July 06, 2020

ドナウ運河に新しい水上公園が建設されます

2020070413 新型コロナウイルス感染のため延期されていた2020年シーズンF1世界選手権が、 オーストリア・グランプリで開幕しました。7月5日の決勝は、レッドブルリンクで無観客で行われましたが、9台がリタイアする波乱のレースに‥最終的にメルセデスのバルテリ・ボッタスが優勝しました。

さて、今日は「新しい公園建設の話題」です。ヒートアイランド現象を防ぐため、ウィーン市では公園の増設を進めています。

今回、ドナウ運河で水上公園(Schwimmenden Gärten)の建設が6月末から始まりました。これはパリ・セーヌ川に浮かぶ水上公園がモデルになっているそうです。

2020070412建設される場所は、現在、レストランとして営業しているOtto-Wagner-Schützenhausesの向かい側(2区)です。

元々は、可動堰のために建設されたものですが、計画の見直しにより、水門の場所が変更され、本来の機能を果たすことはありませんでした。

地下鉄Schottenring駅の向かいにありますが、この周辺を再開発し、水上公園にするというものです。

2020070410従来からSchottenring駅側には遊歩道がありましたが、現在、運河内に残っている水門の構造物と遊歩道を結ぶ計画です。

ドナウ運河周辺には遊歩道はありますが、運河自体が人工的な構造部であるため、護岸には緑地はほとんどなく、コンクリート構造物が目立ちます。

そこで、ウィーン市としては、水上公園を作り、緑地面積を増やすことにしたものです。また、公園部分については、ウッドデッキになるようです。

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July 03, 2020

いずこも同じPOSAカード詐欺勃発

20200702016月のアクセスですが、最もアクセスの多かった日は6月1日でした。また、オーストリア航空関連の記事にアクセスが多かったようです。

さて、今日は「オーストリアで発生している詐欺犯罪の話題」をお届けしましょう。

日本では、ほとんど報道されていないため、一般の方はご存じ無いかもしれませんが、「POSAカード詐欺」という犯罪があります。

まず、「POSA」(Point Of Sales Activation)とは、ギフトカードやプリペイドカードに関連する技術のひとつで、店頭のレジでお金を支払い、レジで「アクティベーション(有効化)」することで、ギフトカードやプリペイドカードとして使える仕組みのことです。

日本では、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、量販店などで、各種カードが販売されており、ご利用になっている皆さまも多いと思います。

種類も多種多様で、インターネットで使える電子マネー系(Google PlayやAmazonなど)、通信系、ゲーム系などに加えて、クレジットカード代わりに使えるものも出ています。

2020070202額面も色々ありますが、結構、高額のものも出ています(日本の場合、2万円くらいまであるようです)。このカードのポイントは、仮にカードを盗んでも、アクティベーションしていないと使用できないということです。そのため、高額な額面のカードが無造作に店頭に置かれている訳です。

昨年くらいから、Feriの友人が経営するコンビニエンスストア本部から、「POSAカード詐欺に注意」という案内が頻繁に来ているようです。

これは、店舗に本部社員や運営会社社員を名乗る人物から電話が入り、POSAカードをレジでアクティベーションさせるというものです。犯人がアクティベーションが済んだカードを取りに来ることはなく、従業員からカード番号を聞き出し、遠隔地で使う(もしくは現金化する)というものです。

POSAカードはアクティベーションしてしまうと、取消が難しのですが、犯人は、言葉巧みにアクティベーションしても、すぐに本部側で取消をするといったトークで、従業員を安心させるとか‥

いわゆる「特殊詐欺」の変形で、にわかには信じがたいのですが、犯人グループは経験の浅い従業員、外国人従業員がいる時間帯を狙って電話を掛けてくるそうです。

従業員にアクティベーションさせる話法が研ぎ澄まされていないと、失敗します。実際、どのようなトークを使うかも聴いていますが、問題があるので、非公開。なお、アクティベーションさせるカードは換金性が高いものが狙われるとか‥

