September 25, 2020

Wiener Opernball 2021中止の衝撃

2020092403新型コロナウイルスに感染し、肺炎を発症したオペラ界のスーパースター、アンナ・ネトレプコが、先日、モスクワの病院を退院したそうです。ちなみに彼女は、今年の誕生日を病院で迎えたとか‥

今日はオーストリアの「冬の風物詩」である「舞踏会 Ballの話題」です。

オーストリアでは、冬、経済的に貢献する三本柱が舞踏会クリスマス市シルヴェスター。このうち、今冬の舞踏会は大きく様変わりしそうです。

2020092402先日、お伝えしたようにオーストリア連邦政府は2021年のオペラ座舞踏会の中止を決断しましたが、ウィーンでは毎年、数多くの舞踏会が開催されており、昨年は延べ52万人が参加し、1億5100万Euroの経済効果がありました。

感染の再拡大を受けて、屋内での行事に参加できる人数が制限されたため、すでにホーフブルクで予定されていたÄrzteball、Jägerball、 Rudolfina-Redouteなどの中止が正式に発表されています。

2020092401この中でJägerball(猟師の舞踏会)は、今回100回目を迎える予定だっただけに大きな衝撃を与えました。

この他、Ball der Offiziere、Concordiaball、Ball der Pharmacieなどの中止が決まっています。

ご存じのように舞踏会は不特定多数の方が集まり、ワルツなどを踊りながら、長時間過ごす訳ですから、三密を避けることは困難な行事です。とくにソーシャルディスタンスの確保は事実上、不可能。

ところで、オペレッタ「こうもり」は、仮装舞踏会に参加したアイゼンシュタインとファルケの舞踏会後の出来事が、ファルケによるアイゼンシュタインに対する「笑いの復讐」につながっているのは、皆さまご存じのとおり。

2020092406夜通しの舞踏会を終えて、千鳥足で自宅へ戻る途中、コウモリの架装をしたファルケをアイゼンシュタインが街中の広場に置き去りにしたため、早朝、街の人たちに奇妙な格好のファルケが発見され、笑いものにされた‥というエピソードです。このように舞踏会には、色々なエピソードがつきもの。

こちらでは11月から2月にかけて、職業別や地区別の舞踏会が、多数、開催されますが、オペラ座舞踏会中止の決定を受けて、他の舞踏会も主催者が中止を決定すると思われます。

万が一、開催を強行し、クラスターが発生した場合、主催者の責任が追及される可能性が高いだけに、「ダンスより健康」を優先すると思います。

Continue reading "Wiener Opernball 2021中止の衝撃"

| | Comments (0)

September 24, 2020

「14. Weinwandertag der Stadt Wien」は10月3日・4日に開催

2020092101最初に残念なニュースから。Wiener Opernball 2021 (2021年オペラ座舞踏会、2021年2月11日に開催予定)の中止を政府が決定したことが報道されました。これは新型コロナウイルス感染拡大の影響によるもの。

ただ、オーストリアを代表する文化的行事であるため、政府も慎重に検討したようです。また、劇場側の経済的損失は政府が補償する案も検討されているもようです。オペラ座舞踏会は、湾岸戦争が発生した1991年にも中止されたことがあります。

なお、毎年、開催される職業団体による舞踏会の中には、既に中止が決まったものもあります。

さて、今日はウィーン秋の定番行事「ワインハイキングの話題」をお届けしましょう。

例年、9月下旬に実施されることが多かったWiener Weinwandertag(ワインハイキング)ですが、第14回となる今年は、10月3日・4日の両日、開催されることが発表されました。開催時間は両日とも10時から18時まで。

2020092103新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催が心配されていましたが、第14回目を迎える今年は、様々な対策を施した上での実施となったものです。
コースは、以下の4つ。

-16区:Ottakring(4.5km)

-19区:Neustift am Walde-Nussdorf間(10.8km)

-21区:Strebersdorf-Stammersdorf間(9.6km)

2020092104-23区:Mauer(4.6km)

このブログでも何回かお伝えしているように「ワインハイキング」は、ウィーンのブドウ畑に設定されたコースを巡るものです。

十分なスペースがあるハイキングルートなので、ソーシャルディスタンスの確保も比較的容易です。

2020092105しかし、今回、開催に当たって「安全なワインハイキング」を実施するため、ウィーン医科大学の衛生専門家によるアドバイスを得て、包括的な対策が立てられています。

