November 26, 2020

Wiener Linien全面協力Simulator-Spiel TramSim

2020112401今日はWiener Linienが発売した「Simulator-Spiel TramSimの話題」をお伝えしましょう。

ヨーロッパではパソコン用「トレインシュミレーター」が意外と人気があるようで、Microsoft用のアドオン・ソフトが結構、発売されています。この中にはÖBBのものもあります。

さて、クリスマスシーズンを前にWiener Linienでは鉄道ファンに最適な「Simulator-Spiel TramSim」を発売しました。

乗務できるのはウィーンの新型路面電車Flexityです。Wiener Linienのファンショップでダウンロード版(34.99Euro)が発売されていますが、ウィーン交通博物館のミュージアムショップ(現在は閉鎖中)では、パッケージ版(39.99Euro、右の写真)も発売。

2020112402Feriが、ファンショップのサイトを見て気になったのは、パソコンソフトの場合、動作環境が重要なポイントであるにもかかわらず、推奨動作環境に関する記述がないことです。

その後、色々と調べたところ開発元(ViewApp GmbH、Wein)のWebサイトを発見しました。ここには商品の詳しい解説が列挙されており、その全容が明らかになりました。

2020112403まず、推奨動作環境は、以下のとおりです。
―OS:Windows 7、8、10 (64ビット)
―プロセッサ:3.6GHz以上、6コア
-メモリ:16 GB RAM
-グラフィック:NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPERまたはAMD Radeon RX 5700(8GBのVRAM GDDR6以上を搭載)
-ネットワーク:ブロードバンドインターネット接続
-ストレージ:30GBの空き容量

2020112406グラフィックが素晴らしい分、高性能のグラフィックボードが必要なようです。ゲーミングノートPCは別ですが、一般的なノートPCでは厳しそうな感じです。

基本的にはキーボードとマウスで操作可能ですが、ゲーム用にジョイスティックがあると、更に快適な運転ができるようです。

2020112407実際のFlexityもジョイスティックとボタンを駆使して運転しますから、違和感はありません。

そして、時代はVR。VRゴーグルを使うと、運転士の視点でゲームを楽しむことができると謳われています。

2020110204YouTubeにはチュートリアル動画がアップされていますが、とにかくグラフィックが素晴らしい。街中の景色に関しては、写真と見間違うばかりのクォリティ。

街中なので、当然、建物には各種の看板がありますが、それも再現されています。そして、路下区間では、壁の落書きも再現。Flexityを運転しながら、ウィーン市内を散策できるという素晴らしいソフトです。

2020112405しかもWiener Linien全面協力で制作されているため、車内放送やドア開閉音はオリジナルです。正直、Feriは、この音声を耳にしただけで感激。

道路には自動車も走っている他、乗客の様子も描かれています。乗客に関しては、年齢構成に偏りがありそうな気もしますが、動きは極めてリアル。

2020112308 開発元ではAIを駆使して開発したと言っています。例えば、乗るかどうか迷っている乗客、電車を下りた乗客が電車の前を横切るといった行動も見られます。

さらに停留所に停車中、ドアを閉めてから、やってきた乗客のためにドアを開けるかどうかの判断も「運転士のあなた」に任されます。

2020112307開発元のホームページに紹介されているバージョンでは、乗客は普通の姿ですが、Wiener Linienが発売しているバージョンでは、現在のレギュレーションに合わせて全員が「マスク着用」。

2020112421逆に言えば、「コロナとの共生」という貴重なバージョンと言えるかも知れません。ただ、跡からマスクを追加したようで、若干、不自然な点がありますが‥

