September 19, 2020

技術博物館で大型蒸気機関車12.10号機の展示開始

2020091803今日はウィーン技術博物館(Technischen Museums Wien)で9月18日から一般公開が始まった「大型蒸気機関車の話題」をお伝えしましょう。

訪問した方も多いと思いますが、シェーンブルン宮殿に近いウィーン技術博物館は、工業技術に関する総合博物館です。Feriは絵画などの美術品より工業技術に興味があるので、かなり前から足を運んでいました。

交通関係の展示も多く、かつては技術博物館に隣接する機関車公園に多くの蒸気機関車が展示されていました。

2020091801しかし、1999年、技術博物館の再編により、機関車公園が閉鎖され、多くの機関車がシュトラスホーフ鉄道博物館に移りました。現在、館内に少数の鉄道車両が展示されているにとどまります。

今回、以前から技術博物館で保存されていたオーストリア最大の蒸気機関車12型(登場時は214型)が修復の上、館内(西ホール)に展示され、9月18日から一般公開が始まりました。

2020091804一般の皆さまには馴染みのない12型ですが、鉄道ファンには有名な機関車です。

1928年から1936年にかけて、ウィーンのフロリツドルフ機関車工場(Floridsdorfer Lokomotivfabrik)で13両(214.01~13)が製造された高速旅客用蒸気機関車です。

全長は22.6m、重量138t、軸配置は1D2(先輪が1軸、動輪が4軸、従輪が2軸、通称バークシャー)、動輪経は1940mm、2700PS、最高速度120km/hです。

ただ、試運転では154km/hを記録しています。動輪間を結ぶ主連棒(メインロッド)が、世界で最も長いことでも知られています。

2020091805落成後、ウィーン-ザルツブルク間(西鉄道)の急行列車に使用されました。

この機関車が誕生した背景ですが、1927年、当時のオーストリア連邦鉄道は幹線の電化を一時的に中段することを決定します。

そこで、ウィーン-ザルツブルク間を電気機関車牽引の場合と同じ所要時間で結ぶための高性能蒸気機関車の開発を決定。

2020091806114型(3気筒)と214型(2気筒)という2種類の機関車が試作されましたが、最終的に214型が採用されました。

落成後、ウィーン-ザルツブルク間、ウィーン-パッサウ間の急行列車の先頭に立ちますが、オーストリアがドイツに併合された際、214型はドイツ帝国鉄道に引き継がれ(形式は12型に変更)、レーゲンスブルクまで乗り入れるようになりました。

戦後、ウィーン-ザルツブルク間の電化が完成すると、12型は南鉄道へ移動し、ウィーン-ヴィラッハ間で使用されるようになります。

2020091807しかし、軸配置が禍し、セメリング線の急勾配と急曲線には適応できず、動輪の摩耗が頻発。1956年には休車となります。

新製からわずか20年で、まだまだ使えることから、ÖBBでは海外への売却を視野に入れて、しばらく保管していました。

当時、近隣諸国(特に西側)でも幹線の電化が進み、本線用の大型旅客用蒸気機関車は買い手が付かず、1961年と1962年に全機廃車となりました。何しろ汎用性に欠けますから‥

2020091809ただ、歴史的な技術遺産であるため、12.10号機だけは、解体されることなく、ÖBBが保管していました。

1970年代、ウィーン技術博物館に隣接する機関車公園に静態保存されます。ちなみにFeriも機関車公園に保存されている12.10号機を見ており、写真も撮影しています。

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September 16, 2020

ÖBBの燃料電池車両 営業試験運転を実施中

2020091600 最初に新型コロナウイルス関連のニュースから。連邦政府は9月14日にWien、Innsbruck、Bludenz、Dornbirn、Neunkirchen、Mödling、Kufsteinでコロナ信号(Corona-Ampel)を、オレンジに変更しました。また、図のように黄色のエリアが拡大されました。

セキュリティレベルが1ランク上がる訳です。実際、9月に学校が始まり、劇場も公演を開始するなど、人の動きが活発になってきました。その影響で、地域によっては感染者が増えているための対応です。

ただ、当初、計画されていた大幅な規制は行われない模様です。また、ザルツブルク州、ケルンテン州、ブルゲンラント州は緑のままです。

2020091411さて、今日は「ÖBBの燃料電池車両の話題」をお届けしましょう。

2020年5月の当ブログで、大容量バッテリーを搭載し、電化区間と非電化区間の両方を走ることができる車両「CityJet eco」をご紹介しましたが(詳しくはこちらから)、遂に燃料電池車両の営業試運転が始まりました。

