March 27, 2020

マスク雑感

20200325103コロナウイルス感染者が5000名を突破したオーストリア。現在、食料品を販売するスーパーマーケットなどは例外的に営業が認められていますが、従業員は、正直、感染リスクをかかえて仕事をしていると思います。

そこで、大手スーパーマーケットチェーンやドラッグストアチェーンが、“Danke-Bonus”を支給するという「粋な計らい」を発表しました。

SPARをはじめ、BILLA、MERKUR、PENNY、BIPAなどが支給を表明しています。これは、困難な状況のなかで、働く従業員に対して、目に見える形で「感謝の意」を表すという趣旨です。

さて、日本のマスコミは、日本政府のコロナウイルス対策を批判する論調が多いですが、現状のオーストリアを見ると、日本は爆発的感染をよく抑えていると思います。

少なくとも「外出禁止令」や「商業活動の停止」など「人との接触を徹底的に排除する」という施策を推進せず、自粛要請(お願い)で、ここまで抑えているのは、こちらから見ると、たいしたものだと思います。

これに対して、検査数が少ない云々という意見がありますが、問題なのは感染者の数よりも、「重症化して死亡した方の数」だと思います。

20200325101人口が多く、かつ人が密集する通勤列車など感染リスクが高い環境にもかかわらず、比較的感染者の増加が緩やかな要因として、「衛生意識の高さ」を上げる専門家もいるようです。

特に平素からマスクの着用率が異常に高いのが日本。これは花粉症の方が多いことも要因ですが、顔を画す目的でマスクをしている人も多いとか‥ちなみに、こういう方は常時、マスクをしていないと不安だそうです。

実際、オーストリアから日本に戻り、“日本らしいなぁ”と実感するのは、自宅に戻るため乗車した列車のお客さまが、ほぼ全員マスクをしている光景を目にした時。

さらに、最近では通勤列車内で話をするお客さまが、極端に少なく、多くの方はスマートフォンを見入ったまま。

マスクでは感染を防止できないという専門家の指摘もありますが、少なくとも自覚症状がない感染者がウイルスをまき散らすリスクは軽減できるでしょう。

20171001_x201_00002それに対して、ヨーロッパでは、元々マスクをする習慣がありません。今冬もインフルエンザが大流行したオーストリアですが、マスクをしている人は皆無。

また、テロ対策の一環として、2017年10月から、公共の場では、顔を隠すことは法令で禁止されているため、特別な許可がないとマスクは着用できません。実際、マスクをしているのは医療関係者と粉塵が多い現場作業者くらいです。

コロナウイルス対応に当たっているスタッフも、医療関係者以外はマスクをしていません。また、この非常事態に対する公式対応でも「マスクの着用」は推奨されていません。

当然、マスクの生産、供給体制は日本とは比べものにならないくらい低いと思います。そのため、このような事態になった現在、医療関係者向けのマスクですら、不足する事態になり、医師会が政府に衛生消耗品の優先配布を要請しています。

ところで、友人から日本でも深刻なマスク不足が続いているという話を聞きました。

20200325102どうも現在、日本で主流となっている紙製のマスクは、中国から材料を調達している関係で、材料が思うように入らず、生産数が上がらないという話も‥

メーカーも増産体制をとっているようですが、需給バランスが崩れているので、極度の品薄になっているのでしょう。

これも友人から聞いた話ですが、24時間営業のコンビニエンスストアでは、従業員からマスクの入荷する時間を聞いて、その時間に合わせて来店。

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March 26, 2020

Siemensstraße

20200325002Feriがオーストリアと日本を行き来する際に愛用しているJALのフランクフルト線(成田-フランクフルト間、JL407便、JL408便)が、3月29日から4月23日まで運休となりました。

多くの方は、“羽田発着の方が便利”とおっしゃいますが、Feriの実家は成田空港から鉄道でわずか30分。圧倒的に成田が便利です。JALのヘルシンキ線が羽田に移ってしまった現在、同社では唯一の選択肢になりました。