登場する電車は全てFlexityですが、しっかりナンバーは変えてあります。当然、対向列車もやってきますし、先行列車も走っており、追突するとゲームオーバー‥

ご存じのように路面電車には自動列車停止装置は装備されていないので、前方の列車に接近しても自動的には止まりません。

運転士の「あなた」が、マスターコントローラーとブレーキを捜査しながら、追突しないように接近しないと、ダイヤを維持することはできません。

2020112310YouTubeの動画を見ると、街中の景色はもちろんのこと、信号機も緻密に再現されています。

鉄道ファンの方はご存じだと思いますが、路面電車の場合、通常の交通信号に加えて、路面電車線用の信号機も設置されています。

このゲームでは、信号もしっかりと変わるようになっており、信号現示を確認しながら、運転する訳です。

2020112415今回、取り上げられている路線はStefan-Fadinger-Platz-Prater, Hauptallee間を結ぶ1系統。

1系統はご存じのように、フンデルトヴァッサーハウス、市庁舎、ブルク劇場、国会議事堂、国立歌劇場などの名所を通る上に、変化に富んだ路線なので、良い選択だと思います。

ちなみに10枚目の写真は、Stefan-Fadinger-Platzの本物です。ゲームでも有名な浄水場の給水塔も登場します。

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November 22, 2020

1枚の写真から‥40年前の思い出

2020112011日本は23日が「勤労感謝の日」なので、土曜日から3連休という方も多いでしょう。日本政府の景気刺激策Go Toで、人出が戻りつつあるようですが、反面、感染拡大というニュースも‥

さて、先日、かつて一緒にヨーロッパ旅行をした友人から1枚の写真が送られてきました。今は、電子メールに写真データーを添付する形で、写真を送ってもらえるという「良い時代」になったものです。

それが、今日、冒頭に掲載した写真です。撮影は、今から40年前の1980年の夏。

Feriは、その前年の1979年6月24日、友人とスイスで合流する前に単独でウィーンを訪問しています。これが初のウィーン訪問。

この時は、リンツから夕方、ウィーンに入り、当日、夜行列車でインスブルックへ向かったので、滞在時間は、ごくわずかでした。

2020112014翌、1980年はウィーンに宿泊しているので、本格的にウィーンを探訪したのは、この時が最初です。

1980年は7月3日の夕方、リンツからウィーンへ入りました。到着はWestBahnhof。先日、このブログでご紹介したHotel WestBahnに投宿。

翌日、1日が本格的なウィーン市内探訪となりました。その時に撮影した一コマが、この写真という訳です。

 写真のバックにはブルク劇場とフォルクスガルテンが写っており、撮影場所は現在、鋭意、改修工事が進められている国会議事堂前からです。順光になっているため、撮影は午後であることがわかります。

今と異なり、路面電車の運行系統なども現地に行かないとわからない時代。とりあえず運行本数の多いRingに向かったのは当然の選択でしょう。

ところで、この写真を拡大して見たところ、興味深い事実がわかりました。

2020112015まず、運行系統です。手前のBK系統は当時、Kaisermühlen-Kai-Ring-Kaisermühlenという路線。Kaisermühlenは、ドナウ運河を渡った向こう側で、ウィーン国際センターがある場所。

Reichsbrücke やPraterstern を経由し、Ringを一周して戻っていたのですね。なお、BK系統は、翌、1982年2月に廃止されています。

一方、内回りを走っているのはT系統当時、Börse (Schleife nördlich der Ringstraße) - Schottenring-Burgring-Kärntner Ring-Schubertring-Parkring-Weiskirchnerstraße- Landstraßer Hauptstraße-Rennweg-Grasbergergasse -Leberstraße (Endstelle St. Marx)という路線だったようです。現在の71系統が、この末裔と言えるかも知れません。

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November 20, 2020

Wiener Linienが新しいグッズを発売

2020111901今日はWiener Linienが発売した「新しいグッズの話題」をお届けしましょう。

Wiener Linienでは、定期的に各種グッズを制作しています。通常、これかの時期はクリスマスプレゼントを意識して、各種グッズを開発。例年ですと、ウィーン交通博物館のクリスマス市などで販売されます。

