June 17, 2020

Safety first when flights resu‥オーストリア航空運行再開

2020061503今日は「運行を再開したオーストリア航空の話題」を、同社提供の公式写真を使ってご紹介しましょう。

予定どおり、6月15日からオーストリア航空の運行が3ヵ月ぶりに再開されました。初便はウィーン国際空港6時45分発のミュンヘン行きOS111便(シップはエンブラエルE195、レジストレーションOE-LWO、愛称Wiener Johann Strauss Orchester)。

2020061501F01ゲートでは、オーストリア航空のCEO Alexis von Hoensbroech氏をはウィーン国際空港長、スタッフが集まり、乗客を見送りました。

なお、機内では客室乗務員はもちろん、乗客もマスクの着用が義務づけられています(6歳以下の幼児を除く)。しかし、オーストリア航空のスタッフが着用しているマスクには、同社のシンボルカラーである「赤」もあるようです。

2020061502機内では、搭乗時、乗客に消毒用ウェットティッシュが配布されます。機内にはHEPAフィルターを装備し、空気の浄化に努めています。なお、機内で3分ごとに換気され、空気の循環経路は縦系統のみとなっています。

機内サービスについては、詳しい内容は紹介されていませんが、初便の公式写真を見る限り、ビジネスクラスでもかなり簡素化されているようです。

2020061505ウィーン国際空港についても、運行再開に当たってソーシャルディスタンス確保のための距離表示や標識、チェックインカウンターへのプレキシガラスパネル取り付け、消毒液ディスペンサーの設置などが行われています。

また、乗客には、最低1メートルの距離を維持しなければならないことが、定期的にアナウンスされています。

ウィーン国際空港をご利用になった方はご存じのように、以前から同空港は良くも悪くも自動化が進んでおり、空港内では、手荷物の預け入れも含めて、基本的に地上職員と非接触で搭乗が可能です。

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June 10, 2020

大胆な空陸転換プロジェクトを発動

2020060911今日は「公共交通の話題」をお届けしましょう。新型コロナウイルスの直撃を受けたのは各国の航空会社。もちろん、インバウンド需要が経済の中心となっているオーストリアの場合、ホテルをはじめとする観光関連産業の打撃は計り知れないものがあります。

このブログでもお伝えしているように、現在、ルフトハンザ航空の傘下に入っているオーストリア航空は6月15日から運行を再開します。日本が大規模減便でとどまっているのに対し、オーストリアは全便欠航となっていました。

何しろオーストリア航空やスイス航空を傘下に収めたスターアライアンスの雄、ルフトハンザ航空ですら、政府援助がないと倒産の瀬戸際に立たされた訳ですから、大変な事態になっていることがよくわかります。

2020060913民営化したとは言え、ナショナルフラッグキャリアのオーストリア航空はオーストリア連邦政府から4億5000万Euroの財政支援を受けて、経営を継続することになりましたが、逆に、この機に乗じて連邦政府が経営に口を挟むようになりました。

まぁ、「金だけ出すから、後はご自由に‥」とはいきませんよね。特にルフトハンザの傘下に入ってからは、同社の意向が強く働いていましたので‥ 

実際、政府はオーストリア航空に役員2名を派遣しています。なお、万が一、同社が融資された資金を返済できず、デフォルトした場合は、国有化されることになっています。

2020060912日本以上に環境保全に熱心なオーストリアでは、オーストリア航空運行再開に当たって、連邦政府が色々と注文を付けました。

Sebastian Kurz首相はオーストリア航空支援に際して、「大量の雇用維持、ウィーンのハブ保証、環境対策」の三つを条件を出しています。

LCCとの熾烈な競争を繰り広げる過程で、過度な価格競争に巻き込まれるのを防ぐため、アンチダンピング法が施行されるも模様です。

これが施行されると全ての航空会社の最低運賃は将来的に40Euro(税金をはじめ全て込みの料金)に抑えられます。これは経営を安定させるための政策。

2020060914そして、利用者にとって気になるのは、「環境対策」として創設される航空環境税です。

これは短距離路線の航空旅客を鉄道に移すための政策で、350km以下の路線で一律30Euroの税金が課せられる予定です。なお、先ほどご紹介した最低運賃は航空環境税を含んだ金額です。

