オーストリアで迎えた初めてのクリスマス(下)
日本では、12月25日が終わると、商業施設はもちろん、ご家庭でもクリスマスモードから一転、年越しモードに切り替わっていると思います。
ご存じのように、こちらでは1月6日頃まではクリスマスツリーを風っておくところが多いのが特徴。ただ、シルベスターへの転換が始まります。
ただ、今年はクリスマスマーケットとシルベスターの行事が中止になったため、大規模な転換作業は行われないことでしょう。
今日は昨日に引き続きFeriが1991年12月、初めてオーストリアでクリスマスを迎えた時の「昔話」にお付き合いください。
ご存じのようにÖBBのICやECには、なかなか洒落た列車名が付けられており、あえて、お気に入りの名称がついている列車を選んでいました。クリスマス当日、乗車した「Rosenkavalier」も、その一つ。
クリスマス当日、当たり前ですが早朝から朝食堂を利用する宿泊客は非常に少なく、事実上、Feriの貸切。
朝食後、早々にホテルを引き払い、中央駅9時00分発のEC61「Rosenkavalier」に乗車しました。当たり前ですが、クリスマス当日に移動するオーストリア人は、ほとんどいませんから、列車はガラガラ。
当初、このままウィーンへ戻る予定にしていましたが、途中で気が変わって、Linzで途中下車。こういう時、フリーパスは便利です。
Linzでは路面電車に乗って郊外にある登山鉄道Pöstilingbergbahnを見学しました。
当たり前ですが、クリスマス当日、このような鉄道に乗るお客さまは皆無。当初は山頂まで行くことも考えていたのですが、天気が悪かったため断念。
市内ではクリスマス当日のミサがお開きになった時間だったので、人が結構、出ていました。
また、25日は昼過ぎから営業を始めるレストランなどもありました。その事実を知ったのも、この時が初めて‥
当初、Linz市内での昼食も考えたのですが、食堂車利用がひらめいたので、一路、路面電車で中央駅へ。
そして、13時27分発のIC543「Hahnenkamm」で、一路、ウィーンへ。今ならピンとくるHahnenkammですが、当時はアルペンの大会が開催される有名なスキーリゾートであることを知る由もありませんでした。
その頃、ÖBBの食堂車は昼食や夕食の時間帯は予約制を採用していたので、時間帯を外して、利用しました。
グーラッシュズッペとBierという軽食。のんびり車窓を眺めながらの昼食は、乙なものです。
Westbahnhofには15時25分に到着。駅構内はU3乗り入れにそなえて一部が閉鎖され、大規模なリニューアル工事中です。
今、写真を改めて見ると、駅舎の基本構造やデザインは現在と全く変わっていません。これには驚き。
ちなみに当時、U3はErdberg-Volkstheater間で営業運転を行っており、Westbahnhofへ乗り入れたのは、2年半後の1993年9月のことでした。
という訳で地下鉄U6、U4を乗り継いでMitte近くのホテルへ戻りました。U3が開通していれば、短時間で移動できたのですが‥
最も路面電車か徒歩でVolkstheaterへ出て、U3に乗り換えるという手がありますが、その頃は、知恵が働きませんでした。
知恵が働かなかった理由は、いわゆる「土地勘」が磨かれていなかったからです。地図や路線図だけを頼りにしていると、どうしても移動リスクを避ける方向で考えがちですね。右の写真はホテルに近いLandstraßeの電飾です。
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