July 03, 2020

いずこも同じPOSAカード詐欺勃発

20200702016月のアクセスですが、最もアクセスの多かった日は6月1日でした。また、オーストリア航空関連の記事にアクセスが多かったようです。

さて、今日は「オーストリアで発生している詐欺犯罪の話題」をお届けしましょう。

日本では、ほとんど報道されていないため、一般の方はご存じ無いかもしれませんが、「POSAカード詐欺」という犯罪があります。

まず、「POSA」(Point Of Sales Activation)とは、ギフトカードやプリペイドカードに関連する技術のひとつで、店頭のレジでお金を支払い、レジで「アクティベーション(有効化)」することで、ギフトカードやプリペイドカードとして使える仕組みのことです。

日本では、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、量販店などで、各種カードが販売されており、ご利用になっている皆さまも多いと思います。

種類も多種多様で、インターネットで使える電子マネー系(Google PlayやAmazonなど)、通信系、ゲーム系などに加えて、クレジットカード代わりに使えるものも出ています。

2020070202額面も色々ありますが、結構、高額のものも出ています(日本の場合、2万円くらいまであるようです)。このカードのポイントは、仮にカードを盗んでも、アクティベーションしていないと使用できないということです。そのため、高額な額面のカードが無造作に店頭に置かれている訳です。

昨年くらいから、Feriの友人が経営するコンビニエンスストア本部から、「POSAカード詐欺に注意」という案内が頻繁に来ているようです。

これは、店舗に本部社員や運営会社社員を名乗る人物から電話が入り、POSAカードをレジでアクティベーションさせるというものです。犯人がアクティベーションが済んだカードを取りに来ることはなく、従業員からカード番号を聞き出し、遠隔地で使う(もしくは現金化する)というものです。

POSAカードはアクティベーションしてしまうと、取消が難しのですが、犯人は、言葉巧みにアクティベーションしても、すぐに本部側で取消をするといったトークで、従業員を安心させるとか‥

いわゆる「特殊詐欺」の変形で、にわかには信じがたいのですが、犯人グループは経験の浅い従業員、外国人従業員がいる時間帯を狙って電話を掛けてくるそうです。

従業員にアクティベーションさせる話法が研ぎ澄まされていないと、失敗します。実際、どのようなトークを使うかも聴いていますが、問題があるので、非公開。なお、アクティベーションさせるカードは換金性が高いものが狙われるとか‥

さて、先日、新聞を見ていたら、ウィーンでも同様のPOSAカード詐欺が発生していることが報じられていました。

こちらでは、コンビニエンスストアがないため、POSAカードはスーパーマーケットや家電量販店、書店のほか、タバコ屋で販売されています。

狙われているのはタバコ屋。なぜなら、電話に出ながらレジを操作させる必要があるため、分業制の徹底しているスーパーマーケットでは不可能だからです。

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July 02, 2020

Café Oper Wienが閉店

20200701017月1日から、予定どおりオーストリア航空の長距離国際線が運行を再開しました。今後、どのように路線復帰が拡大されるか注目したいところです。


さて、今日は、ちょっと残念な話題をお届けします。Feriも、友人との待ち合わせなどによく利用した国立歌劇場内のCafé Oper Wienが6月30日をもって閉店しました。


これは新型コロナウイルス感染拡大によるお客さま減少で撤退したのではなく、家主のBundestheater-Holdingが賃貸契約を延長しなかったためです。


2020070102今年に入ってから、Bundestheater-Holdingは、Café Oper Wienの跡地をボックスオフィスにする計画を立案し、6月末をもって賃貸契約を終了することを伝えていたそうです。


計画が明らかになると、2000人以上の贔屓筋が、すぐにCafé Oper Wienの存続を支持する請願書に署名。Caféでも集会が行われたようです。


2020070107皆さま、ご存じのようにVolksoperと異なり、国立歌劇場はビュフェが非常に充実していますから、開場してしまえば、Café Oper Wienを利用しなくても十分に対応できます。


しかし、早めに劇場に来て一休みする、劇場で待ち合わせをするといった時には便利な存在でした。そのため、開場前は、いつも混んでいて、利用できないことも多々ありました。