さて、先日、新聞を見ていたら、ウィーンでも同様のPOSAカード詐欺が発生していることが報じられていました。

こちらでは、コンビニエンスストアがないため、POSAカードはスーパーマーケットや家電量販店、書店のほか、タバコ屋で販売されています。

狙われているのはタバコ屋。なぜなら、電話に出ながらレジを操作させる必要があるため、分業制の徹底しているスーパーマーケットでは不可能だからです。

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July 02, 2020

Café Oper Wienが閉店

20200701017月1日から、予定どおりオーストリア航空の長距離国際線が運行を再開しました。今後、どのように路線復帰が拡大されるか注目したいところです。


さて、今日は、ちょっと残念な話題をお届けします。Feriも、友人との待ち合わせなどによく利用した国立歌劇場内のCafé Oper Wienが6月30日をもって閉店しました。


これは新型コロナウイルス感染拡大によるお客さま減少で撤退したのではなく、家主のBundestheater-Holdingが賃貸契約を延長しなかったためです。


2020070102今年に入ってから、Bundestheater-Holdingは、Café Oper Wienの跡地をボックスオフィスにする計画を立案し、6月末をもって賃貸契約を終了することを伝えていたそうです。


計画が明らかになると、2000人以上の贔屓筋が、すぐにCafé Oper Wienの存続を支持する請願書に署名。Caféでも集会が行われたようです。


2020070107皆さま、ご存じのようにVolksoperと異なり、国立歌劇場はビュフェが非常に充実していますから、開場してしまえば、Café Oper Wienを利用しなくても十分に対応できます。


しかし、早めに劇場に来て一休みする、劇場で待ち合わせをするといった時には便利な存在でした。そのため、開場前は、いつも混んでいて、利用できないことも多々ありました。


また、朝から営業しているため、普通のCaféとして利用できる点も魅力的でした。


2020070103閉店を前にCafé Oper Wienでは、28日から「店内の備品」のチャリティー・フリーマーケットを実施しました。


フリーマーケットでは、テーブルや椅子、食器類や調理器具、メニュー、店内に飾ってあった写真なども販売されています。


2020070104当初、フリーマーケットは28日だけの予定だったのですが、人気を博して、お客さまが多く集まったため、30日まで延長されました。時節柄、「密」を避けるために、入場者を制限したのかもしれません。


Thierry Voyeux氏とともに15年間、Caféを経営してきたFriedrich Crone氏は、フリーマーケットに集まった愛好家を見て、感無量だったとか。


フリーマーケットは30日にお開きとなり、15次30分、鍵がBundestheater-Holdingに返却されました。

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July 01, 2020

“Wien von oben“空からウィーンを見てみよう!!

Wien0101早いもので、今日から7月。2020年も半分、経過しましたが、余りにも色々な事があって、半年で1年分の経験をしたような気がします。

本来ならば7月24日には東京オリンピックの開会式が開かれる予定だったため、10月第2月曜日だった「スポーツの日」が同日に移動。さらに前日の23日も「海の日」(本来は7月第3月曜日)が移動してきましたね。

観光客が途絶えて久しいウィーン。何しろインバウンド需要で経済が回っているような都市ですから、新型コロナウイルス感染の関係で、海外からのお客さまがこないため、ホテルの稼働率は激減(というか事実上の壊滅状態)。

今回は、都市に魅力がなくなったという訳ではなく、国境閉鎖によって行き来することができなくなったという点が、頭の痛いところかもしれません。

とりあえずEUとの国境は開き出し、7月からは長距離国際線も、一部運行を再開しましたが、果たして観光客は、どの程度、戻ってくるのでしょうか。

また、7月1日からEUは、日本を含む14ヵ国からの渡航制限を解除しました。しかし、日本政府は、欧州への渡航を認めておらず、旅行や出張が厳しい状況は続くものと思われます。

Wien0201さて、7月最初の話題は「“Wien von oben”空からウィーンを見てみよう!!」。

ウィーン市では6月から高解像度の航空写真をホームページで提供しています。マスコミの報道によると、写真は2018年から2019年にかけて副市長とBirgit Hebein市議(緑の党)の主導で、ヘリコプターから撮影されました。

