January 30, 2018

WKOの起こりは‥

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今日は「経済団体の話題」をお伝えしましょう。

こちらでは、色々な店舗にWKOという文字が書かれたポスターなどを見かけることがあります。営業時間の案内、未成年へのアルコール販売禁止などのポスターが代表的なものかもしれません。

WKOとは、Wirtschaftskammer Österreichの略称で、日本語では「オーストリア経済商工会議所」と訳されることが多いようです。

実際には経済に関連する幅広い活動を行っており、人材育成なども行っており、以下の七つの部門があります。

-Gewerbe und Handwerk
-Industrie
-Handel
-Bank und Versicherung
-Transport und Verkehr
-Tourismus und Freizeitwirtschaft
-Information und Consulting

さて。先日、日本オーストリア食文化協会の役員さんとお目にかかった際、このWKOに関して、興味深いお話をうかがうことができました。

食文化協会の方なので、まずは食品の話から始まりました。Feriも好きなブルストの一つ、フランクフルターは1805年にJohann Georg Lahner(ヨハン・ゲオルグ・ラーナー)氏というドイツ生まれの職人さんが開発した商品だそうです。

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Johann Georg Lahner氏は、農家の生まれでしたが、ドイツで肉屋に就職した後、ウィーンへ移ってきました。

ウィーンでも、腕の良いソーセージ職人として働き、男爵夫人の援助を受けて、「ラーナー肉店」として独立、1805年にフランクフルターという新しいソーセージを開発しました。

ご存じの方もいらしゃると思いますが、それまでブルストは、豚肉で作っており、食肉に関して「は豚のギルド(組合)」が取り仕切っていました。

そのため、混ぜ物をすると罰金が課せられたのですが、Johann Georg Lahner氏は、豚肉単体で作るよりも、牛肉を混ぜて作ると美味しいブルストが出来る事を発見したのです。

しかし牛肉や豚肉を扱うギルド(組合)に、相談なく製品を作ることはできません。

Johann Georg Lahner氏は、当然、牛肉や豚肉のギルドと交渉を重ねたようですが、どのように説得したのかは、残念ながら、よくわからないそうです。

歴史に詳しい方はご存じかと思いますが、Gilde(ギルド)とは中世、近世における「商工業者の組合」「同業組合」で、Zunft(ツンフト)、Innung(インヌング)と言う場合もあるそうです。

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January 28, 2018

変わったお店シリーズ134 ウィーンの「秋葉原」

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先日、お伝えしたMichael Häupl市長(ミヒャエル・ホイプル)の後継者を選出するためのウィーン市社会民主党(SPÖ)臨時党大会が、27日に開かれMichael Ludwig氏(ミヒャエル・ルドヴィク)が選出されたようです。

なお、市長就任は5月頃の予定です。

さて、今日は「変わったお店シリーズ」をお届けしましょう。

Feriの友人、森野由みさんのご主人はオーストリア人ですが、以前、日本の東京にある秋葉原へ行きたいと言っていたそうです。その後、来日公演の際、ご主人も同行され、秋葉原行きが実現したことがあったそうです。

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秋葉原に行きたかった理由は、詳しく存じませんが、電機部品をはじめとする各種グッズを販売しているお店が集まっている点のご興味があったようです。

最近では、サブカルチャーの中心地になったこともあり、秋葉原周辺で外国人の方も多く見かけるようになりましたね。

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そう言えば、色々と問題の多い「マリオカート」が疾走しているのも秋葉原周辺だとか‥

先日、Ottakringへ出かけた際、付近を散策してみました。散歩はブログネタを探すには絶好のチャンスです。

Ottakringer Straßeを歩いている時、小さなお店を見つけました。

最初は何とも思わなかったのですが、何か気になってお店を観察すると、ショーウィンドーの上に「秋葉原」の文字が‥

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January 22, 2018

ホイブル市長が退任

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今日は「政治の話題」をお伝えしましょう。

1994年11月からウィーン市長として活躍してきたMichael Häupl市長(ミヒャエル・ホイプル)が、退任することが発表されました。

ウィーンの市長は、東京都知事のように直接選挙ではなく、市議会選挙の結果を受けて、専任されるシステムです。日本の首相が選ばれるプロセスと同じです。

ご存じのようにウィーンは市ですが、連邦州でもあるため、市長は事実上の州首相です。

ホイブル市長は、ご自身が所属するウィーン市社会民主党(SPÖ)の筆頭候補者として、4年毎に実施される市議会選に勝利を重ねてきたことになります。

23年間、トップに君臨したというのは、正直、すごい記録と言えるでしょう。現在のように、複数政党による連立が当然になってくると、このように一人の人物が長く市長を務めることは難しくなるような気がします。