また、朝から営業しているため、普通のCaféとして利用できる点も魅力的でした。


2020070103閉店を前にCafé Oper Wienでは、28日から「店内の備品」のチャリティー・フリーマーケットを実施しました。


フリーマーケットでは、テーブルや椅子、食器類や調理器具、メニュー、店内に飾ってあった写真なども販売されています。


2020070104当初、フリーマーケットは28日だけの予定だったのですが、人気を博して、お客さまが多く集まったため、30日まで延長されました。時節柄、「密」を避けるために、入場者を制限したのかもしれません。


Thierry Voyeux氏とともに15年間、Caféを経営してきたFriedrich Crone氏は、フリーマーケットに集まった愛好家を見て、感無量だったとか。


フリーマーケットは30日にお開きとなり、15次30分、鍵がBundestheater-Holdingに返却されました。

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June 12, 2020

夏のバカンス異変?

2020060902このブログでもお伝えしたウィーン・Messeに設けられた新型コロナウイルス感染者の収容施設ですが、感染者数が減少したことから、7月末に閉鎖されることが発表されました。

さて、今日はオーストリアの皆さまが楽しみにしている「夏のバカンスにまつわる話題」をお届けしましょう。

“遊ぶために働いている”と揶揄されるほど、遊ぶことに気合いが入っているオーストリアの皆さま。ただ、今夏は新型コロナウイルス感染拡大により「バカンスのあり方」も大きく変わろうとしています。

2020060904このブログでもお伝えしているように、6月中旬以降、隣国との国境は徐々に開放されるようですが、オーストリア連邦政府としては、「今夏のバカンスは国内でね」というのが基本スタンス。

そんな中、国から資金援助を受けているオーストリア航空は、バカンス地へのチャーター便を飛ばして大丈夫なのでしょうかね。

さて、こんな中、密かなブームになっているのが、オートキャンプ。

2020060905元々、オートキャンプが日本よりも盛んな国で、リゾート地にはオートキャンプ場が整備されているところも多数。

また、長期の休みをとることが多いため、キャンピングカーを所有している人も、日本より多いかもしれません。

また、夏のハイシーズンには、隣国のドイツからキャンピングカーにレジャー用品を満載してザルツカンマーグート方面に向かう家族を多数、見かけます。さすが陸続き。

2020060903キャンピングカーには、エンジンを搭載して自力で走行できる専用モデルと、乗用車により牽引するトレーラータイプがあるのは、皆さまもご存じのとおり。

今夏は、ホテルなどが営業を再開しているとは言え、やはり新型コロナウイルス感染が心配な方が、移動も含めて、家族以外との接触を避けることができるオートキャンプを考えているようです。

自前のキャンピングカーがあれば問題ありませんが、そうは言っても、所有していない方はレンタル会社へGO。

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May 27, 2020

謎の風向風速計

2020052602本日は、Feri待望のVolksoperの「Präsentation der Saison 2020/21」がORFⅢで行われますが、19時45分からなので、当ブログでご紹介できるのは、日本時間では28日になります。28日のブログをご期待下さい。

今日は、久しぶりにStayHomeネタではなく、外出時に見かけた「街角の話題」をお届けしましょう。

前にもかいたことがありますが、街中の散歩は「ブログネタ発見のチャンス」です。まぁ、周囲をチェックしながら歩いているFeriは変人かもしれませんが‥

さて、トップの写真をご覧ください。風向風速計ですが、とある建物の部屋からポールが出ており、その先端に取り付けられています。

後日、写真を拡大したところ、ポールと一体になった風向風速計でした。このように取り付けることを前提にした商品のようです。

2020052601しかし、アパートの部屋に、このような風向風速計が取り付けられているというのは、何とも不思議です。

一瞬、気象予報士の方でもお住まいなのでしょうかとも考えましたが、この建物の1階(日本式)を見ると、実は、「Schnitzel Landmann」というお店が営業尾しています。

ちなみに、この風向風速計は、入り口の真上にある窓に取り付けられていました。

写真を撮った時は、営業開始前なので展開していませんが、このお店にはシャニガルテン用の展開式テント(日よけ)が取り付けられています。

展開式テントは、風が強い日は、事故防止のため、格納する必要があるため、付近に風向風速計が付いているのが一般的です。

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May 26, 2020

番外編 懐かしのDB/DR共存時代

2020052611レストランやカフェが営業を再開して1週間が経過しましたが、オーストリアらしいニュースがありました。

24日の深夜、警察官が市内をパトロール中、某レストランのシャニガルテンでワインを傾けているご夫婦を発見。現時点では、営業は23時までなので、いわゆる「門限破り」です。