この航空写真ですが、ウィーンの現状を広く知ってもらうため、ウィーン市の報道・情報サービス部門(MA 53)がデーターを整理し、著作権を侵害しない範囲で利用できるようになりました。

空から見るウィーン市内は、なかなか新鮮。また、上空から見ることで新しい発見も沢山あると思います。

興味深いのは、最近の写真なので、このブログでも時々、お伝えしている再開発の様子が手に取るようにわかる点です。

Wien0202ウィーンの場合、日本よりも耐震基準が緩いため、新しい建物については、デザインの自由度が高く、上から見ると、不思議な形の建物を多数、見ることができます。

特に集合住宅に関しては、日本では絶対にお目にかかれないユニークなデザインのものが多数あります。上空から見た方が得意な形状がはっきりわかります。

さらに提供されている空撮写真の量が、238枚と膨大なこと。枚数は異なりますが、一応、区毎に分類されており、いわゆる有名な場所、施設だけに限らないことです。ただし、理由は不明ですが、8区だけは写真が掲載されていません。

細かく分析すれば、ブログネタになることは請け合いです(笑)。

Wien0901実際、ウィーン市の担当者も“拡大して見ることで、色々と新しい発見があると思います”と述べています。

2枚目は2区のアウガルテンですが、ブログでも人気がある「かつての防空要塞」Flakturmです。ここは比較的、原型を保っています。

3枚目は、皆さんご存じの2区のプラーターからドナウ川方面を見たもの。そして、4枚目は、今回のコロナウイルス渦でも重要な役割を果たした国立病院AKH。奥の方にVolksoperが少しだけ見えます。

ウィーン市が人口増加を受けて、再開発に力を入れていることをアピールするためなのか、主に名所・旧跡よりも、再開発地区の写真が多くなっています。

Wien1001ウィーン市が再開発に力を入れていることをアピールするためなのか、主に名所・旧跡よりも、再開発地区の写真が多くなっています。

具体的には、Hauptbahnhofの開設に合わせて大規模開発が進められている10区、21区、SeeStat Aspernがある22区などは掲載写真が多くなっています。

逆に再開発が難しい5区、17区、18区などは写真が少なく、ちょっと残念。5枚目は、10区の新しいシンボルHauptbahnhofですが、上空から見ると完成予想イラストのとおりですね。

そして、6枚目は、余り紹介されることがない11区にあるドナウ川の港です。川の港と侮ってはいけません。広大な施設を誇り、鉄道の引き込み線もあるようで、物流拠点になっていることが、よくわかります。

Wien1101再開発の様子を見ると、周辺部でもFeriが日頃から述べている「スクラップアンドビルド方式」が全面的に導入されている場所が非常に多くなっています。

また、都市計画がしっかりしているためか、農地と宅地が明確に別れており、首都でありながら、広大な農地も市内に確保されていることがわかります。

つまり、農業でも一定の収入が確保できることがわかります。正直、同じ区内でこれほど景観が異なるとは‥Feriもビックリしました。

アップされている写真を見ると、ウィーン市の清掃工場、ゴミ処分場、汚水処理場、ÖBBの車両基地といった普段は目に触れることが少ない公共施設も多く含まれている点です。

Wien1201 しかし、集合住宅や住宅団地の写真も多く、ご自分の住まいが写っているという方も多いでしょうね。

今日は、Feriの独断と偏見で、その一部をお目にかけましょう。すべて見たい方は、サイトにアクセスしてオリジナルをご覧ください。

7枚目の写真は、12 区で再開が行われているエリアAm Wildgartenです。このように空から見ると、地上から見るのと異なり、規模の大きさが手に取るようにわかります。

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June 30, 2020

東京消防庁にローゼンバウアーのはしご車が登場

20200629072020年の半分にあたる「6月を締めくくるの話題」は、我がオーストリアが世界に誇る「工業製品の話題」です。

オーストリアというのは、興味深い国で、我が国では一般的な乗用車や家電製品といった工業製品を自国企業が生産していませんが、特殊な工業製品に特化した企業が存在し、ニッチ故に世界的に高いシェアを誇っています。