何しろ翌週がウィーン市議会議員選挙。ここでパンデミックが発生したら、選挙結果にも影響が出そうですから‥以下、自粛‥

まず、参加者の集中を避けるため、昨年のような支援プログラムは中止されます。

2020092106以前はスタンプラリーのような企画もありましたが、今回はなくなったようです。要するに純粋な「ワインハイキング」に原点回帰といったところでしょうか。

コースに点在するLabestationen(軽食ステーション)では、「参加者の密」を避けるため、地域の条件に応じて、グリッドとフロアマーキングが設置されます。

また、ワインや軽食を求めるために並ぶ場合、マスクなど、口と鼻を保護する用具の着用が義務づけられます。

確かに以前の写真を見ると、コース上は大丈夫ですが、ステーションやホイリゲは「密」になってしますね。

Weingut Wien Cobenzlは、利用者が最大250名に限定されるほか、新しいホイリゲGenuss am Cobenzlは100名が利用できるスペースが提供されます。

Continue reading "「14. Weinwandertag der Stadt Wien」は10月3日・4日に開催"

| | Comments (0)

September 23, 2020

ウィーン市発行のミールバウチャー、その後

2020092210日本では、昨日まで4連休だった方も多いと思います。「敬老の日」と「秋分の日」がつながったため「シルバーウィーク」と言われているそうですが‥

そう言えば、ウィーンも9月は「Monat der SeniorInnen 2020」(高齢者月間)です。60歳以上の方を対象に様々なプログラムが組まれています。

9月も中旬を過ぎるとウィーンも晩秋といった雰囲気になります。夏は人気を集めた屋外の市営プールも先週末で今シーズンの営業を終了。

今シーズンは新型コロナウイルス渦のため、大規模な入場制限がかかった関係で、利用者数は約120万人だったそうです。ちなみに2019年は250万人でしたから、半減です。

最も昨年は猛暑だったことで利用者が増えた訳ですが‥なお、屋内プールは、感染拡大防止対策を取った上で、21日から営業を開始しました。

2020092120さて、今日はロックダウンに協力してくれた住民へのプレゼントとしてウィーン市が提供した「ミールバウチャー(Wiener Gastro-Gutscheine)の後日談」をお届けしましょう。

このブログでもお伝えしたようにロックダウン解除後、2020年6月、94万世帯にWiener Gastro-Gutscheineが送付されました。

20200625061世帯50Euro(単身世帯は25Euro)のバウチャーが送付されましたが、総予算は3900万Euro。バウチャーの発行や送付といった実務はWien Holding GmbHが担当しました。

Michael Ludwig市長は、9月20日、記者会見の席上、送付したバウチャーの約3分の2に当たる61万1000枚以上が利用されたと発表しました。

このプログラムには約3700軒のレストランやカフェが参加しており、合計2300万Euroがお客さまによって使われたそうです。

2020092211Michael Ludwig市長とWalter Ruckウィーン商工会議所会頭は、記者会見で“数字が物語っているように、この施策はレストランやカフェの支援、特に雇用の持に大きく貢献した”と自画自賛しています。何しろ批判も多かった施策ですから‥

ウィーンの外食産業ですが、年間14億3000万Euroの売り上げがある「ウィーン市でも重要な産業」。6万人以上の従業員が働いています。

なお、当初、盗難の多発などが報道されていましたが、最終的に発行枚数の2%に当たる19000枚が再発行されました。

Continue reading "ウィーン市発行のミールバウチャー、その後"

| | Comments (0)

September 22, 2020

WIENBEETHOVEN2020 ベートーヴェンの黄金像が届きました

2020092203最初に短いニュースから。ウィーンでは、今日、9月22日、Wiener Linienの1回券が24時間チケットとして利用できます。

これはInternationale Autofreie Tag(国際ノーカーデー)を記念した施策です。今日は2.4Euroでウィーンの市内交通が24時間、乗り放題です。

本来ならば盛大に挙行される予定だった「ベートヴェン生誕250年」ですが、新型コロナウイルス渦のため、盛り上がりに欠ける結果になっています。

ベートーヴェンは日本にもファンが多いので、通常だったら、日本の音楽ファンでウィーンも賑わっていたことでしょう。

9月20日、Michael Ludwig市長は、ベートーヴェン博物館でドイツのボン・ベートヴェン記念協会(Bonner Beethoven Jubiläumsgesellschaft BTHVN2020)から寄贈された黄金のベートーヴェン像を受け取りました。