警察官が件のご夫婦に職務質問したところ、そのカップルは、何とビックリ連邦大統領Alexander Van der Bellen(アレクサンダー・ファン・デア・ベレン)ご夫妻。

万が一、この時間もレストランが営業していた場合、レストランには最大30000Euroの罰金が科せられます。が、この時、レストランは既に閉店しており、ご夫婦だけが、シャニガルテンでおしゃべりに興じていた‥ということだったようです。

ただし、閉店後とは言え、店舗の施設を利用させていたため、レストラン側の責任を問う声もあるようです。

Feriの疑問、オーストリア連邦大統領にはSPは付かないのでしょうかね。通常、SPが同伴していれば、何らかの形で大統領ご夫妻に注意していたと思うのですが‥なお、夜間外出禁止令が出ている訳ではないので、ご本人には罰則は適用されません。

さすがオペレッタ国家です。もちろん、Alexander Van der Bellen大統領は軽率だったと謝罪しています。

2020052501さて、今日は番外編として「ドイツの鉄道にまつわる話題」をお届けしましょう。

先日、ステイホームを実践中の友人から、興味深い写真が送られてきました。ステイホーム中、自宅を整理している時に出てきたという「ドイツ鉄道の公式カレンダー」の写真です。

このカレンダーですが、今から見ると、非常に珍しいもの。カレンダーですが、1993年版。ということは、発行は1992年ということになります。

表紙には「Unternehmen Zukunft Die Deutschen Bahnen」と書かれており、その右側にはDR(Deutsche Reichsbahn、正式にはドイツ帝国鉄道となりますが、通常はドイツ国鉄)とDB(Deutsche Bundesbahn、ドイツ連邦鉄道)のロゴマークが印刷されています。

ここで、ドイツ、再統一の歴史を振り返ってみましょう。

20200525031989年11月9日、「ベルリンの壁」が崩壊し、12月には東ドイツ憲法からドイツ社会主義統一党による国家の指導を定めた条項が削除され、一党独裁制が終焉を迎えます。

右の写真は1979年、ドイツ民主共和国( Deutsche Demokratische Republik;、DDR)時台のライプツィヒ中央駅です。重厚な駅舎が印象的ですが、自動車がほとんど通っていません。

翌1980年3月、東ドイツで自由選挙が実施され、ドイツ再統一を主張する保守連合「ドイツ連合」が勝利。これを契機に東西ドイツ再統一に向けた動きが加速します。

20200525085月には西ドイツと、通貨・経済・社会同盟の創設に関する国家条約が調印され、7月には東ドイツに西ドイツの通貨であるドイツマルクが導入されました。 ちなみに、それまで東ドイツの通過はマルクでした。

そして、同年、8月31日、ドイツ再統一条約が調印され、10月には西ドイツ基本法に基づいて、東ドイツの州が西ドイツに編入されました。

2020052504一方、鉄道ですが、東西が別れていたときの「国鉄」ですが、西側はドイツ連邦鉄道(Deutsche Bundesbahn、DB)、東側はドイツ帝国鉄道(Deutsche Reichsbahn、DR)となっていました。

共産圏の国が、戦前のDeutsche Reichsbahnを引き継いだのは、何とも皮肉な出来事ですが、これは当時、東ドイツが「我が国こそ、正統な後継者である」ことを内外に示すために、あえてこの名称にこだわったと言われています。

最も直訳すると「帝国鉄道」ですが、実質はドイツ国有鉄道というニュアンスでしたが‥

さて、両国の「国鉄」は、戦後復興期に大きな違いを見せます。DBが、アメリカをはじめとする西側諸国の資金的な援助を得て、急速な復旧、近代化を行い、驚異的な成長を実現します。

2020052505それに対して、ベルリンを中心として戦争による被害が甚大だったDRの戦後復興は、困難を極めました。更に占領していたソビエト連邦は、政府(DR)に対して戦後賠償の一環として、鉄道車両や設備を接収します。