さて、今日は「地名のお話」をお届けしましょう。

20200325003旧市街からドナウ川を越えたエリアが21区です。今は住宅が多く建ち並んでいますが、ホイリゲが点在するように、その昔は農村地帯でした。

その後、近代化が進み、このエリアは工業地帯となり、Floridsdorf駅周辺には重工業が進出しました。その中心は鉄道車両製造でした。

代表的な企業が1896年に設立されたWiener Lokomotivfabrik Floridsdorf(略称WLF)。同社は、当時、ヨーロッパでは非常に大きな鉄道車両(主に機関車)製造会社で、第2次世界大戦中も生産を続けた希有な工場でした。

戦後は、このエリアがソビエトの管轄になったことから、同社もソビエトに接収され、最終的には1958年2月、Simmering-Graz-Pauker AGと合併して、姿を消します。

一方、Simmering-Graz-Pauker(略称SGP)は、重機械、ボイラー、鉄道車両の製造などを手がける国有の重工業会社。複数の企業を吸収し、1980年代半ばまでは、オーストリアを代表する重工業会社として活躍していました。

20200325004この工場も21区にありました。しかし、1990年代後半、政府は株式をSIEMENSに売却し、最終的にSIEMENSグループの傘下に入り、同社は消滅します。

その結果、オーストリアでは、鉄道車両の製造も含めてSIEMENSが大きな力を持つようになります。

21区の郷土博物館には、鉄道関係の展示が多いのは、このような背景があるのです。ちなみに写真の銘板は、郷土博物館に展示されていたもの。上がWLF、下がSGPです。

前置きが長くなりましたが、このSIEMENSの名前を冠したSiemensstraße(229号線)という「通り」がウィーン市内にあるのをご存じでしょうか。

場所は21区で、同名のS Bahn(S-1)駅もあります。鉄道駅に隣接しているのは製品の出荷に適していたからで、付近には同社の工場が建ち並んでいました。

20200325007現在は、再開発が進み、2010年に「Siemens City in Wien Floridsdorf」が完成。Siemens Österreichの本社が設置されています。

冒頭の写真はSiemens Österreichの本社ビルディング。逆台形という地震国日本では考えられない斬新なデザインです。同社の説明によると建設費用は1億5000万Euroだったそうです。

また、本社の周囲には、同社の関連オフィスが立ちならんでおり、Siemens City Viennaというオフィスビルディングも建っています。日本流に言えば「企業城下町」の様相を呈しています。

駅に近いところには、渋い煉瓦造りの工場が建ち並んでいますが、現在は使用されておらず、事実上の廃屋。こちらも、いずれ再開発が行われることでしょう。

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March 24, 2020

踏切に見るお国柄

20200323001今日は「鉄道の踏切にまつわる話題」をお届けしましょう。

ÖBBの場合、新しく建設された高速新線を除くと、結構、踏切があります。日本でも、時々、踏切で列車と自動車の衝突事故が発生していますが、事故防止の鍵を握るのが踏切に設置されている警報器と遮断機です。

日本では、遮断機が下り始まると、赤信号が点滅し、警報音が鳴るのが一般的ですね。光りと音で警告を与える‥という訳です。

先日、シュトラースホフ鐵道博物館を訪問した時、Silbewald駅を利用しました。この駅は、踏切を境に上下線のプラットホームが別れているのが特徴です。

20200323003ウィーン近郊のS Bahnだけが停車する駅ですが、無人駅です。ウィーン方面行きのプラットホーム上(1番線)に設置されている待合室内にチケットの自動券売機が設置されています。

この駅で面白いのは、下りのプラットホームに隣接して小さなBUFFETがありますが、先日、Feriが訪問した時は営業していませんでした。

博物館の訪問を終えて、ウィーンに戻るため1番線で待っていたところ、ウィーン発のS Bahnがやってきました。当然、踏切が閉まる訳ですが、日本ではおなじみの警報器の音が聞こえませんでした。