この車両は大手鉄道車両メーカーAlstomが製造した「Coradia iLint」(コラディア・リント)の燃料電池バージョンで、世界初の量産型水素燃料電池駆動鉄道車両です。

2020091412最高速度は時速140km/h、水素タンク(90kg2本、屋上に設置)満タンでの航続距離は600~800kmです。

ドイツ語では「Wasserstoffzug」と言われますが、水素で走る訳ではなく、「水素」と空気中の「酸素」を反応させて発電し、その電力でモーターを駆動します。

「Coradia iLint」は110kWhのリチウムイオン電池も搭載しており、燃料電池で発電した電力は、この二次電池に蓄えられます。

2020091413また、電力回生ブレーキを装備しており、減速時に発電した電力は二次電池に充電されます。

ÖBBが今回、レンタルで導入した「Coradia iLint」の形式は654型(2両編成)ですが、今回の営業試運転に際して、メーカー標準塗装から、前面部分だけ独自の塗装(ステッカー仕様)に変更されました。

2020091416営業試運転区間はWiener Neustadt-Puchberg間、またはGutenstein間で、2020年9月12日から11月26日まで、実際の営業列車で乗客を乗せ、試験運転を行っています。

また、曜日によってはWien Hauptbahnhofまで顔を出します。

2020091414この区間が選ばれた理由は、線形が厳しく、将来の本格導入を見据えて、路線適合性や使い勝手を試すには最適と判断されたためです。

このプロジェクトは気候エネルギー基金の支援を受けており、VERBUND AG、Shift2Rail Joint Undertaking、AIT(Austrian Institute of Technology)、HyCentAといった組織の協力を得て行われています。

ÖBBでは、この車両を積極的にアピールするため、ダイヤを自社のWebサイトで公開しています。

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September 14, 2020

Wiener Linien、最近の話題から

2020091201今日は9月上旬の「Wiener Linienに関連する話題」をまとめてお伝えしましょう。

○42系統にJohann-Nepomuk-Vogl-Platz停留所がオープン
9月4日、Schottentor-Antonigasse間を結ぶ路面電車42系統にJohann-Nepomuk-Vogl-Platz停留所(18区)が開業しました。

これはJohann-Nepomuk-Vogl-Platzのリニューアル工事が完成したため、それに合わせて停留所を新設したものです。

2020091203この停留所はJohann-Nepomuk-Vogl-Platz内にはJohann-Nepomuk-Vogl-Marktがあるため、市場を利用する人にとって便利な停留所。Wiener Linienの発表では、毎日、約3000名の利用者を見込んでいるそうです。

2020091202なお、ギュルテル方面の停留所間の距離を調整するため、Hildebrandgasse停留所が移動し、合わせてEduardgasse停留所に名称が変更されました。

今回の新設で42系統の停留所は10箇所となりました。

○新コンセプトの停留所が完成
次は、このブログでも8月1日付けの記事で計画をお伝えした「Wiener Linienが新しい停留所のコンセプトモデル」(Großstadtdschungel)ですが、9月11日に完成し、お披露目がありました。

2020091207今回、完成したのはDr. Karl-Renner-Ring 沿いにあるParlament(国会議事堂)の向かいにある停留所です。この停留所には路面電車1系統、2系統、71系統、D系統が停車します。

8月1日の記事でもお伝えしたように、従来の緑化停留所は側面だけでしたが、今回は停留所の屋根も緑化されている点が特徴。屋根には16種類の植物が植えられています。

2020091208また、計画段階では紹介されていませんでしたが、停留所全体の大型化も図られました。

これはバリアフリー化を進めるためで、オーストリア障害者協会の協力を得て、デザインが検討されました。大型化したこととで、車いすやベビーカーを利用するお客さまも雨から避けることができるようになりました。

従来以上に自然の植物を植えているため、停留所に設けられた貯水槽に雨水を溜めて、この水を供給するシステムになっています。

都市緑化の新しいモデルとして、今後、注目を集めることになりそうです。それにしても「Großstadtdschungel」とは、すごいニックネームですね。

2020091211○地下鉄駅の表示器にスロープ付き車両を表示
現在、Wiener Linienでは地下鉄駅は全駅バリアフリー仕様(エレベーターまたはスロープの設置)になっています。