「何でも自国の企業が生産する」という考え方もありますが、「ある分野に特化する」という「選択と集中」も小さい国にとっては、立派な戦略だと思います。

このブログでも何回かお伝えしていますが、その代表は「消防車界の最高峰」と称される製品を世界各国に輸出しているRosenbauer International AG.(ローゼンバウアー社)でしょう。

同社は1886年にオーストリア初の消防機材製造会社としてリンツに設立されました。以降、145年以上にわたり、防火・防災に対する消防技術の第一人者として高い評価を受けています。

2020062906ちなみに社名は、同社の創業者のお名前です(Johann Rosenbauer 、1828年~1894年)。ということは、TOYOTAやHONDAと同じですね。現在、本社はリンツに近いオーバーエスターライヒ州Leondingにあります。

ローゼンバウアーは消防車をはじめ、消火システム、装備品など、消防に関するあらゆる製品を製造、販売しており、世界中の消防機関からの高い信頼を得ています。

現在では、そのサービスや事業ネットワークは全世界100ヶ国以上に広がりっています。

2020062904同社の製品で、最も有名なのは空港用化学消防車PANTHER(パンター)。空港用化学消防車は、消防車の中でもニッチな市場。それだけに世界各国の国際空港を中心に、1350台以上が配備されています。

日本は、独自の基準があるため、海外からの参入が難しいと言われますが、同社は1994年、日本市場に1991年に製造が開始されたパンターで参入を果たしています。パンターは、近未来的なデザインで、非常に目立ちます。

2020062901現在、東京国際空港(羽田)、成田国際空港、関西国際空港をはじめとする民間空港や自衛隊航空基地にパンターが配備されています。

まぁ、あまり活躍してもらいたくない車種ですが、万が一の時には被害拡大を防ぐ、大きな戦力になることでしょう。

ちなみに左のパンターは東京国際空港(羽田)で見かけたものです。

2020062902ところで、今までは空港用化学消防車パンターが中心でしたが、2020年3月、何と東京消防庁がパンターのはしご車(車体はMercedes-Benz Econic)を導入したのです(平成31年度予算で発注したようです)。

今回、導入されたのは「30m級車いす対応のはしご車」で、全長10.41m、全幅2.49m、全高3.14m、総重量15850kgというスペックです。救助用バスケットには、車いす対応のピクトグラムが張られています。

車体がメルセデスなので、そちらの方が目立ちますが、バスケットにはRosenbauerのロゴもしっかり入っており、存在感を示しています。

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June 29, 2020

ウィーンのBierとWineこぼれ話

2020062402本当は昨日、日曜日にお届けする予定でしたが、グラーツ歌劇場のプログラムを優先させたため、月曜日にふさわしくない話題ですが、ご了承ください(笑)。今日はFeriが大好きな「お酒にまつわる話題」をお届けしましょう。

ウィーンの代表的なお酒と言えばWeinとWiener Bierでしょう。いずれもウィーン市内で製造されている点がポイント。

このブログでもご紹介したことがありますが、小さなBier醸造所も存在し、手作りの美味しいBierを飲むことができます。これから暑くなってくるとWienも良いですが、炎天下のシャニガルテンで飲むBierも、また格別。

一方、Bierを大量に生産し、出荷しているメーカーもありますが、その一つが16区に工場があるOttakringer Brauerei GmbH

先日、Ottakringer Brauerei GmbHとWiener Landwirtschaftskammer(ウィーン農業会議所)の協力を強化することが発表されましたが、その席で、Michael Ludwig市長は“Bierでウィーンを盛り上げる”と宣言。

2020062401意外と知られていませんが、オッタクリンガーが製造している「Wiener Original」というラガービールで使用している麦芽大麦は、その名にふさわしくウィーン産です。

麦芽大麦はFavoriten、Simmering、Floridsdorf、Donaustadtの各区にある計34の畑(総面積面積105ヘクタール)で栽培され、Stadlauer Malzfabrikでウィーン麦芽に加工された後、オタックリンガーの工場に搬入されてBierになります。

首都でありながら緑が多いウィーンですが、緑地の1/3は、何と農業に使用されています。皆さま、ご存じでしたか? 野菜や小麦などを中心に700以上の農園がありますが、その中でも注目されるのは、ご存じ、ワイン用ブドウ畑の存在。