20200323002どうやら、赤信号と遮断機だけで踏切の通行を遮断しているようです。

この区間は、S Bahnだけでなく、快速列車や長距離列車、貨物列車も走る幹線なので、意外と列車が頻繁に通ります。

駅周辺は住宅地なので、列車が通過する旅に警報音が鳴ると、正直、かなりうるさいと思います。しかも夜間も列車は運行されていますから‥

駅付近の住民のために警報音が鳴らないようにしているのでしょう。このあたり、考え方の違いが現れているような気がします。

そう言えば、その昔、市内の歩行者用交通信号に目の不自由な方向けに音の出る装置を取り付けたところ、最初は、結構、住民からクレームが出たという話があります。やはり「音」に対しては、敏感なのかもしれません。

20200323005また、この区間は直線区間なので、通過列車は高速で走っています。そのため、踏切が意外と早く閉まります。

道路遮断の流れですが、最初に踏切に設置されている信号が赤になります。信号機で自動車に停止を促したあと、遮断機が下りるというパターンです。

そして、自動車用信号機が線路を挟んだ反対側からも見えるように複数、取り付けられています。信号機の数を増やすことで、警報音を鳴らさないことをカバーしているのかもしれません。

また、遮断機のバーは、日本と異なり、かなり大型(太い)のものです。

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March 18, 2020

郊外の交差点信号機

20200316001昨日の記事でお伝えしたようにオーストリアでは、16日から様々な活動への規制が強まりました。事実上、自宅での「引き籠もり」が強制されている感じです。何しろホイリゲにも行けませんので😞

という訳で、しばらくは新規のネタは仕入れるのが難しい状況です。それにしても、1ヶ月ほど前までは、まさかこんな事態になるとは想像もできませんでした‥

今日は「道路の信号機」にまつわる話題をお届けしましょう。このブログでも交通信号機の話題を何回かお伝えしていますが、日本と異なる方法で設置しているケースが、時々見られます。

その1つが、交差点上に張られたワイヤーに信号機本体を吊すというもの。2018年5月に当ブログでウィーンの例をご紹介しました。日本の場合は、ほとんどが専用のポールに信号機本体を取り付けることが多いので、日本人から見ると新鮮です(笑)。

この時にご紹介したのは、16区の路面電車なども走る道路の例でした(2枚目の写真)。ウィーン市内の場合、路面電車の架線を張るためにポールが立っているので、これを活用すると、信号機用のポールを追加する必要がありません。このように考えると、ワイヤーに吊す方式は合理的だと思います。

Img_218_02_0469先日、ウィーン郊外で写真のような交差点を見かけました。周囲に民家がない交差点ですが、四方にポールを立てて、ケーブルを渡し、交差点中央に信号機をぶら下げています。

近くまで行ってチェックした訳ではありませんが、信号機の数も多いようです。日本だったら、ポールから出たアームに信号機を取り付けるパターンだと思うのですが、なぜ、このような形で設置しているのかは不明です。

なお、四隅のポールには照明が設置されているようです。この付近は何もありませんから、事故防止のため、夜間は交差点を照らすようになっているのでしょう。

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March 17, 2020

3月16日からのオーストリア

20200316013正直「コロナウイルス関連の話題」をお送りするのは気が滅入るのですが、ある意味、歴史的緊急事態なので、記録に残すという意味も含めて、現在の状況をご紹介します。なお、週末も感染者が増え続け、16日の朝、956名になりました(6名は回復)。

2枚目のグラフを見るとわかりますが、先週、感染者が急増したことが解ります。

感染者の増加を受けて、先週末、オーストリア政府は「コロナウイルスの蔓延」を阻止するため、新しい規制を発表し、16日から実行に移されました。その、詳細な内容が整理できたので、ご紹介します。

