、幼稚園への業態転換が行われたようです。

以前、見たときは開演前だったのですが、先日、近くを通りかかったところ、銀行の入り口だったところが、幼稚園の玄関になり、「miniBambini」という立派な案内版が掲げられていました。

開園時間は、月曜日から金曜日までの7時から17時まで。親御さんが、この時間帯に園を訪れて、子供さんを預けるというシステムです。

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April 22, 2016

ウィーンの森”にある“すてきな幼稚園”

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今日は「ウィーンの幼稚園・保育園の話題」を届けしましょう。

日本では、保育園への入所を巡って国会でも議論が沸騰したるようですが、ウィーンは「子育てがしやすい街」と言われています。

Feriは、残念ながら子育ての経験はありませんが、実際、こちら小さい子供さんを育てたご経験のある方にうかがうと、色々な面で支援体制がしっかりしているとおっしゃっていました。

2013年5月5日にも「子育てに優しい国‥」という話題をお伝えしたことがあります(詳しくはこちらから)。

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また、ウィーン市内を歩いていると、保育園・幼稚園は、公営、私営を含めると非常に多く設置されていることがわかります。恐らく人口当たりの数では、東京よりも上かも知れません。

事実、ウィーン市が提供している地図には保育所・幼稚園(Kinderbetreuung)を表示できるようになっているのですが、ご覧のように周辺部を別にすると保育園・幼稚園が一杯。

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日本の厚労省や文科省のお役人に見せてあげたいくらいです。

ウィーンの場合、基本的に都心に近いところは、建物の中に入っている保育園・幼稚園が基本ですが、周辺部では広い運動場を持った幼稚園があります。

実は、Feriが以前住んでいた17区のアパートは幼稚園(公営)に隣接しており、ベランダの向こう側は幼稚園の敷地でした。ただ、「幼稚園の敷地」と言っても、林になっており、普通は園児の姿を見かけることはありません。

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November 01, 2010

考え方の違いでしょうか 子育て色々

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今日、11月1日、オーストリアは「万聖節」(諸聖人の日)の祝日です。三連休になっている人も多いことでしょう

早いもので今年も残すところ2ヶ月となりました。11月最初の話題は「こちらの子育てにまつわる話題」をお届けしましょう。

なお、これらからご紹介する内容は、良い、悪い(正しい、間違っている)といった観点ではなく、「ところ変われば、考え方が違うものだ」という視点でのお話であることを、あらかじめお断りしておきますね。

何回かご紹介していますが、今年の夏、ザルツブルク州の田舎に滞在している時のことです。近くでお祭りがあるというので、さっそく出かけました。

当日は天気が良かったこともあり、会場はお昼前から ビアガルテン状態。ビアが入ると大人は、当然、ハイテンションになってきます。さて、子供さんはというと、大人がビアを飲んでいる周辺でお友達と遊んでいました。田舎なので、子供さんも民族衣装を着ている子が多く、まるで映画の一シーンのようです。

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