もちろん、最近ではネットショップ(Wiener Linien Fanshop)でも通信販売を行っています。

Wiener Linienのグッズですが、いわゆる「ガチガチの鉄道ファン向け」のものは少なく、実用的なものも多いのが特徴です。では、今回、ラインナップされた新製品をご紹介しましょう。

2020111904○Würfelbox
24個の小箱(263×183×40.5mm)で構成されており、様々な用途で使用可能。今の時期では、これを使ってアドベントカレンダーを作ることも可能です。

写真のように小箱は面によってデザインが異なっており、小箱を収納するベースも付いています。

そのため、パズルにもなる他、ギフト用の箱など、使い方はお買い求めになったお客さまのアイデア次第というアイテムです。お値段は19.9Euroです。

2020111903○Nostalgiekalender 2021
定番中の定番、カレンダーです。今回は「夜の雰囲気」がテーマです。オールドタイマーをはじめ、懐かしい写真13枚で構成されています。420×297mmという版サイズ。お値段は219.9Euroです。

○Wiener Wonderland
Wiener Linienお得意の衣料品。今回は「Wiener Wonderland」というブランド名で登場。冬向きなのでニットウェアで、帽子、セーター、マフラー、靴下などがラインナップされていますが、統一されたデザインなのが特徴。

今回は旧型の路面電車がモチーフになっています。電車がモチーフになっていますが、デザイン性が高く、センスが良い思います。

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November 05, 2020

ÖBB西鉄道の今

202010310811月2日の晩、ウィーンで武装テロが発生したため、記事を差し替えました。さて、10月の当ブログですが、最もアクセスが多かった日は10月4日でした。アクセスが多かった記事は、「日本からオーストリアへの入国制限解除」、「新しいコロナ規制」、「ウィーンのクリスマスマーケット2020情報」などでした。時節柄、記事の内容に偏りがありますが、ご覧頂いた皆さまには深く感謝いたします。

今日は先日、コメント欄でお問い合わせがあった「ÖBB西鉄道の話題」をお届けしましょう。

ÖBBの西鉄道はウィーン-ザルツブルク間を結ぶ幹線で、日本の東海道線に当たります。それだけに所要時間短縮に向けて路線の改良工事が進められています。

2012年12月にはWien – St.Pölten間に60kmの新線(最高速度230km/h)が開業し、ウィーン-ザルツブルク間の所要時間は19分間、短縮されました。

2020103109また、1999年からはアウトバーンA1に沿ってSt.Pölten–Loosdorf間(24.7km)の新線建設が進められ、2017年12月から営業を開始しました。

この区間は、在来線も残っているため、事実上の複々線になり、貨物列車の輸送量が大幅に向上しています。

2020103102Ybbs–Amstetten間(16.7km)に関しては、2009年から新線建設工事が始まり、2014年12月から営業を開始しました。

この区間にはBlindenmarkt、Neumarkt / Ybbs-Karlsbachという新駅が2つ開業しました。なお、同区間も在来線が残されており、事実上の複々線です。この結果、ウィーン-リンツ間の高速新線建設プロジェクトは、事実上、完了しました。

2020103101Marchtrenk–Wels間(約6km)についても新線の建設が計画されています。この区間も在来線を残しながら新線を建設する方式(完成後は複々線)で、2021年着工、2026年竣工の予定です。

2020103103興味深いのは他の区間は在来線とルートが離れているケースが多いのですが、同区間は在来線と並行して建設される計画です。途中、アウトバーンに掛かる橋が3箇所ありますが、これらは新しくなります。

ÖBBが同区間の建設を紹介したビデオを公開しているので、ご紹介します。これを見ると、在来線と並行して新線が作られることがわかります。

Steindorf– Neumarkt間の改良工事は2019年に着工され、現在工事中。2021年の竣工が予定されています。

この区間は在来線の改良でNeumarkt–Köstendorfには島式2面のプラットホームを持つ駅が建設されます。更にSteindorfも近代的な設備を持った駅に改装されます。