トップの写真はウィーン市のホームページですが、政府の方針を受けて、ご覧のように従来とは全くデザインが異なるコロナウイルス対策バージョンに改められました。

原則として、外出が禁止されており、例外は「延期できない専門家の業務」、「食料品をはじめとする生活物資」などです。なお、家族での散歩も例外事項です。

20200316016○商業施設
-スーパーマーケット:通常どおり、営業しています。-ドラッグストア:通常どおり営業しています。
-マーケット:ウィーンには食料品を販売する「市」が各地で開かれていますが、市場は開かれています。ただし、フリーマーケットは閉鎖されています。
-パン屋と肉屋:スーパーマーケットと同じく通常どおり営業中です。
-ペットショップ:ペットの餌については、通常どおり販売されています。
-携帯電話ショップ:円滑なコミュニケーションを維持するため、通常どおり営業中です。
-タバコ屋:通常どおり営業しており、タバコをはじめ、新聞、駐車券、市内交通のチケットなどが購入できます。
-清掃会社:通常どおり活動しており、ゴミ回収などが滞ることはありません。
-ガスステーション:通常どおり営業しており、自動車燃料の供給が滞ることはありません。
-ショッピングセンター:複合型のショッピングセンターでは、食料品を扱うスーパーマーケットのみ営業が行われています。
-緊急対応業種:電気修理技士と煙突掃除職人は通常どおり活動しています。ただ、自動車修理工場は閉鎖。建設現場の作業も制限されています。
-美容室:営業休止中です。
-ホームセンター:日曜大工用品などを扱う店舗は営業休止中です。
-ファッションブティック:営業休止中です。ただし、インターネットショッピングは可能です。
-書店:営業休止中です。ただし、一部の書店では配達サービスを提供中です。

20200316014○健康関連施設
-病院:原則として訪問禁止です。ただし、救急や緩和ケア、出産などは例外ですが、病院に入る前に健康診断が実施されます。
-かかりつけ医:開業していますが、患者さんは電話で登録する必要があります。
-リハビリテーション・保険センター:現在、開館していますが、新しい利用者の受け入れは行っていません。
-メディカルストア:歩行器をはじめ、福祉用具を販売するメディカルストアは通常どおり、営業中です。

○公共機関
-役所:通常の市民サービスは継続されますが、電話またはオンラインでの利用を推奨しています。
-税務署・職安:一部で業務を行っていますが、利用前に電話相談を推奨しています。
-裁判所:裁判は4月13日まで延期されました。

○サービス関連施設
-レストラン・カフェ・バー・スナック:17日から改めて通知があるまで終日、休業です。なお、料理のデリバリーは継続されます。この他、ホテル内のレストランについては営業が継続されますが、利用は宿泊客に限定されます。
-フィットネスクラブ:営業休止中です。
-歌劇場・劇場・映画館・博物館:改めて通知があるまで閉館中です。
-温泉:閉館中です。
-図書館:閉館中です。
-公園:インスブルックなど一部で閉鎖されているところがあります。
-ホテル:チロルでは当局の指示で閉鎖されています。他の地域では、現時点では、閉鎖されていません。ただ、業界団体が法令による閉鎖命令を望んでいるという話もあります。

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March 14, 2020

コロナウイルス感染拡大対策続報

20200313004オーストリア保健省の発表によると、3月12日、コロナウイルスによる最初の死者がウィーンで確認されました。亡くなったのは、持病を持つイタリアからの帰国者(69歳、男性)です。ただ、死因はコロナウイルスによる肺炎ではなく、持病が悪化しての多臓器不全がそうです。

これを受けて、ウィーン市では地域病院への訪問は、急患と緊急手術が必要な患者以外、全面的に禁止されました。これは各国で問題になっている医療崩壊を防ぐための措置です。
3月13日、8時00分現在、オーストリアの感染者は422名(6名は回復)です。