また、車両についてはType Vは先頭車の運転台後部の扉に傾斜スロープが取り付けられています。このスロープは停車時、プラットホームとの隙間を埋めるため、車いすを利用している人も自力で乗車、下車が可能です。

ところが、現時点ではType VとType Uは共通運用されているため、駅ではどちらが来るかがわかりません。

そこで、Wiener LinienではU1とU4のプラットホームにある案内表示器にスロープ付き車両がくるかどうかを表示するようになりました。

路面電車の停留所にある電光式の案内表示器に車いすマークが表示されますが、この地下鉄版という訳です。

なお、今後、投入されるType Xは全ての扉にスロープが設置されます。

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September 08, 2020

Koralmbahn のMittlern新駅が9月7日、開業

2020090702日本では大型台風10号が九州付近を通過しましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。Feriも九州にはお取引先も含めて知人が多いので、心配です。

さて、今日は「ÖBBの新線部分開通の話題」をお届けしましょう。

現在、ÖBBが進めている大規模プロジェクトがGraz -Klagenfurt間を最短45分でダイレクトに結ぶKoralmbahn(コラムル線、127km)という新線です。

このプロジェクトの中核となるKoralmtunnelは、このブログでもお伝えしたように2020年6月17日、北トンネルが貫通し、大きな山を越えました。

2020090701もちろんトンネル建設だけでなく路線全体の建設工事も平行して進められていますが、9月7日、クラーゲンフルト側の新線でPribelsdorf-Mittlern間(4km)が開通し、新しいMittlern駅が営業を開始しました。

なお、Pribelsdorfに駅はなく、この街にある新線と在来線の平面交差区間で新線へ乗り入れる形になりました。

航空写真は平面交差区間ですが、上から下に伸びているのが新線、横に伸びているのが旧線です。

Koralmbahn の新線区間で駅が開業するのは初めてなので、ÖBBでは「Koralmbahnのマイルストーン」と位置づけています。

2020090705同区間が先行開業した理由は、在来線とルートが重なるためです。つまり、今後、工事を円滑に進めるため、部分的に新線への切替を早期に行ったという訳です。

現在、Mittlern駅はKärnten S3(Klagenfurt-Weizelsdorf間)のルートにある駅で、同線は月曜日から金曜日まで1時間間隔で運転されています。

新しいMittlern駅はKoralmbahnに設けられる23駅の一つで、完全バリアフリー仕様で建設されました。

最近のÖBBのスタイルに則り「Park&Ride」方式が採用され、約40台分の駐車場が併設されています。また、自転車やバイク用の屋根付駐輪場も設けられています。

2020090704Googleの航空写真を見ると、街に近い場所にある旧駅と森を貫く新線の途中にある新駅(下側)はかなり離れていますが、今回の新駅開業に伴って新たに連絡道路(地下道を含む)が建設されました。

新駅では路線バスと鉄道のシームレスな接続も考慮されており、専用ロータリーが建設されました。

なお、Koralmbahnの建設に当たって、ÖBBでは環境保護、生態系保護にも力を入れており、今回の新駅建設に際しても様々な対策がとられています。

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August 28, 2020

Nightjet用メンテナンス施設を新設

20200826101今日は「ÖBBが運行する夜行列車NightJetの話題」をお届けしましょう。

日本では定期の夜行列車は事実上、壊滅状態ですが、このブログでもお伝えしているようにヨーロッパでは環境保護運動の一環として、環境負荷が少ない鉄道利用が促進されています。

その一つが、夜行列車の見直しです。国鉄が上下分割方式で民営化されたため、他国の運行会社が列車を運行することが可能になりました。

ÖBBが運行する夜行列車NightJetですが、今やウィーンは「EU夜行列車のハブ」となっています。

202008261022020年1月、ウィーン-ブリュッセル間が開設され、19路線となりましたが、12月にはウィーン-アムステルダム間が加わる予定です。

現在、NightJetは在来車を使用して運行されていますが、ÖBBでは13編成の新車を導入するプロジェクトを進めており、2022年にはサービスレベルが向上する予定です。