2020092201同時に2020年12月16日に「ベートーヴェン誕生記念パーティ」の開催を発表しました。

黄金像の引き渡し式典にはMichael Ludwig市長をはじめ、 Susanne Schicker 氏(WIENBEETHOVEN2020コーディネーター)、Christoph Wahl氏(DHLオーストリアマネージングディレクター)、ウィーン・ベートヴェン博物館学芸員Lisa Noggler-Gürtler氏、ウィーン・ベートヴェン博物館館長Christina Schwarz氏、区副区長Thomas Mader19氏らが参加しました。

偉人の黄金像ですが、手をズボンに突っ込んでいるというスタイルです。

Continue reading "WIENBEETHOVEN2020 ベートーヴェンの黄金像が届きました"

| | Comments (0)

September 21, 2020

ウィーン版「もったいない」プロジェクト

2020091901今日は「今日から始まったウィーン市のユニークな取り組み」をご紹介しましょう。

Feriが子供頃、日本でも家電製品や家具などが故障、破損した場合、修理して使うというのが普通でした。家電製品などは、街の電気屋さんに修理をお願いしていたような気がします。

とにかく「すぐに新しいものを買う」ということは少なかったと思います。個人的な感想ですが、家電製品なども耐久性が高く、長期間、使えたような気がします。

ただ、最近、日本で販売されている家電製品などは電子部品などを多用し、高機能化が進んでいるため、部品保有期間を経過すると、修理が難しいケースが増えているようです。

また、修理を依頼すると“最近の賞品の方が省エネ特性が優れているから、買い換えた方がお得ですよ”と言われるケースも多くなっていると聞きます。そのため、物理的な耐用年数前に買い換える人も多いとか‥

2020091902さて、ウィーン市では、環境保護のため「修理支援プログラム」を9月21日から開始しました(選挙運動みたいな気がしますが‥)。

これは安易な買い換えよりも修理を推進するため、修理費用の一部をウィーン市が負担するもの。ウィーン環境保護局(MA22)が所管しています。

対象は一般家庭で使用されている家電製品、IT機器、家具、スポーツ用品、衣料品など幅広い範囲に及びます。

補助金の額は修理費用の50%ですが、1回の上限は100Euro。また、修理に必要な見積を依頼し、修理を断念した場合も、見積費用も補助金の対象となります(見積費用は100%。ただし、45Euroが上限)。

通常、この手の補助金は申請手続きが面倒ですが、ウィーン市の「修理支援プログラム」の利用は極めて簡単です。

Der Wiener Reparaturbon」というクーポン券をホームページなどから入手し、修理を依頼する際、業者に提出します。すると、修理代金から補助金分が差し引かれます。

2020091903なお、このクーポンが利用できるのは「Reparaturnetzwerk Wien」という組織に登録している業者さん(ホームページで検索できます)。

所属している業者さんの多くは修理を主に行っており、様々な基準を満たすことが義務づけられています。要するにウィーン市がお墨付きを与えた「信頼できる修理業者さん」という訳です。

また、事前に提示された見積を越えて請求されることはありません。

補助金対象の修理業者を登録制にしているのは補助金詐欺を防止するためだと思われます。

この取り組みで注目されるのは、「環境保護」を前面に打ち出している点です。

Continue reading "ウィーン版「もったいない」プロジェクト"

| | Comments (0)

September 20, 2020

チケット自動購入プロジェクトのテストが始まります

20200920毎年、初夏にシェーンブルン宮殿の庭園で行われる「ウィーンフィルのサマーコンサート」(Wiener Sommernachtskonzert 2020)ですが、このブログでもお伝えしたように新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、4ヵ月延期されました。

9月18日、招待者のみという事実上の無観客状態で開催。指揮はValery Gergievさん。ORFではライブストリーミング配信が行われ、多くの人が自宅で楽しみました。

ドイツがウィーンを危険地帯に指定したため、Jonas Kaufmannの参加が危ぶまれましたが、予定どおり参加し、聴衆を魅了しました。

2020091502今日は「公共交通機関の新しいチケット購入システムの話題」をお届けしましょう。

日本ではICカードを使った交通系電子マネーが広く普及し、利用時にICカードから利用区間の運賃が引き落とされますが、オーストリアの公共交通機関は、現在、改札システムが存在しません。

ご存じのように信用乗車方式が基本です。利用前にチケットを準備することが例外なく要求されます。また、チケットを車内で購入した場合、自動券売機を利用しても割高になります。