電気鉄道設備(電気機関車や変電設備など)を接収するため、ソビエト側は、何と電化復旧を中止し、非電化の状態で復旧するようにDR(実質的には東ドイツ政府)に要求したのです。

2020052510接収された戦前の電気機関車などは、ソビエトの寒冷地で電化のテストに使われましたが、テスト終了後、DRに返却されています。

しかし、酷使がたたってボロボロになっており、とても、そのままでは使い物にならなかったとか‥ソビエトに抑留された電気機関車に関しては、興味深い後日談が多数ありますが、今回、ご紹介は控えておきます。

DRで、戦前は電化してあった幹線が、戦後、非電化になった背景には、このようなソビエト側の「強い圧力」があった訳です。

2020052507ちなみに3枚目と4枚目はDR時代のものですが、この区間は戦前、電化されていました。また、現在は電化されているという話です。

さて、国が再統一されたので、当然、公共交通機関の要となる鉄道の統一も進められます。

戦前は同じ車両が使われていましたが、45年の間に、両鉄道は独自の進化を遂げ、結果として、「全く別の鉄道」に‥皮肉なことに、戦前の蒸気機関車などだけが、唯一、共通の資産でした。

特にDRでは、ソビエト連邦主導の計画経済により、車輌製造も独自に行うことが許されず、東側各国で分担して製造するのが一般的でした。

そのため、ドイツらしからぬデザインの機関車や客車も活躍していました。

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May 05, 2020

オーストリア ロックダウン50日の記録

2020050403日本も、今まで経験したことのない「ゴールデンウィーク」になっていると思いますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

KURIER紙が新型コロナウイルス対策がフェーズ2へ移行したのを受けて、ロックダウン50日の記録をまとめています。同紙では“歴史に残る50日間”という表現を使っています。

日本では、政府の対策が後手後手と批判されるケースが多いですが、これを見ると、オーストリアでも、その場の状況に合わせて逐次、対策を追加してきたことがよくわかります。

これは、今までに経験したことのない事態であるため、試行錯誤の連絡であったことを伺わせます。

ただ、日本と異なるのは、今後、事態が収束した段階で批判が出ると思われる「法令に基づく強制力を持った対策」を矢継ぎ早に打ち出した点でしょうか。

○第1週目 緊急事態宣言
3月15日、連邦政府が突如、緊急事態を宣言し、当日の劇場の公演中止をはじめ、翌16日からレストランやカフェ、一般商業施設、ふっとネスクラブ、美術館・博物館、大学などが一斉に閉鎖。

あるカフェでは、ウエイターが客さまに急な営業停止命令で廃棄することになった果物を無料で配布したエピソードが紹介されています。

そして、外出制限と出国制限が実施されました。当然、失業者が急増し、連邦政府も支援策を打ち出しますが、決して、十分ではありませんでした。

2020050404○第2週目 財政支援発動
EU拡大にともなって、加盟国は財政規律が強く求められるようになりました。しかし、この緊急事態に対応するため、連邦政府は赤字国債発行を決断します。

Sebastian Kurz首相は380億Euroの支援パッケージを発表。Gernot Blümel財務相は、3月20日、“私の世代がこれまでに経験した中で最大の危機を克服することについて”いう演説を行っています。

対策は、民間銀行による無利息融資、企業に対する給付金支給、短時間非正規労働者への支援、個人事業主や降りランサーに対する給付金支給などが支援策の柱です。

○第3週目 マスクのある生活
欧米では、特別な場合を除き、マスクなどで顔を隠すという習慣はありません。

さらにオーストリアでは、テロ対策の一環として顔を隠すマスクの着用は法令で禁止されていました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大は「この常識」を覆しました。

4月6日、スーパーマーケット利用者はマスク着用が義務づけられました。当たり前ですが、マスクをする習慣がないため、自宅にマスクをストックしている人は、いません。そこで、大手スーパーマーケットチェーンでは、来店したお客さまにマスクの無料配布を実施。

しかし、その後、お客さまが自分で準備することになりました。マスクの値段ですが、当初、3枚で3Euro程度でした。スーパーマーケットでは10枚7Euro、50枚38Euroなどで、販売されるようになりました。