この航空環境税は、日本の目的税に近く、国土緑化(温暖化防止)の原資になるようです。

ただ、これだけでは不十分。そこで連邦政府は、鉄道で3時間未満のオーストリア航空の路線廃止を打ち出しました。この結果、ウィーン(VIE)-ザルツブルク(SZG)間の国内線は事実上、廃止されることになりました。

2020060915ウィーン-グラーツ間に関しては、途中、セメリング峠があるため、現時点ではReilJetでも2時間40分ほどかかっています。

一応、3時間は切っていますが、即、航空路線廃止となならないようです。ただし、セメリングベーストンネルが完成するとウィーン-グラーツ間は1時間50分に短縮されるため、このタイミングで、ウィーン-クラーゲンフルト間も含めて航空路線が廃止される模様です。

このように考えるとオーストリア国内で航空路線が残るのはウィーン(VIE)-インスブルック(INN)間くらいになるかもしれません。

ただ、オーストリア航空の国内線撤退については、経済界から反対意見が多く出ています。特にザルツブルク、シュタイヤマルク、ケルンテンなどからは、経済への影響を懸念する声が上がっています。確かに航空便では、所要時間が1時間程度ですからね。

日本人の感覚からすると、ハブ空港のウィーンに到着してオーストリアの主要都市に鉄道で移動するのは面倒‥と考えてしまいますが、ご存じのようにウィーン国際空港の地下にはÖBBの駅があります。

ここからRailJetに乗り換えれば、便数の少ない航空便への乗り継ぎ時間を考慮すれば、鉄道のデメリットは少なくなります。

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June 07, 2020

オーストリア航空 7月から長距離路線復活

2020060502今日は「オーストリア航空の話題」をお届けしましょう。

先日、お伝えしたように6月15日からオーストリア航空の運行が再開されますが、路線は当面はウィーンから近隣のヨーロッパ諸国に限定されています。

気になるのは長距離国際線の再開。オーストリア航空の幹部は7月からの長距離国際線の運行再開を示唆していましたが、先日、正式に運行再開のスケジュールが発表されました。

気になる長距離国際線の就航地ですが、バンコク、シカゴ、ニューヨーク、ワシントンの4箇所になりました。

2020060503いずれも週3便での運行再開で、初便は7月1日のウィーン10時15分発、ニューヨーク(Newark International)行きのOS089便です。シップはB767-300ER。

アジア方面はバンコク線(OS25便、OS26便、シップはB767-300ER、7月4日から運行再開)だけで、残念ながら日本、中国などへの再就航は見送られました。

バンコク線については、オーストリアで働いているタイの方が多いこと、オーストリア人のバカンス先としてもニーズがあることから再開に踏み切った可能性があります。

2020060501日本線については、今までもビジネスユースよりも観光目的のお客さまが多いことから、現状では運行を再開しても、需要が少ないと判断したのでしょう。

また、同時にヨーロッパエリアの追加就航地も発表になりました。新たに加わったのはBologna、Florenz、Moskau、Podgorica、Rom、Sibiu、Venedig、Zagreb、Kairoの各都市です。

この他、7月からバカンス向けのチャーター便の運航を開始することも発表されました。チャーター便の就航地ですが、Chania、Heraklion、Karpathos、Korfu、Kos、Rhodos、Santorin、Zakynthos、Keflavikが上がっています。

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May 30, 2020

朗報! 6月15日からオーストリア航空、運航再開

20200529001今日は「オーストリア航空の定期便運航再開の話題」です。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月20日から全面的に運行を取りやめていたオーストリア航空ですが、6月15日から一部の定期便で運航を再開することが発表されました。

2020053001これはドイツをはじめとするEU各国が6月15日から入国制限を一部緩和する動きが出てきたためです。

運航休止期間は90日間に及びましたが、これはオーストリア航空の歴史上、始まって以来のことです。新たなスタートとなる第1週目(6月15日~21日)は、ウィーン国際空港から、以下の都市間に運航されます。

2020053002アムステルダム、アテネ、バーゼル、ベルリン、ブリュッセル、ブカレスト、ドブロブニク、デュッセルドルフ、フランクフルト、ジュネーブ、ハンブルク、コペンハーゲン、ラルナカ、ロンドン、ミュンヘン、パリ、プリシュティナ、サラエボ、スコピエ、ソフィア、ストックホルム、シュトゥットガルト、テルアビブ、テッサロニキ、ティラナ、ヴァルナ、チューリッヒ。