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Feriがウィーンをはじめて訪れたのは、1980年代ですが、その頃は、Helmut Zilk氏(ヘルムート・ツィルク)でした。

Zilk氏の任期は1984年ら1994年までの10年間でしたが、同氏は、大の親日家で、映画「男はつらいよ 寅次郎心の旅路」にも出演したというエピソードが残っています。

昨年の国政選挙では、国民党が躍進しましたが、ウィーン市議会に関しては、戦後、1945年から、現在に至るまで社会民主党(前社会党、SPÖ)が政権を掌握してきました。

そのため、ウィーン市は「赤い砦」と呼ばれることもあるそうです。

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January 17, 2018

南チロル問題とは‥

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昨年末、日本経済新聞に「オーストリア危険な火遊び」という記事が掲載されていたそうです。

「保守・極右政権 南チロル問題に介入」という副題がついていることからわかるとおり、第1次世界大戦後、オーストリアからイタリアに割譲された地域のお話。現在はイタリアのボルツザーノ州になっています。

今回、新政権が「南チロルのドイツ語とラディン語を母国語とする人にオーストリア国籍を与えたらどうか」というプランを持っているというもの。

日本人にはピンとこない話題なのですが、オーストリアの地図をご覧になるとわかるように、現在は、東チロルという飛び地が存在しますが、これは南チロルがオーストリア領だった頃の名残です。

つまり割譲以前は、南チロルは東チロルとつながっており、一つの絵エリアを形成していました。

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そのように考えると、すっきりしますね。Feriは実際に見たことはありませんが、“南チロルをオーストリアへ戻そう”という運動は昔から行われているようで、一時期は、テロ行為のような過激な活動も行われていたという話を耳にしたことがあります。

ただ、“南チロルを忘れるな”ということは、国民の総意になっているようで、その証として、各地に「Südtiroler Platz」が存在します。

その中でも有名なのは、Wien Hauptbahnhof近くあるSüdtiroler Platzでしょう。このような背景を知っていると、Südtiroler Platzという地名を見ると、違った印象を抱くと思います。

オーストリア政府も、第二次世界大戦後、イタリアと交渉を重ねましたが、交渉は難航。

最終的に、イタリア政府は、ドイツ系地域とイタリア系地域を一体の「トレンティーノ」として自治権を認めることで、とりあえずの決着がついています。

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January 09, 2018

難民政策を厳格化

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今日は「難民問題に関する話題」をご紹介しましょう。

昨年暮れ、選挙の結果を受けて国民党(ÖVP)と自由党(FPÖ)の連立政権が発足しました。

選挙中から、国民党のクルツ党首は難民問題に対する厳格な対応を主張していましたが、新政権発足後、具体的な政策が発表されました。

-難民申請の際には、手持ちの現金と携帯電話を当局に渡すこと(没収した現金は難民申請者の基本的なケア費用にあて、携帯電話のデータは身元確認に利用する)。

-難民申請を却下された者は直ちに国外追放とする。

-Asylum(亡命、庇護)は、一時的な保護だけとする。

-難民申請者が決定を待つ間、現金を支給せず現物支給(宿泊と食事)とする。

-現在国中に適用されている医療上の秘密性は、外国から来た難民たちに持ち込まれた病気が基本的な健康管理に関連している場合は認めない。

自由党のシュトラーヒェ副首相は自身のFacebookで、「オーストリアで一日も働かず、社会保険料も払わない移民が何千ユーロもの福祉金を手にすることはもう起きない」と述べています。