しかし、日本でも問題になったように、使い捨て方式の場合、すぐにストックがなくあんります。それを受けて、マスクを自作する作る取り組みが国家的な規模で始まりました。

新聞やインターネットには、布製マスク製造方法が紹介され、企業や個人がマスクを作り始めます。中には、救急隊員用のマスクを自作して、寄付する人も出てきました。

4月14日から、マスク着用の範囲が広がります。公共交通機関や自動車(同一世帯で生計を営む人を除く)利用時にもマスク着用が義務づけられました。

5月中旬に学校が再開されますが、授業中以外は、通学時も含めてマスク着用が義務づけられるようです。

2020050401○第4週目 「旅行の自由」との別れ
バカンスが好きなオーストリア人にとって、マスク着用とともに、衝撃的だったのは「旅行の自由制限」です。

Elisabeth Köstinger観光相は、記者会見で“私たちは、旅行の自由に対する大規模な制限に備える必要があります”と述べました。つまり鎖国状態が解除される見込みが立たない‥という訳です。

今夏、EU内を含めて海外へのバカンスは絶望的です。連邦政府は、オーストリア国内での休暇を求めています。

ヨーロッパの空域で4月初め、フライトをしていた航空便は通常よりも90%減少しています。外務省は海外渡航中止勧告のエリアをさらに拡大しました。

オーストリアはインバウンド需要で経済が回っている国でもあります。特に夏はオペレッタ「白馬亭にて」ではありませんが、ドイツからのバカンス客が増えます。今まで、夏のバカンス客の70%がドイツ人だったという分析結果もあります。

しかし、ドイツは隣国との国境を閉鎖したままです。そのため、今夏、オーストリアでは、ドイツ人バカンス客は皆無になると予想する専門家もいます。

○第5週目 一部店舗の営業再開
オーストリアの皆さんは、日曜大工がお好きです。日曜大工と言っても、日本以上に本格的。何しろ自宅を建ててしまう人がいるくらいですから‥

そのため、塗装を含む部屋の模様替えなどはお手のもの。そのため、スーパーマーケットとともに必須なお店が、大規模なDIY店。日本流に言えばホームセンターですね。

2020050407それを裏付けるように4月中旬、イースター明けにDIY店の営業が再開された時、各店舗には多くのオーストリア人が買い出しに来店し、長蛇の列が‥つまり外出制限で自宅にいる時間が長いため、これを使って自宅のリフォームや修繕をしようと考えたのでしょう。

ただ、入店制限があるため、マスクをしたお客さまが、店外でソーシャルディスタンスを確保して、並んでいました。

また、マスクを自作するための材料を買い求めて、営業を再開した手芸用品店の前にも行列ができました。

この他、ウィーンでは、営業禁止の関係で売り上げが激減した小規模スーパーマーケットや個人商店が、日曜日営業に踏み切ったケースが報告されています。

ご存じのように、オーストリアでは日曜・祝日の食料品店営業は特別許可がない限り、禁止されています。4月26日には、ウィーン市当局が日曜営業を行っている食料品店に対して査察を実施(右の写真が査察の模様)。問題がある場合は、即刻、営業が禁止されました。

厳しいようですが、ルール違反を放置すると、追随する店舗が出てくるので、それを防止するための対策です。

2020050405連邦政府とウィーン市が管轄する公園も、入場制限はありますが、再開されました。ロックダウン一部解除後、幸いなことに、今のところ感染者の急増はみられません。ただし、道路の通行量は格段に増えました。

○第6週目 学校再開に向けて
オーストリアでは、3月16日、全国の学校5500校が閉鎖され、110万人の生徒・学生、30万人の幼稚園児が自宅待機となりました。

突然の発表だったため、当然、混乱は起こりましたが、連邦政府は家庭での教育と遠隔授業の利用を推奨しました。

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May 01, 2020

ウィーンが最も美しい都市に

202004300045月最初の話題は、国際市場調査会社Ipsosが実施した「Anholt Ipsos City Brands Index」のご紹介です。同社は独自の基準で、世界50都市を評価していますが、今回、ウィーンは総合ランキングでは、第7位。

そして「Place」というカテゴリーでは、堂々の第1位を獲得。このカテゴリーでは、気候、清潔さ、建物や風景の美しさなどが評価されています。

また、「People」というカテゴリーでは第5位でした。これはウィーン子がフレンドリーであると同時に、学校、病院、交通機関などの施設が優れている点が評価されました。