第2週(6月22日~28日)には、ベオグラード、グラーツ、インスブルック、キエフ、コシチェ、ミラノ、ニース、プラハ、スプリット、ワルシャワの各都市が追加されます。

ただ、航空需要が少ないことを勘案して、使用機材Embraer 195(120席)やBombardier DHC-8Q-402(76席)などの小型機を中心に12機が使用される予定です。

2020053007現在の予定では、6月15日に、ウィーン発ミュンヘン行きのOS111便(6時30分発)運航再開初便になる予定です。

ミュンヘン、フランクフルト、チューリッヒは、ルフトハンザのハブ空港であるため、毎日運航される予定です。

オーストリア航空では、最初の1週間で128便の運航を計画していますが、これは新型コロナウイルス感染拡大前の4%の供給座席数に過ぎません。7月以降のダイヤについては、現在、検討中で、後日、発表されます。

短・中距離路線の運航再開が軌道にのったところで、長距離路線の運行再開が計画されています。同社幹部は、7月頃に長距離路線を再開したい意向を示しています。

2020053005各国の航空会社が乗客に対して新しいルールを提示していますが、オーストリア航空では運航再開にあたって、搭乗中およびウィーン国際空港内ではマスク着用が義務づけられます。

また、チェックインカウンターには、日本でも当たり前になった飛散防止シートが設置されます。

なお、ここがポイントなのですが、各国の入国制限が全面的に緩和された訳ではないので、航空便の運航が再開されても、スムーズに相手国に入国できる保証はありません。

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April 25, 2020

オーストリア航空も機材整理実施を発表

20200424104世界的な新型コロナウイルス感染拡大で最も影響を受けているのは、皆さまもご存じのように航空会社です。このブログでもお伝えしたようにオーストリア航空は5月17日まで、定期便は全便運行停止中です。

日本の航空会社でも国際線はほとんど欠航、国内線も大幅に減便となり、大幅な減収に見舞われているようです。特に日本航空が倒産してから、「行け行けドンドン」だった全日空の方が大変そうです。

20200423104運行しなければ燃料は消費しないので、その分はプラスですが、空港での駐機費用をはじめ、定期検査費用、訓練費用、社員の人件費など運行休止中でも見えないコストがかかります。収入がゼロで、経費だけ出ていく訳ですから、企業の体力が問われます。

現在、ルフトハンザ傘下のオーストリア航空も、需給調整の一環としてついにルフトハンザに習って機材整理を発表しました。

まず、2022年までにエアバスA319型(座席数138名)全7機機を退役させます。掲載した4枚の写真は、今回、早期退役が決まった同社のエアバスA319型です。

20200424103ちなみに同社のA319型は2004年から2006年にかけて導入されました。その後、追加で発注されていないため、機齢は16年ほどです。

また、長距離国際線用のボーイング767-300ER型(座席数211名)も、6機中3機を退役させます。

A319型に関しては、座席数ではA320型とエンブラエルERJ195型の間に当たるので、どちらかで代替えできると踏んでいるのだと思います。

20200423103一方、同社のボーイング767-300ER型は、ラウダから移管された機体が中心で、更新工事が行われているとは言え、平均機齢は28年。今回、退役することになったのはOE-LAT、OE-LAW、OE-LAXです。

残る3機(OE-LAZ、OE-LAE、OE-LAY)は引き続き、使用されます。余談ですが、プレスリリースで、抹消される機体の登録記号を発表するとは、マニアックな会社です。

20200423102ちなみに右(5枚目の写真)は、今後も継続使用されるOE-LAY。そして、左(6枚目の写真)は退役が決まったOE-LAT。同じB767-300ERながら悲喜こもごもです。

同社のボーイング767-300ERは、ボーイング777-200ERと共に長距離国際線で使用されていますので、機材を整理すると言うことは、長距離国際線の路線整理が実行される可能性が高いでしょう。

20200424101この他、2019年から引退を開始したボンバルディアDHC-8-Q400型(座席数76名)も、2022年までに全機退役させることになりました。

こちらは後継機としてエアバスA320型が導入されます。ただ、DHC-8-Q400型は旅客の少ない路線に投入されていたので、A320型では、明らかにキャパシティオーバー。