2020103106残っている大規模な新線建設区間がKöstendorf– Salzburg(約20km)間です。この区間は、150年前に建設されたルートを使っているため、線形が悪く、高速化の障害になっています。在来線はWallerseeの北部を通っています。

2000年頃、新線建設が明らかになりましたが、沿線住民の新線建設反対運動が起こりました。

そこで、ÖBBは新線建設に当たって、住民参加の上で5つのルートを検討。2018年から環境アセスメントが始まりました。そのため、現時点では公式な新線建設ルートは公表されていません。

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October 27, 2020

新しい連邦軍塗装の電気機関車Bundesheer-Lokが誕生

2020102614今日はÖBBに登場した「連邦軍塗装の電気機関車(Bundesheer-Lok)の話題」です。

ÖBBは特別塗装の電気機関車を多数、運航しています。その中には警察仕様や連邦軍仕様といった組織のものも存在します。

今まで、ÖBBでは2005年に「連邦軍50周年」(50 Jahre Bundesheer、機番1116 246)、2012年に「連邦軍スポーツ50周年」(50 Jahre Heeressport、機番1116 238)を記念して、特別塗装機関車を投入しています(いずれも現在は一般塗装に戻されています)。

2020102612今回、連邦軍の創設70周年を記念して、3両目の特別塗装電気機関車(機関車番号1116 182)を投入。

ナショナルデーを前にした10月22日、Hauptbahnhofのオートライゼツーク専用施設(Autoreisezuganlage、13番線)でKlaudia Tanner国防大臣、ÖBBのAndreas Matthä CEOの立会いのもとで落成式が行われました。

2020102611ÖBBとオーストリア連邦軍は、永年、緊密なパートナーシップを築いてきました。そして災害派遣で連邦軍部隊が移動する際、ÖBBは連邦軍塗装の機関車(1116型、Taurus)を投入しています。

今回の特別塗装ですが、今回の特別塗装ですが、従来はオーストリア国旗の赤・白をベースにしていましたが、今回は連邦軍おなじみの迷彩塗装がベース。

デザインは連邦軍の軍事作戦領域を反映したもので、C-130輸送機からパラシュート降下した兵士、反対側は山岳戦闘(スキーで滑降中)をモチーフとした兵士が描かれています。

そして、前面と側面に「Wir schützen Österreich」(我々はオーストリアを守る)というモットーが描かれています。

2020102613Klaudia Tanner国防大臣は落成式の席上、“信頼性のない安全保障はありません。ÖBBが信頼性の高い輸送を保証するように、オーストリア軍は国民の信頼できるパートナーであり、他の人がもう助けられない場面で救援に向かいます”と語りました。

ÖBBは、連邦軍のために、昨年は7700回を超える旅客輸送や貨物輸送を行いました。

特に装備品を運搬する軍用輸送は、特殊輸送に位置づけられています。今後も旅客輸送や貨物輸送、軍用特殊列車としての国内輸送や国際輸送が行われます。

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October 25, 2020

ウィーンの路面電車トリビア6選

2020102402今日はオーストリアのナショナルデー(建国記念日)。例年ですと、首都ウィーンでは記念行事が行われるヘルデンプラッツや市庁舎前広場には家族連れを含む多くの人が集まり、賑やかな一日になります。

しかし、今年は、このブログでもご紹介したように行事は大幅に縮小または中止となり、会場周辺は閑散としていることでしょう。

さて、今日はWiener Linienが自身のブログで公開している「ウィーンの路面電車トリビア6選」をご紹介します。要するに「知らなくてもよい雑学」‥というやつです。

2020102401-その1:停留所間が最も短い区間
2つの停留所間の最短距離は、Urban-Loritz-Platz-Burggasse, Stadthalle間です。6系統と18系統は交差点を挟んで88メートルしかありません。これは大規模な交差点があるためですね。