畑でワイン用ブドウをアトランダムに生産し、それを収穫して生産するWiener Gemischten Satz(ウィーナー・ゲミッシュター・サッツ)は有名ですね。

2020062404話が横道に逸れましたが、今回、オッタクリンガーと農業会議所の協力が強化されたことで、「Wiener Original」(右のBier)は地域の特産品になりました。

原材料の生産拠点から、製造拠点までの輸送ルートが短いことは、CO2の排出削減にも貢献するのは言うまでもありません。

今回、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、世界規模のサプライチェーンが機能しなくなったことで、地産地消という考え方が見直されるようになりました。今回の協力関係強化に際し、農業会議所のFranz Windisch会頭も地産地消の重要性を強調しています。

2020062403一方、オッタクリンガーのブラウマイスター(Braumeister、醸造家)であるTobias Frank氏は、“麦芽はビールの魂である”と述べています。

そして、“良いビールの基本は、常に良い大麦から作られた良い麦芽である。ウィーン産の麦芽を使用しているのは「Wiener Original」だけ。100年以上前の伝統的な製造方法に基づいて醸造されている”と述べています。

なお、「Wiener Original」は濃い琥珀色が印象的なビールです。グーラッシュやブルストなどの肉料理にピッタリ。

オーストリアには各地に美味しいBierがありますが、日本からオーストリアに戻る際、機内でOttakringerを飲むと、“やっとウィーンに帰ってきたな”と感じますね。

🍺 余談ですが、日本の某大手ビールメーカーK社はBraumeisterという商品を発売しています。期間限定で、一般にも発売されることがありますが、通常は飲食店向け。

名前にふさわしく、Feri好みに味。Feriが日本で友人と会う時は、Braumeisterを提供しているビアレストランに足を向けるのは言うまでもありません。ただ、若干、お高いのがネックでしょうか(笑)。

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June 26, 2020

「Wiener Gastro-Gutschein」狂騒曲

2020062502今日は先週から郵送による配布が始まった「Wiener Gastro-Gutschein」(レストラン・バウチャー)の話題です。実は、郵送実施後、「オペレッタ国家」にふさわしく、様々なトラブルが発生しています。

まず、「Wiener Gastro-Gutschein」のおさらいから‥

目的は新型コロナウイルス感染防止によるロックダウンで営業休止を余儀なくされた飲食店に対する支援が主目的です。合わせてロックダウンに協力してくれたウィーンの住民に対するお礼も兼ねています。

対象となる世帯は95万世帯で、単身世帯は25Euro、それ以外は家族の人数に関係なく50Euroのレストラン・バウチャーが郵送で配布されるというものです。

使用期間は9月までで、商工会議所の予想では、4000万Euroが市内のレストランで使用されると踏んでいます(取らぬ狸の皮算用)。ただ、登録した店舗しか使用できず、現在、2000軒が登録しているものの、旧市街が200軒と多く、周辺部では登録店舗が少ないという情報があります。

日本の場合、この手の金券は簡易書留など、郵便局員が直接、受取人に手渡すパターンが多いのですが、今回は、日本の「アベノマスク」と同じく、ポスト投げ込み。

というのは、こちらでは集合住宅の郵便受けは、郵便物の盗難防止のため、共通玄関内に設置されているケースが多く、居住者以外は、原則として触ることができません。なお、配達を担当する郵便局員は、特殊な合鍵を持っており、棟内に入ることができます。

2020062505最も戸建て住宅が集まった団地などでは、右写真のように「団地の入口」に集合郵便受けが設置されているケースもありますが‥

そのため、当局としても盗難のリスクは少ないと判断したのだと思いますが、実際にはFacebookやTwitterには、郵便受けを破壊され、レストラン・バウチャーを盗まれたという投稿が多数、アップされています。

そう言えば、日本でも「アベノマスク」を大量に盗んで逮捕された人がいましたね。こちらは、準現金ですから、悪い人が狙うのは当然かと‥

郵便受けを破壊せず、投げ込み口からレストラン・バウチャーの入った郵便を抜き取ったケースもあったようです。入居者以外は入りにくい棟内に侵入したのか‥まぁ、手口は色々とあることでしょう。