実際にはERJ195型で置き換えると思われますが、こちらも路線の整理が絡んでくると思います。

20200424102古い機材を退役させることで、同社の全機材平均機齢は15.4年から14.6年に下がります。

これらの退役により、オーストリア航空のフリートは5機種60機(B777-200ER、B767-300ER、A321、A320、ERJ195)になりますが、長距離国際線用機材はわずか9機です。

新型コロナウイルス蔓延前の輸送量80%に対応する布陣で、再起を図ることになりました。

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April 10, 2020

懐かしのオーストリア航空B737

20200409004新型コロナウイルスの世界的な蔓延を受けて、各国で入国制限(事実上の鎖国)が実施され、一番、打撃を受けているのは航空会社だと思います。何しろお客さまがいない状態で運行すれば、赤字になるだけ。

最も地上に留め置いていても、駐機費用がかかるので、費用がかからない訳ではありませんが、赤字の幅を少なくするためにはやむを得ない措置でしょう。

ルフトハンザ・グループのオーストリア航空では、運休期間を5月3日まで延長しました。何しろヨーロッパの航空会社は、ほとんどか国際線なので、EU各国の入国制限が解除されないと、運行は不可能です。また、日本線の再開もどうなることやら‥

ちなみにオーストリア航空は、5億Euroの国家援助を望んでいるというニュースが入ってきました。実際に需要が回復するのは1年以上かかるという見方もあるようです。

20200409006更に航空需要が大幅に落ち込んでいることから、ルフトハンザ・グループでは、機材の早期退役(A380:6機、A340-600:7機、747-400:5機、A320:11機)を含む大規模な事業縮小を計画中です。

まず、ジャーマンウィングスを廃止し、ユーロウィングスと統合する計画を予定よりも早く進めるようです。

ルフトハンザ・グループは、オーストリア航空に対して、機材の整理などを要求しているというニュースも入ってきました。

さて、今日はオーストリア航空の「機材の話題」をお届けしましょう。

20200409005現在、オーストリア航空の機材は、長距離はボーイング(B777とB767)、中距離・短距離はエアバス(A321、A320、A319)とボンバルディアDHC-8、エンブラエルE175になっています。

しかし、一時期、中距離・短距離用にボーイング737シリーズを使っていたことがあります。実際、Feriもウィーン-フランクフルト線で搭乗したことがあります。

実はB737シリーズはオーストリア航空が導入したものではなく、ボーイング系の機材に統一していたラウダ航空が導入した機材です。

20200409001同社はB737-800(7機)、B737-700(2機)、B737-600(2機)を、1998年から2006年に導入しました。

ラウダ航空は経営難により、経営権をオーストリア航空に譲渡しました。さらに2005年、定期航空路線がオーストリア航空に合併された際、機材の一部がオーストリア航空に移管されました。

そして、A320シリーズと共に近距離国際線に使用されるようになりました。その際、2枚目の写真のようにオーストリア航空塗装に改められています。

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April 09, 2020

ウィーン市が衛生用品を緊急輸入

20200408011世論調査の結果、オーストリア国民の3/4は、現在、オーストリア連邦政府が実施している新型コロナウイルス対策を評価しています。これは、ヨーロッパの他国よりも感染者の増加が抑えられていることが利用のようです。

ただ、半数以上の国民が、友人と会うことができない事にストレスを感じているようです。なお、こちらでは馴染みのなかった「マスク着用の義務づけ」に対する反対意見は24%に留まっているそうです。

さて、今日は「ウィーン市が衛生用品を緊急輸入した話題」です。日本を含め、世界各国でマスクをはじめとする衛生用品が不足しているのは、皆さまご存じのとおりです。

オーストリアでは、新型コロナウイルス対策に当たる医療関係者が使用する衛生用品の不足が深刻になっており、先週末、12tの物資が緊急輸入されました。

今回の緊急輸入は、ウィーン市がウィーン病院協会、救急隊と合同で実施したものです。ウィーン市の発表によると、今回輸入されたのは、手術用マスク40万枚、防護服2万枚、フェイスシールド1万枚、防護ゴーグル2万枚です。

輸入された物資は、製品に問題がないかをチェックした上で、ウィーン市内の病院、老人ホーム、開業医、救急隊などに配布されることになっています。

20200408012オーストリアでは、連邦政府も、このような衛生用品の調達を進めていますが、今回はウィーン市が独自に調達したものです。ウィーン市によると、今回は第一段で、今後も輸入による調達を継続することになっています。