-その2:停留所間が最も長い区間
逆に2つの停留所間が最も離れているのは、26系統のRußbergstraße-Autokaderstraße間で、1225メートルもあります。路面電車の停留所で1キロ以上離れているというのは珍しいですね。ちなみにウィーンの路面電車の停留所間平均距離は395メートルだそうです。 2020102405

-その3:最も長い系統
現在、ウィーンの路面電車で最も運行距離が長い系統は11系統です。ちなみに路線距離は約12.3km。ウィーンの路面電車は、線路そのものは変わらなくても、運行系統が頻繁に変わります。 現在の11系統は2019年9月に運行を開始したもので、Favoriten-Simmering間というターミナルを結んでおり、運行開始後、最初の1ヵ月間で200万人以上の利用者がありました。ちなみに全区間の所要時間は約50分です。2020年半ばからは、最新のFlexityが投入されています。

2020102406-その4:最も低い場所
基本的に路上を走っている路面電車の標高は地形に左右されます。ウィーンでは22区が標高の低いエリア。路面電車で最も低い場所は、25系統のErzherzog-Karl-Straßeで、標高125メートルです。
この停留所はÖBBをアンダーパスするため、通常の路面よりも下がっています。そのため、このような標高になりました。

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October 20, 2020

ÖBBの中期投資計画

2020102003今日は、先日、発表された「ÖBBの中期投資計画」をご紹介しましょう。

現在、ヨーロッパでは環境保護の観点から鉄道利用促進が叫ばれており、それを受けて、各国の鉄道事業者(特に昔の国鉄系)は積極的な投資を行うようになりました。

今回、発表された中期計画は2021年~2026年までのものです。

ÖBBでは「気候変動との戦いにおける真のマイルストーン」と位置づけ、近代的で効率的な鉄道インフラの整備に今後、6年間で30億Euroを投資する予定です。なお、ÖBBでは総予算を175億Euroと見込んでいます。

2020102001今回の中期計画のポイントは、3つです。
1.出発時間がわかりやすく、乗り換え時間を短縮し、移動時間が短くする
2.1-2-3チケットの導入により需要喚起する
3.貨物輸送をさらに鉄道にシフトする

ÖBBは民営化されたとは言え、株式を連邦政府が保有する特殊会社。ÖBBを所管するLeonoreGewessler運輸大臣は、“連邦政府がこれまで実施した中で、最大の投資を行う。全国のプロジェクトに170億Euro以上投資するが、これは気候変動との他高いで、極めて重要である”と述べています。

2020102006具体的には、次の4つが実施されます。
1.大都市と周辺のS Bahn増発
2.鉄道の魅力を高めるため、地方での電化推進
3.貨物輸送拡充に向けた輸送力増強と経済的なルート開発
4.デジタル化の推進による効率向上

以前、S Bahnは誕生の経緯から「ウィーンの都市鉄道」というイメージが強かったですが、近年、グラーツやザルツブルク、インスブルックなど地方都市でもS Bahnネットワークの整備により、利用者は急速に増えています。

2020102004「自動車から鉄道へ」という流れを加速するため、更に列車の増発が図られることになりました。そこで、列車の編成を長くするためプラットホームの延長を実施します。

更に線路容量を拡大するため、衛星を使った制御技術を活用したシステムを導入する予定です。このシステムを使うことで、Meidling-Floridsdorf間の線路容量は1日700本から900本に増えると発表されています。

この制御システムは、貨物列車と同一の線路を使っている地方でも効果的なので、全ての州都に導入される予定です。

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October 18, 2020

Wiener Lokalbahnenが新サービスの実証実験をスタート

202010170510月16日の午後、ドナウシュタットにある倉庫で大規模な火災が発生。消防本部は「警戒レベル2」を発令し、消防車30両、消防隊員100名を現場に投入し、消火活動にあたりました。