昨年秋、オーストリアの財務相が、難民のコストが年間18億Euroかかり、同国の軍事予算(19億Euro)とほぼ同じだということを認めています。

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December 16, 2017

NIKI倒産‥

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基本的に明るい話題や楽しい話題を取り上げるように心がけている当ブログですが、今日は残念な話題から‥

このブログでも取り上げたNIKIですが、資金繰りに行き詰まり12月14日の便を最後に、運航を停止。これは支援先が決まらなかったことが要因です。

同社の従業員1000名は、クリスマスを前に失業という事態に‥

最終便がウィーンに到着した際には、従業員がエプロンに出て別れを惜しんだという報道もありました。結果として、Air-Berlinと同じ結末をたどってしまった訳です。

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NIKIの創業者であったニキ・ラウダ氏が、現在はトーマス・クック・グループの子会社となっているコンドルと、コンソーシアムを組みNIKIの買収に乗り出すという話もありましたが、間に合わなかったようです。

ただ、ニキ・ラウダ氏は、同社が倒産した後も買収をあきらめていないようで、交渉を継続するといったニュースも流れています。

しかし、LCCの増加にともない、こういった航空会社の倒産も珍しくなくなったような気がします。

なお、NIKIの倒産を受けて、AUAでは同社の従業員の雇用をはじめているという報道もあります。

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December 01, 2017

激変するオーストリアの航空業界 どうなるNIKI

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Adventに合わせてウィーンでも今年はじめて雪が降りました。そのため、交通機関に乱れが出ていたようです。冬本番ですね。

12月最初の話題は「航空業界の話題」です。

皆さまもご存じのように経営再建に失敗したLCCのAir-Berlinは、最終的に2017年10月27日に全便の運行を停止しました。

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保有している機材のうち、81機はルフトハンザ・グループが、25機はイージージェット(イギリス)が引き継ぐというプランが発表されていますが、未だに決着はついていないようです。

同社はワンワールドに加盟していたこともあり、Feriは日本航空との乗り継ぎで何回か利用したことがあります。

元々、LCCでしたから、機内サービスは期待していませんでしたが、シュヴェヒャート空港には上級会員用の簡易ラウンジを設けるなど、それなりの努力はしていたような気がします。

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まぁ、ウィーン-フランクフルト間は、1時間30分ほどなので、機内サービスは簡素でも全く問題はありません。

一方、紆余曲折があり、オーストリアの航空会社NIKIは、Air-Berlin傘下に入っていたのですが、Air-Berlinの経営破綻を受けて、ルフトハンザが買収し、ユーロウイングスに吸収する計画が発表されました。

というのは、ルフトハンザにとってNIKIは、魅力的な航空会社だったからなのです。

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他国の航空会社を傘下に収めて、巨大化するルフトハンザ航空。しかし、大変な問題も発生しています。

オーストリア政府が危機感を持っているのは、ウィーン空港は、ルフトハンザがNIKI買収後、空港を事実上、独占使用することになる点です。

シュヴェヒャート空港を発着する航空会社のうち、オーストリア航空、ユーロウイングス、
スイス インターナショナル エアラインズ、ブリュッセル航空の4社はルフトハンザの子会社。

それにNIKIが加わると、何と乗客の70%以上、離発着便の80%以上のシェアを確保することになり、事実上の独占状態。ます。まるでルフトハンザ航空の専用空港のようです。

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October 17, 2017

2017 国民議会選挙雑感

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オーストリア国民議会選挙の続報と、Feriの個人的感想をお届けしましょう。

こちらでは、郵送分の集計が16日から始まるため、最終的な結果は19日に判明する予定です。特に社会民主党と自由党の、どちらが第2位になるかは、差が顕著なだけに、郵便投票の結果で変わる可能性が残っています。

すでに、国民党のクルツ党首は、自由党も連立協議から排除しない旨の発言をしており、極右政党というレッテルを貼られている自由党が政権に就く可能性が出てきました。

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掲載した地図はDie Presseに掲載されていたもので、各州の第一党をまとめたものです。

元々、社会民主党が強いウィーンは、第一党の地位を死守したものの、それ以外はブルゲンラント州だけでした。

一方、自由党はケルンテン州で第一党になっています。それ以外の州は、総て国民党が第一党のなっていることがわかります。

また、議席獲得のポイントとなる4%の得票率をクリアした政党は、リベラル政党NEOS(ネオス)が約5.0%、「緑の党」から派生した新党PILZ「リスト・ピルツ」が約4.1%でした。