ちなみに、ウィーンは、昨年、エコノミスト誌が2年連続で「世界で最も住みやすい都市」に選定しています。

今回の新型コロナウイルス渦で、都市の評価はどのように変化するのでしょうね。

20200430005各国で航空会社が危機的な状況を迎えていますが、オーストリア航空は全便の運行停止を5月末まで延長しました。

親会社のドイツ・ルフトハンザがドイツ連邦政府に破産申請というカードを突きつけて、資金援助を要請している中、子会社のオーストリア航空は、連邦政府に7億7600万Euroの資金援助を要請しました。

また、ルフトハンザはオーストリア連邦政府に対しても支援を要請しているようですが、オーストリア連邦政府は支援はオーストリア航空に限定する旨の発表を行っています。

先日、長距離線用機材を一部、早期退役させると発表しましたが、オーストリア航空は、ルフトハンザに対して、長距離国際線の維持を要請しているようです。

そして、気になるのはドイツの国境封鎖延長。国境封鎖が解除されないと、ほとんどが国際線であるヨーロッパの航空会社は、完全にお手上げです。

20200430001オーストリアでは、4月30日に規制が一部緩和され、10名程度の集まりが可能になった他、葬儀などに関しては30名までの参加が許可されるようになりました。また、制限はありますが、老人ホームなどの介護施設への訪問も可能になりました。
5月2日から、いよいよ大規模店舗を含む全ての店舗で営業再開が許可されます(マスク着用やソーシャルディスタンス確保が求められます)が、5月15日からレストランなどの営業も再開される予定です。

それを前に、カフェやレストランの営業に関する新しいレギュレーションが連邦政府から発表されました。以下が、その概要。

-営業時間は毎日、23時まで
-最大4人の大人が 1つのテーブルに座ることができる(同伴する子供を含む)
-テーブルに座っていないお客さまの間は1メートル以上離す
-原則として利用は予約制、ただし、団体の予約は不可
-カウンターバーは利用不可
-ウェイター(ケルナー)はマスクを着用してサービスを行う

20200430007このように、かなり厳しい規制が課せられます。そのため、各店舗では15日の営業再開に向けて、休業中も各種のシミュレーションを行っているようです。

少なくとも、新型コロナウイルス渦前とは、大きく営業形態が異なることは、間違いありません。

皆さま、ご存じのようにウィーン市内では、右の写真のように歩道にシャニガルテンを設置するレストランやカフェが多いですが、今年は年末まで歩道使用料(ウィーン市に納付)が免除されることになりました。

これは、ブルストスタンドのように常設の店についても適用されることになっています。

そして、驚くのはウィーンが公営プールの営業を5月29日に始すると発表したことです。ウィーン市としては、感染拡大の押さえ込みにある程度成功したという自信があるのでしょうかね。

20200430006ただ、感染拡大防止のため、利用人数が制限されるようで、スライダーなどの使用は見送られる模様です。さらにサウナを併設されている公営プールでは、サウナは使用禁止。

ソーシャルディスタンスを確保することが、利用者には求められます。当然、安全監視員が注意することも盛り込まれています。

公営プールの中には、バレーボール、テニス、ミニゴルフなどを併設しているところもありますが、こちらも営業が行われます。

同時に記者会見では、2030年に向けて公営プール戦略も発表されました(右は新しいプロジェクトを発表した記者会見の模様)。現在、ウィーン市内には38箇所の公営プールがありますが、このうち、4箇所については、2030年までに設備を大幅に拡充を実施します。

20200430003ホテルについては、5月29日から営業再開というタイムスケジュールが出ていますが、確定ではないようです。

この他のニュースとしては、自動車のF-1グランプリは、開幕から10レースが中止または延期されるという事態となっていますが、7月5日のオーストリア・グランプリからの開催に向けて調整を進めているようです。

ただし、この場合も無観客で行われる模様です。 日本では、ゴールデンウィークの真っ最中ですが、「ステイ・ホーム・ウィーク」になっているものの、実際、住まいの近所(地元)では外出している人が多いという話を聞きました。。都心に人が集まらないのは、ほとんどの施設が休業しているからだそうです。