倉庫の場合、ストックしてある荷物によっては、有毒ガスが発生する可能性があるため、消火活動は困難です。幸い、この火災による死傷者は発生していないようです。

さて、今日は「ウィーンの公共交通機関で始まった実証実験の話題」をお届けしましょう。

2020101702ウィーンでは、公共交通機関の利用を促進するために、様々な施策を導入していますが、ネックになっているのは自宅から公共交通機関の駅(停留所)までの移動です。

そのため、レンタルバイクやカーシェアリングなども運用されていますが、このたびWiener Lokalbahnenが、Badner Bahnへの移動を容易にするため、MariaEnzersdorf地区南部でパイロットプロジェクトを9月21日から開始しました。

今回、パイロットプロジェクトが開始されることになった背景は、MariaEnzersdorf駅の大規模改修工事により、同駅が閉鎖されていることがあります。

2020101701同駅が利用できなくなったため、付近の利用者を対象に近くの駅までシャトルバスを運行することになったものです。現時点では、工事が終了する12月24日までサービスが提供されます。

ウィーン市内では地下鉄駅の工事閉鎖にともなって代替えバスが運行されますが、こちらは臨時の路線バス。

今回、Wiener Lokalbahnenが始めたのは、利用者の自宅までミニバスが迎えに来てくれるというサービスです。

2020101703該当エリア(3枚目の写真がサービス提供エリアです)の利用者は、スマートフォン(WienerLokalbahnenが提供するeasymobilアプリ)で希望の場所と時間を指定すると、そこへミニバスがやってくるというものです。

ミニバスは最寄りの駅(Vösendorf SCSとWiener Neudorf)まで乗客を無料で運んでくれます。もちろん、その逆も可能。アプリでミニバスを予約しておくと、列車で駅に到着後、ピックアップして自宅へ。

サービス提供時間は月曜日から土曜日までの8時から18時まで。ミニバスには最大3台の車いすを含む7名の乗客が利用できます。なお、時節柄、乗客にはマスクの着用が義務づけられています。

なお、スマートフォンを持っていない利用者向けに電話での予約も可能です。

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October 17, 2020

人とミツバチが一緒に暮らせる街ウィーン

2020101511ウィーン市議会議員選挙も終わり、ウィーン市の新政権は11月頃には成立するようです。

オーストリア社会民主党(Sozialdemokratische Partei Österreichs、SPÖ)が圧勝したので、当然、Michael Ludwig市長は続投。SPÖを中心とした連立政権になるようです。

ところで、ウィーンとブラチスラヴァを結んでいるTwinCity Liner( CentralDanube社運行)ですが、ブラチスラヴァ市内での新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、再び運航を停止しました。

現時点では運行再開の目処はたっておらず、このまま今シーズンの運航が終了される可能性も出てきました。

 2020101510さて、今日は「ウィーンの養蜂産業の話題」をお届けしましょう。このブログでもウィーン市庁舎で開催されたミツバチ関連のイベント「Bienentag」(ミツバチの日)の様子をお伝えしたことがありますが、ウィーンは養蜂が盛んな首都です(詳しくはこちらから)。

実はウィーンには「Wiener Bezierksimkerei(ヴィーナーベツィルクスイムケライ)」という組織があります。

「人とミツバチが一緒に暮らせる街」をモットーに2013年に設立された市内養蜂場で、驚くべきことに「ウィーンの23区すべての蜂蜜を作る」という特別なプロジェクトに取り組んでいます。ちなみにトップの写真が23区ごとの蜂蜜です。

2020101513確かにウィーンは緑が豊かな首都ですし、公園も多いですから、ビルディングの屋上などを活用した養蜂も不可能ではありません。

事実、ウィーン環境保護局の屋上にはミツバチのコロニーが設けられています。

現在、5区にはWiener Bezierksimkereiの直営店があり、プロジェクトの成果である23区ごとの蜂蜜を販売しています。

2020101512自分が住んでいる区でとれた蜂蜜‥何となく親しみが持てますね。皆さまもウィーンを訪れる機会があったら、のぞいてみてはいかがでしょうか。きっと友人への気のきいたお土産になると思います。