2020062503集合住宅の場合、同じ日に配布されますから、配送開始日がわかれば、その後、数日、「集合郵便受けは草刈場」としてチェックしていたのでしょう。

20世帯も入っていたら、1000Euro分ですから、悪い人にとっては笑いが止まりません。

しかも、困ったことにインターネット上では、すでにレストラン・バウチャーの売買が行われています。日本でもメルカリに代表される個人販売サイトがありますが、オーストリアでは「Willhaben.at」というプラットホームが有名です。

すでにレストラン・バウチャーが券面の金額よりも安く出品されており、購入している人も多いとか‥ちなみに相場は、50Euroのバウチャーが20~30Euroだそうです。

もちろん、全てが盗品という訳ではないと思います。自分はバウチャーを使わないから、現金化したいと考える人(転売ヤー)が出てくるのは当然ですから‥株主優待券の販売みたいなものですね。

なお、バウチャーの寄付を受け付けている社会福祉団体も存在します。

2020062504ウィーン市では、盗難が多発していることを受けて、盗難に遭った場合、犯罪行為なので警察に届け出ると同時に、レストラン・バウチャーの専用サイトから申告して欲しいと訴えています。

申告した場合、盗難に遭ったバウチャーを使用停止にし、再発行するという対応をとるようです。盗難にあったバウチャーの番号は受取人は見ていない訳ですから、と送付先とバウチャーの番号が紐付けされているようです。

ただ、気づくのが遅れてしまって、既に使われてしまった場合は、アウトでしょうね。悪い人は頭が良いですから、当然、その点を踏まえて、早い段階で転売していることでしょう。

こちらのマスコミでは、ネットで出品されているレストラン・バウチャーを購入しないように呼びかけています。これは、道徳的な問題もありますが、盗難に遭った住民が申告して、使用禁止になった場合、単なる紙くずになるからです。

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June 25, 2020

ウィーン市の太陽光発電プラント拡大プロジェクト

2020062313日本でも東日本大震災後、再生可能エネルギーとして太陽光発電が注目され、電力買い取り制度も本格的にスタートしましたね。

ただ、郊外や地方に建設された小規模な発電施設に関しては、逆に新しい災害を引き起こすケースもあり、やはり何らかの規制が必要だと思います。

さて、CO2排出削減に積極的な(というか前のめりな)ウィーン。先日もWiener LinienのOttakring駅屋根に太陽光パネルを設置したように、現在、積極的に市内に太陽光発電プラントの建設を進めています。これは、昨今の気候変動も大きく影響しているように思います。

ウィーン市では市内の各機関と機構保護協定を締結し、市の関連施設屋上に太陽光発電プラントの増設を進めています。都市部で屋上を活用するのであれば、太陽光プラントが環境に悪い影響を与えることは少ないでしょう。

2020062311今回、完成したWien-Landstraßeにある Rettungsstation Arsenal(救急車・ドクターカー基地、レスキューステーション)の太陽光発電プラントの概要は、以下のとおりです。
-太陽光発電モジュール:116
-年間発電量:30300kWh (16世帯分の電力需要に相当)
-年間CO2削減量:11トン

なお、この太陽光発電プラントによりRettungsstation Arsenalで必要な電量の1/3をカバーすることができます。

以前、このブログでもお伝えしたようにウィーン市内に電量などを供給するWien Energieは、オーストリア最大の太陽光発電会社です。

2020062314ウィーン市とWien Energieでは、2022年末までにウィーン市が管轄する老人ホーム、病院、スポーツ施設、レスキューステーションなどの施設に太陽光発電プラントを設置する予定で、最大8メガワットの電力を供給できると踏んでいます。

将来的には、全ての公共施設に太陽光発電プラントを設置する計画です。

ウィーン市では、CO2排出量削減に向けて、電力、暖房、輸送、廃棄物処理などの各分野で「50の施策」を展開中ですが、その中核を太陽光発電と位置づけています。

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June 23, 2020

Bundestheater-Holding がVolksoperの新しい経営陣を公募中

2020062106本来は梅雨のないオーストリアですが、週末、ニーダーエスターライヒ州を中心に大雨が降っており、川の増水による氾濫や土砂崩れなどの被害が発生しています。