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April 19, 2020

報道雑感

20200418001オーストリア国内の新型コロナウイルス感染が第2ステージに入ったためか、日本に関する報道が見られるようになりました。

横浜に寄港した「ダイヤモンド・プリンセス号」で新型コロナウイルス感染が爆発的に拡大した際は、連日、大きく取り上げられましたが、その後、自国内の感染拡大にともなって、遠い日本の話題はオリンピック・パラリンピック延期決定以降、少なくなりました。

4月16日、オーストリア通信(APA、Austria Presse Agentur)が「日本政府の新型コロナ対策は遅すぎる」と批判する記事を大きく報じました。

実は、日本の方が学校休校要請や各種行事の自粛要請は、オーストリアよりも早かったのは、皆さまもご存じのとおりです。

20200418002ORFは、東京オリンピック・パラリンピック開催の延期が決まった後、東京で感染者が急増したことについて、「安倍政権がオリンピック開催を実現するため、厳格なロックダウンや外出禁止などの手が打てなかったが、オリンピック開催が延期されたので緊急事態宣言の発令となったのだろう」と報道しています。

また、ヨーロッパのメディアの中には、「中国の習近平国家主席の国賓訪問の実現に拘ったのではないか」といった憶測に基づく報道をしているところもあります。

20200418003ORFの報道では、医療体制不足が指摘されており、大阪市が防護服不足のため、簡易レインコートを要望してること、消毒用アルコール不足を補うため度数の高い酒の利用が認められたことなども取り上げられました。

興味深いのは、彼らのニュースソース。日本に特派員を派遣しているメディアもありますが、基本的には日本のメディア記事を参考にしているケースが多いのです。

ちなみにAPAは、朝日新聞英字版とNHK英語放送を引用しています。不思議なことですが、オーストリアに限らず欧米の欧米メディアが日本の政治を論評する際、安倍政権に批判的な左派の朝日新聞などを引用します。

どちらかと言うと、自民党政権に好意的な産経新聞を引用することは、ほとんどありません。

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April 12, 2020

新型コロナウイルス禍のイースターに思う

20200411007今日、4月12日はキリスト教社会では「最大の祝日」、イースター( Ostern)です。

普通でしたら、若い家族が祖父母宅を訪問して一緒にイースターを祝います。祖父母も孫たちを迎えご機嫌。しかし、新型コロナウイルス蔓延中のオーストリアでは、今年は「家族の集い」は厳禁。

Sebastian Kurz首相は、先日の演説で“高齢者は新型コロナ感染の危険性が高い。祖父母を感染から守るためにも、今年は家族でのイースターの集いは諦めてほしい”とアピールしました。当然、教会のミサも中止です。

正直、Feriの人生を通じて、このようなイースターは初めての経験です。Feriの両親はプロテスタントのキリスト教徒でしたが、イースターの礼拝では、「色の付いたたまご」が配られていました。子供の頃、Feriは、それを両親からもらうのが楽しみでした。

20200411001さて、オーストリア連邦政府は、4月14日から小規模店舗の再開を許可しました。そして、5月1日から、大規模店舗および美容室の営業再開が許可される予定です。また、学校に関しては、筆記のみですが、卒業試験が再開される予定です。

一方、ウィーン市も政府の基本方針を受けて、独自に規制緩和を行いました。11日から車の通行が禁止されている市内の一部道路(右図の20箇所)を歩行者用に解放すると発表。

これは、ベランダや庭のない集合住宅に住む人が、屋内待機で気が滅入ってしまうため、散歩をしてもらうための対策です。ただ、ソーシャルディスタンス(1メートル以上離れること)の確保が前提ですが‥

20200411006また、ドナウ島も散歩のために解放されました。ただし、ピクニックやバーベキューなどのレジャーは厳禁。あくまでも散歩どまりです。それでも、お散歩好きのウィーン子には朗報だと思います。

このようなオーストリアの動きに対して、欧州疾病予防管理センター(ECDC)やWHOヨーロッパは、感染者の増加率は下がっているもののパンデミックのピークを過ぎていないため、規制解除は早すぎると指摘しています。

EU委員会では、EU内域内への入国禁止は、5月15日まで延長する意向のようです。そして、EU委員会としては、新型コロナウイルス感染に伴う規制は、数ヶ月かけて徐々に緩和するのが妥当であるという見解を示しています。