もちろん連邦政府が調達した物資も配布される予定なので、新型コロナウイルス対応に当たるスタッフの衛生用品不足は解消されるもようです。

ところで、この物資ですが、オーストリア航空の特別便で上海から運ばれてきました。

オーストリア航空は貨物専用機を持たないため、現在、運行停止中で使っていないB767-300ER(OE-LAE)を使い、客室に物資を搭載して運んだようです。さらに空港から拠点までは救急・消防当局のトラックが使われています。

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February 10, 2020

まだまだ現役 連邦軍のSaab 105OE

週末、中国湖北省から6名のオーストリア人が帰国しました。今回はイギリスの協力を得て、武漢からイギリス、ベルリンを経由してウィーンに搬送されました。ベルリン・テーゲル空港からウィーンまではTyrolean Air Ambulanceの患者搬送用用航空機が使用された模様です。

オーストリア政府の発表によると、今回の帰国で、武漢に滞在するオーストリア人は全員、帰国したようです。帰国後の対応は第一陣と同じで、帰国者は14日間、ウィーン市衛生センターに滞在します。

20200209004さて、今日は「連邦軍の軍用機にまつわる話題」です。

オーストリアは小国なので連邦軍(Österreichisches Bundesheer)航空戦力(Luftstreitkräfte)の規模も非常に小規模です。

現在、戦闘機はEurofighter Typhoonを15機だけ保有しており、Zeltweg(ゼルトヴェク)空軍基地に配属されています。先日、フランスからウィーンまで武漢からの帰国者を輸送した中型輸送機C-130K(4機保有)が最も大きい航空機です。

20200209002ヘリコプター以外の飛行機(いわゆる固定翼機)は、上記の2機種以外ではジェット練習機Saab 105 OEとサーボプロップ練習機Pilatus PC-7、Pilatus PC-6などが配備されています。

この中で、最古参の航空機はスェーデンのSAAB社が開発したSaab 105 OE。何しろ初号機の初飛行は1963年ですから、60年近く前に開発された復座型のジェット練習機です。

全長10.50m、翌幅: 9.50 m、全高2,80 mというコンパクトな機体です。オーストリアに導入されたのは1970年で、1972年までに40機が引き渡されました。

20200209003一時期、オーストリア空軍のデモンストレーションチーム「KARO AS」の使用機としても活躍していました。

最も新しい機材でも50年近く運用している訳ですから、ちょっとビックリです。さすがに導入された40機のうち、現在も現役なのは28機ですが、今のところ後継機の話は聞こえてきません。

また、オーストリア空軍では、Saab 105 OEが最も数が多いというのにも驚かされます。オーストリア連邦軍では、ヘリコプターも多数運用していますが、それを加えても、最も数が多いのがSaab 105 OEです。

同機は2人乗りの練習機ですが、一部は、VIP輸送用として4人乗りへ変換可能な仕様になっています。

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January 07, 2020

オーストリアの救急ヘリコプター

20200106006今日は「救急ヘリコプターの話題」をお届けしましょう。日本では、必ずお正月になると「餅を喉に詰まらせて病院に搬送された」というニュースが流れますが、死亡事故が起きているのに「餅」は危険な食品に指定されませんね。

日本にあるFeriの実家は、近くにドクターヘリが配置されている某基地病院がある関係で、上空を時々ドクターヘリが飛行しています。

日本のドクターヘリは2019年に運航開始20年を迎えましたが、平成30年の段階で、43道府県に53機のドクターヘリが配備されており、患者さんの救命率向上に大きく寄与しているという話を耳にしました。

体制の整備により、搬送回数(ミッション数)も大幅に増え、2016年には25000件を越えています。

日本のドクターヘリは、「大人の事情」から厚労省の管轄になっており、地方自治体がイニシアチブをとって運行されています。

基地病院にドクターヘリが常駐しており、消防機関などからの要請を受けて、基地病院からフライトドクターとフライトナースを乗せて、現場へ向かいます。現場到着後、患者さんとランデブーした段階から本格的な治療行為が始まり、その状態で基地病院へ搬送する形になっています。