2013年の選挙では、得票率を12.5%に伸ばし、大躍進したGRÜNE(緑の党)は約3.3%と低迷しています。リベラル政党は、基本的に移民受入賛成なので、この結果を見ると、全体的に、移民の受入による混乱に終止符を打ちたいという国民が増えているような気もします。

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October 16, 2017

またまた食料品サンプルをいただきました

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今日はオーストリア国民議会選挙の結果(速報)を待ってブログを更新したので、遅くなりました。

当ブログは政治関連をテーマにすることは少ないですが、日本でも注目されている選挙なので‥

まだ、最終結果は発表されていませんが、難民・移民の受け入れの厳格化を前面に打ち出した国民党(ÖVP)国民党が第1党になるとともに、難民に対するさらに厳しい政策を掲げている自由党(FPÖ)が大幅に議席を増やす見込みとなりました。

ただ、現時点では、現連立与党の社会民主党(SPÖ)と熾烈な二位争いを繰り広げています。

現時点では、自由党が第2位になっていますが、郵送による投票結果によっては、社会民主党と順位が入れ替わる可能性が残っています。

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今後、どのような連立内閣になるかが注目されます。従来どおり、国民党と社会民主党の連立になるのか、自由党が政権に入りするのか‥国民党クルツ党首の動きに注目が集まると思います。

国民党は、このところ支持が低迷していましたが、今年5月、31歳のクルツ党首が就任してから、政策を転換したこともあり、支持を回復しました。日本だと、国民に人気の高い小泉進次郎氏を総裁に据えて、選挙戦に臨むようなものです。

今回の選挙は、難民・移民政策が最大の争点となりました。

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国民党のクルツ党首は、難民に対するこれまでの寛容な政策を大幅に転換させ、難民受け入れの厳格化を打ち出したほか、EUの難民政策を批判することで国民の支持を集めただけに、大きな政策転換が行われることは間違いないと思います。

さて、本編の方は政治とは無縁の「食料品サンプル配布の話題」です。

このブログでも、時々取り上げていますが、ウィーンでは、時々、街頭で食料品や飲料のサンプルを配布するイベントを開催しています。

食料品や飲料の広告宣伝の一環なのは言うまでもありませんが、日本よりも盛んなのは、やはり規制が緩やかなのでしょうかね。

先日、たまたまHauptbahnhofを通りかかった際、コンコースで女性スタッフが、何やら食料品のサンプルを配っていました。

恐らく、スタッフは、自分たちが持っているサンプルを総て配布するまで、業務が終わらないようで、かなり積極的に配っていました。

せっかくですから、Feriも頂きました。

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October 02, 2017

オーストリアでは伊達マスク着用にご注意?

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今日は、これからオーストリアをご旅行する皆さまに、大切な話題をお届けします。

2017年10月1日からオーストリアで、公共の場所(公共交通機関内を含む)においてイスラム教徒のブルカなど、顔を隠す服装を禁じる「覆面禁止法」(Anti-Gesichtsverhüllungsgesetz)が施行されました。

この法律は、オーストリアに住むイスラム文化圏の女性が、こちらの風習にいち早く溶け込むことが主目的と説明されています。

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ただ、実際には宗教に関係なく、「顔を隠すこと」を禁じています。もちろん、同法では,健康上の理由など,掲載した資料のように、いくつかの適用除外規定(Unter bestimmten Umständen)が設けられています。

しかし、現場における実際の運用については明確になっていないことから、日本で一般に販売されている風邪用や花粉症用マスクを着用している場合、最初は警察官による警告が行われるようです。

ただし、度重なる警告にもかかわらず、顔を隠す行為をやめない場合、取締り対象となる可能性があります。

日本では、最近は、インフルエンザが流行る冬や、花粉が飛ぶ春先だけでなく、1年中、真マスクを愛用している方が多いと思います。

健康上の問題ならばやむを得ませんが、一節によると「伊達マスク」(マスク依存症)という現象で、若い人に増えているそうです。

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