St. Pölten、Melk、Amstetten、 Scheibbs、Tullnなどのドナウ川流域には消防隊が多数、出動し、水没したエリアの排水や警戒に当たっています。これも異常気象の関係なのでしょうか。

2020062102 さて、今日は「Volksoperの話題」です。 連邦政府文化省とBundestheater-Holding、Volksoperが2022年からの新しい経営者(Direktor)募集を開始しました。

ご存じのように、現在のDirektor、Robert Meyerさんは2007年から現職に就いていますが、今回、辞任や解任ではありません。任期満了に伴う定期的な人事異動です。

Bundestheater-Holding傘下の各劇場は、民営化されており、収益性の向上が課題になっているため、定期的に経営陣の刷新を図っています。

>Robert Meyerさんは、継続の意向を示しており、応募すると表明しています。

2020062104 なお、新しいDirektorの任期は2022年9月1日から5年間。一般的にDirektorが交代すると劇場の運営方針が大きく変わることが多いため、早めに後任を選定し、2022/23シーズンに向けて準備を始めたいというのが劇場側の意向のようです。

新しいDirektorに求められるには、音楽的な知識はもちろんのこと、現代に通用するVolksoperの経営戦略、アンサンブルの育成など多岐にわたります。

希望者は、7月19日までにBundestheater-Holdingに対して「Volksoperの更なる発展(現状の作品についての考察も含めて)」をテーマにした提案書を送付することが求められています。いわゆる書類審査ですね。

2020062105Robert Meyerさんにとっては、今までの実績に対する人事考課のようなものでしょう。

振り返ってみるとFeriは、Robert MeyerさんがDirektorになってから、本格的にVolksoperに通うようになりました。

Robert Meyerさんの運営方針に不満が全くない訳ではありませんが、彼がDirektorに就任してから、一時期低迷していたVolksoperが活力を取り戻したのは事実です。ただ、最近は、再び低迷していますが‥

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June 20, 2020

おならで罰金500Euro?!

2020061821先日、このブログでお伝えしたウィーン市が全市民に配布する外食用バウチャー「Wiener Gastro-Gutschein」ですが、6月18日の午後、郵便局に搬入されました。ウィーン市では「来週には郵便による配布が始まる」と発表しています。

利用できる飲食店は登録してある約1100箇所(登録店舗は増加中、特設ホームページで使用できる店舗を検索できます)です。なお、バウチャーは9月末までの「使用期間限定」です。

しかし、日本政府が国民一人に10万円の特別定額給付金(現金)を給付していることを考えると、オーストリアはみみっちい感じがしますね。何しろ単身世帯で25Euro(3000円)ですから‥

2020061811さて、いつもは「真面目な話題」が中心ですが、今日は新聞で見かけた「くだけた話題」をお届けしましょう。

日刊紙「Österreich」オンライン版が6月5日の夜、ウィーン市内ヨーゼフシュタットで起きた珍事件を報じました。

それは公務中の警察官の近くで「大量のおなら(massiven Darmwind)」を吐いたため、罰金500Euroが課せられたというものです。

にわかに信じがたい話ですが、ウィーン警察がTwitterで真相を呟いています。

件の男性は、公園のベンチに座っていた際、警察官から職務質問を受けたのですが、その際、警察官に対して挑発的で非協力的だったそうです。そして、件の男性はベンチから立ち上がり、警察官に向かって「大量のおなら」を吐き出したとか‥

2020061812日本では「公務執行妨害」に該当するのでしょうが、今回は「公序良俗違反と騒音公害」という罪状で500Euroの罰金刑が科せられました。

警察からの書類には「あなたは警察官の前で、大声で腸の風を逃がすことで公序良俗に違反した」と書いてあったそうです。

もちろん、おならは生理現象ですから、何かの弾みで出てしまうことがありますが、警察では「誤っておならをしても警察に通報されることはありませんから、ご安心ください」とTwitterで表明しています。

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