20200106003なお、ドクターヘリの運航については、民間会社へ委託されています。

一方、オーストリアの場合、地方自治体や国ではなく、全国規模の組織であるÖAMTC(Österreichischer Automobil-, Motorrad- und Touring Club、オーストリア自動車、バイク、ツーリングクラブ)とARBÖ(Auto-, Motor- und Radfahrerbund Österreichs、オーストリア自動車、サイクリスト協会)が全国規模で一元的に運営しています。この両組織は日本のJAFに近い団体ですが、活動は広範囲に及んでいます。

ただ、救急ヘリコプターの運営には多額の費用がかかるため、スポンサー企業(大手保険会社)に加えて、各種の寄付でまかなっているようです。救急ヘリコプターに関しては、ÖAMTCの方が、規模が大きいようです。

20200106005ヨーロッパの場合、一般的にはフライトドクターは乗務せず、高度な救命措置を行うことができるメディック(航空救難員、日本の救急救命士に近い存在)が搭乗しており、この点が、日本とは異なるようです。

ただ、法令の関係で、ヨーロッパのメディックは、日本の救急救命士よりも高度な医療行為が可能なので、一概に比較はできません。

さて、オーストリアではÖAMTCの場合、特別に訓練された選任パイロットに加えて、メディック(航空救難員)、フライトドクターの3名でチームが編成されています。フライトドクターが搭乗しているため、日本に近い体制です。

日本ではフライトナースが乗務しますが、この役目を航空救難員が務めます。航空救難員は、空中でホバリングしているヘリコプターから降下して救助するスキルを備えています。このあたり、日本の自衛隊救難隊のパラメディックと相通じるものがあります。

20200106002なお、パイロットはÖAMTCの所属ですが、医療要員は赤十字、山岳救助サービス、ウィーン救助隊、救急病院などから派遣されています。もちろん、志願制です。
使用されている機材は日本でもおなじみのEUROCOPTER社のEC135です。この機材は日本のドクターヘリでも使っているところが多いですね。

ところで、オーストリアでは、救急ヘリにはChristophorosという愛称がついていますが、これはキリスト教の伝説的聖人の名前です。「旅人や自動車運転手の守護の聖人」とされているところから、愛称に採用されました。

以上がオーストリアの救急ヘリコプターの概要ですが、先日、こちらで2019年のÖAMTCが運用する救急ヘリコプターの活動状況が紹介されていました。

現在、オーストリアにはÖAMTCが運用する救急ヘリコプター基地は全国に16箇所、設置されており、2019年には年間18921回のミッションを行いました。1日平均、52回のミッションです。

日本のドクターヘリよりもミッション数が少ないですが、国土が狭いこと、人口が少ないことを考えると、驚異的なミッション数だと思います。

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December 08, 2019

冬眠中のオーストリア航空日本線は3月12日から再開

20191207001今日は「オーストリア航空日本線の話題」をお届けしましょう。現在、冬眠(冬期運休)中のオーストリア航空日本線(OS51便、OS52便)ですが、先日、2020年の夏期スケジュールが発表されました。

同社の発表によると日本線は需要が高いため、予定より2週間早く運行再開に踏み切ったとのこと。

ウィーン発51便は3月12日(木曜日)、成田発52便は3月14日(土曜日)から運行されます。なお、冬ダイヤ中は機材がB767-300WLで、運航は週4便です。

-OS51便 ウィーン17時45分発、成田(翌日)13時15分着(火曜日、木曜日、土曜日、日曜日運行)、フライトタイム11時間30分

-OS52便 成田14時15分発、ウィーン18時35分着(土曜日)、フライトタイム12時間20分
-OS52便 成田14時50分発、ウィーン19時10分着(月曜日、水曜日、金曜日、日曜日)、フライトタイム12時間20分

20191207004その後、夏ダイヤ(ウィーン発3月29日)からは機材が本来のB777-200ERになり、週6便の運行となります。

-OS51便 ウィーン17時50分発、成田13時15分着(月曜日、火曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日)、フライトタイム11時間05分

-OS52分 成田13時35分発、ウィーン18時35分着(月曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日)、フライトタイム12時間00分

20191207005この他、長距離路線では、3月29日(日曜日)から、初のボストン線が開設されます。就航時は週4便ですが、4月中旬から週6便に増便される予定です。

同社の長距離線用機材はB777-200ER(5機)とB767-300WL(5機)の2機種、10機。機材繰りが大変だと思います。

なお、2020年夏ダイヤではヨーロッパ内では、ルフトハンザ傘下のユーロウイングスからの移管も含めて、路線の再編成が行われることになっています。

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