ところで、ウィーンとバーデンを結んでいるWiener Lokalbahnenも養蜂を行っています。

現在、Stadtimker協会とともに、4つのコロニーを所有しており、Inzersdorfにある建物の屋根に合計40万匹のミツバチが生息しています。

約1年前から「ウィーンのミツバチ」は花粉を集め出して、蜂蜜を作っています。

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October 14, 2020

「鉄道の夢」から「夢の鉄道」へ、鉄道ファンの夢を実現した男(下)

今日は「Vom Eisenbahntraum zur Traumeisenbahn - Die Pfalzberger Feldbahn der Familie Stotz」の後半、完成に至るまでに道のりをお伝えしましょう。

2020101404まず、ハロルドさんは、軌間600mmという手頃な産業用ディーゼル機関車(ドイツを代表する産業用機関車メーカーGmeinder GmbH製)を見つけ、所有者と交渉の末、入手します。

この機関車は重量4.7tの2軸タイプ。主に大規模な土木工事などで資材の運搬に使用されるポピュラーな機関車。ある意味、個人で所有することが可能なサイズかもしれません。

ちなみに2枚目の写真は、この機関車が現役で活躍していたことのものです。また、3枚目の写真は、この機関車に製造銘板です。

2020101423機関車の入手に目処がついたところで、ハロルドさんは、次にレールや枕木(カラマツ製400本)など鉄道建設に必要な資材を調達。何と家族総出で、自宅周囲に鉄道建設を始めたのです。

オーストリア人は時間をかけて自宅を自分で建設してしまう方もいらっしゃるので、「日曜大工の延長」という感じで、このような工事も決して不可能ではありませんが‥

線路敷設に不可欠なバラスト(砂利)は170t。トラックで自宅にバラストが搬入された際、ハロルドさんは、大変な仕事になると、改めて実感したそうです。ちなみにハロルドさんが算出した工数は約11000人工だったそうです。

2020101414本人がYouTubeに静止画で構成された建設記録をアップしていますが、それを見ると中途半端な工事ではなく、ユンボで庭を掘り下げて地盤を固め、そこにバラストを敷き、枕木を設置するという本格的な工法が採用されています。

2020101408模型ではないのでレールは直線で納品されますので、それを曲線に合わせて変形させる作業も家族総出で行いました。

また、レールを敷設するため、従来からあった花壇や生け垣の移設も必要。住まいを取り巻く鉄道には橋が2つかけられたほか、車両を保管する車庫も新たに作りました。

2020101409とにかく建設中の写真を見ると、車両の整備以上に土木工事が本当に大がかりなことがわかります。それを家族だけでやり遂げてしまう「情熱」には頭が下がります。

入手した機関車は、屋内に保管されていたため、状態はかなり良かったようです。しかし、残念なことに動態ではなかったようで、足回りや動力装置などの基本的な修復は鉄道会社に依頼しています。

2020101413ただ、運転室まわりなどの修復は自分たちで行っています。左の写真は修復工事を終えて鉄道会社の工場から搬出される機関車です。

また、現在、人車となっている車両は、通称「ナベトロ」と呼ばれる砂利などを運搬する貨車(トロッコ)。この足回りを活用して、自分たちで人車に改造しています。

2020101424それにしても、外部の職人さんや技術者を起用せず、自分たちだけで鉄道を建設してしまうのですから、それなりに技術力(土木、木工、機械、電気など)をお持ちになっているのでしょう。

2020101412 ハロルドさんは、どのようなご職業に就いているのかわかりせんが、たいしたものです。

一家の努力が実り、着工から1年半でファルツベルク軽便鉄道は完成しました。

ハロルドさんは、“父のために作った”とは一切、言わなかったそうですが、ヘルムートさんは自宅のまわりを走る列車に乗って大変、喜んでくれたそうです。親子ですから、以心伝心です。

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