更に無賃乗車が判明した場合、理由の如何を問わず高額な反則金を支払わなければなりません。

2020091503そのため、その都度、チケットを買う手間を省く1日券、ウィークリーパス、マンスリーパス、年間パスなどが広く普及するようになりました。

そんな中、Verkehrsverbund Ost-Region(VOR)、Wiener Linien、Wiener Lokalbahnenが共同で、「全く新しいチケット購入システムの運用テスト実施」というニュースが入ってきました。

このシステムはスマートフォンにインストールしたFAIRTIQというアプリケーションを使うもので、ポイントはGPSによる位置情報を元に、自動的に利用者にとって最適なチケットを決定するものです。

個別のチケットと1日券のどちらが利用者にとってオトクかをアプリが自動判定します。

2020091504マンスリーパスなどを持っている利用者は関係ありませんが、従来、たまに公共交通機関を利用するお客さまは、自分でチケットを選ぶ必要がありました。その手間を省こうというものです。

使い方は、アプリを立ち上げ、乗車前に画面をスワイプし「乗車」(チェックイン)を指定。バスなど、乗務員にチケットを提示する必要がある場合は、画面を見せます。

そして、目的地に到着し、下車した段階で画面をスワイプし「下車」(チェックアウト)を指定。

チェックイン、チェックアウト情報とGPSによる経路情報を元に最適な運賃が選定され、当日の終わりに紐付けされたクレジットカードから料金が引き落とされます。

Continue reading "チケット自動購入プロジェクトのテストが始まります"

| | Comments (0)

September 18, 2020

新型コロナ渦でオーストリアの不動産事情も様変わり

2020091601今日は「オーストリア人の生活志向が変化したという話題」をお届けしましょう。

日本でも新型コロナウイルス渦のため、人の生活パターンが大きく変化していると思います。例えば、通勤に使う鉄道で時差通勤が増えた、夜の呑み会が減り「家呑み」が増えたなどなど‥

オーストリアでも新型コロナウイルス渦により生活志向が大きく変わりました。特にロックダウン以降、オープンスペースや緑地での生活に対するニーズが急増しています。

ウィーンの不動産ポータルFindMyHome.atによると、郊外や農村部に対する問い合わせが前年比35%も増えているそうです。

2020091603また、不動産専門家は、“新型コロナウイルス渦は、生活の条件を変えてしまいました。人々は田舎に住みながらも、都心から近い場所に住みたいと考えています”と分析しています。

要するに“「三密」を避けてゆったりと生活したい”と考えている人が多いということでしょう。

注目を集めているエリアは、ウィーンに接しているニーダーエスターライヒ州の地域です。

具体的にはMödling、Gänserndorf、Mistelbach、St. Pöltenなどの人気が高いとか。

この他、Schwarzenbach an der Pielach、Vösendorf、 Groß-Engersdorf in Mistelbach、Velm-Götzendorf im Bezirk、Zwölfaxingなども注目されています。

2020091602現在、ウィーン周辺では多くの新築住宅が建設されていますが、その中には補助金が出るものもあります。

人工湖、独自の地産地消とレジャー施設を備えた街、目の前に自然があるというコンセプトは、家族連れにとって魅力的な存在になっているそうです。いわゆる「田園都市」ですね。

郊外の都市に加えて人気を集めているのが、湖に面したウォーターフロント。

人気が高い湖はSteinbach am Attersee、St. Kanzian am Klopeiner See、Mattsee in Salzburg、Podersdorf am See、Neusiedlerseeなどだそうです。

2020091604ウォーターフロントが人気を集めている背景は、ロックダウンによる移動制限の影響ではないかと不動産専門家は分析しています。何となく気持ちはわかりますね。

続いて気になるのは価格。需要と供給で賃貸料や購入価格が変動するのは、こちらの不動産も同じです。

特にウィーン郊外では価格が高騰しています。

Mödling、Baden、Klosterneuburg、Korneuburgなどの家賃は1平方メートル当たり15~19Euroになっているそうです。購入価格については1平方メートル当たり平均7300Euroだとか。

2020091605また、Mondseeのウォーターフロントでは、家賃が1平方メートル当たり22Euro、購入価格が1平方メートル当たり8610Euroに高騰しているそうです。