連邦政府の命令や要請により、様々な制約が出ています。まず、16日から教会のミサが中止されます。洗礼式や結婚式は禁止されませんが、政府では信徒に延期を要請しています。

屋外は500名以上、屋内は100名以上が集まる行事は4月3日まで全面禁止。屋内の場合、会場の広さに関わりなく、参加人数が制限対象です。

Salzburg、Vorarlberg、Tirolのスキーリゾートは、今シーズンの営業を終了しました。

そして、13日の午後、オーストリア政府は16日からの新しい規制を発表しました。基本的な考え方は、高齢者や病弱な人をコロナウイルスから守ることです。

まず、16日から店舗が閉鎖されます。例外は、食料品店、薬局、ドラッグストア、郵便局、銀行、ガソリンスタンド、タバコ屋、動物飼料販売店、医療製品・医療機器販売店などです。

飲食店(レストラン、バー、カフェーなど)については、15時までの営業となります。

ホテルと料理デリバリーサービスも営業が許可されています。この結果、夜間営業が主体のバー、ディスコ、ナイトクラブなどは完全に閉鎖されます。ホイリゲは16時開店のところが多いため、営業中止のところが増えると思います。なお、現時点では休業期間は1週間が予定です。

20200313003コロナウイルスの影響を強く受けているチロルの2地域については、ドイツ政府の決定により、2週間隔離されます。このエリアにはIschgl、Galtür 、St. Anton am Arlbergなどが含まれています。住民とオーストリアの旅行者については、検疫の対象となります。

現在、このエリアにいる外国人については、出国は可能ですが、迅速に出身国に戻ることが要求されているほか、詳細な個人記録が作成され、出身国に情報提供されます。

学校に関しては、高学年は3月11日から授業が中止され、3月16日から自宅待機。当初、小学校と幼稚園の休校・休園も発表されましたが、その後、撤回。最終的に小学校では授業は行わず、学童保育に切り替えることになったようです。

こちらでも働いている親御さんも多く、14歳未満の子供を自宅においておけないためです。高齢者の感染リスクが高まっているため、祖父母へ預けることは推奨していません。

14歳未満の子供を持つ親は3週間の特別休暇が取得できることになりましたが、特別休暇付与の判断は雇用主に委ねられています。特別休暇を与えた場合、州政府から賃金の1/3が補助されます。

一般的な企業については、活動は規制されませんが、政府はテレワークを推奨しています。

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March 08, 2020

Neuen Landgut開発プロジェクト

20200307011ハンガリーのブダペストで日本人団体旅行者が、コロナウイルス感染の疑いで隔離されたというニュースがありましたが、オーストリアでは現在、陽性反応が出ている感染者は63名になっています。これを受けて、6日、Sebastian Kurz首相は新しい対策を発表しました。
-イラン、韓国、ミラノ、ボローニャとの直行便運休
-オーストリアとイタリア国境で健康診断実施
-中国、イラン、韓国から入国する場合、非感染証明書の提出
今後、感染拡大が続く場合、更なる対応策が打ち出されると思います。

さて、今日は「再開発プロジェクトの話題」をお届けしましょう。ウィーンでは、アパート・オフィス需要の高まりを受けて、官民を挙げて再開発プロジェクトが進められています。

その中で大きなプロジェクトが、このブログでも再三、取り上げているHauptbahnhof Wien周辺の再開発です。

20200307003駅に隣接した高層ビル群の中には完成し、営業を開始しているものもあります。一方、LaxenburgerStraßeの西エリア(Neuen Landgut)でも新しい街づくりも進められています。

Bahntrasse、Laxenburger Straße、Landgutgasseに囲まれた9ヘクタールのエリア(ÖBB本社の裏手にあたるエリア)で、今回、具体的な計画が公表されました。

現在のHauptbahnhof周辺には、以前、駅や車両基地を含むÖBBの施設がありましたが、Hauptbahnhofの建設に合わせ、車両基地の移転などが行われ、200ヘクタールの土地が生まれました。