今回、掲載した車内のイラストは、その新型寝台車の客室デザイン案です。

20200826107機能性に富んだ構造、デザインが特徴で、料金にもよりますが、これが投入されると一気に競争力が増しそうな気がします。

これを踏まえて、ÖBBTechnische Servicesでは、この度、Simmering工場にNightJet用の新しい保守施設建設を開始しました。

20200826104ÖBBのSimmering工場は定期的に車両の保守を行う施設(修理工場)で、150年以上の歴史を誇ります。

ÖBBの本線経由でHauptbahnhofからFlughafen Wienへ向かう場合、Hauptbahnhofを出発してしばらくすると左手に見えてくる施設です。

現在、Simmering工場では、年間25編成のRailJetと約130両の長距離列車用客車のオーバーホールが行われています。

20200826106Simmering工場に新設される施設は、新しいNightjet車両を保守するためのもので、総面積5500平方メートル、長さ235メートルの研修庫(2線)が設置されます。

また、ケータリングビルディングも併設されます。

大規模なオーバーホールだけでなく、日常的な検査を効率的に行うための各種設備が設けられます。

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August 20, 2020

Nordwestbahnhofの再開発プロジェクト正式スタート

2020081920最初に「先日お届けした話題の続報」から。8月8日の記事で、移動式水飲み場(mobilen Trinkbrunnen)の新しい愛称を募集している話題をお伝えしましたが、19日、新しい愛称が発表されました。

インターネットの投票で最も多かったのは「Brunnhilde」(ブルンヒルデ)。候補名の中で46%の支持を集めました。

ウィーンの皆さまは「泉」が好きなのですね。でも素敵な愛称だと思いませんか。

2020081901今日はウィーン市内の「大型再開発プロジェクトの話題」をお届けしましょう。

8月18日、ウィーン市とÖBB-Infrastruktur AGは「Nordwestbahnviertel計画」を発表しました。

ドナウ川とドナウ運河のほぼ中央にあるÖBBのNordwestbahnhofは、アウガルテンに隣接しており、ウィーン市内に残っている最後の大規模再開発エリア。

ちなみに長さは1.5km、幅400メートル以上で、敷地面積は44ヘクタールです。

再開発の概要を紹介する前に、鉄道ファンでも、あまりご存じないNordwestbahnhofの歴史を簡単に振り返ってみましょう。

2020081906Nordwestbahnhofは1872年6月にオープンしました。この場所が選ばれのは、ドナウ川の水運との連携を図る目的があったようです。

ただ、駅舎が完成したのはウィーン万国博覧会が開催された1873年。写真のような劇場を思わせるルネサンス様式の建物でした。

当時、ウィーンには6つのターミナルがありましたが、2番目に大きな駅でした。

開業当初は旅客と貨物の両方を扱っていましたが、貨物では「北海の魚」やフルールなどの生鮮食料品が毎日、入荷していたそうです。

2020081903その後、他駅の完成などにより乗降客数が2/3に減少したため、1924年2月1日に旅客営業は廃止され、旅客列車はNordbahnhof発着に変更されました。

この結果、Nordwestbahnhofは貨物専用駅となりました。使われなくなった立派な駅舎は各種展示会、政治、スポーツイベントなどに使用されています。駅舎ホールには世界で最も古い人工スキー場があったと言われています。

オーストリアがナチスドイツに「併合」された後、ヒトラーとゲッベルスが1938年4月9日、「オーストリアとドイツ帝国の再統一に関する国民投票」の前日に同駅で演説をしたことでも知られています。

2020081904第二次世界大戦中、駅舎は1945年4月の連合軍の砲撃により損傷しましたが、解体されたのは1952年9月のことでした。

駅舎解体後、跡地には集合住宅3棟が建設されました。これは現在の航空写真でも確認できます。

旅客営業廃止後も写真のように貨物駅として使用されてきました。都市部の貨物駅らしく、現在は倉庫なども併設されており、トラックへの積み替えが容易なようになっています。

2020081905今回、郊外に新しい貨物ターミナルが新設されることになり、Nordwestbahnhofの機能は、そこへ移転することが決まりました。

何やら東京に汐留を思わせる流れですね。。

汐留と同じく都心の一等地を鉄道貨物のために占有させるのは、正直、もったいないと考えるのは洋の東西を問いません。

ところで、Nordwestbahnhofは20区(Brigittenau)にありますが、実は駅があったことによる最大の問題点は、航空写真を見るとわかるように街が駅で分断されていたことです。

2020081907ところで、Nordwestbahnhofは20区(Brigittenau)にありますが、実は駅があったことによる最大の問題点は、航空写真を見るとわかるように街が駅で分断されていたことです。