確かにFeriお気に入りの良い場所ではありますが‥ため息しか出ませんねぇ‥

逆に人気のエリアながら手頃な価格なのがニーダーエスターライヒ州。購入価格は平均700~1200Euro(1平方メートル当たり)。

Hornでは1平方メートル当たり668Euroで戸建てを購入することが可能です。

Continue reading "新型コロナ渦でオーストリアの不動産事情も様変わり"

| | Comments (0)

September 17, 2020

Wiener LinienがParklet-Tourを実施

20200916101連邦政府がコロナ信号のレベルを大きく変更しましたが、これは恐らく9月に入り、学校や経済活動が活発化して、感染者が増えてきたことを踏まえ、ロックダウンを防ぐため、国民に注意喚起を促す目的のようです。

そのため、当初計画されていたオレンジで実施予定だった規制は見送られています。ただ、EU以外の国との往来自由化は微妙な情勢になったような気がします。

さて、温室効果ガス削減に力を入れているヨーロッパでは「ヨーロッパ・モビリティ・ウィーク」を行っていますが、Wiener Linienでは、このキックオフを目的に5つの地区を巡回するParklet-Tourを行っています。

キャッチフレーズは「Parkbank statt Parkplat」。このツァーの目的はウィーンの住民にParkletの魅力を知ってもらうことにあります。

 Parklet(パークレット)とは、駐車スペースを人のために活用するという考え方。一般的には歩道とフラットにつながるプラットホームを土台とし、車道との間のベンチや花壇、駐輪スペースを設置するものです。

20200916103

ウィーンの場合、ご存じのように道路に公共駐車スペースが多数、設置されていますが、ここを住民のためのスペースに転用しようというもの。

実際、ウィーンでは歩道の狭い路地では、シャニガルテンを設置する際、駐車スペースを一時的につぶすケースがあります。

駐車スペースですから、車道がなくなる訳ではありませんが、ウィーン市が進めている歩行者中心の街づくりの一環です。

ウィーンは世界で最も緑(緑地面積)の多い都市として知られていますが、公共交通機関の充実も大きく後押ししています。

20200916104また、現在、852000名がWiener Linienの年間パスを所有していますが、この数は、何と市内の登録されている自動車より143000以上も多い数字です。それだけ公共交通機関の利用者が多いということです。

Wiener Linienでは、現状に満足することなく、気候変動抑制のため「U2×U5」に代表されるように様々な投資を計画していますが、今回のツァーは、市内にある路上駐車スペースをParklet化するため、その魅力を知ってもらおうという訳です。

新型コロナウイルス感染拡大により、感染に対する警戒心から公共交通機関の利用者が減っている現状を鑑み、このような企画を実施することになったような気もします。

Continue reading "Wiener LinienがParklet-Tourを実施"

| | Comments (0)

September 15, 2020

Robert MeyerさんのVolksoper Director退任決まる

2020091401今日は「Volksoper Director人事の話題」をお届けしましょう。

6月22日に当ブログで「連邦政府文化省とBundestheater-Holding、Volksoperが2022年からの新しい経営者(Direktor)募集を開始した」という話題をお伝えしましたが、2020/21シーズンに衝撃的なニュースが入ってきました。

Robert Meyerさんが、2022年をもってVolksoperのDirectorを退任するというものです。

これは、Bundestheater-Holdingや劇場から正式に発表があったものではなく、日刊紙Kurierが報じたもので、その後、他紙も追随報道をしています。Kurier紙の特ダネですね。

2020091402記事によるとRobert Meyerさんが2022年以降のDirectorに応募しなかったというのではなく、連邦政府芸術文化担当Andrea Mayer大臣(緑の党)から“次期Directorの選考に応募しないように”という指示(事実上の命令か)を7月に受けたことによるものです。

Robert Meyerさん自身は、継続してDirectorを務める気、満々だったようですが‥それにしてもプレゼンテーションの機会すら与えられないというのは、何とも。

選考の結果、落選なら本人も納得できると思いますが‥

Kurier紙の報道によるとAndrea Mayer大臣(右写真の女性)がRobert Meyerさんの応募を認めなかった理由は“変化を見たい”というものだとか‥要するにマンネリになってきたということでしょう。