20200307002ちなみに、この広さは5区の大きさに匹敵します。つまり、「新しい区」が一つ生まれたようなものです。

その中でもNeuen Landgutは、Hauptbahnhofに近いこともあり、注目されているエリアですが、従来の市街と隣接しているエリアであるため、再開発計画が遅れていました。

現在、Neuen Landgutでは、ウィーン市の資金援助を受けて1500戸のアパートが建設されています。さらに新しい学校や公園、コミュニティホールなども建設されます。

区画整理も行われるため、プロジェクトが完成するとWaldmüllerparkからFavoritenstraßeまで、快適に徒歩で移動できるようになります。

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February 04, 2020

Lainzer Tiergartenの「冬眠」が終わりました

20200203011最初に武漢から帰国したオーストリア人のニュースから。ウィーンへの到着はフランスでの対応に時間がかかったため、シュヴェヒャート空港到着は2日の20時30分になりました。

武漢からフランス・マルセイユ近郊のIstres-Le Tube空軍基地までは、フランス政府が準備したチャーター機Hi Fly航空(ポルトガル・リスボンが本拠地)のエアバスA380-841(5M432便、乗客はオーストリア人の他、フランス人、ポーランド人、ブルガリア人、イギリス人、スェーデン人、ベルギー人など282名)に搭乗し、同基地からは連邦軍の輸送機C-130(Linz Hörsching基地所属)で搬送されました。

Hi Fly航空のA380-841(レジストレーション9H-MIP)は、シンガポール航空からリースされている機体で、定員は471名ですから、かなりゆったりとした使い方だったようです。

20200203012同機は1月30日にポルトガルからパリ(シャルル・ド・ゴール空港)へ回送され、その後、2月1日にパリからベトナム・ハノイへ飛び、給油の後、武漢へ向かいました。武漢への到着は2月1日深夜で、翌2月2日、9時30分過ぎに武漢を離陸した模様です。

ただ、連邦軍のC-130輸送機は、日本の自衛隊でも使用しているポピュラーな機材ですが、軍用機なので、騒音・振動などが激しく、一般のお客さまにはウィーンまでの2時間のフライトきつかったことと思います。

なお、オーストリアに帰国した皆さんは14日間の検疫期間中、ウィーン市衛生センターに収容されます。外務省の発表によると今回、帰国したのはNikolai Heroldオーストリア総領事をはじめとする7名(子供1人を含む)です。

なお、総領事は武漢に滞在していたオーストリア人の帰国を支援するため、赴任先の北京から自主的に武漢に向かったようです。ちなみに、下の写真に写っている方がNikolai Heroldオーストリア総領事です。

20200203003例年よりも暖かいウィーンですが、今日は「自然公園の話題」をお届けしましょう。

ご存じのように自然が豊かなウィーンには、様々な自然公園がありますが、2月1日、森林局(MA49)が管轄するLainzer Tiergartenの冬期休園が終わオープンしました。

訪問した方も多いと思いますが、Lainzer Tiergarten(ラインツ動物保護区)はウィーン西部にある広大な自然公園で、エリザベートのために建設された別荘ヘルメスフィラ(Hermesvilla)があるので有名な場所です。

20200203004園内には38kmにも及ぶ遊歩道が整備されており、ウィーン子が大好きなハイキングに加えて、キャンプなども楽しむことができます。年間の来場者数は約80万人と、人気の高いエリアです。

Feriも何回か訪問していますが、とても1日では全てを回ることはできません。春になると園内の動植物も冬から目覚めてくるので、色々な発見があります。

20200203001Lainzer Torにあるインフォメーションセンターでは、同園に関する様々な情報を入手することができます。また、定期的にガイドツアーも実施されています。