駅をオーバークロス(またはアンダークロス)する道路がないため、移動のためには迂回を余儀なくされていました。

さらに隣接する2区から20区へ移動する際も、Nordwestbahnhofが障害になっていました。

鉄道駅を横断する道路がなかったのは、古い駅であること、アプローチが短いことなどが要因のようです。

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August 19, 2020

今週末、U4 Längenfeldgasse-Karlsplatz間が運転休止

2020081802今日は「ウィーン地下鉄部分運休の話題」です。

夏休み中は公共工事が目白押しのウィーンですが、リニューアル工事中のU4で8月21日から8月24日までLängenfeldgasse-Karlsplatz間が運休となります。Wiener Linienによると、部分運休を伴うU4のリニューアル工事は、今回が最後の予定です。

このブログでもお伝えしたようにPilgramgasse駅の大規模改修中、同駅は列車が通過し、同時に駅付近は単線相互通行になっていました。

ウィーン地下鉄に限らず、こちらの鉄道は工事などに備えて複線区間でも単線で運行が可能なように渡り線を多くの場所に設けています。

2020081801当然、信号システムも相互通行に対応するようになっています。

Pilgramgasse駅の大規模工事中は、同駅を挟んでKarlsplatz寄りとMargaretengürtel寄りに臨時の渡り線が設けられていました。

Wiener LinienではPilgramgasse駅付近での単線相互通行終了後、将来的に障害が発生した場合、円滑な運行を行うことを目的に渡り線の場所を変更することを決定。

今回、渡り線が設けられるのはKettenbrückengasse-Karlsplatz間(Lichthof Naschmarkt).です。
2020081803同時にMargaretengürtel-Längenfeldgasse erneuert間の渡り線も更新することになりました。

線路の大規模工事なので、8月21日午前1時から24日の始発まで、Längenfeldgasse-Karlsplatz間は運休となります。

部分運休にともない2019年夏の運休時にも設定された代行バスU4zが3分間隔で運転されます。

Wiener LinienではLängenfeldgasse-Karlsplatz間の各駅を利用しない場合は、代行バスU4zではなく、U1、U2、U6、U3を使った迂回ルートの利用を呼びかけています。

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August 17, 2020

オーストリア・アメリカ友好ULFがウィーン市内を運行中

2020081601このところ、当ブログのアクセス数が減少傾向にあります。まぁ、つまらない記事が多いのが最大の要因だと思います。

また、以前はウィーンやオーストリアへ旅行を考えている皆さまが、情報収集のために訪問された形跡があったのですが、それがほとんど無くなったことが大きいような気がします。

現状では、秋以降もオーストリアと日本を簡単に行き来できる状況ではありませんから、当然かもしれません。

さて、日本でも報道されていますが、アメリカ合衆国のマイク・ポンぺオ国務長官(Mike Pompeo)が8月13日の午後、オーストリアに到着し、14日から公式行事に臨みました。

2020081603ファン・デア・ベレン大統領、クルツ首相、シャレンベルク外相などのオーストリア首脳たちと会談したほか、ウィーンに本部を置く国際原子力機関のラファエル・グロッシ事務局長らとイランの核問題などを話し合ったようです。

15日には最終訪問国ポーランドへ出発したため、40時間余りという短いウィーン滞在。

ここまでは、日本でも報道されていると思いますが、ここからが「本ブログならではの話題」です。

ポンペオ国務長官は超多忙なスケジュールでしたが、14日の午後、オーストリア・アメリカ友好ULF(Österreich-Amerikanische Freundschaftsstraßenbahn)の出発式に参加しました。

2020081602第二次世界大戦後、オーストリアとアメリカ合衆国間は友好関係を続けていますが、そのシンボルとしてWiener LinienのULFを1編成、特別塗装に塗り替えました。

青を基調にオーストリアとアメリカ合衆国の国旗をハート状にあしらったデザインです。

式典はウィーン証券取引所前で行われ、ホストのMichael Ludwig市長をはじめ、ポンペオ国務長官、Trevor Traina駐ウィーン米国大使らが参加しました。式典で、Michael Ludwig市長は国際協力の重要性を訴えています。

戦後、オーストリアは復興期にアメリカ合衆国から、マーシャルプラン、フルブライトプランなどで多大な支援を受けています。

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August 13, 2020

地下鉄と路面電車の車内でKonzertとKabarettを楽しもう

2020081201今日は「Wiener Linienが来週開催するイベントの話題」です。現在、ウィーンでは市内全域を使って「Cultural Summer 2020」が開催されています。