今後、オーストリア連邦政府が、どのような動きを見せるかが注目されています。

20200411004ところで、オーストリアはインバウンド需要が高い国ですが、今年は「EUの鎖国」の影響で、海外(EUを含む)からの旅行者が激減すると予想されています。

夏のバカンスシーズン、ザルツカンマーグートなどにはドイツ人が大挙押し寄せることで有名ですが、今夏は80%のドイツ人が自宅で過ごすのではないかという予想もあります。

オーストリア内のみならず、EU内でも夏に開催される音楽関係のイベントは、中止が発表されており、寂しい限りです。

一方、オーストリア人もバカンスが大好きな国民ですが、今年はリゾート地への海外旅行は難しく、国内で過ごすことになりそうです。

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April 04, 2020

新型コロナウイルス雑感 オーストリアの状況

20200403006ディープな地下鉄の話題が2日間続いたので、今日は新型コロナウイルスに関するオーストリアの状況をお伝えします。

外出制限が開始されて17日を経過し、感染者は1万人を越え、10967人(4月2日、15時現在)となりました。ただ、感染者の拡大率は10%を割り込み、政府の強力な対策が効果を上げつつあることがわかります。

政府の追加対策発表を受けて、色々な動きがあります。オーストリア医師会会長は、一部の薬局で行われている簡易検査キット販売の中止を訴えています。これは簡易キットによる検査は精度が低く、陰性になった人に誤解を与える恐れがあるというのが理由です。

一方、政府は人的接触が多い職業の人(スーパーマーケットの従業員、医師、看護師、介護スタッフなど)、1500名に対してPCR検査を実施しました。

これは自覚症状のない感染者の割合を調べるためのテストだそうです。テスト方法の詳細や結果については、発表されていません。

20200403002イタリアでは治療に当たっていた医師69人が死亡、救急隊員1万人が感染しているため、このような事態の発生を防ぐための対策を立案するデーターとするのでしょう。

なお、オーストリアではスーパーマーケットは営業中ですが、お客さまは入店時、入り口でマスクの着用が義務づけられました。ただ、専門機関は、マスクの着用義務づけには懐疑的なコメントを出しています。また、開店から1時間を高齢者などの買い物優先時間に設定しています。

現在、国外への移動は原則禁止されていますが、国外に滞在しているオーストリア人も多く、政府は4月8日にトルコ在住のオーストリア人の帰国を支援するためオーストリア航空の緊急臨時便をイスタンブール-ウィーン間に運行することを発表しました。定期便については、全面運休が5月3日まで延長されています。

20200403004ヨーロッパでは各国で感染者の増加にともない、医療崩壊が進んでいますが、皆さまは、その理由の一端が保険制度にあることをご存じでしょうか。

一時期、日本ではヨーロッパの保険制度を高く評価している識者がいらっしゃいました。

オーストリアだけではありませんが、ヨーロッパでは国民皆保険制度で、高額な社会保険料を強制的に徴収される代わりに、公立病院での各種治療は入院費も含めて無料です。

一見すると、理想的な制度で、受給のバランスがとれているうちは問題ありません。しかし、無料故に患者が大量に来院し、診察・慎重までに長時間、待たされるのが当たり前です。

要するに予約がなかなか取れない‥という訳です。場合によっては、急患でも長時間、待たされるケースがあるようです。

更に原資が社会保険料であるために、今回の新型コロナウイルスに限らず、高齢化や移民の増加なので、患者数が増えてくると資金不足に陥ります。

20200403005とくに低所得者の場合、保険料は低額ですから、人口は増えても原資が余り増えないという事態になっています。

その結果、医療設備やスタッフの増強が難しく、日本では信じられないほど、貧弱な設備で治療しているようです。

日本では、中規模病院でも導入しているCTやMRIなどの数が少ないというのも、このような背景があるようです。数が少ないですから、検査のための順番待ちも長くなります。検査待ちの間に手遅れになるケースも‥

これは、以前、友人から聞いた話ですが、胆石で某公立病院へ行ったところ、日本で増えている「内視鏡による除去」や「体の外から衝撃波を胆石に照射して胆石を砕く方法」(体外衝撃波胆石破砕療法)に使用する機器がないようで、開腹手術しか選択肢がなかったそうです。

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