今年前半のハイライトは、ヘルメスビラ公園で開催される「第20回春まつり」(20. Frühlingsfest im Hermesvillapark)です。

4月25日、Maibaumの設置にあわせて開催されるもので、毎年、多くのお客さまが来場されます。

民族音楽演奏や民族舞踊の披露をはじめ、各種飲食屋台が出店します。また、「農民のゴルフ」など子供さんも楽しめるアトラクションも行われる予定になっています。

この他にも季節に合わせて、今年も様々な行事が企画されています。

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January 09, 2020

レンタルアパートの鍵事情

20200108006今日は「レンタルアパートの話題」をお届けしましょう。

最近、インターネットのホテル予約サイトなどを見ていると、ウィーンも従来のホテルやペンションに加えて、レンタルアパート(日本のウィークリーマンションに相当する物件)も増えてきました。

企業が複数の物件を運営しているケースもありますが、個人事業主が運営している物件も沢山あります。

レンタルアパートの場合、ほとんどはキッチン(簡易キッチンを含む)が付いているので、自炊が可能なので、滞在経費を安く抑えることができます。また、滞在中、基本的に係員が入室することはないため、自分のペースで生活ができるというメリットがあります。

外食を楽しみにしている方には、メリットが少ないですが、短期間でも「ウィーン子のように生活したい」と考えている方には、ベストチョイスかもしれません。

20200108005大げさですが、レンタルアパートで「最大の難関」は、「アパート玄関と部屋の鍵」を、どのように受け取るか‥という点です。

以前は、アパートの係員が利用者のチェックインに合わせて現地(物件の玄関)で合流し、鍵の受け渡しと設備の案内をしてくれるケースが一般的でした。

利用者にとっては、最も安心でいる方法です。しかし、最近では省力化(要するに人件費と手間の削減)のため、係員が手渡しするケースは激減してきているようです。

20200108002特に企業が運営を行っているレンタルアパートでは、その傾向が強くなっています。さらに、個人事業主の場合でも、オーナーが別の場所(一応、ウィーン市内には住んでいるようですが)に住んでいる場合、わざわざ夜間に出てくるのが面倒なので、無人で鍵の受け渡しをするのが一般的になってきました。

鍵の受け渡しは、キーボックスを利用するのが一般的ですが、問題はキーボックスの設置場所。通常、こちらのアパートは、玄関と居室は別の鍵を使用します。

そのため、まず、「玄関の鍵」を入手しないと棟内に入ることはできません。玄関脇にキーボックスがあり、予め指示されたPINコードでキーボックスから鍵を取り出せる場合は、問題はほとんどありません(左の写真は、玄関脇に取り付けられている某アパートのキーボックス)。

ただ、一般の住人が住むアパートの一室をレンタルしている場合、アパートの所有者から玄関脇にキーボックスを取り付ける許可がでない場合があるようです。

 20200108008トラブルが多いのは、キーボックスが棟内の部屋脇に付いているケースです。この場合、まず、どうやって棟内に入るか‥が最初のハードル。

指定された連絡先に電話を入れて、遠隔操作で玄関ドアのロックを解除してくれるレンタルアパートもあります。ただ、この場合、棟内にオーナーさんか管理人さんがいることが前提で、さすがに遠隔地から玄関ドアのロック解除は難しいようです。

また、携帯電話のSMSで連絡を入れて、ガレージのドアを開けるPINコードを送ってもらい、ガレージから棟内に入るという変則的な物件があることを耳にしたこともあります。

20200108003以前、Feriの友人が、某アパートを利用した際、物件の玄関前で運営会社に連絡を入れても、棟内に入る玄関のロックが解除されず途方に暮れたことがありました。

ただ、到着時間が比較的早かったため、そのアパートの住人が戻ってきたタイミングで、棟内に入れてもらい、事なきを得たとか‥ そのように考えると、現地で使える携帯電話の所持は必須かもしれません。

また、アパートの棟内に入る玄関の照明がタイマー式になっているケースがあり、途中で明かりが消えてしまうこともあります。そのように考えると、小型の懐中電灯を持っていると安心です。