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ対策を施しながら、各種パフォーマンスを楽しむという趣旨。そんな中、Wiener Linienが、来週、興味深いイベントを実施します。

何と地下鉄と路面電車の車内をステージにして、走行中の車内でパフォーマンスを披露するというものです。「Kunst auf Schiene」と名付けられたこのイベントですが、もちろん、営業列車ではなく、臨時列車を仕立てて、事前に予約したお客さまを乗せて実施します。

8月21日と22日の両日、開催することになっており、U2のStadium駅からSilberpfeil(旧型地下鉄車両の愛称です)の専用列車に乗車。車内でパフォーマンスを楽しみます。

2020081202Schottentor駅到着後、お客さまは、ここで専用路面電車(ULF)に乗り換え、Ringを走りながら第二部を楽しむという趣向です。時間は第一部、第二部ともに45分です。

両日ともStadium駅の開場は18時45分、開演(出発)は20時です。ただ、StadiumからSchottentorに直行してしまうと45分もかかりませんから、U2線内を走り回る可能性が高いと思います。

一方、路面電車の方がRingが一周、45分程度なので、恐らく一周することになるのでしょう。さすがに路面電車博物館のオールドタイマーでは、車内での本格演奏などは難しいので、今回、収容力のあるULFが選ばれたのだと思います。

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August 12, 2020

ÖBB Bahnhof Sillian近代化にみる考え方

2020081101今日は「ÖBBの駅近代化にまつわる話題」をお届けしましょう。

昨今の環境保護に対する意識の高まりを受けて、ÖBBではエネルギー効率の良い公共交通機関の積極利用をアピールしています。

お客さまが利用しやすくする一つのポイントは、駅の整備です。先日、東チロルLienz地区にあるSillian駅のリニューアルが完成しました。

Sillianは海抜1103メートル、人口2000名強の街で、地区の商業中心地(Marktgemeinde)。冬のスキーをはじめとする観光や手工芸、サービス業などが主な産業で、ÖBB Drautalbahnの駅があります。

2020081108余談ですが、オーストリアで日照時間が最も長い街だそうです。

ÖBBでは、東チロルの鉄道インフラ整備の一環として、チロル州を始めとする地元自治体と協力してSillian駅のリニューアルを進めていました。

リニューアルの一つのポイントは、駅前広場への「パーク&ライド」と「バイク&ライド」併設です。今回、駐車場・駐輪場が拡大され、各々35台分が準備されました。

2020081104

もう一つは、プラットホームへの地下通路設置です。Feriは、Sillian駅を訪ねたことはありませんがリニューアル前の写真を見ると、線路は4線(中央に本線、両側に副本線)あり、プラットホームは駅舎側に一面、上下線の間に狭い島式が二面設置されていました。 2020081106駅舎からプラットホームへの移動は、当然、踏切。プラットホームも伝統的な低いタイプでした。

今回のリニューアルでは、線路を1線(本線)つぶして、そこに新しいプラットホームを建設したようです。そして、駅舎側の副本線を本線に格上げし、同時に駅舎側プラットホームは廃止しています。

2020081105駅舎側および反対側から新しいプラットホームには地下通路を通って、行くことができるようになりました。地下通路化により踏切をわたる必要がなくなり、事故防止が図られました。

大きな駅では、リフト(エレベーター)を設置するのが一般的ですが、さすがに地方の小さい駅なので、リフトの設置は見送られています。

2020081103そこで、駅舎側の駐車場から踏切を使ってプラットホームへ行けるスロープが設置されました。

駐車場側(駅舎側)にしか踏切がない理由は、車いすなどを利用するお客さまは、駅まで自動車で来ることを想定しているのだと思われます。

また、反対側には主要道路がないので、それも考慮しているのかもしれません。

2020081109日本では、この手のリニューアル工事の場合、駅舎を改築するのが一般的ですが、写真をご覧になるとわかるように、Sillian駅の場合、石造りの伝統的な駅舎は健在です。ただ、現在は無人駅になっている可能性が高いと思います。

また、日本の場合、ローカル駅では地下道よりも跨線橋(もしくは橋上駅)を建設するケースが多いと思いますが、このあたりは考え方の違いが出ていて興味深いところです。

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