2020091403現在、Bundestheater-Holding傘下で民営化されたとは言え、政府が株式を保有しているため、各劇場の経営幹部は政治任用。

そのため、時の「政府(芸術文化担当大臣)の意向」が強く働きます。

しかし、同じ名前のMeyer大臣からMeyerさんに「三行半」がつきつけられたといのも皮肉なこと。

Andrea Mayer大臣は、2020年5月、Ulrike Lunacek氏に代わって芸術文化担当大臣に就任。

オーストリアの芸術文化に造形が深く、カルチャーシーンでは、有名な方。実際、多くのフェスティバルや劇場で運営委員を歴任しています。

日本と異なり、こちらの担当大臣は、その分野に精通している人が選任されるケースが多いのが特徴ですが、Andrea Mayer紙は、その代表と言えるでしょう。

2020091404退任が決まったRobert Meyerさんは、現在、66歳。2007年から就任していますから、2022年まででも15年の任期を全うしたことになります。確かに長いですね。

その間、劇場の稼働率向上などに寄与したことで、評価を受け、2015年に再任されました。

奇しくもFeriがVolksoperに足繁く通うようになったのはRobert MeyerさんがDirectorになってからです。

その間、FeriのVolksoperでのオペレッタ観賞100回を記念して、Director室でお目にかかって以来、顔と名前を覚えて頂けるまでになりました。4枚目の写真はVolksoperの来日公演でRobert Meyerさんと再開したときのもの。

Continue reading "Robert MeyerさんのVolksoper Director退任決まる"

| | Comments (0)

September 14, 2020

Wiener Linien、最近の話題から

2020091201今日は9月上旬の「Wiener Linienに関連する話題」をまとめてお伝えしましょう。

○42系統にJohann-Nepomuk-Vogl-Platz停留所がオープン
9月4日、Schottentor-Antonigasse間を結ぶ路面電車42系統にJohann-Nepomuk-Vogl-Platz停留所(18区)が開業しました。

これはJohann-Nepomuk-Vogl-Platzのリニューアル工事が完成したため、それに合わせて停留所を新設したものです。

2020091203この停留所はJohann-Nepomuk-Vogl-Platz内にはJohann-Nepomuk-Vogl-Marktがあるため、市場を利用する人にとって便利な停留所。Wiener Linienの発表では、毎日、約3000名の利用者を見込んでいるそうです。

2020091202なお、ギュルテル方面の停留所間の距離を調整するため、Hildebrandgasse停留所が移動し、合わせてEduardgasse停留所に名称が変更されました。

今回の新設で42系統の停留所は10箇所となりました。

○新コンセプトの停留所が完成
次は、このブログでも8月1日付けの記事で計画をお伝えした「Wiener Linienが新しい停留所のコンセプトモデル」(Großstadtdschungel)ですが、9月11日に完成し、お披露目がありました。

2020091207今回、完成したのはDr. Karl-Renner-Ring 沿いにあるParlament(国会議事堂)の向かいにある停留所です。この停留所には路面電車1系統、2系統、71系統、D系統が停車します。

8月1日の記事でもお伝えしたように、従来の緑化停留所は側面だけでしたが、今回は停留所の屋根も緑化されている点が特徴。屋根には16種類の植物が植えられています。

2020091208また、計画段階では紹介されていませんでしたが、停留所全体の大型化も図られました。

これはバリアフリー化を進めるためで、オーストリア障害者協会の協力を得て、デザインが検討されました。大型化したこととで、車いすやベビーカーを利用するお客さまも雨から避けることができるようになりました。

従来以上に自然の植物を植えているため、停留所に設けられた貯水槽に雨水を溜めて、この水を供給するシステムになっています。

都市緑化の新しいモデルとして、今後、注目を集めることになりそうです。それにしても「Großstadtdschungel」とは、すごいニックネームですね。

2020091211○地下鉄駅の表示器にスロープ付き車両を表示
現在、Wiener Linienでは地下鉄駅は全駅バリアフリー仕様(エレベーターまたはスロープの設置)になっています。

また、車両についてはType Vは先頭車の運転台後部の扉に傾斜スロープが取り付けられています。このスロープは停車時、プラットホームとの隙間を埋めるため、車いすを利用している人も自力で乗車、下車が可能です。

ところが、現時点ではType VとType Uは共通運用されているため、駅ではどちらが来るかがわかりません。

そこで、Wiener LinienではU1とU4のプラットホームにある案内表示器にスロープ付き車両がくるかどうかを表示するようになりました。

路面電車の停留所にある電光式の案内表示器に車いすマークが表示されますが、この地下鉄版という訳です。

なお、今後、投入されるType Xは全ての扉にスロープが設置されます。

Continue reading "Wiener Linien、最近の話題から"

| | Comments (0)

より以前の記事一覧