棟内に入ってしまえば、部屋脇のキーボックから部屋の鍵を取り出し、簡単に入室できます。玄関脇にキーボックスがある場合は、この段階で部屋の鍵も入手できるので、さらに安心。

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January 01, 2020

雑感 「所用時間と移動距離」に思う

20200101100皆さま、新年、あけましておめでとうございます。厳密にはウィーンは、まだ2019年ですが‥ 日本にとって2020年は「TOKYO2020」が開催される記念すべき年ですね。

さて、2020年最初の話題は「長距離移動にまつわる雑感」をお届けしましょう。

実は、2019年は諸般の事情があって、ウィーンと日本を頻繁に行き来しました。さすがに二桁にはなりませんでしたが、一桁後半(笑)。乗務員さんにも呆れられてしまいましたが‥

国内線では希ですが、国際線のフランクフルト-成田間は、運用の関係で同じ機材が使われることが多く、同じ機番の航空機に数回搭乗しております。

201912120005直行便ならば多少は楽なのでしょうが、マイレージ会員の関係(上級会員を維持するため)で、全回、乗り継ぎ便利用だったので、慣れているとは言え、エコノミークラスなので正直、疲れます。

最も飛行中はほとんど寝ていますが、当然、ヨーロッパ-日本間のフライトは、それなりの時間がかかります。

現在、オーストリア・ウィーンと日本・東京の間は、直行便で11時間ほど(東京発は12時間ほど)と、随分、所要時間は随分短くなったものです。ヨーロッパ内乗り継ぎの場合、3時間ほど時間がかかりますが、それでも短くなったものです。

201912120004Feriが、初めてヨーロッパに行ったのは1979年でしたが、その頃は直行便はなく、途中で給油を兼ねて空港に立ち寄っていました。

代表的な経由空港はアラスカのアンカレッジでした。また、南回りの場合、アジアと中東で各1都市に立ち寄っていたと思います。

成田からアンカレッジ経由でヨーロッパへ行っていた当時、所要時間は日本からアンカレッジまでが6時間30分、アンカレッジでの滞在時間は1時間強、アンカレッジからロンドンまでが8時間30分ほどでした。アンカレッジでの滞在時間を含めて16時間ほどです。

201912120002一方、南回りの場合、経由地が多い分、時間がかかり18時間弱。

オーストリア航空が日本線を開設した当初は、モスクワ経由でしたが、所要時間は12時間30分程度に短縮されました。

更に途中、着陸をしないノンストップになってからは、11時間台に突入。

ちなみにFeriが、最後にアンカレッジ経由でヨーロッパに向かったのは1991年8月(JAL、成田-ロンドン線)でした。この時のフライトタイムは15時間21分でした。

201912120001この年の帰国便はアムステルダム発成田行き(KLM)でしたが、B747-400だったので直行便。所要時間は11時間20分ほどでした。

このように振り返ると、日本とヨーロッパの間も随分、所要時間が短くなったものです。

Feriが、学生時代、九州へ旅行する際に、よく利用していた列車が急行「桜島・高千穂」(1101列車)。東京を10時00分に発車し、東海道本線、山陽本線を経由して、門司には翌日の4時32分に到着。

20200101001ここで列車は別れて鹿児島本線経由の「桜島」は西鹿児島に11時43分に到着。一方、日豊本線経由の「霧島」は西鹿児島に14時20分に到着。

鉄道ファンだったFeriは、北九州地区への到着が早朝なのはベスト。もちろん、宮崎などへ行くにも使ったことがあります(宮崎着は11時01分)。20200101003

しかし、東京-宮崎間が24時間以上もかかる訳ですから、今の日本-オーストリア間の航空便よりも時間がかかっていました。しかも、車両は普通の客車。普通車は4人掛けのボックスシートです。リクライニングシートは、グリーン車だけでした。

もちろん、今では「常識」になっている冷房は普通座席車にはありません。

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